quoVadis北陸を行く(3)
北陸2回目の公演になった、4月3日。
本当に寒い日でした!
これが4月ってありうる??そんな中、やはり想定より多くの方にいらしてもらえたため、補助椅子を出してやっと入りきりました(そうです)。手伝ってくれた方々が、非常にテキパキしていたため何とかなった訳で、大混乱になってもおかしくない状況だったと思います。
この金沢公演は、前日の富山公演とまったく同じ内容。しかし、反応が少し違いました。
いつも拍手はとてもうれしいし、やりやすくもなります。段々増えていくことが多いのですが、この日は最後にそこまで増えなくなったような気がしていました。後で、実は泣いている人がかなりいらっしゃったということが分かりました。何と!!
僕は台本を読んでいるか演奏しているかで、会場内はなんとなくしか見えていなかったのですが、そういうこともあるんですね……それを知って、こちらが泣きそうになりました……
また、終演後にこんなに多くの方に声をかけていただけたのは初めてです。ジーンときました。
「バンドネオンの中には誰かがいて、歌ってくれました」
という、池田くんをはじめ、みんなが唸るするようなコメントまであったのです。
これもアンケートで分かったことですが、石川県内、金沢以外の様々な場所からも来ていただいていました。小松市、白山市、能美市、加賀市など。とてもありがたいことです。
この方のことはどうしても書いておきたい!工藤文雄さん。
波乱万丈でいて、何かみたいでない人生。どこを聞いても本当に面白いし、素敵だと思いました。これ以上のピアソラファンを、僕は見たことがないです。
敬愛するピアソラの音楽をガンガン流しながら、長年花を生けてきた工藤さんは(そういうお仕事だった方です)、今回の会場の芸術村ミュージック工房で、数年前までディレクターをしていたこともあり、実に色々と助けていただきました!
まったく思いつかなかったけれど、必要な手配や工作も、そりゃあいろいろあって、様々なご助言ご助力をいただきました。
当日も、開場前から終演後に至るまで、本当に細やかに手助けしていただいて、おかげさまで何とか公演にまでたどり着き(本当にそういう感覚です……)、安心して、演目に集中できました。 尊敬してます、工藤さん!!
本当に色々な人に支えられ、助けられて、
金沢公演終了ッ!!
工藤さんや、K-CUBICの照明部隊の方々と打ち上げに!
メンバーのみんなはホタルイカ、白えびをはじめ、日本海の幸を堪能したのでした。どちらも富山の名物なのですが、なぜか金沢でも笑
この日は、夜のうちに富山に戻ることになっていて、誰かがドライバーをやらなきゃいけなかったので、僕は飲めませんでした
工藤さんやK-CUBICのみなさんと、お酒が飲めないなんて!こんなツライことがあるなんて……撤収を見届けなくちゃいけなかったので、自分がやるしかなかったのですが、こんなにもセツナイなんて……次は、ぜひじゃんけんで決めさせて笑
quoVadis北陸を行く(2)
ゆっくり寝て、朝から金沢へ。僕は昨日から始まっていた筋肉痛が重症になっていましたが、よく寝られて、頭はスッキリ。
僕が生まれた街です。そこで演奏できるなんて、なんてうれしいことなんだろう……
会場は金沢市民芸術村。面白い建物です。閉鎖された民間の紡績工場の跡地を金沢市が買い取り、音楽だけでなく、演劇、美術、伝統芸能にいたるまで、様々なジャンルに使える施設にしたそうです。横浜の赤レンガ倉庫を思い出しますが、実はこの場所は、横浜の倉庫が今の形でオープンする前からこのように使われているそうです。今回、写真を撮っている余裕がなかったので(掲載しているのは、年明けに打ち合わせに行った時の写真です)、
興味がある方は、このリンクを覗いてみてください。
一歩中に入ると、ほとんど木に囲まれていて、内部の天井はこんな風になっています。どんな音になるんだろう?想像力を掻き立てられます。僕達の音は、マイクで電気信号に変わり、ケーブルを伝ってミキサーを通り、アンプを通って、スピーカーから出ます。そのため、音そのものは、自分達の楽器だけで作るものではなく、PAと称される音響担当の方との共同作業になります。
うまくいかないと、えらくシャリシャリした音になってしまったり、自分の音が聞こえないまま弾くことになることだってあります。自分の音が客席でどう聞こえているかは結局分からないし、これはムズカシイ。
今回お世話になったPA、小林夏樹さん、ベースの大熊くんが惚れ込んでしまったほどの、素敵な職人さんでした!
照明はK-CUBICのみなさん。この団体は、芸術村のサポートスタッフをしてくれるボランティア有志、制作、進行、音響、照明、広報などを手伝ってくれます。
色々考えた末、今回は照明と受付を手伝ってもらいました。
PAもそうなんですが、会場に機材はあるものの、普段は使わないため、照明もこのライトにかませるフィルターを一枚一枚入れ、吊り上げるところから作業が始まります。写真は、明かりを下ろして色々仕込みをして、再び吊り上げるちょっと前のところ。
自分達はとても明るくて楽譜が見やすかったのですが、客席からは想像とはまったく違う見え方をしていたということが、写真を見て分かりました。左の写真をご覧ください。後ろがレンガなので、これにどう当てるかで、浮び上がる模様が変わって、感じが違ったりします……ナルホド。
また、こんな当て方をする手も!!

全然違う舞台のようですよね。照明は奥が深い。雰囲気があるだけでなく、演奏もしやすい明かりになっていて、本当に助けられました!
金沢の公演は、今回回った3箇所の中で、もっとも人数が多く、つまりもっとも多くの人にお世話になった公演です。
準備も大掛かりでスケジュールは巻き巻き、本番直前にも様々な手配や新聞の取材があって、バタバタしました。美味しいものをいっぱいいただいているにも関わらず、ご飯を食べる暇もなし。血糖値が下がっていると、力のコントロールが一段と難しいんですよね。モナカとシュークリーム(モナカ様とシュークリーム様)で、何とか演奏できるようなり(していただいて)、何とか開演!!
quoVadis北陸を行く(1)
富山に着いたのは、午前4時過ぎ。
なぜそんなに時間がかかってしまったのかと言いますと……まあ道を間違えたからですよね笑
高速という一本道を、ただ進むだけなのに、なぜそんなことが起こるのか。そこに油断があったわけです。信じられないことに、ナビにだまされた
なぜそんな不思議なところで高速を下りたりまた上ったりするルートになっているの??僕だけは何度か車で行き来したルートだったのですが、上野で単なる抜け殻になっており、車の中は楽しく大騒ぎをしていたため、誰もナビの裏切りに気がつきませんでした。にゃろ~
5時ごろに寝て、10時にはリハーサルが始まりました。

これが、ラッコント!
2階があって、そのバルコニー席から撮ってもらいました。照明さん、PAさんも力を尽くしてくれて、料理ができると、文字通りお膳立てが整います。
ビュッフェがついていたためもあって、開場前からかなりの人が並んでいて、恐縮でした。この日、とても寒かったのです……満員御礼~!!
来て下さった多くのお客様、本当にありがとうございました!
これでも狭くてしょうがなかったようで、本当に申し訳なかったのですが、これ以上入ると見られない人が出てきたはずです。ギリギリの人数だったと思います。
それだけの人が来てくれたのは、本当に熱心にお客さんを集めてくれた、何人かのFさんをはじめとする何人かの方々のおかげです。みなさんがとにかく魅力的な方で、そのためにこれだけの人が来てくれたのは明らかでした。とどめに北日本新聞の記事が出て、ここまでの盛況につながったのです。
それにしても、暖かいお客様でした。9割以上の人が、アンコールに演奏した「ブエノスアイレスの冬」しか記憶になかったでしょう(「リベルタンゴ」は絶対知っているとも思いますが)。このなじみのない音楽に、全身で耳を傾けてくれていた姿、忘れられるものではありません。控えめだった拍手が、3曲目くらいからどんどん大きくなっていく!そのおかげでしょう。メンバーみんな目が覚めるような(?)演奏ができました。それぞれのいいところが段々新たに生まれてくるのが、一緒に演奏していて楽しかった!
お世話になった、たくさんの方々に、本当に感謝しています。ここまで出てきてない方の中にも、少し早く来て、会うなり、明らかにヘロヘロになっている僕の身体をメンテしてくれたKくん。おかげで何とか身体が動きました。彼が来てくれていなかったら、クオリティがかなり落ちたのではないかと思います。ありがとう~!
お客様の中に、ブログに書いてくれた方もいらっしゃいます。ウッドデッキ工房四季彩のブログ、あわせてご覧ください。
「映画を見ているようでした」という言葉がアンケートにありました。それですよ、それ!これから使わせていただきます笑
