音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!- -116ページ目

TV収録、ピアソラ、リハーサル。…ジャコ・パストリアス

ブログネタ:今、疲れてる? 参加中


 テレビに映りたい!という話はよく聞くのですが、仕事ならともかく、それ以外で好き(あるいは映りたい)という人、僕には超人のように見えます!!

 とある番組の収録が、明日から始まるツアーに入ることになり、リハからロケチームがやってきました。
カメラに撮られるのって、こんなに大変とは…ムチャクチャに緊張しました…
 かつて自分が、色々な人にお願いをして回させてもらっていたけど(ディレクターは、いつもお願いばっかりしてます。毎回「お願いし忘れ」がないか、ノートに書いていたくらい)、自分自身、スチール写真に写るのすらあまり好きではなかったので、大変さは理解していたつもりですが…(ディレクターは思いっきり裏方なので、映るのが好きな人は少ないかも)
 カメラを気にする余裕がないッ!状態ですが、それでも覗かれている気持ち悪さを感じる。
 それも、ちらっとついでに写る程度でしかないのに(シーンになるようなヘマは、していないハズチョキ)、こんなに疲れるなんて。撮影されるには、こういうことに動じない器ってものが必要なんだなあ…

 追っかけられていたのは、バンドネオン奏者小松亮太さん
 水曜にあった、そのご自宅でのリハが、まずは撮影されたということなのですが、Live Imageが終わったばかりなのに、今度は撮影付きツアーとは…。本当にご苦労様です。
 ↓ワンショット・インタビューを受けているのが、ヴァイオリニスト近藤久美子さん (←ブログに色々お写真が。一枚お借りしてまーす)
近藤さんインタ
 僕がテレビの仕事をしていた頃は、ハイビジョンカメラが普及しだした頃で、
カメラ
 こんな↑小さくて軽いカメラはプロユースとしては存在しませんでした。時代を感じる~
 僕が知っている数年前のカメラ、なんとバッテリーで1個約10万エン!!ちなみに三脚は、ハイビジョンになる前から、ビンテン社製の約100万エンのやつが業界標準でした(カメラマンにとっての、楽器と弓、ってとトコなんじゃないでしょうか)。
 もっと驚いたのは、マイクを立てていないこと。狭いところでも、2本くらいマイクを立てたり(音声さんにお願いをします)したのですが、カメラマイクだけで(前に突き出しているマイク)、音が撮れるとは…


 ビオラの番場かおりさん以外は、初対面ではないですが、昔からCDを聴いていて、名前を知っていた面々とのリハーサルは、正直不思議な気分です。本当にうれしい!←でも、やっぱり緊張した…
『小松亮太&ザ・タンギスツ』でのコンサートで、メンバーの皆さんが回遊魚のよう全国をぐるぐるしていた頃、僕は一観客として会場にいました。それが、自分が舞台に乗る側になるなんて、…人生は不思議です。メリーゴーラウンドです。ぐるぐる~
休憩中 ちょっと休憩~
 写真は、小松邸のリハーサル・ルーム?
 …とっても広いお部屋です。この人数だと、音がグワングワンなっちゃう感じで、やや弾きにくかったけど、みなさん流石です…素晴らしい!

 どの曲も素敵だけど、一番の大曲、ピアソラ『バンドネオン協奏曲』(本来、バックがオーケストラのところを、8人でやってしまう)は、スケールの大きさを感じる名曲!!現代音楽らしい要素も強めですが、ピアソラさんは、彼らしい激しいグルーヴ感と、美しいメロディーの上にのっけて、自然に味合わせてくれます。

 何しろ、9人編成、面白い!響きが厚過ぎず薄過ぎず、音の塊が咆哮したり個々の音楽が絡み合ったり、演奏の色々な面白さが楽しめるのではないかと思います。

 金曜もリハがあって、残すはいよいよ本番…と、その前に。

 夜、ジャコを偲ぶ会(ジャコとは、故ジャコ・パストリアスのこと。空前絶後のベーシスト、作曲家。素晴らしいアルバムが残っています)みたいライブを聴きに行くことができました!
 素晴らしい曲、演奏。でも、このプレイが凄かった、とかよりも、ミュージシャン諸氏の、この夭折したアーティストへの純粋な想いが、音楽となって心に残る感じです…心に透明なエネルギーが満ちているみたい!!


 いざ、行ってきます!!


 …ちょっとまだ早い??

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こいつは凄いッ!新しい音楽が生まれる日

 本場が驚嘆したタンゴ・ミュージックの美しいメロディーに、

 爆発的なグルーヴのラテン黒人音楽のビートが加わる!

 お洒落でノリノリ、ポップでアーティスティック。

 今、東京に新しい音楽が生まれようとしている…


 東京は、絶対交じり合わないであろう、様々な時代、国、階層のあらゆる文化を、すべて呑み込みし続ける、混沌の街です。


 例えば…
 本場そのままの味で四川料理が食べたい!と思ったら、そういうお店があるし(お客も中国の方が多い)、アルゼンチンのワインを飲みたい!と思ったら、そういうバーだってある!叫び
 そして、この暴力的なカオスからこそ生まれ、やがて世界を驚嘆させることになる新しい料理だって、どこかに存在しているはず。


 今、世界では、例えばラテン、ジャズ、ロック、クラシック、クラブミュージック…、様々な音楽の魅力を混血させた音楽が、次々に生まれているとか。
 世界がつながっている現代だからこそ生まれ、今を生きる人に訴える、生まれたての音楽、新しい言葉です。


 混沌の東京の中からも、新しい音楽を創ろうとしている気鋭のミュージシャンが、少なからずいます。
 その中でも、僕が敬愛してやまない会田桃子さん 率いるクアトロシエントスが、新しい音楽を生み出す、挑戦的なライブが今月末に迫っています!クラッカー


クアトロ ←クアトロシエントス

 ミュージシャンの端くれとして、イチ音楽好きとして、絶対に聴きに行こうと、僕は決めています!


 クラシック、ジャズ、フラメンコ、ポップス、ブラジル、キューバン…と、呆れるほど多ジャンルに引っ張りだこ。ヴァイオリンに加えて、シビれるヴォーカルだってこなす会田さんは、長年タンゴに打ち込んできた人です。

 今回行われるライブは、さらに加えて圧倒的にリズミックな南米の黒人音楽を多く取り上げ、爆発的なグルーヴ感ノリノリに!例えば、ウルグアイには、リオのように、大々的なエンターテイメント化したカーニバルがありますが、そこで使われる音楽がカンドンベ。現地在住の日本人によると「体が自然と疼いてしまう魅力がある」


 今年3月に、アルゼンチンはブエノスアイレスで行われたライブは、「現地でも通用する」という感じではなく、同時代の優れたタンゴ」というように受け止められていたといいます。中でも会田さんのオリジナル曲(タンゴも、カンドンベも)は熱狂的な盛り上がりだったとか。


 これが、とても納得できるのです!
 彼女の作・編曲は、極めて独創的で(しかも攻撃的じゃなくて、めっちゃ聴きやすい)、僕の感覚では、後味、つまり余韻が特別!演奏中は、カッコイイ!だったり、美しいだったり、上手い!だったり、色々な要素に驚かされながらも、終わると何だかすごく楽しくなっている!笑
 これは凄い…。その曲はリズミックで、メロディーは極めて印象的だけど自然。ホンモノだけが持つ凄みがありながら、あくまでキャッチーな感覚が冴え渡っているのです。



 クアトロシエントス・ライブ@南青山マンダラ
       ~ 会田桃子バースデー・ライブ ~

■日時:2008年5月29日(木)
■開場:18:30 ■開演:19:30

■場所:MANDALA(マンダラ) http://www.mandala.gr.jp/aoyama.html

■料金:4,200円(ワンドリンク付)
■出演:会田桃子(Vn) / 北村聡(Bn) / 林正樹(Pf) / 西嶋徹(Cb)
■スペシャルゲスト:海沼正利(Perc) / セルヒオ・ビジャロエル(歌)
■ご予約・お問合せ:E-mail:
cuatrocientos.aidamomoko@gmail.com



 メンバーだって凄い。書ききれないけど少しだけ。


 北村聡さんは、日本でトップクラスのバンドネオンの実力者。そのソロは、心の底を一撃する。サックス奏者、作曲家、文筆家、音楽講師…鬼才菊地成孔さんのバンドにも参加、アドリブの素晴らしさにも定評があります。


 林正樹さん は、ヴァイオリンの巨匠中西俊博さんが最も信頼するピアニスト。ありとあらゆるジャンルのミュージシャンから引っ張りだこな上に、その作曲やアレンジも個性的な面白さに満ちています。


 そして、ベース 西嶋徹さん 。これまで、『Jazztronik』(マジで!?)のアルバムや、数々のアーティストのリミックス、レコーディングに参加。葉加瀬太郎バンドでおなじみですが、小野リサさん、古澤巌さん、綾戸智絵さん等のサポートまでしており…


 このバンドにゲストでパーカッショニスト海沼正利さん が参戦。この方は、どれを書いていいか分からないくらい、様々なジャンルで色々な活動をしておられて、塩谷哲グループなんかにも参加しています。


 さらに、ヴォーカル、セルヒオ・ビジャロエルさんの本場ラテン感覚が炸裂します!



 うーむ、凄い!!セルヒオさん以外の方々の音楽は、みんなどこかで聴いたことがありますが、本当に色々な世界で活躍する、トップミュージシャンたちです。

 こんな凄い人たちが揃ったら、…一体どうなっちゃうんだろう??!
 もし、読まれて何か心のどこかに触れる感覚がありましたら、ぜひみんなで行きませんか?その予感、きっと本物です。



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レコーディング、そして始まるツアー・リハ!

 昨日は、久々のレコーディング!

 Studio Infezio にお邪魔してきました。


 仙台のおみやげとして最も有名なものの一つ、銘菓『萩の月』 (←こちら見ると分かるかも)。このCMの音楽は、去年も弾かせていただきました!その時はビオラの橋口幸一氏と一緒だったのですが、今年は若干リニューアルするだけということで、一人で参加してきました。


 CMの仕事にしては珍しく、映像が出来上がっていて、画を感じながら弾けることに。

 仙台は青葉城を元気よく駆け上がっていく、海隼人さん(宝塚歌劇団 星組)。そして石垣の上にたつと、眼下に広がる、仙台市街のロングショット。開放感があって、素敵な映像だったなあも。でも、残念ながらお見せできません~


 ということで、がんばりました!一人オーケストラ。と言いつつ、バイオリンだけなんですが、20人分弾いてきました。途中からはマイクも換えて、別人度を高めます。

旧マイク 最初に使ったマイク

新マイク 新型(高い?笑)


 自分が弾いた音に重ねていくのは、簡単だと言う人もいますが、僕は苦手です。完全に重なると、自分の音がまったく聴こえなくなって、不安になる!しかも、まったく重なってしまうと、重ね録りする意味がない笑 …なので、弓を動かす向きを逆にしてみたり、音程を押える時に故意に弾きにくい指を使ったりしてみたりします←で、自滅したりもする


 ここのところ、アドリブなどに挑戦した成果?譜面に書いてないけれど、コードが何となくわかっていたので、今回は僕もぼちぼちアイディアが出せて、充実感がありました!にひひ

コンソール こんな画面見ながら

『萩の月』CMは、東北限定オンエアですが、去年レコーディングした音が、今も流れているそうです(しかも、「報道ステーション」の枠内とかで!)。そちらにお住まいの方がいらしたら、ぜひ聴いてやってください。

 今回の改訂版は、来月早々にオンエアされるようです!


 割りと早く録り終わったので、ウーフィーくんと遊んだりしました。

ウーフィー2S

↑お世話になっているStudio Infezioの出田さん、とウーフィーくん


 明くる今日は、今月末ツアーのリハで、小松亮太さん のお宅にお邪魔しました。

 とっても素敵なお宅でした~!!

 でも、また行くので、写真などはまた。

 今日は近藤久美子さん と。本当にたくさん、感じること、しなくちゃいけないことがある…本当に細かく細かく自分をコントロールすることに何年も集中してきましたが(これもムチャクチャ大事!)、音楽を感じるとか、そういうことに対するセンサーが、最近また開いてきた気がします。

 どんどんわくわくしてくるッ!!


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