先日、ユネスコの世界文化遺産に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を登録するように、ユネスコの諮問機関が勧告したと政府が発表しました。6月下旬から7月初めに開催されるユネスコ世界遺産委員会で、正式に世界文化遺産に登録される見通しです。
潜伏キリシタン関連遺産は、国内に現存する最古のキリスト教会である大浦天主堂や、禁教下で親交が維持された集落など12の資産で構成されています。江戸幕府の禁教政策の中で、独自の文化的伝統を育んだ歴史を物語っていると言われています。
日本政府は、平成28年の登録を目指して「長崎の教会群とキリスト関連遺産」としてユネスコに推薦していました。しかし、ユネスコの諮問機関から、禁教期に焦点を当てるべきと指摘されました。そこで、一旦ユネスコへの推薦を取り下げ、禁教期に焦点を当てた内容で平成29年に新たな推薦書を提出しました。
この“禁教期に焦点を当てた”というのを聞いて、潜伏キリシタン関連遺産が世界文化遺産に登録されることが、新たな反日の材料となるのではと思いました。
禁教期に焦点を当てることで、禁教に至る経緯を知らせないようにし、キリスト教を弾圧したことを強調することになるからです。
豊臣秀吉や徳川幕府でキリスト教が禁じられてキリスト教徒が弾圧されたことは、歴史の教科書にも記載されていますので、日本人であればほとんどの人が知っていると思います。しかし、何故キリスト教が禁じられたのかを知っている人は、決して多くないと思います。
豊臣秀吉や江戸幕府がキリスト教を弾圧したのは、キリスト教徒が犯罪行為を行ったからです。
キリシタン大名などキリスト教徒は、寺社仏閣を破壊し、僧侶、神官、キリスト教に改宗しない一般庶民を虐殺しました。そして多くの日本人を奴隷として外国に輸出し、16世紀末頃には約10万人の日本人奴隷が、キリシタン大名などによって東南アジア一帯に輸出されていました。キリシタン大名の中には領民に強引に改宗を迫った者もいたので、他の領地に逃亡する領民もいたようです。
そして、外国から来ていたキリスト教の宣教師は、キリスト教に改宗した日本人に神社仏閣を破壊して仏像などを焼却させるように指示をしていました。
キリスト教の宣教師というのは、侵略の先兵でした。中南米などでも宣教師は侵略の先兵の役割を果たし、その後に原住民を大量虐殺して植民地にしてしまいました。
こういった背景を知らないと、豊臣秀吉や徳川幕府がキリスト教を弾圧したことへの認識が全く違ってきてしまいます。何故弾圧をしたのかを知っているのか知っていないのかで、見方が180度違ってしまうことになりますので、弾圧に至った経緯を知らせることが非常に重要になります。
長崎市公式観光サイトでは、潜伏キリシタンの歴史が記載されています。そこでは、上述したようなキリスト教徒の犯罪行為は書かれていません。キリスト教徒が自分たちの権力を揺るがす存在になると恐れたから、豊臣秀吉や徳川幕府が弾圧を行ったという説明しています。背景を説明せず、権力者の横暴でキリスト教を弾圧したように書かれています。
長崎市の公式サイトで記載されていることですから、潜伏キリシタンの世界遺産についての説明でも同様のことがされることが予想されます。そうなると、日本は宗教に不寛容であり排他的だったから宗教弾圧を行った国だという誤ったメッセージを世界中に送ってしまうことになります。
世界遺産に登録されることによって、長崎県や熊本県は観光客が増えると歓迎しています。日本人や日本という国を貶めてまで、自らの利益を増やすようなことだけは止めてもらいたいと考えています。潜伏キリシタンに関係する自治体には、しっかりとキリスト教弾圧の背景を説明して、日本を貶めるようなことはしないことを望んでいます。
一方で、ユネスコ側が禁教期に焦点を当てるべきと指摘したことが、日本を貶めるためにやったことではないかと私は疑っています。禁教期に焦点を当てることで、禁教に至った経緯を説明しなくてよいことになるからです。
やはり、ユネスコの分担金は支払い留保だけでなく、さっさと取りやめた方がいいですね
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