(1) メーカーで必要な知恵はすでに研究室で学んでいる

今年の3月、首都圏国公立大学・工学系修士を修了、4月から某大手メーカーのエンジニアとして働き始めたZくんと、10月に都内のカフェでリアル打ち合わせ。 

初めての一人暮らし、初給料、職場環境など筆者も知りたかったことを聞いてみました。

あくまで、一例ですが、22卒(予定)の方は、内定式を終え、来年4月からの社会人生活への期待と不安があると思います(本記事と

 

 

②)。一方、これから就活本番の23卒は、大手メーカー選択の参考にしてください(まず2.5を掲載)。

 

今回の(1)では、4月からの一連の合同研修を終えて、配属先でOJT(On the Job Traning)中のZくんが、予想以上に元気そうだったので、まず職場のこと。

Zくんは、入社式(各拠点からオンライン)の後、すぐに「秘密保持誓約書」ほか、もろもろの書類にサインしたあと、数日にわたってコンプライアンス研修などを受講しましたから、当然、「仕事内容」については書けませんが。

次回記事 (2)は、初めての一人暮らしで買ったものの紹介を予定しています。

① 良くも悪くも? 大学の研究室に似ている職場だった

P: オンラインでは、いろいろ連絡してましたが、実際に会った感想は「あれ? ずいぶん元気そうじゃない?」でした。

Z: 最初の1か月くらいは、オンライン研修で、学部生の講義受けてるみたいだな~ と思ってました  ※1 

その後、職場に配属されたら、雰囲気が研究室にそっくりなんですよ。

P: Zくんは、ジョブマッチング採用ではありませんが、結果として大学での研究内容と近い分野の研究開発職になったそうですね。

Z: 分野は同じですが、中身は全く違います。

また設備が段違いに良かったり、1グループのメンバーが多くて分担が細かい。関係先も多いので、相手の会社名・役職、名前を覚えるのも大変です。

P: あまり女性がいない…という点も、工学部の研究室と一緒らしいですね。

Z: 管理部門には女性も多くて、コロナ前は、社内のサークル活動もいろいろあったそうですが…。※2

② 大学の研究室で大丈夫だったら、メーカーでもやっていけると思う

P: メーカーの技術職ですと、新卒のZくん(当然一番の下っ端)から、再雇用の60代ベテランまで、40歳くらい年の差があると思いますが、世代ギャップはありませんか?

Z: 大学の工作センターにも、定年後に技術指導員になった方がおられて、ぼくは毎日のようにお世話になってたので、気になったことはないです。

P: 農工大・工学部のニュースにも、68歳で博士号を取得された大槻俊明さん(2018年)が紹介されていました。若い院生との交流が楽しみとのことでしたが、逆に学生も、長いエンジニア生活を生き抜いた方が近くにいて、励みになると思います。

Z: 実際のOJT教育担当は、中堅社員(30代と40代)2名。あと、グループ内の雑用=先輩の実験や計測の補助をしてますが、これも学部4年生のときに、まず院生の手伝いをしていたので、とりあえず猫の手にはなってると思います。

学生の時のように、論文を書くプレッシャーはありませんが、仕事に必要な知識が足りないと思ったら、自分で調べろ、覚えろですね。

失敗や操作ミスは、1回目はまだ素人なのでOK。2回目は新人なので、ぎりセーフ。3回目はさすがに怒られますよ。

 

P: 以前の記事「研究室に入った”その後”」で、学部3年生向けに、

『ぼくの研究室は礼儀作法というか、ビジネスマナーについてけっこう注意されていたので、「自分の部屋」ではなく、「アルバイト先」くらいのイメージで、ふだんの研究室生活は気をつける。
P: おやつを食べたあと、ゴミはクズ箱に捨てるとか、ジャケットは所定の場所に掛ける…くらいのレベルですか? 
Z:食べた後のカップラーメンやペットボトルを共同テーブルに放置しない。
 メールやSlackでの「報連相(ほうれんそう 報告、連絡、相談)」も、先輩がみんな「ビジネスメール」のような書き方をされているので、それにならって書きました。』

と書いたんですが、研究室でビジネスマナーの基本を身につけてれば、職場でも注意されないでしょう。※3

Z: やっぱり「報連相」は大事です。

あと、多くの研究室で9時-5時とかのコアタイム制をとってるのも、いま思えば社会人になる手前でのトレーニングだったんですね。

22卒のみなさんは、ジョブマッチング採用の方以外は、どんな部署に配属されるか? 決まってない、知らされていないと思いますが、理系の研究開発職の場合は、やってることも、メンバーも、みなさんの研究室の「上位互換」(プレッシャーも…)という感じですね。

P: 研究室によっては、OBも参加する新年会があったり、教授の○○賞受賞祝賀会などで、歴代OBが集まったりします。その人たちの多くが、メーカーの中堅エンジニアでしょうから、これからリアル飲み会が復活したら、22卒のみなさんは、他社とはいっても新生活についていろいろ聞いてみると良いでしょう。

 

 

※1 Zくんたちは、すでに理系大学院生だったため、少人数ゼミ形式の授業が中心で、学部生のようなオンライン講義は受けていません。

※2 Zくんは職域接種で、1回目のワクチン接種は終わり、近日2回目という時期でした。管理部門は、とくにリモートワーク推奨だったようです。これからは?

※3 筆者は昔、Sさんから「研究室でこれくらいのマナーは守るべし」ということで、

 『人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ』

という本を紹介されました。一部抜粋すると、

  ・何でもみんなで分け合うこと
  ・ずるをしないこと
  ・使ったものはかならずもとのところに戻すこと
  ・誰かを傷つけたら、ごめんなさい、と言うこと
  ・釣り合いのとれた生活をすること 毎日少し勉強し、少し考え、少し絵を描き、歌い、踊り、遊び、そして少し働くこと
  ・不思議だなと思う気持ちを大切にすること

 

【BGM】

Z選曲 緑黄色社会 「Mela!」

S選曲 TM NETWORK 「Self Control」(浅倉大介アレンジで)

 

 

 

 

 

 


 

彦根城

冒頭写真は、彦根市フィルムコミッション HPより「彦根城」

リンク集は●2

 

●1 データサイエンス学部のその後…4年目の答え合わせ

2017年の当ブログ記事で紹介した、滋賀大学のデータサイエンス学部(滋賀県・彦根市)。

  ↓

★滋賀大学データサイエンス学部・山形大学理学部データサイエンスコース

 

 

この学部の第1期(学部)卒業生が、21年4月から新社会人になりました。

学部生の進路が公表されています。 ↓

 

 

情報通信系を中心に、金融・メーカーなど学部レベルとしては、工学部情報系と遜色がない印象です。

また、下記読売新聞の報道では、在学中に起業した「Mitei」(データ活用サポート企業)も紹介されていました。

 

1年遅れで設置された、横浜市立大学のデータサイエンス学部(●2 のリンク集参照)も、横浜市という立地もあり、滋賀大に勝るとも劣らない就職実績(22卒)が期待できそうです。

 

情報系学部については、当ブログの2017年12月記事で ↓

 

「オリンピック後の就職市場は? 晴れか曇りか土砂降りか?」 と書いたんですが、予想を超える”コロナ台風”が乱入。

今の高校生のみなさんが就活する3~5年後の状況も混沌(こんとん)としそうです。

そんな中でも、データサイエンス系の人材の需要は増えることはあっても減ることはありません。

 

●1.5 入学後に必要な数学力は?

---なお、数学・物理が2次試験科目の工学部・理学部志望のみなさんは、学部での就職や大学院進学のときに、デジタル人材枠に乗り換えることができますから、今から「就職」を理由に志望先を迷う必要はないと思います。※1

 

一方で、上記記事でも書いたことですが、「情報系」はとても範囲が広いため、かなり理系寄り(母体が工学部)から、社会学系に統計やAI分野をプラス…まで、●2 で紹介した学部の中身もさまざまです。数Ⅱ・Bで受験可能な学部・学科(入試方式)もけっこうあります。

 

ちなみに、早稲田の政経学部は、今年から数Ⅰ・Aが入試に加わりました。

下記記事 ↓ によれば、

 『もともと経済学では数学の知識が必要でしたし、政治学でも近年は統計学やゲーム理論など数学的な学問をよく使います。入試でどのレベルの数学を課すかは議論がありましたが、まずは高校1年生で必ず学ぶ数学Ⅰ・Aが適当だと判断』

 『入学後、「数学Ⅱ・B」の未履修者には、微分・積分などを含む数学のオンライン授業(「数学基礎プラスα」など)の履修を求める。十分な理解のために「数学支援室」でTA(大学院生)による個別指導』

ということで、入学後には、数学Ⅱ・Bの学習が必須ではあります。 ※2

 

データサイエンス系・情報系に必要な「数学」についても、 全員に微積分が要るのか? は微妙としても、   ↓

 

 

”入学後”も考えて、学部・学科選択をしてください。

 

もしも、不安な時は、国公立大学の場合は、「入試問題」が、受験生へのメッセージになってますので、志望先の数学過去問を見たり(例:広島大学)、大学のオンラインイベント(個別相談会もあり)や、大学口コミサイトなどでチェックしてみましょう。

 

 

●2 いわゆるデータサイエンス系・情報系学部へのリンク集

 OPは、オープンキャンパス情報

<2021年度開設済み>

【地方国公立大学 (北から)】

◎群馬大学情報学部(群馬県) OP: 2021年7月20日(火)~ 8月2日(月)

 

 

 

◎横浜市立大学データサイエンス学部(神奈川県)  オンラインOP

 

★横浜市立大学データサイエンス学部

 

 

◎滋賀大学データサイエンス学部(滋賀県) WEBOP情報 7月下旬予定

 

 

◎兵庫県立大学社会情報科学部(兵庫県)   WEBOP: 2021年8月7日(土)・8日(日)

 

 

◎福知山公立大学情報学部(京都府)   OP:7月17日終了 Youtube情報

 

 

◎広島大学情報科学部(広島県)   現地開催OP:8月19日(木)、8月20日(金) WEB:8月16日(月)~8月22日(日)

 

 

★広島大学情報科学部

 

◎長崎大学情報データ科学部(長崎県) OPは7月17日終了 Youtubeチャンネル

 

 

【私立大学(抜粋)】

◎中央大学国際情報学部(東京都)  市ヶ谷田町・見学会 7/28(水)~9/30(木) ほかWEBOPあり

 

 

◎東洋大学情報連携学部(東京都) 赤羽台のキャンパスツアーあり、WEBイベントも詳しくはこのリンクから

 

 

◎武蔵野大学データサイエンス学部(東京都)  WEBOPサイト ※9月、10月は有明でのイベントがあるかもしれません

 

 

◎南山大学理工学部データサイエンス学科(愛知県) OPは7月18日終了   理工学部紹介動画

 

 

<2022年度以降 開設予定>

◎国立一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部・研究科(仮称)(23年度予定 東京都)

 

 

◎私立名城大学都市情報学部(22年度 データサイエンス系拡充予定 愛知県)

 

 

◎私立近畿大学情報学部(22年度予定 大阪府:東大阪キャンパス)

 

学部長に、ソニーのプレステの生みの親、 久夛良木(くたらぎ)健さんが就任予定。

 

◎私立岡山理科大(22年度再編予定 岡山県)

情報理工学部情報理工学科

https://www.ous.ac.jp/outline/future/kaiso2022/

 

※1 就活で「機電情」と言われる、機械・電気・情報工学科の強さの秘密「推薦」については、

 

 

※2 過去記事  え? 22年度からの新指導要領ではベクトルが…。一方で、一橋大の2021年数学入試問題(大問1)…早稲田・政経を意識したと、筆者は邪推? してます。

 

●BGM

あいみょん 「青春と青春と青春」

冒頭写真は、彦根市フィルムコミッション HPより「彦根城」

他2点は Pixabay

 

●0 まず、結論から

P: 当ブログで、2017年「理系で大学3年のインターンシップは必要か?」のテーマで記事掲載しました。 

当時、首都圏工学系3年(修士進学予定)だったZくんの夏インターンシップ挑戦をレポートしつつ「アンサー編」で、

  A: 修士進学予定者の全員が、絶対必要ではないが…

  B: 学業(単位)や生活(バイト) >>>イン活  の範囲で、挑戦してみる価値はある

と書きました。

4年後の今もこの結論は変わってません。

 

ただ、コロナ騒動下で、夏インターンシップ自体も様変わりしていますので、今年4月に大手メーカーに技術職として入社した機電系学科出身のDくんと、A、Bについて、話していきます。

D: ぼく自身は、学部3年・修士1年の夏インターンシップとも参加しないで、OBルート経由の早期選考で、20年2月には就活を終了してますので、あまりインターンシップへのアドバイスはできないと思いますが…。

 

●1  学部3年インタ-ンシップをしなくても大丈夫な理系とは?

P: Dくんのように、

  A-1)ある程度のコミュニケーション能力がある (いまは、コロナ下で求人が少ないですが、飲食店のアルバイト。または塾での指導など)

  A-2)自分の専門分野をある程度決めていて、就職も専門を生かせるところで働きたい

と考えている

  A-3)機電情など、売り手市場の学科

の場合は、無理にインターンシップに参加する必要はないと思います。

 

●2 学部3年がインターンシップに挑戦するメリット① コミュニケーション能力向上

D: ぼくにコミュニケーション能力があるか? 自分ではちょっと微妙なんですが…。

P: ご友人のZくんと比べると、どうですか?

D: あ!

P: Zくんは、学部3年の夏インターンシップに応募して、大手企業2社でESを通過し、面接を受けました。1社目の面接は「空白の20分」---記憶が飛ぶほどの惨敗に終わりましたが、ここからの臥薪嘗胆で、なんとか昨年6月に最終面接を突破できるレベルになれました。

Zくん自身、「あの夏の敗戦を経験していなかったら、本番の就活でどうなっていたか…」と言ってましたよ。

つまり、Zくんのようにコミュニケーション能力不足を学部3年で痛感できれば、修士1年(夏インターンシップ・リベンジ)まで2年、修士2年(就活本番)まで3年弱のトレーニングで、挽回できます。

なので、コミュニケーション力不足をうすうす感じている理系の方は、3年夏のインターンシップ挑戦(面接初体験)、おすすめです。

D: ぼくはレギュラーのバイトではありませんでしたが、友人のピンチヒッターでファミレスのバイトに何度も行ってました。幅広い年齢層の人と、普通に話ができるレベルだったら焦ることはないと思います。

ただ、僕の入社同期でも、明らかに「もし機電情以外の学科だったら、就活に相当苦戦しそうだな…」という人はいましたね。

P: 周りの友人が「君、コミュニケーション能力大丈夫? 」などと指摘してくれることはまずないです。これが理系研究室に入ると、良い意味でも悪い意味でも、ずけずけ言いあったりもしますが。

 

●3 学部3年でインターンシップ挑戦のメリット② 企業研究

P: 2017年、Zくんは「50社くらい調べて、10社くらいにプレエントリーして、最終的に5社」にES(エントリーシート)を提出しました。

D: 工学系の学部3年で、50社を調査ってけっこう大変ですよね。

P: Zくんは、順調に単位を取り、自宅通学で平日バイトの必要もなかったので、「単位を落としたつもりで、1、2単位分の時間をイン活にあてた」と言ってました。

さらに、学部4年からの研究室選択で、どこへ進むか考えるためにも、最初の50社くらいは、広く浅くリサーチして、最後に「4年から研究したい内容(最終的に4つに絞り込み)」とからめて、ESを書きやすかった5社に応募したそうです。

機電情で「推薦」を使うことを想定している人は、すでに”厳選された会社リスト”を持っているわけなので、修士1年から企業研究して問題ないと思いますが。

D: コロナ騒動がおさまれば、またOB(リクルーター)が学科に出没すると思います(他社ですが、新人の重大任務が水面下でのこの勧誘…という噂も聞きました)。

3-1) SNSの利用と注意点

P:実は、先日から筆者もTwitterをはじめたんですが、これを企業研究に使う手もあるな~と、思いました。

D: と言うと?

P: 毎日、つぶやくのはけっこう大変ですが、週末に2社を自分のTwitterに書き込むと、1年で100社。2年で200社の企業(重複は気にしない)をリストアップできます。

自分の専攻だけでなく、日ごろの暮らしで気になった会社でいいと思います。

たとえば、日穀製粉。

「韃靼(だったん)そば」を検索して見つけた、長野県長野市の会社です。

Twitterだと、短い文章で気軽に書き込めるし、#のタグ付けで、たとえば「食品」、「長野県」、「健康」などと、キーワードを考えていくと、自分の就活の軸もだんだん見えてきますよ。

D: SNSについては、入社後に、たとえプライベートのアカウントといえど、会社にマイナスの情報発信は慎むように、しっかり注意されます。

では、学生の間は大丈夫か? といえば、

 

書いた内容によっては、就活に差し支えることもありますよ。

 

●4 学部3年インターンシップ参加(準備)のデメリットは「時間」

P: 学部3年でインターンシップに参加しようとする際のデメリットというか、立ちはだかるカベは「時間」です。

  イン活をしたために、勉強不足で、単位を落として「留年」

は避けてください。

ただ、すきま時間は、自覚してないだけでけっこうあるものですから、学部のうちから無理のない範囲で、就活サイトや企業の採用ページをチェックしてみると、2年後までにどんな準備が必要か? 

がわかります。

 

●5 修士1年・夏インターンシップからの早期選考がスタンダードに?

D: ぼくは、首都圏の大学で、周囲にZくんのようなアクティブな友人もいたのでOBとの接触なども早めにできしたが、地方大だと始動が遅くて、「機電情の学科でなければ、就活アウト」だったらしい同期が、何人も入社しています。

P: Dくんと同じ研究室のyくんは、「推薦」カードで最短20年5月⇒6月内々定という荒技も使えたようですが、yくんは2月の早期選考で落ちてから、コロナ騒動の影響で苦戦したためで、準備自体は、修士1年の夏・秋からしっかりやっていたとか。

Dくんたちは21卒。

22卒予定の研究室の後輩(現・M2)は、全員夏インターンシップ(当時M1)に参加したそうですね。

D: ぼくは、幸い20年2月に、逃げ切り内々定をもらえてましたが、1か月後の20年3月以降の21卒はけっこう苦労していましたので、それを目の当たりにした後輩たちは、「機電系といえど、就活準備をしっかりしよう」という気になったようです。

P: 今年(21年)2月の新聞記事で、「筆記、面接…進む早期選考」とあります。そして、この早期選考に呼ばれるのは、夏/秋インターンシップ参加者というパターンが多いです。

この傾向は、コロナ騒動が落ち着いても変わらないでしょう。

 

●6 結論 25卒(予定)はまず挑戦してみることで、自分に何が足りないか? 見えてくる

D: 大学受験のときは、2月の入試の前に、3年生でいろいろな模試を受けました。でも、それだけでなく、日ごろから勉強してましたよね。ぼくの学校も、自称進学校だったので、高1のときから、受験は意識していました。

大学では「就活の準備をしろ」とは、だれも言ってくれません。自分で意識的に行動する必要があります。

P: 最初に書いたように、Dくんら A-1)~A-3)にあてはまる方は、学部3年で焦る必要はありません。

一方で、Zくんのようにコミュニケーション能力等に不安があると自覚している方は、無理のない範囲で、インターンシップ応募や、いろいろな説明会参加してみましょう。コロナ騒動後も、WEBでのイベント開催は続くでしょうから、参加しやすいと思います。

 

さらに、Zくんは文章を書くのは得意だったので、学部3年で大手企業のES突破もできましたが、そうでないと応募書類を書く段階で挫折する方も多いでしょう。

理系の場合は、「卒論」で、強制的に記述力は鍛えられますが、逆に、卒論・修論に向けて、3年生から記述力アップをめざすと、社会人になってからも、とても役立ちます

 

The important thing is to take part. (クーベルタン男爵)。

 

BGM: 

  D選曲 乃木坂46 「ざぶんざざぶん」

  P選曲 ヴァンゲリス 炎のランナーテーマ曲

写真提供 Pixabay

 

 

 

10周年(Since 2011)を迎えた当ブログ。

大手メーカーの技術職になったZくんや、同・機電系Dくんからのネタ提供や、日々の新聞の切り抜き、当ブログ第壱サポーターのSさんからの情報提供など、書きたいことはたくさんありますが、『余暇がなさすぎるのでここに記すことはできない』状態のため、メモ代わりにツイッター ↓ はじめました。

https://twitter.com/Pernas36463380

 

ただ、ブログで掘り下げたい話題、たとえば冒頭写真の『2030年すべてが「加速」する世界に備えよ』などは、当ブログで記事にしたいんですが…。

たとえば、ANAのアバター事業とか、「東ロボくん」開発の新井紀子先生が、東京都の教育委員になるかも(5月時点では都議会への提案)など、さまざまな動向も、本書の描く未来と密接なかかわりあいがあります。

 

本書に描かれた2030年、当ブログの20周年にはどんな世界になっているか? 

そのとき筆者はどんなポジションにいるのか? 

また、読者のみなさまは…とくに中高生の方は、15歳⇒25歳ということで、大学受験、工学部なら単位との闘い&卒論・修論、就活を乗り越えて社会人になってるはず。※1

いま振り返っても、怒涛の10年です。

 

ネット情報はたくさんありますが、玉石混交。その中から筆者おすすめの情報を、Twitterでつぶやいていく予定です。

 

※1 工学部の「留年」については

 

 

BGM: SIRUP 「Overnight」

 

●0 トヨタの採用方針転換 第2章

※トヨタの推薦制度全廃をめぐっては、先に当ブログ記事「就活S  feat.工学部Z トヨタの大学推薦全廃と「はやぶさ2」で紹介しています。

 

21年4月26日付の朝刊で、各新聞がトヨタ自動車(以下、トヨタ)の22卒採用計画で「ソフトウェア系人材の採用が倍増」と報道しました(読売新聞記事)。

これまでは技術職採用で、300人。うち、ソフトウェア系は20%だったのを、40~50%に増やす計画です。

技術職の採用数が21卒と同じとして、ソフト系が60人⇒150人になると、いままでの採用の多くを占める機械系が90人分減る可能性があります。※0

では、「大学の機械工学科は不利になるの? 」と受験生や在学生が慌てる必要はないと思いますので、この春、機電系の大学院を修了して大手メーカーに入社したDくんにも聞いてみました(●1、●2)。 ※1

さらに、工学系某研究室の、就活本番さながらの、「新入室員選考」の様子も聞けましたので、●3で。

 

●1 大学の機械工学科も変化している

(1-1)CASEの波で、自動車業界がほしい人材とは?

P: 前提知識として、CASEについておさらい。 ※2

トヨタに限らず、自動車業界の各社は、CASE

  ・Connected(コネクティッド)

  ・Autonomous/Automated(自動化)

  ・Shared(シェアリング)

  ・Electric(電動化)

と呼ばれる技術革新にそなえて、新卒&中途でのCASE人材獲得競争をしています。

具体的に、どんな人材か? といえば、トヨタの考える「CASE」をHPでみても

 

わかるように、大学の学科でいえば、情報工学系(CAS)と、電気電子系(EとCAS互換)がおもなターゲットのように見えますよね。

 

(1-2) 一口に機械系といっても

D: ただ、もともと就活のときにも「機電系」とひとくくりにされるように、機械と電気電子の境界線はけっこう曖昧です。

P: 一部は、情報系とも重なります。

D: たとえば、東京都立大学(元の首都大学東京)の場合は、システムデザイン学部という大枠の下に

  ・情報科学

  ・電子情報システム工学

  ・機械システム工学

  ・航空宇宙システム工学

  ・インダストリアルアート

の5学科があります。 ※2

うち機械システム工学科の守備範囲は公式ページに

「システム工学、制御工学、ロボット工学、設計工学、生体工学、マイクロ・ナノテクノロジなどの学問」とあって、研究でも、ロボットも柔らかい機械やロボット・セラピーなどが含まれています。

さらに、学部の同期Eくんは、電気電子系でしたが「日本機械学会」の学生会員で、ディ-プ・ラーニング関連の論文発表をしてました。

P: 同学会主催のAI講座なども、ありますね。

 

(1-3) 機電情ほか、「数理」人材は大手企業の就職に有利

D: 大学での専攻内容に、あまりこだわらないなら機電系の大学院卒の場合、AI人材としてとって「入社後に育成しよう」というスタンスの大企業も多いですよ。

P: すでに、2018年ころから、トヨタやパナソニック、ダイキン工業をはじめ、ライオン、味の素など大手企業が、AI人材の獲得、育成をやっています。

ここで、AI人材に必要な「数学力」と、大学の工学系で学ぶいわゆる応用数学がイコールというわけではありませんが、経産省が「数理資本主義の時代 数学パワーが世界を変える」という資料で、「大学数学レベルを、基本として学生時代に習得しておく必要があり、これは就職してから習得するのは難しい」と断言しています(下図:上記資料から引用)

 

D: つまり、トヨタは「ソフト系」と言ってますが、これはプログラミングの知識・経験とイコールではない。

数理人材の場合、プログラミングはあとから習えばOK。

でも、「大学数学」は、学部で習っていないと厳しいと思います。

P: さらに前提として、入試科目で「数学」を受験したかどうか? が分かれ目になると思いますので、こちらは別シリーズの理工系Vくんシリーズで、滋賀大データベース学部のその後(就職状況)や、早稲田大学政経学部の入試(数学必須に)等、お伝えの予定です。

 

●2 トヨタが「ジョブマッチング」手法をとるねらい

(2-1) ジョブマッチング採用とは?

D: 冒頭の読売新聞の記事によれば、「22卒採用の際に、募集職種を細かく分類したうえで、その道に進みたい学生を採用する仕組みも整える」とあって、これって「ジョブマッチング採用」ですよね。

P: 就活用語としての「ジョブマッチング採用」については、以前の記事の●3で話しました。

トヨタが、技術職約300人の全員をジョブマッチング採用の対象にするか? は不明です。

が、AI/データサイエンス関連の職種は、そもそも院卒の専門人材が希少ですから、筆者だったら「数理の基礎知識(=大学数学レベル)があって、やる気のある学生」を採るために、この「ジョブマッチング」を利用しますね。

逆に、応募する理工系学生にもメリットがあります。

新卒募集の詳細をネットで知るのは難しいですが、たとえばトヨタの中途採用募集「コックピット・キャビン電子システムの開発業務」の場合、応募資格が

 ・表示系デバイス(ディスプレイ等)の開発
  <中略>
 ・ヒューマンセンシング技術
 ・画像認識/処理技術
 ・ディープラーニング

のいずれかの知識か経験とあります。

D: 中途募集でも、けっこうストライクゾーンが広いですね。

P: 新卒の場合は、さらに広~く「ぼくの○○研究でえた知識は、ヒューマンセンシングにも応用できるから~」などの説明がちゃんとできて、やる気を示せば、「コックピット電子システム開発」職へ(新卒もOKなら)応募できるでしょう。

 

2-2) 推薦は撤廃したはずだけど…

 

 

※0 21年4月19日報道では、トヨタは調査に無回答。

 

 

※1 関東の某県某市の市民に。新居は、一応スーパーやコンビニもある市街地だそうですが、「冷蔵庫」と自炊道具について、筆者やZくんと情報交換しあった成果は、当ブログでもいずれお伝えする予定。なお、Dくんの配属部署は、自動車業界と「直接の」関わりはないそうです。

※2 あくまでCASEの基礎なので、わかってるよという方は●3へ

※3 都立大の、この学部、学科のネーミング(システムのあるなし)の謎? は理工系の受験生の参考になるかもしれないので、いずれ、理工系Vくんシリーズで取り上げるかも。

 

●BGM

D選曲 藤井風 「きらり」

P選曲 Daft Punk feat. 岡村靖幸 「ぼくはダフトパンクに会ったらどんな顔するだろう」(マッシュアップ)

●写真

冒頭写真 Pixabay   文末:筆者撮影