①〜⑤まで
今回は、私が高3の時の高文連での事を書いていこうと思います。
何かの記事で軽く触れた事があった話だと思いますが、もう少し詳しく書いてみようかと…
とある人との出会いについてのお話になります。
前回同様、吹奏楽それ自体についてはあまり出てこないかもしれません
その年の高文連は、地元から車で2〜3時間程離れた町での開催で、2泊3日での遠征という形でした。
お泊まりという事で部員達はみんな修学旅行気分でワクワクでした
高文連には、その地区内の高校の吹奏楽部、そして合唱部の方々が参加します。
会場に着くと、中学時代の友人のYという男子とバッタリ再会しました
Yは同じ地元の他校に通っていて、中学時代は野球部だったのですが高校では合唱部に入ったとの事。
3年ぶりの再会に盛り上がりました
Yの隣には、同じ合唱部の友人だというS君という人がいました。
とても感じの良い人で、初対面の私にもにこやかに話してくれました。
そのS君から、
「H高(地元の高校)の吹奏楽部に友達がいるから、紹介するよ」
と話がありました。同じ会場内にいるとの事で。
そうして連れて来てくれたのが、N君という人でした。
N君は地元のH高吹奏楽部(部員数も多くレベルも高い)でトロンボーンを吹いている男の子でした。
S君同様、N君は初めましての私に対してとても感じ良く接してくれました。
何だか、急に男子3人に囲まれて不思議な気分でしたが😅
その時は、それで終わったのですが。
会場内で移動中や待機中なんかに、他校の部員さんとバッティングしたりすれ違う事なんかは普通にあって。
そんな時に、N君は私を見かけると必ず声をかけてくれました。
ちょっと立ち話をしては、それじゃあまたねと言ってそれぞれの持ち場へ戻る…というような感じだったのですが…
何故か、N君はやたらと話が合う人でした。
立ち話では物足りなく感じてしまうくらい、私は彼と会話できる時間をとても楽しいと感じていました。
初対面とは思えないほど、まるで以前からの友達のようにお互いに話が盛り上がって…
どんな会話をしたのかはさすがにもう思い出せませんが😅
お互いが常に笑っていて、ただひたすら楽しかった記憶だけは強く残っています。
多分だけど、N君の方も楽しかったのではないかと思っています。
自惚れ等ではないんですが…😅
声をかけてくるのはいつも彼の方からで、どんなに短い時間だったとしても、ちょっと通りすがりでも、必ず私を見つけるとそばに来て会話をしてくれました。
背の高い彼は、チビな私に目線を合わせてくれるようにして、とてもにこやかに話してくれました。
クシャっと笑う顔がとても優しく印象的だった事を記憶しています。
N君が別の学校の生徒なのがもどかしいと感じるくらい、私は彼との会話をもっと楽しみたいと思っていました。
もし同じ学校の吹奏楽部だったら、いつでも話ができるのに…と。
少し話をしたら、また自分の部に戻らなければならない…というのがとてももどかしかった記憶があります。
一日目が終われば、それぞれが宿泊している宿へと戻らなければならず、
「また明日ね」
とお互いに手を振ってお別れをして…
また明日も会えるんだなぁという嬉しさがありました。
当然うちの部の生徒達には、
私とN君との姿は嫌でも目に入っているわけで…
「パッチがよく一緒にいるあの男子は誰だ!?」
「彼氏が出来たの!?」
と、質問攻めに😱
前回の記事でも書いた通りですが、
私は当時本当に恋愛というものに興味がなく吹奏楽が恋人みたいな人だったので、
「彼氏だなんてとんでもない!!!!!」
という感じで、全否定していました。
「友達の友達の友達で、たまたまとても気の合った、新しい友達」
という事をみんなに一生懸命説明していました
翌日も会場ではN君が声をかけてくれて、一緒にいられる限りの時間を一緒に過ごしました。
時折、彼の姿がしばらく見えなくなると私はYやS君の所へ行き、
「N君どこに行ったか知ってる?」
と聞いていたくらいで
今の私はこの時の自分に、
何しに高文連に来てるんよ
と盛大にツッコミを入れたいです
高文連自体は2日間の日程だったので(多分前乗りで2泊3日だった気がします)この日が終わってしまえばもうN君に会う事はなくなってしまうな…と寂しく思っていたのですが、
地元に帰ってからも連絡が取れるように、お互いの連絡先を交換し合うことに
そういう事を私から言い出すって100%ないので、おそらくN君の方から言ってくれた事だったと思います。
当時まだ携帯電話はそこまで一般的に普及していた時代ではなく、私も家族共用のものしか持っていなかったので、お互いに自宅の電話番号を交換していました。
そうして地元に戻ってからも、夜になるとたまにN君から電話があって、色々とお話をしていた記憶があります。
不思議と「会おう」という話になる事はなく、お互いに学校や部活が終わって帰宅してから、夜に電話でゆっくりと会話を楽しんでいた感じです。
次第にN君からの電話は少なくなっていき、
いつしか連絡がくる事はなくなっていきました。
お互い高3だったので、進学やら何やらの準備で忙しかった時期でもあったと思います。
N君と話す事がなくなってしまい、日々とても寂しく感じていました。
自分らしくもないなと思いながらも、この時の私は毎日のようにN君の事を考えながら過ごしていた記憶があります。
自分から連絡をするような積極性も当時の自分には全くなくて、そのまま月日が流れ、翌年3月に高校を卒業しました。
N君の事は、とても気の合った特別な感じのする友達という感覚でずっといたのですが、
あの気持ちは、多分恋愛感情だったんじゃないかな
という事に、卒業から何年も経ってから初めて気がつきました。
恥ずかしい話ではあるんですが
私がそんな思いを抱くなんてそれまでにほぼなかった事なので、自分でもその感情の事について理解ができておらず…
自分から誰かを好きになる、という経験は、高校時代までの私にはほとんどなくて。
中学生の頃に一度だけあったけれど、その時の気持ちともまた全く違うもので、N君に対して抱いたものは紛れもなく初めての感情だったと思います。
N君という人物との関わりについては、当時の部活の人達しか知らないと思うし、この事は大人になってからも誰にも話した事がないと思います。
こういう事でも気軽に話せるような、気のおけない友人達にさえも。
特に話すような機会もないんですが笑
前回の記事に書いた後輩のY君と同じように、
私は今でもN君の事をたまに思い出す事があります。
未練とかではなくて😅
同い年なので、
どんな大人になっているのかなぁとか、
どこかの楽団で今でもトロンボーンを吹いてたりするのかな?とか…
単純にそういう事だけなんですが。
