音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!- -117ページ目

そして始まる!五月の大勝負

 ※お馬さんの話ではありません。あしからず。

 5月末の小松亮太ライブ 、譜面・音源が(数日前)届きましたッ!!

 ピアソラ「バンドネオン・コンチェルト」(九重奏バージョン)、「リベルタンゴ」、小松さんの曲、「ア・メディア・ルス」など昔からの名曲、などなど色々盛り沢山です!!
(青字になっているところは、リンクが貼ってあります!)

晴れスケジュール

 5/25 18:30      福山リーデンローズ (広島)
 5/26 18:30/21:30  ビルボードライブ大阪
        (チャーリー・コーセイさんがゲストに!)
 5/27 18:30/21:30  ビルボードライブ大阪  
 5/31 17:00/20:30  クラブイクスピアリ (千葉)

晴れメンバー

 バンドネオン:小松亮太
 ピアノ:熊田洋
 ベース:田辺和弘
 ギター:桜井芳樹
 バイオリン:近藤久美子 宮越建政
 ビオラ:番場かおり
 チェロ:松本卓以
 パーカッション:佐竹尚史

「九人、という編成がまた絶妙なんですよ~」と、先日Tango-Jackを訪れたとき、ベース田辺さんが語ってました。
 やってくる真剣勝負。楽しみだーッ!!

 ぜひお越しください!!クラッカー

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大注目のライブ!幸せな音楽生活

ブログネタ:やめたいのに、やめられないものは? 参加中

 飲んで記憶をなくすこと。やめたい、すぐにやめたい(当たり前だ)
 このGWは、みなさんの好意に甘えまくって、すっごい勉強させて頂きました。3回ライブに行き、リハーサルの見学もさせてもらったりしました。よく飲みもしたけど、ギリギリ踏みとどまった!(大体、多分)

 リハーサルは(本当になんと御礼をしてよいやら…早くもっとお役に立たなきゃ!)、
 スイートベイジルSTB139 で、5月8日にライブを行う、2×4Tokio(ドス・ポル・クアトロ・トキオ)の日本帰国ライブの!
(歌:Sayaca / バイオリン:会田桃子・吉田篤 / バンドネオン北村聡・早川純 / ピアノ:青木菜穂子 / ベース:西嶋徹)

 3月に、本場中の本場、アルゼンチンはブエノスアイレスで行ったライブも大成功だったようですが(雑誌、月刊ラティーナ5月号 に記事が載っています)、納得。本当に素晴らしい!
 上手に表現するのが難しくて、こういうとき、音楽ライターってすげいなあと思うのですが、あえて表現するとすれば、このバンドは音の完成度が高い、精緻な感じがします。極めて洗練され、音の粒がキラキラ輝くような美しいサウンドと、一体感がある強烈なグルーヴ。そんなコントロールが効いた中で、個々人のソロは大胆で素晴らしい。リハーサルを見ているだけなのに、飽きさせるところがすでになく、楽しかった!
 さらに、めちゃめちゃハイレベルな作編曲を行うミュージシャンが2人もいて、アレンジもメンバーに合わせて作られていたりします。そういう意味でも、ものすごく勉強になりました。

 興味をお持ちの方は、ぜひスイートベイジルに訪れてください。幸せな、満ち足りた気分で家路につけるでしょう!


 さてライブの方は…

晴れ林正樹UNIT
 ピアノ:林正樹 ギター:鬼怒無月 バイオリン:壷井彰久  ドラム:鶴谷智生(ゲスト)

晴れ
 ピアノ:谷川賢作 バイオリン:喜多直毅、会田桃子

晴れTANGO-JACK
 バンドネオン:早川純 バイオリン:吉田篤 ピアノ:三枝伸太郎 ギター:大柴拓 ベース:田辺和弘

 全部バイオリンの入ったバンドですが、まったく違うジャンルの音楽です。どれもこれも身震いするほど素敵でした!
 以下、お名前のところに、分かる範囲でホームページやブログのリンクを貼っています。ぜひご覧下さい。

 林正樹さん のUNITは、ジャンルがよく分からないけど、激しくかつ美しい音楽でした。前衛的でもあるのに、むちゃくちゃ楽しい!!
 壷井彰久さん の楽器は、エレキバイオリン(と、エレアコ持ち替え。エレアコ初めて見た!)です。それも5弦のヤツで(触ったことは僕もある)、普段4本ある弦に、低い弦を1本足してあります。色々なエフェクトなどガンガンかかっていて、ギターみたいになったり、もうそれだけで面白かった。ベースがいないバンドなので、足してある一番下の弦を弾いて、ベースの役割もしていました。これはもう、いわゆるヴァイオリンとは別の楽器なのではないかと思います。
 ギターの鬼怒無月さん 、ドラムの鶴谷智生さん、みんな呆然とするほど上手いし、曲も面白いし、色んな意味で凹むほど衝撃を受けました。

 谷川賢作さん は、市川崑監督の多くの映画での音楽も担当してきた、ピアニスト/作編曲家です。詩人の谷川俊太郎さんのご子息で、お父さんの詩につけた曲なども演奏されていました。ジャンルは、ジャズベースのオリジナル、って感じでしょうか?
 このライブには、ピアノのほかは、バイオリンが2本!ある程度の役割分担はあったとは思いますが、かなりの部分、即興的に役割分担していたように見えます。当然のようにインプロヴィゼーションも素晴らしい!それも、意図的にかどうかはわかりませんが、曲によって多少スタイルが違っていたように聴こえました(細かすぎるので、詳しくは略します)。すごい~
 会田桃子さん のヴォーカルも初めて聴きましたが、…めちゃうま!なんなんだろう、この人は。いつ聴きに行っても、その都度、唖然とさせられっぱなしです…。喜多直毅さん 作詞作曲の曲で歌っていたのですが、このパフォーマンス、曲も詩もピアノもバイオリンもヴォーカルも、すべてが素晴らしかった。

 Tango-Jack、カッコいい!
 難しいけれど、これもあえて表現するとすれば、このバンドは故意にリミッターを外している感じがあります。音の完成度とかそういうことに対する重点を軽くして、タンゴバンドの編成はそのままに、新しいスタイルを模索すること重点を置いているのだろうか、と思いました。
 リーダー・バンドネオンの早川純さん の曲・アレンジも素敵だし、音に込められた気迫が胸を打ちます。ベース田辺和弘さんはもの凄く力強く、パーカッシブなサウンドがむちゃくちゃカッコイイ。ギター大柴拓さんはおそらくクラシック・ギターをやっていた人で、音が色鮮やか。ピアノ三枝伸太郎さんは、オリジナルを初めて聴きましたが、爽やか~才能豊かだなー(そういえば、作曲科の院生だった笑)。このバンドは、ギター以外はアンプを使わず、生音でやっていたのですが、そんな中でバイオリン吉田篤さんの音は、パーンと綺麗に響いてくる。むう~


 ライブは3つとも、バンドネオンの北村聡さんと一緒でした。林さんのUNITも、Tango-Jackも、彼のおススメ。 色々な可能性に目を向けたことで、逆に自分がやっていくことの優先順位が分かった気がします。ありがたいことです。

 さて、僕は今月末に小松亮太さん とのツアーがあります。実のところ、ものすごーくビビってますが、それよりはるかにわくわくしています!

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タンゴの裏側、地球は素敵だ?

ブログネタ:回転寿司、好きですか? 参加中

『タンゴのルーツ…ノスタルジー』、
ここから先は、話。

 スタッフ、ダンサー、シンガーみんな気持ちのいい人たちでした。
 一番一緒にいたのは、もちろんミュージシャンズ。リーダーのヴァイオリン会田桃子さん、ピアノ青木菜穂子さん、ベース東谷健司さん、バンドネオン北村聡さん、鈴木崇朗(たかとき)さん、みんな本当に尊敬できるミュージシャンで、人間的にも素敵で楽しい仲間でした。

 とても幸せな仕事だったため、終わってしまって、日常がなんだかものすごくつまらない。寂しい、とさえ思います… なぜそこまでなっているのか、読んでいただければ分かると思います。
群舞2

 主にスペイン語が通じ、日本語があまり通じない、不思議な空間(日本か?!)にいた訳ですが、随分と日本語に楽しませてもらいました。
 リハーサルのとき、しっくり来ないところがあって、…そこで、
「もう1回やろ~」と言う声が聞こえてくる。「はい~」って言いかけて、みんな「え?!叫びってなった。
「今、しゃべってたの誰?!」
 この人だった!↓『フォーエバー・タンゴ』のトップスター、ホルヘ・トーレス
ホルヘ
 彼の日本語は、発音もアクセントも完璧な上、いちいちタイミングがばっちりで受け答えになっているので、日本人一同、誰がしゃべったのか一瞬分からなくなるのです。
「そんな感じー」って言ってたコトもあったなあ。どこで覚えたんだか分からないけど、とりあえず、力抜ける系のゆるい日本語ばっかしゃべっていて、めっちゃうまかったですひらめき電球
 本番中も、アンコールの手順がわからなくなっている頃(僕が)、誰かが「クンパルシータでしょ?」と言うのが聞こえて、振り返るとホルヘさんが笑っていた。エンターテイナーだったなあ!!
群舞3

 で、その僕の方は、メンバー並びに、歌姫のベロニカ・シルバにスペイン語を教えてもらいました。
 丁度公演がない日に、銀座で回転寿司を一緒に食べに行きました!でもあまり食べてなかったような?アジの活け作りが動いているのを、すごい不気味がっていた…かな?
 もちろん、さらに飲みに行って、言葉はその時に教えてもらったのですが、後で使えたのは一つだけ。
 何しろ、教わったのは、(スペイン語自体ちんぷんかんぷんなのに)ブエノスアイレスの今風の言葉遣いとか、「ラ・プータ・ケ・テ・パリオー」(サノバビーッチの意味)とかのバッチリきったないスラング、それと名詞1つだけ…クカラチャ(ゴキブリ)だし。

  自  分   「これじゃ役に立たないんじゃ?」
  会田さん   「そんなことない、これが大事!
          向こうのミュージシャンとすぐ仲良くなれるよー」
  たかときくん「そうですよ!わかってるな~、ってなりますよ」
  自  分   「あ、そうかあ…??」


 ちなみに、ブエノスの茶色いヤツらは、かなりのんびり屋さんみたいで、ハムなど食べてると、「オイシソーだなー」とノロノロ寄って来て、机とか叩いて脅すと、「やべやべ」って感じで退散。でもまたすぐ「やっぱりオイシソーなんじゃなーい?」って感じで出てくるらしい。
 日本の連中は、逆ギレ系ですから、飼い主(!)に似ている、のかな?

朝日ホール 有楽町朝日ホール、リハ前

 ところで、今年のイマージュでゴンチチ元ちとせさん小松亮太さんらと一緒に出演している、ヴァイオリニスト宮本笑里(えみり)さん、ご存知ですか?エビス・ザ・ホップのCMなどでご覧になったことのある人も多いかと思います。我らがリーダー会田桃子は、高校生のとき、その笑里さんにヴァイオリンを教えていたらしい!

 その会田さん、ヴァイオリンが凄まじく上手なだけじゃなくて、作・編曲がものすごい
 彼女の作った曲を、3曲演奏しました。これが、あまりに凄くて、いちいちやる気なくなってくるくらい笑
 新しいタンゴあり、それとはまったく違うポップな曲だってあり。でも、そのすべてに共通しているのは、すごくアーティスティックなのに、断然ポップな感覚がある!!すぐ歌いたくなる部分があるのです。

 終演後、寝るまで僕の頭の中には「Toda mi Esperanza(私の希望のすべて)」が回り続けたし、朝起きたときにはすでに「Candombe400(カンドンベ・クアトロシエントス)」が、夜、ふと気が付くと「Mi Guantes Favorite(私のお気に入りの手袋)」が延々と流れ続けている。
 会田さんの曲は、激しく感染します!頭の深いところまで、染み込む感じがします。まだ聴いたことのない方は、一度聴いてみると、相当にビックリするのではないかと思います(こちら からスケジュールを確認できます。どんだけ仕事してるんだ…)。
拍手 赤レンガ公演、終了!

 上の写真が、僕にとって全部終わったー!!横浜赤レンガ倉庫での公演終了の瞬間。
 この最終日に、僕がリハーサルで生後初めて見た譜面が3つ。…一回どおり弾いてリハが終わると、すでに本番まで1時間を切ってますあせる
 必死でした!弁当を食べる時間もなかった笑
 それくらいできなきゃ仕事になんないでしょ?とお思いの方も多いか思いますが、この初見が僕にきつかったのは、2つ理由があります(もちろん、思いっきり間違えちゃって、ごまかしまくったところもありました笑)。

 一つは、タンゴでは基本的に譜面を見て演奏するけど、リズムがちっとも譜面どおりじゃないこと。メロディーは、必ず間延びしたり詰まったりする。それも、明らかに、譜面上の譜割りと違うメロディーに変わるときも、結構ある!!!(←タンゴに限らず、昔のダンスの音楽では、よくあることみたいですが)それを、1stヴァイオリンに合わせながら弾いていく訳で…。
 さらに(何も書いていないけど)烈しいアクセントが、かなり付きます。それがどこにつくのか予想しながら、音符を読んでいきます。それも、タンゴ独特の音の出し方で。これも、まだ相当に気をつけないと、完全に失敗してしまいます。これらは、ある程度のルールがあって(段々分かってきた!)、タンゴに慣れている人にはフツウのことなので、純粋に僕の個人的な問題。

 もう一つは、…譜面がもうやたらと読みづらかったりして、何の音が書いてあるのか分からず、どの音を弾いたらいいのか分からないことです。
 特に、臨時記号(#や♭など、音程を上げたり下げたりする指定)が、書いてあったりなかったりしているのが、初見で弾くにはキビシイ…ので、流れから予想して、訊いて確認しないといけない。主に譜面の問題です(もちろん分かってる人にとっては問題ない譜面ですが)。
 とりあえず、どの音弾いたらいいか分かったどー!!
 …というところで出番叫びニャーッ!

 みんなこういう状況で、ビシッとキメられるんだなあと、感心することしきり。
 誰もが凄いけれど、今回やっと分かってきたのが、北村聡さんのバンドネオンの凄み。この楽器のことが、はっきり言ってまだよくわからないけど、どこのソロでも、肌が震える感じがする。…かと思えば、ダンスの伴奏のときに、やたら引っ張ったり速く弾いたりしてみせて、…笑いもとっていました。ご本人は、ムチャクチャ謙虚なんです…
 
 本当に幸せな仕事でした!充実してた!もう一回やりたい!!


 ↓会場に売っていた、エンパナーダという料理。へえ~南米にも餃子があるんだー?(味とサイズはぜんぜん違うけど。つまり、違う料理ですね)
エンパナーダ 500円玉と比べてみた

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