A) 賃貸住宅退去時に多いトラブルは?
P:  この時期(3月上旬)は、国公立大学前期の合格発表。そして、後期の発表が下旬ですから、大学合格後にあわてて部屋を探す方も多いと思います。
S: S家は地元(東京)の国公立大学だったんですが、「後期」の滑り込み合格だったので、入学手続きや入学用品? を準備するのにとても慌ただしかったのを覚えています。

まして、地方から、上京するとなると、部屋探し=入口が大変なのはわかるんですが、賃貸だと、退去時=出口で、「原状回復」のトラブルになるケースがよくあります。
「原状回復」とは、キズや汚れ等を借主と貸主のどちらが修繕しなければならない? その作業代金は妥当? などの争いで、国民生活センターへの賃貸住宅に関する相談の半分近くが、このトラブルのようです。

 


P: そういう決まりごとは「賃貸契約書」に書いてあるのでは? …あれ、契約書どこにしまったかな? と思ってる筆者が言える立場ではないですが…。
S:  Pくんのように、信頼できる業者が仲介や管理している物件に入居していたり、大学生でも、大学生協のあっせん物件を利用している方/これから利用しようという新入生は、あまり心配ないと思います。

 

P: 国公立大学だと、大学当局が部屋のあっせんをすることは多分ないと思いますが、私立大学だと子会社? が、あっせんをしている場合もあるみたいですね。

S: それから、東京都内で賃貸物件を借りるときは、このようなトラブルを防ぐための、「東京ルール」が適用されますので、あまり心配しなくても大丈夫です。

 

 

P: 生成AI(Google gemini)に、「東京ルール 賃貸」で聞いたら、

『東京ルールとは、東京都が制定した「東京における住宅の賃貸借に係る紛争の防止に関する条例」に基づくガイドラインです。賃貸住宅の退去時の原状回復や入居中の修繕に関するトラブルを防止することを目的としています。
【東京ルールの内容】
 契約締結前に、宅地建物取引業者が借主に対して、東京ルールの内容を書面で交付し、説明することが義務付けられている
 経年劣化や自然発生による修繕が必要になった場合は、原則として貸主が修繕費を負担する
 通常の使用の範囲を超えたキズ・汚れなどに関しては、借主の費用負担となる
【東京ルールに基づくトラブル防止のポイント】
 経年劣化や自然発生による損耗を放置した結果、カビや汚れなど悪化した場合は善管注意義務違反となり、修繕費用は借主負担となる
 気をつけたりきちんと掃除をしたりすれば防げる傷や汚れは入居者が負担しなければなりません
 備え付けの設備が故障した際、自分で修理しようとするとかえってトラブルが発生するケースもあるため、まずは大家や不動産会社へ連絡しましょう 』(25年3月1日)

上の文章中に、「善管注意義務違反」とあって、戸惑うかもしれませんが(補足1)、「トラブル防止のポイント」までアドバイスしてくれてますね~。

S: ただし、「東京ルール」は、あくまでも「ガイドライン」で、宅建業者に義務づけられているのは、賃貸契約をするときに、東京ルールの中身を、書面で交付し、口頭で説明することです。

そして、借り手は素人なので、説明を聞いてもあまりよくわかってないことも多いと思います。

P: 東京ルールは、2004年~だそうなので、筆者も少なくとも新社会人になって新居を契約した時には説明を受けたはずなんですが、まったく記憶にないですね。

S: そういう方が多いとは思いますが、書面で1点だけ「特約」の箇所だけはチェックした方が良いでしょう。

というのは、「ルームクリーニング費用」の負担額や、「電球・蛍光灯の交換、水回りのパッキンなどの交換」については、「特約」で定められていることが多いようです。

https://www.homes.co.jp/cont/rent/rent_00749/

P: 「電球・蛍光灯の交換」は、当たり前のように自分でしてましたが…。

S: 新入生の方や、新入社員で配属先が4月とか7月(研修後)に通知されて、あわてて引っ越すことも多いと思いますが、とくに大学新入生は、保護者が事前にこういう知識をもっておいて、契約に立ちあうと安心でしょう。

また、新入社員でも、賃貸契約の「保証人/連帯保証人」を頼まれた親ごさんは、その物件の契約終了までは

  「保証人」=お金を請求されるかもしれない 

立場なので、覚えておいて損はないでしょう。

P: 賃貸契約での、個人の保証契約(民法)については、当ブログの宅建36で説明しましたが、

次回(宅建38):根保証・根抵当でも触れる予定です。

 

【補足① 善管注意義務とは】

P: 「善管注意義務(ぜんかんちゅういぎむ)」という言葉は、民法の基本用語の一つで、Sさんとの会話でも何回かでた覚えがありましたが、宅建Tシリーズの記事中では、説明してませんでしたね。

S:大学の民法の講義などでは、「委任」(民法644条:善良な管理者の注意)のところで習うかな?

宅建試験でも、過去何度か出題されていましたので、まず生成AI(Google gemini)の説明。

 『民法の善管注意義務とは、民法第400条に定められている「善良なる管理者の注意義務」のことです。業務を委託された者や、特定物の引渡しの義務を負う者が、職業や地位に応じて一般的に期待される程度の注意を払うことを意味します。
 【善管注意義務の適用範囲】不動産取引、委任契約、年金資産の運用、 投資顧問業。
 【善管注意義務の具体例】
  (中略)
 不動産の賃貸において、賃借人は賃貸している部屋を善管注意義務のもとに借りる』(25年3月1日)

P: 要するに、良識の範囲で部屋を使ってれば、問題ないということですよね?

S; というか、子どもでも守れるようなことです。

 

そして、宅建試験の過去問(解説記事)へのリンクを掲載しておきます。

 ・2020年(10月) 問5 (委任契約)

 ・2018年 問5 (屋根の修理)

 ・2008年 問7

 

P: 新入生(とくに理系)のみなさん、もし教養課程で「民法」が履修できるなら、のちのち役立ちますよ!

 

【BGM】

S選曲 SOPHIA 「街」

P選曲 [ALEXANDROS]  「あまりにも素敵な夜だから」
【写真撮影:筆者】 トップ:東京海洋大学(2017年)、それ以外は、武蔵野市・吉祥寺

※宅建Tシリーズについては序章をご覧ください。24年/25年の使用テキストについてはこちら

A) 「連帯保証」と「連帯債務」の違いを過去問でみる

A-1)宅建・過去問 2008年問6

P: 前回は、「保証」と「連帯保証」についてでした。

そして、今回は、これも「連帯保証」とまぎらわしい? 「連帯債務」との違いということですね?

S: そうです。ちょうど、宅建試験の2008年問6

 

の前提が

『①AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合<連帯債務>

と、

②DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合<連帯保証>』

※丸数字・< >は筆者が付加

でしたので、①連帯債務のABCの関係を図にします。

P: 上の図だと、B,Cはそれぞれ500万円の負担なんですが、「連帯債務」だと、AはB,Cのどちらにも1000万円全額を請求して良いわけですね?

S: そうです。

民法436条に

『債務の目的がその性質上可分である場合において、法令の規定又は当事者の意思表示によって数人が連帯して債務を負担するときは、債権者はその連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。

とあります。

覚えておきたいポイントに、下線を引きました。

P: Aは、Bに300万円、Cに700万円を請求してもOKなわけですね?

S:そうです。負担はBC間の問題で、Aとの関係では、BCは1000万円を連帯して負担する立場です。

ちなみに、問6の肢2に

『Aが、Bに対して履行を請求した効果はCに及ばず、Cに対して履行を請求した効果はBに及ばない』(〇)

とありまして、これは民法441条

『第438条、第439条第1項及び前条に規定する場合を除き、連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。ただし、債権者及び他の連帯債務者の一人が別段の意思を表示したときは、当該他の連帯債務者に対する効力は、その意思に従う。』

にも関わります。 ※相対効: A-2)でまた触れます。

 

では、肢2の連帯保証の部分 

『債権者Dが、債務者Eに対して履行を請求した効果は連帯保証人Fに及ぶが、連帯保証人Fに対して履行を請求した効果は債務者Eに及ばない。』は? Pくん。

P: 宅建35で、保証だと「付従性」がある

  =主→従で連動する 

と聞きましたので、「債務者Eに対して履行を請求した効果は連帯保証人Fに及ぶ」。

逆にいえば、従→主の連動はないのでは? 

で、 回答は〇。

S: そうですね。「保証」の場合、債務者と保証人との関係は、あくまで 

  債務者:主 >(連帯)保証人:従

です。ここが連帯保証と連帯債務の違いのひとつです。

A-2) 連帯債務の「絶対効」と「相対効」

P: 民法441条に、

『第438条、第439条第1項及び前条(440条)に規定する場合を除き』 ※( )は筆者が補足

とありましたね。

S: 先の

『連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者に対してその効力を生じない。』

を、「相対効」といいますが、例外(絶対効)として、挙げられているのが、第438条、第439条第1項及び前条(440条)なので、まずは条文を。

民法438条

『連帯債務者の一人と債権者との間に更改があったときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。』

民法439条 ※2項も掲載

『1項:連帯債務者の一人が債権者に対して債権を有する場合において、その連帯債務者が相殺を援用したときは、債権は、全ての連帯債務者の利益のために消滅する。
2項:前項の債権を有する連帯債務者が相殺を援用しない間は、その連帯債務者の負担部分の限度において、他の連帯債務者は、債権者に対して債務の履行を拒むことができる。』

民法440条

『連帯債務者の一人と債権者との間に混同があったときは、その連帯債務者は、弁済をしたものとみなす。』

P: 「相殺」は、宅建24で、一般常識の「おあいこ」という理解でふれましたが、「更改」「混同」は…。

S:「更改」「混同」は、「合格テキスト」でも、この「連帯債務」の説明時に初出で、宅建試験でも、2021年10月問2で、出題された例がある程度なので、今後も

更改の具体例

混同の具体例

くらいの理解で十分です。

宅建試験対策としては、下記の21年過去問解説にも書いているように、債務者の一人に、

 弁済(相殺も含む)、更改、混同 ※補足1

があれば、連帯債務者にも影響するが、それ以外なら連帯債務者には及ばない。

P: 下記問題の肢3 「免除」などが、「及ばない」ケースですね。

 

A-3) 連帯債務者同士の関係(求償権)

S: この肢3の「免除」のケースでは、DがCの債務を免除した結果、DとCとの関係では、Cは債務者ではなくなります。

一方、AとBに免除の効果は及ばない(相対効)ため、A-1)で紹介した436条によって、債権者Dは、A,Bに300万円全額の請求ができます。

P: Cの100万円分が無くなったわけではないと。

S: そうです。

債権者DとA/DとBとの関係は、依然、民法436条(A-1で紹介)の

『債権者は、その連帯債務者の一人に対し、又は同時に若しくは順次に全ての連帯債務者に対し、全部又は一部の履行を請求することができる。』

によります。

これはあくまで債権者D⇔連帯債務者A/B/C間の問題です。

ここで、たとえばBが300万円全額をDに払ったとすると、Bは、AやCにいくら請求できると思いますか?

P: え!? Cは、連帯債務を「免除」されたのでは? 

S: 300万を払ったBは、AとCに、それぞれ100万円ずつ請求できます。これを「求償権」といって、このワード自体は、宅建の過去問でもしばしば使われています。

そして、「保証人の求償権」は、宅建試験で出題されていますが、

 

 

「連帯債務者間の求償権」までは、宅建試験で出題されたことはないようなので、補足2で触れました。

B)ペアローンは、連帯保証? 連帯債務? それとも…

P: 職場の先輩(共働き)が、新居の購入に、ペアローンを組むか? で検討中らしいんですが、夫婦のペアローンは、「連帯保証」や「連帯債務」とは違うんですか?
S: 結論からいえば、夫婦が相互に相手の債務の「連帯保証人」になる、別々の契約を結びます。
夫Gと妻Hが、A銀行からお金を借りてペアローン(2800万円)を組んだケースが、下図。

P: 抵当権もそれぞれ設定されるんですか?

S: はい。

実は…ペアローンを組むと、離婚のときに大変と言われているんですが、Pくんもさすがに先輩には言えないと思います。

ご夫婦がペアローンを選ぶかどうかは、民法上の問題というよりは、主にマネープランに関わります。

なので、こちらも宅建試験で出題されたことはないようです。

 

P: 次回は、「連帯保証」からの流れで「個人根保証契約」、続いて「根抵当権」を予定しています。

その後は、筆者のため? にも賃貸契約(借地借家法)を予定しているそうです。

 

【補足】

1:相殺は、「連帯債務」以外にも、宅建試験でしばしば出題されます。当ブログでもまた、触れる機会があると思いますが、参考にまとめ記事を紹介しておきます。

 

2: 「免除された連帯債務者への求償」で、生成AI(Google gemini)に聞いたら
『免除された連帯債務者に対しては、他の連帯債務者が求償権を行使することができます。これは、民法第445条に規定されています。
【求償権の要件】
 連帯債務者の一人に対して債務の免除がされた場合
 連帯債務者の一人のために時効が完成した場合
【求償権の対象】
 弁済その他免責があった日以後の法定利息
 避けることができなかった費用その他の損害の賠償
【求償権の額】
 原則として連帯債務者が支出した金額
 連帯債務者が支出した額が共同の免責を得た額を超える場合には、共同の免責を得た額を基準とする 』(25年2月22日)

 

【BGM】

S選曲:サザンオールスターズ 「Oh!クラウディア」

P選曲:パニック!アット・ザ・ディスコ 「ハイ・ホープス」

【写真提供】 Pixabay

A: 「保証」と「連帯保証」のイメージと現実の落差

S: 「連帯保証人」も、「保証人」(下図)と同様に、売主AとCとの間で、「連帯保証契約」を結びます。

P: わざわざ「連帯」とつくからには、Bと「連帯して」、つまり責任が「保証人」よりも重くなるということですよね?

S: その度合いが、Pくんの考える以上なんですよ!

前回の宅建35で、Pくんが友人Uくんの賃貸住宅の「保証人」になった例をあげましたが、「連帯保証人」だと、前回、「保証」の性質として紹介した

 ・催告の抗弁権(民法452条)

 ・検索の抗弁権(民法453条)

 ・分別の利益(民法456条)

がありません。

P: つまり、家主からぼくに、「Uくんが滞納した家賃3ケ月分を払え」と言われたら、払うしかないと…。

S: そうです。

 家主とUくんの「賃貸契約」

 家主とPくんの「連帯保証契約」

と、契約は別なんですが、家主からみれば、支払いに関して

  Uくん=Pくん 

になるんですよ。

具体例が、宮崎市の下記HPにのっていまして、

 

 

「保証人」と「連帯保証人」の違いも、表形式で分かりやすく説明してくれています。

P: 民間ではなく 「市営住宅」でも、入居するには保証人でなく、連帯保証人(1人)が必要なんですか! ※補足1

ただ、上のページだと「市営住宅の連帯保証人は極度額55万円を限度とし、入居者と連帯して債務を負担する責任を負う」とありますね。

A-1)連帯保証(保証)の極度額

S: 極度額(きょくどがく)は、次回以降にふれる「根抵当・根保証」にかかわりが深い言葉ですが、ここでは単純に「支払う上限額」とご理解ください。

実は、賃貸契約については、2020年の民法改正で、

民法465条2

『1項 一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下「根保証契約」という。) であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」という。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのもの 及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。
2項 個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。』

 

と規定されまして、現段階では、この中の「個人根保証契約」に、賃貸物件の個人保証人/連帯保証人も含まれているとだけ、覚えればOKです。

くわしくは、当ブログでよく紹介している2020年民法改正資料

https://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf

の19ページに掲載されているので、ご覧ください。

P: 今後、筆者が引っ越したら、連帯保証人(父)に、この「極度額」が記載された連帯保証契約書への署名・捺印を頼むわけですね? 

S: 下記HPに、連帯保証契約書の例がのっています。

2020改正の他の注意点も分かりやすく説明されています。

 

 

A-2) 宅建試験で出題された保証/連帯保証/極度額(2020年10月・問2)

S: そして、民法改正といえば、さっそく2020年10月試験の問2で、出題されましたね。
この問題では、個人Aが
 ① 金融機関Bから事業資金を借りた(保証人C)
 ② 家主Dと建物賃貸借を結んだ(保証人E)
ケースに、さらにC,Eの結んだ契約が、保証/連帯保証で分かれて出題されていますので、くわしくは、下記の解説記事をご覧ください。

 

P: 肢1は、宅建34で、真っ先に説明されていましたね。
肢2は、上記の「個人」根保証。
肢3は、どちらも「連帯保証人」なので、個人/法人の区別なく、「催告の抗弁」は主張できない。
肢4は?
S: この問題は、肢1~3が×と判断できれば、消去法で、肢4が〇?と答えられたと思います。
この肢4も、2020年民法改正で、規定が新設(民法465-6~-9)された箇所です。
P: こちらも「法務省の2020年改正に関する資料」

https://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf

21ページ~に、載っていましたね。

S: 上の資料にざっと目を通したくらい(深入りはしない)で、あとは先にいったとおり、肢1~3の知識で正解はできたかな? 

 

B 高齢者へ部屋を貸すことに、7割の大家は消極的!? …法改正で国がサポート

B-1 高齢者の部屋探しは大変!

S: ちょうど、25年2月15日の読売新聞に、「高齢者の住まい探しサポート…支援団体 相談や見守り 自治体、民間事業者と連携」のタイトルで、記事(以下、単に記事)が掲載されていました。

 

※全文を読むには、読者会員としてログインが必要

 

前回(宅建35)、Pくんが友人の賃貸部屋の保証人になる想定で話をしました。

借り手と保証人、どちらも30代・定職ありなら、大家さんに断られることはまずないと思います。

が、Pくんが大家さんの立場で、85歳の単身の方から部屋を貸してくれ…と言われたら?

あるいは、独身の伯父さん(80歳)から、賃貸アパートに移りたいので連帯保証人になってほしいと言われたら?

P:  A-1)で連帯保証の「極度額」について聞いたので、金額にもよりますが---家族と相談した上で、伯父の「連帯保証人」の方は、引き受けるかもしれません。

でも、ぼくが大家で、高齢の独身者に部屋を貸すのは…。

S: 記事に紹介されていた、国交省の調査(2021年公表)によれば、大家さんの7割が、「単身高齢者に部屋を貸すのに消極的」でした。

理由はやはり、「居室で孤独死されたら…」という懸念があるからです。

家賃保証会社(補足2)のサービスなどを利用して、「保証人」の問題はなんとかクリアしても、身寄りがない方が亡くなったときに、部屋の中に残ったものの処分(遺留品処分)や、契約解除などは、相続人等がします。

P: その「相続人」が不明だと、大家としては困りますからね。

S: そこで、記事では、自治体(奈良県天理市)がサポートして、アパートの建て替えで立ち退きを迫られた85歳の男性が、無事に新居を見つけたケースを紹介しています。

といっても、半年かかったようですが。

P:  この記事だと、サポートを担当したKさんが「社会福祉士」と「宅建(宅地建物取引士)」の両方の資格をお持ちでしたが、こういう方は少ないのでは?

S: 自治体によって差はありますが、いろいろな専門家でチームとして対応する体制をとると思います。

ちなみに、今回は、奈良県が「住宅確保要配慮者居住支援法人」に指定していた団体が、実際の援助を担当しました。

 

 

P: 制度自体は、国の「住宅セーフティネット法」(平成29年改正)に基づくんですね。

S:この法律が改正されて、今年10月から改正法が施行予定です。

 

 

同法自体は、宅建試験で出題されたことはないようですが、宅建試験に合格した後に、「不動産適正取引推進機構」が合格者へ送っているメルマガ

https://www.retio.or.jp/wp-content/uploads/2024/11/retio_melmaga0214.pdf

に、紹介されていましたので、業界の方には重要な知識でしょう。

あと、ご親戚に、独居老人予備軍? の方がおられたら、こういう法律があることを念頭に、何かあったらまずはご親戚が住んでいる自治体に相談すると良いですよ。

P: 今回の新聞記事で紹介された天理市の男性は、70歳のときに、老後の生活費のために自宅を売って、賃貸に移られたんですね…。

筆者も、このまま独身なら、住処プラス生活費の心配をしないといけないのか…。

S:  S家も現在の自宅を売って、もう少し郊外に中古住宅を買い、売買代金の差額は老後の予備費として貯金の予定です。

このようなお金関連の知識は、宅建試験でも「民法」ではなく、いわゆる「税・その他」の分野に関わるので、当ブログではずっと後の説明になります。

ただPくんも、実例があったほうが分かりやすいと思いますので、今回のように新聞記事があれば、適宜取り上げます。

 

P: 次回は、「連帯保証」と名前が似ているようで違う「連帯債務」、そして「ペアローン」についても触れる予定です。

【補足】

① 公営住宅の入居時に、保証人/連帯保証人が必要かどうかは? 自治体によって違います。下記ページのように、特例で「保証人/連帯保証人」が不要になるケースもあります。

 

【補足2】 生成AI(Google gemini)に、「家賃保証会社とは」で質問(2025年2月15日)
『家賃保証会社とは、入居者が家賃を滞納した場合に、その家賃を立て替えて支払うことを保証する会社です。保証会社とも呼ばれます。
【家賃保証会社の役割】
 連帯保証人の代わりとして機能する
 家賃の滞納リスクを軽減し、大家や管理会社に安定した収入を確保する
 従来の保証人制度が利用しにくい層にも幅広く対応する
【家賃保証会社のメリット】
 単身者や収入が不安定な人にとって、信頼できる選択肢
 フリーランスや契約社員のような雇用形態の方、または転職直後で収入が不安定な方にとって、入居審査を通過するための有力な手段
 大家さん側からすれば、個人が保証する連帯保証人よりも、会社が保証する保証会社のほうが安心感がある
【家賃保証会社の保証範囲】
 家賃
 管理費、共益費、駐車場代
 更新料、原状回復の費用
 違約金や損害金

 裁判費用 』

 

【BGM】

S選曲:南佳孝 「スローなブギにしてくれ(I want you)」

P選曲:MAN WITH A MISSION 「REACHING FOR THE SKY」

【画像】 中間・文末の風景写真(筆者撮影;都内)以外、提供Pixabay

※宅建Tシリーズについては序章をご覧ください。24年/25年の使用テキストについてはこちら

A 保証の性質

A-1)保証の「付従性」

P: 保証②でも、①に引き続き、下記のABCが登場します。

S: 前回ご紹介した、宅建試験過去問・1994年問9の肢2を、上記のABCで置き換えると、

『買主Bの売主Cに対する債務が条件不成就のため成立しなかった場合、保証人Cは、Aに対して保証債務を負わない。』

ですが、この〇×は?

P:そもそもCは、A⇔B間の、特定の契約について、保証をしたわけですから、その取引自体がなくなれば、保証契約もなくなると思います。

S:はい、実は下記の条文

民法448条

(1) 保証人の負担が債務の目的又は態様において主たる債務より重いときは、これを主たる債務の限度に減縮する。
(2) 主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の負担は加重されない。

を、解釈すると、主たる債務自体が無くなれば、保証債務も無くなる。

あと、AB間の契約で主たる債務の額が1000万だとしたら、たとえAC間の保証契約の額が1500万だとしても、1000万円に減額できます。

このような、保証債務の特質を「付従性」といいます。

P: 生成AI(Google gemini)に、「保証 付従性 条文」できいたら、

『保証債務の付従性に関する条文は、民法第448条です。
保証債務の付従性とは、主債務が消滅すれば保証債務も消滅する、主債務と保証債務が連動していることを意味します。
民法第448条では、次のような内容が規定されています。
保証債務の内容が主債務よりも重い場合は、主債務の限度に減縮される
主債務の目的や態様が保証契約の締結後に加重された場合でも、保証人の負担は加重されない
保証債務の付従性により、保証人は主債務の消滅などの理由を債権者に主張することができます。これを附従性にもとづく抗弁権といいます。』

でした。条文自体が、これくらい易しい書き方になってほしいですよね! 

A-2)前提知識としての「債権譲渡」

S: さらに、保証には「随伴性」という性質もあります。

前提として、下図のように、売主(旧・債権者)Aが、Bに対してもっている債権は、別人(下図ではDさん)に譲ることができます。

 

これは、「債権譲渡」といって、「合格テキスト」(25年版)では、391ページから独立した項目で説明されているくらいで、いくつか論点(注意点)はあるんですが、上図では単純に、AD間の契約で債権がDに譲渡されたと。

この場合、AC間で結ばれた「保証契約」も、そのまま移転するのか? ということです。

P:Cの立場から言えば、Aと契約したはずが、Dに代わったの⁉ と言いたくなりますが、そもそも債務者Bが、Dを新・債権者として認めるしかないなら、従たる立場のCもあきらめるしかない?

A-3)保証の「随伴性」

S: 保証人が債権者に対して保証したのは、あくまで「約定した債務」についてです。

もともとは、「債務者Bのため」に、Cが保証人を引き受けるケースが多いと思いますが、「債権/債務」が移転したら、その債務の保証も移転します。これを、「保証の随伴性」といいます。

ちなみに、「債権譲渡」では、債権者Aが、債務者Bへ「債権を(Dに)譲渡したことを知らせる通知」をすることで、債権の譲受人Dは、Bに対して新・債権者と主張できます(またはBの承諾)し、同じく保証人Cにも主張できます。

 

A-4)保証の「補充性」

S: 「保証」には、ほかに「補充性」という性質があります。

たとえば、Pくんが、上京してきた中学時代の友人Uくんの賃貸の保証人になったとします。

Uくんが、家賃を3ケ月分を滞納したまま、郷里に帰ってしまったとき、大家さんから保証人Pくんに、家賃支払いの催告(※補足1)がきても、

Pくんは、

「僕ではなく、まず、○○市に帰った、Uくんへ言ってくれ」(催告の抗弁権)

「Uくんは、フルカスタムカーを所有しているから、それを売れば家賃に充当できるはず」(検索の抗弁権)

と言えるはずです。

この知識があれば、前回紹介した、宅建試験1994年・問9の肢4 ※()は筆者が補足

『C(債権者)がA(保証人)に対して直接1,000万円の支払を求めて来ても、B(債務者)がCに 600万円の債権を有しているときは、Aは、600万円の範囲で債務の履行を拒むことができるため、 400万円を支払えばよい。』

の〇×はわかりますよね? Pくん。

P: 保証人の立場としては、「債務者が支払いできるなら、まず債務者からお金を回収してよ」と主張できるわけですから、

  相殺(宅建24)ができる=〇

です。

S: これは1994年の出題ですが、「主たる債務者」と「保証人」についての条文(下記457条)は、2020年(施行)の民法改正で、下記の457条が変更されたいので、参考記事をあげておきます。

P: 2020年(民法)改正については、当ブログでは何度もご紹介していますが、やはり下記資料のリンク先もあげておきます。

https://www.moj.go.jp/content/001259612.pdf

この資料にでてくる、「根保証」については、「根抵当」のあとに紹介予定とのことです。

B: 分別の利益

S: これまでは、保証人が1人のケースでしたが、1つの債務に対して、保証人が複数のケースも珍しくありません。
上図は、保証人がC,D,Eの3人。
もし、主債務者Bが3000万円を返済できないとき、債務者Aは、C,D,Eにどういう請求ができるでしょうか?
たとえば、PくんがCの立場で、「1500万円支払え」と言われたらどうしますか?
P: 保証人が3人いるので、平等に1000万ずつ払うのはしょうがないとして、1500万円は…怒りますよ!
S: そうですね。民法427条に
 『数人の債権者又は債務者がある場合において、別段の意思表示がないときは、各債権者又は各債務者は、それぞれ等しい割合で権利を有し、又は義務を負う。』
とありまして、「それぞれ等しい割合」、つまり今回のケースでは、C,D,Eが各1000万円の返済義務を負います。

C: 委託を受けた保証人

P:  もしぼくが、保証人Cの立場で、泣く泣く1000万円を債権者Aに支払った場合、主たる債務者Bに対して、「立て替えてやったお金をぼくに返せ」と言えるわけですよね?

S: 実際は、Bがお金を持っていないから保証人Cが返す羽目になったわけで、CさんがBからお金を回収するのは難しいかもしれませんが、民法上は459条で

 『保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受け、又は主たる債務者に代わって弁済をし、その他自己の財産をもって債務を消滅させるべき行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対して求償権を有する。』

つまり、今回のケースでは、CがBに頼まれて保証人になったのでしたら、お金を払えといえる(求償権を有する)わけです。

P: 前回(宅建34)の冒頭で、「契約は、あくまでA⇔C間の契約なので、Bの同意は要りません。」とありましたが、たとえば、親Cが子Bの同意なしに、保証人になっていたら、Cに返せとは言えないわけですね?

S:そうです。

ちなみに、宅建試験・2020年10月(※この年はコロナ騒動で12月も試験を実施)の肢3,4に、この「委託を受けた保証人」の出題がありました。

この問い自体は、Pくんでも肢2が×と判断できたと思います。
P: 肢4の問題文「委託を受けた保証人は、履行の請求を受けた場合だけでなく、履行の請求を受けずに自発的に債務の消滅行為をする場合であっても、あらかじめ主たる債務者に通知をしなければ、同人に対する求償が制限されることがある。」

は〇ということは、「あらかじめ主たる債務者Bに通知」しないと、保証人Cは債務者Bへの求償はできないことがあるわけですね。

S: これも、民法463条1項に、

  『保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者にあらかじめ通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる債務者は、債権者に対抗することができた事由をもってその保証人に対抗することができる。この場合において、相殺をもってその保証人に対抗したときは、その保証人は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。』

とあるのを、肢4では、下線部分を、「あらかじめ主たる債務者に通知をしなければ、同人に対する求償が制限されることがある。」と、分かりやすい表現にしていますね。

P:「主たる債務者は、債権者に対抗することができた事由をもってその保証人に対抗することができる。」だと、一読して ?となりますよね!!

S:「対抗することができる事由」の代表例が、「相殺」です。

実は、463条1項の条文の後半、「この場合において、相殺をもってその保証人に対抗したときは、その保証人は、債権者に対し、相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。」の具体例が、肢3(上図の3者 ABCを筆者が補足)なんですよ。

  肢3 『委託を受けた保証人Cが主たる債務の弁済期前に債務の弁済をしたが、主たる債務者Bが当該保証人Cからの求償に対して、当該弁済日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証人Cは、債権者Aに対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

P:  ここは、条文の表現がそのまんまですね。

S: 宅建Tでは、宅建24で、民法改正2020に関連して相殺に触れただけで、相殺のしくみ? については説明していなかったので、今後、連帯保証や連帯債務などの過去問で、「相殺」を含む出題があったときに、また触れます。

気になる方は、上に紹介した過去問の解説記事の説明がとてもわかりやすいので、ご覧ください。

 

P:次回は、連帯保証と連帯債務、ペアローンなどについてを予定しています。

S: 付け加えると、今回ご紹介した付従性、随伴性、補充性などの言葉は、直接、宅建試験に出題されるわけではありませんが、次回取り上げる「連帯保証」「連帯債務」などと区別をするために、中身を理解しておくことは重要です。 ※補足2

 

【補足】

補足1 債権譲渡について詳しくは ↓

 

補足2 復習用に:保証のまとめ

 

【BGM】

S選曲:XY 「Crazy Love」

P選曲:宇多田ヒカル 「First Love」(cover HAECHEN)

 

【写真提供】 先頭Pixabay、 中間写真(筆者撮影:立川市)、最終写真:山梨県観光協会HPより「新府桃源郷」 (部分)

 

 

 

※宅建Tシリーズについては序章をご覧ください。24年/25年の使用テキストについてはこちら

(A) 保証も契約

A-1)そもそも保証契約とは?

P:  今回から、「保証」についてですね。

以前の記事(宅建17)で、土地だけを購入したときに、親を「保証人」にした事例を紹介しました。

 

S:  上の記事では、民法の契約、とくに「売買契約」について、説明しました。

P: 上の図と同じ状況で、売買契約だと

「Aは、Bに土地を渡す義務(債務)がある/Bは、Aに代金を渡す義務(債務)がある」

ということでしたね。

S: はい。そして、上の図での保証契約では、もし、買主B(主債務者)がAにお金を返せなかったときには、Cが代金をAに支払う義務=債務を負います。

そして、この契約は、あくまでA⇔C間の契約なので、Bの同意は要りません。

民法第446条で、
『(1) 保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
(2) 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
(3) 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。』

としています。

A-2)保証契約の「電磁的記録」、宅建業法の「電磁的方法」

P: 「保証契約は、書面でないと効力を生じない」とわざわざ書いているのは、書面ではない、たとえば口約束でも契約は成立する方が原則ってことですよね?

S: はい。

民法522条で、契約については

『(1) 契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示(以下「申込み」という。)に対して相手方が承諾をしたときに成立する。
2(2)契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない。

としています。

ただし、トラブルを防ぐために、書面にする方が圧倒的に多いですし、宅建業法の通称・35条書面(重要事項説明書:契約前)や37条書面(締結時)なども、宅建業法で特別に書面交付が義務付けられています。

ちなみに、「く37条書面の電磁的方法による提供」については、23年の宅建試験・問26で出題されています。

※不動産取引推進機構HPより

P: この問いが個数問題って…。

S: 宅建業法は、このブログではまだ触れていないし、問題文に「施行令3-4-1に規定する承諾」」などの言い回しも入っていますので、Pくんはなおさら難しく感じたと思います。

当ブログでは、宅建業法の解説はまだまだ先になると思いますので、解説ページへのリンクを ↓。 ※補足1

 

 

P: 先にでてきた民法446条の3項にも、

『(3) 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。』 とありましたね。

S: 実は、この3項の改正の経緯は、なかなか興味深いのですが、宅建試験にはまず出題されないと思いますので、寄り道してもいいよという方だけ、下記をごらんください。

 

B:保証債務の中身(447条)

P: 民法第446条の1項に

『保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。』

とありますが、BがAに借金を返さないときは、CがBに代わってお金を払えばOKということですよね?

S: 問題は、「その債務」の中身です。
民法447条に
『(1)保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たるすべてのものを包含する。
(2)保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができる。』
とありまして、
  自動的に? 含まれる=主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他 その債務に従たるすべてのもの
  ただし、AC間で別途取り決めができる=違約金又は損害賠償の額
P: 「損害賠償額の予定」は、宅建21(債務不履行②)で聞きましたね。
S: 次回ふれますが、そもそもAが保証人Cに、お金を払えと言えるのは、Bがお金を返さない=債務不履行の場合です。
A⇔B間の契約で、「損害賠償の額」が決まっていたとしても、Aと保証人Cとの契約は「別の契約」なわけで、たとえば「Cの損害賠償額は0円」とすることも可能なわけです。

P: 生成AI(Google gemini)に、「保証人 違約金 損害賠償」で聞いたら、損害賠償の具体例として、

『賃料不払による賃貸借契約の解除に伴う、賃借人が賃貸人に与えた損害の賠償』(25年2月1日)

がありました。

筆者の住む物件の「保証人」は親なので、もしも筆者が賃料を滞納したら、親に請求がいくということですね…。

S: 保証人になるということは、そもそも債務者と保証人の間の信頼関係に基づくことが多いので、Pくんだと問題ないですが、今、社会問題になっているのが、身寄りのない高齢者の場合です。

 

こちらも、周囲に困っている方がおられたら、まずお住いの自治体の相談窓口への問い合わせをおすすめします」。

b-2  保証についての基礎的な過去問

S: 実際に、宅建・過去問(けっこう「過去」ですが)、1994年問9の肢3を、売主D、買主E、保証人Fで置き換えた出題が、

「DF間の保証契約締結後、DE間の合意で債務が増額された場合、Fは、その増額部分についても、保証債務を負う。」

です。この〇×は?

P: 保証の対象となるのは、あくまでFが保証人になる時点での主債務(と従たるもろもろ)なので、この肢は×です。

S:はい。ちなみに、この問の肢2と4(同じく置き換え)

2:『EのDに対する債務が条件不成就のため成立しなかった場合、Fは、Dに対して保証債務を負わない。』

4:『DがFに対して直接1,000万円の支払を求めて来ても、EがDに 600万円の債権を有しているときは、Fは、600万円の範囲で債務の履行を拒むことができるため、 400万円を支払えばよい。』

は、次回、「保証② 保証債務の性質」に関係がありますし、残る1肢も、このレベルで覚えてほしい知識なので、下記解説を紹介しておきます。 ↓

 

 

P:では、次回は「保証② 保証債務の性質」。

その後の、「連帯保証」については、単純に「保証 vs  連帯保証」にするか? 名前がまぎらわしい、「連帯債務」まで含めるか? Sさんも検討中だそうです。

 

※補足1 宅建業での書面の電子化の動向については、国交省の下記サイトでチェックできます。

 

 

【BGM】

 S選曲:バックナンバー 「新しい恋人達に」

 P選曲:[Alexandros] 「金字塔」

【写真提供】最終写真(筆者撮影)以外、Pixabay。