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石川県加賀市の片山津温泉は、北陸・加賀温泉郷の1つ。
白山連峰を望む柴山潟(しばやまがた)という湖のほとりにあり、散策やサイクリングが楽しめるほか、近年は愛犬と泊まれるホテルが人気を集めています。
本日のブログ記事は、片山津温泉から歩いて回れる観光スポットを8ヶ所紹介します。
片山津温泉とは
柴山潟の湖畔にあるナトリウム・カルシウム塩化物泉
効能は神経痛・筋肉痛・関節痛・関節のこわばり・冷え性・疲労回復・健康増進・きりきず・やけど・慢性皮膚炎などで、湯冷めしにくいことが特徴です。
江戸時代の1653年には、大聖寺藩2代藩主・前田利明によって温泉が発見されましたが、湖の真ん中に湧出していたので、温泉地として利用するには沿岸の大規模な埋め立てが必要でした。
この埋め立て工事は何度も失敗し、明治時代に一町歩(約1ha)を埋め立て、人工島に橋を架け、ようやく温泉を利用できるように。これが片山津温泉の始まりとなりました。
(参考)愛染寺公式サイト
観光スポット8選
片山津温泉から歩いて観光できるスポットを8ヶ所紹介します。
1 柴山潟
■柴山潟の歴史
石川県加賀市にある周囲7kmの湖。日本海との距離はわずか2kmで、大昔は海とつながっており、沿岸に砂が溜まり海と切り離されてできた「海跡湖」です。
近隣にある同じく海跡湖の今江潟(干拓で消滅)、木場潟とともに、加賀三湖と呼ばれています。
柴山潟はかつて、もっと大きな湖でしたが、北側の6割が干拓されて消滅しました。
参考:ニッポン旅マガジン
■特徴
日に七度色を変えるという湖面の美しさ、霊峰白山を眺められる風景が特徴で、中央部では1日13回(7~8月は15回)、高さ70mの大噴水が噴き上がります。
また毎年10月下旬〜2月上旬頃には、越冬するコハクチョウを見ることができます。
(画像出典)北陸・信越観光ナビ(北國新聞)
夏には「納涼花火まつり」として毎晩花火が打ち上げられます。
納涼花火まつり(片山津温泉公式サイト)
■アクティビティ
湖ではカヤックとサップを体験することができます。
湯の元公園にあるカヤック・サップ施設(Shibayama slow)
Shibayama slow|片山津温泉 カヤック&サップ湖上ツアー
■湖のシンボル「浮御堂(うきうき弁天)」
湖上に浮かぶお堂には、湯の元公園から桟橋で渡ることができます。
片山津温泉が発見され、温泉街として発展したことに感謝し建てられました。
村人を困らせていた大蛇(オロチ)が、娘に化身した弁財天によって龍神になったという片山津の伝説「龍神と娘」にちなんで、弁天竜神像が祀られています。
参考:片山津温泉公式サイト
2 愛染寺
町内の小高い丘の上にあり、温泉の守護寺の「お薬師さん」として地域に親しまれています。
また、縁結びの寺として「ハートの門」「ハートの絵馬」「どこでも幸せドア」が人気を集めています。
- 住所:〒922-0412石川県加賀市片山津温泉11-3-5
- アクセス愛染寺公式サイト
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3 中谷宇吉郎雪の科学館
(画像出典)ほっと石川旅ねっと
(画像出典)加賀温泉郷公式サイト
片山津の呉服雑貨屋「丸中屋」に生まれた物理学者・中谷宇吉郎(なかやうきちろう/1900-1962)
世界で初めて人工的に雪の結晶を作り出し、雪や氷の研究に先駆的な業績を上げた人物です。
金沢にあった旧制第四高等学校を卒業後、東京帝国大学理学部物理学科で寺田寅彦に師事。英キングス・カレッジ・ロンドンに留学後、北海道帝国大学の助教授となりました。
随筆・絵画・映画制作にも取り組み、「雪は天から送られた手紙である」という名言を残しています。
「中谷宇吉郎 雪の科学館」では、博士の経歴・業績を紹介しているほか、雪と氷の実験・観察なども楽しめます。
- 住所:〒922-0411 石川県加賀市潮津町イ-106
- アクセス・入館情報中谷宇吉郎雪の科学館公式サイト
また生家の跡が芸妓検番「花館」の前にあります。
4 首洗池
温泉街から少し離れますが、中谷宇吉郎雪の科学館から少し歩くと、国立石川病院の隣に平安時代後期の源平合戦の史跡「首洗池」があります。
平安時代末期の治承・寿永の乱で、平家軍と木曽義仲軍が戦った古戦場にある小さな池です。
平家軍の老武士・斎藤実盛は、かつて源氏に仕え、幼少の義仲を木曽に逃がした命の恩人でした。
1183年篠原の戦いで、73歳だった実盛は白髪を黒く染め参戦しましたが、義仲軍の武将・手塚光盛に討ちとられます。
黒髪のため誰の首がわかりませんでしたが、義仲の家臣・樋口兼光はその首が実盛であると気づき、池で洗ってみると白髪の実盛が現れました。
義仲は、実盛の首を抱えて涙したと伝えられています。
実盛の首を抱き涙する木曽義仲と、義仲の家臣・樋口兼光と手塚光盛
松尾芭蕉の句の石碑「むざんやな 甲の下の きりぎりす」
手塚山公園の展望デッキ
- 住所:〒922-0402 石川県加賀市柴山町63の69
- アクセス加賀温泉郷公式サイト
池の隣に無料駐車場と休憩所があります。
5 総湯(共同浴場)
世界的建築家・谷口吉生(たにぐち・よしお)氏が設計し、2012年にオープンした公衆浴場施設。
ガラス張りの斬新な外観で、1階の温泉は、柴山潟を一望できる「潟の湯」と緑に囲まれた「森の湯」があり、男女日替わりで交代するようになっています。
2階の「まちカフェ」は湖を展望しながら、加賀の食材を生かした食事やデザートを楽しむことができます。(カフェのみの利用も可)
- 住所:〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉65-2
- アクセス・入館情報総湯公式サイト
6 足湯(足の湯えんがわ)
まちの中心にある砂走(すなはせ)公園「あいあい広場」に、無料で入れる足湯があります。
- 住所:〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉乙34
- アクセス加賀温泉郷公式サイト
7 片山津温泉配湯所
砂走公園の隣に、温泉を各旅館に配湯する設備があります。
寝殿造の建物の中に、片山津温泉の効能により病気治癒するよう願いを込めて、薬師如来が祀られています。
配湯所の前にはアーティスティックなベンチが!
- 住所:〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉69-3
8 芸妓検番「花館」
芸妓検番「花館」(げいぎけんばん・はなやかた)は、1920年(大正9年)に芸妓の練習の場として建てられた建物です。
源泉と柴山潟の湖底土を使った「晶子染め体験」ができます。
- 住所:〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉モ2−2
- アクセス・入館情報加賀温泉郷公式サイト
片山津温泉の楽しみ方
片山津温泉ならではの旅の過ごし方を、2つ紹介します。
レンタサイクル
片山津温泉には、柴山潟を1周するサイクリングロードが設定されています。
1周8kmで、所要40分程度。レンタサイクルは各宿泊施設の他、下記で貸し出しを行っています。
片山津インフォメーションセンター
〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉38-3
TEL:0761-74-1133
じてんしゃや沢
〒922-0412 石川県加賀市片山津温泉セ1-3
TEL:0761-74-1307
サイクルセンターおおさか
〒922-0411 石川県加賀市潮津町イ118
TEL:0761-74-7512
実際にこのコースを走ってみましたが、湖の風景が美しく、道も平坦で、サイクリングを満喫することができました
《柴山潟1周サイクリングのレポート》
愛犬と泊まる
地元タクシー運転手さんによると、片山津温泉では愛犬と泊まれるホテルが人気なのだそうです。
屋内ドッグランもあり、ワンコと素敵な休日を過ごせそうですね
◆
2024年春には北陸新幹線が金沢から延伸し、首都圏からのアクセスがよくなりますね。
片山津温泉は温泉の質が素晴らしく、柴山潟サイクリングと愛染寺が特によかったです。
湖の景色に心洗われ、のんびり滞在するのによい場所でした
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