民主党の菅直人元首相が名誉毀損されたとして、安倍首相に謝罪と損害賠償を求めていた裁判で、東京地裁が管氏の請求を棄却しました。この裁判については、産経新聞で詳しく報じられていましたので、関連の記事の内容を紹介します。

 

菅氏が訴えていたのは、平成23年の東日本大震災の際に起きた東京電力福島第一原発事故の政府対応について、安倍首相が発行したメールマガジンの記事で名誉毀損されたとして、安倍首相に謝罪記事の掲載と約1,400万円の損害賠償を求めていました。

 

安倍首相は、メールマガジンで以下のように指摘していました。

 

海水注入の指示は菅氏の英断とされているが、実際は菅氏の指示で海水注入が中断されていた。この事実を隠すために、菅氏の側近がメディアに嘘の情報を流した。

 

これに対し、菅氏は海水注入の中断を指示していないし、現場では注入が中断なく続けられており、安倍首相は虚偽をメールマガジンで記載して名誉を傷つけたと訴えていました。

 

判決が出る前日には、菅氏は自身のブログで「安倍首相が大嘘の情報を流布」「虚偽情報を根拠に菅内閣不信任案を提出する準備をしていることを表明」などと批判し、「安倍首相が虚偽情報を流して菅氏を総理の座から引きずり降ろそうとしていたことは明らか。」などと書きこんで、裁判での勝訴に自信があるようでした。

 

しかし、東京地裁の永谷典雄裁判長は「記事は事故対応の詳細が判明する前に発信されていた上、菅元首相の資質や政治責任を追及するもので公益性があった。」として、菅氏の訴えを棄却しました。

 

そして、海水注入に関する菅総理官邸について、以下のように認定しました。

 

東京電力は準備出来次第、海水注入を行うことを早々に決めていたが、官邸はその後の午後6時に「真水による処理はあきらめて海水を使え」との(菅首相の)指示が出されたと発表し、あたかも海水注入を渋る東京電力に対して海水を使うように菅氏が指示したと受け取ることができる情報を発信した。」

 

(安倍首相のメールマガジンの)海水注入の実施を決定したのは菅氏であるとの虚偽の事実を、菅氏の側近が新聞やテレビに流したことについても、その重要な部分は真実であった。

 

 

産経新聞の阿比留瑠衣論説委員は、東日本大震災当時に官邸担当だったことから、当時の官邸政治家や政府高官が取材記者に以下のような情報を流していたことを覚えているようです。

 

「菅氏が渋る東電にベント(排気)させた。」

「原子炉の廃炉を懸念して嫌がる東電に対し、菅氏が英断で海水注入させた。」

 

実際にはこれらのことは事実ではなく、東電は早くベントしようとしており、菅氏の言動によって開始していた海水注入を止める可能性があったと、後になって分かったようです。阿比留氏は当時、都合が悪いことは全て東電の責任にしようとしていると感じていたようです。

 

そして、専門家が速やかに海水注入を求めていたのに対して、菅氏は以下のように怒鳴っていたようです。

 

「海水を入れると再臨界するという話があるじゃないか。君らは水素爆発はないと言っていたじゃないか。それが再臨界はないと言えるのか。その辺の整理をもう一度しろ。」

 

更に、当時の東電は官邸から「指示なく勝手なことはするな。」と厳命されていました。官邸の意向を汲んだ東電本店の指示に逆らって、当時の福島第一原発の吉田昌郎所長が独断で海水注入を続けていなければ、もっと深刻な状態になったかもしれませんでした。

 

請求が棄却されたことに対して、菅氏は納得できないとして控訴する考えを示しています。菅氏は、安倍首相は混乱の責任を全て自分に押し付けようとしているとブログに書いています。菅氏は責任を全て東電に押し付けようとし、原発事故を更に深刻なものにならなかったのは自分のお陰だとしています。

 

このような卑劣な人間がいまだに国会議員をしているとことについて、菅氏の選挙区の人達はどう思っているのでしょうか。

 

また、元首相が現首相を訴えるという裁判ですので、マスメディアはもっと大きく扱うべきだと思います。ましてや、マスメディアは菅氏に悪用されて嘘情報を流すことになったのですから、ジャーナリズム精神があるのであれば、菅氏を鋭く追及するのが当たり前です。まあ、反日勢力の広報機関であれば無理な話ですが・・・



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