
【輸入盤】Duck Rock
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イギリスのファッションデザイナー、ミュージシャン、起業家、そしてSEX PISTOLSやBOW WOW WOWの仕掛人として有名なMALCOLM McLARENが1983年にリリースした1stアルバム。プロデュースは、THE BUGGLESでの活動、ZTT RECORDSの設立者としても知られる名プロデューサーTREVOR HORNとMALCOLM自身。THOMAS DOLBYはキーボードでも参加。80年代後半の学生の頃、HERBIE HANCOCK/Rockitと双璧をなすヒップホップの元祖みたいなことが雑誌に書かれていたことから、中古レコ屋で購入。期待に胸を膨らませてワクワクして聴いたら、純粋なヒップホップはわずか2曲だけで、残りは意味不明なワールドミュージックで「なんじゃこりゃ!?」って思った苦い思い出がありますね(苦笑)しかしながら、「Buffalo Gals」と「World's Famous」は紛れもないクラシック。それと曲と曲の間のWORLD'S FAMOUS SUPREME TEAMのラジオDJなしゃべりとスクラッチもヒップホップ感出していて、これだけでも購入した価値はあったかな。できれば、ウェッサイ物の定番ネタ化している「Hobo (Scratch)」も収録してほしかった!
伝説のDJ、GRANDMASTER FLASHがグループ名義で1986年にリリースしたアルバム。プロデュースは、GRANDMASTER FLASHとVINCENT CASTELLANO、ドラムプログラミングは、GRANDMASTER FLASH、RAHIEM、GUY VAUGHN。メンバーは、GRANDMASTER FLASH(DJ)、THE KIDD CREOLE(MC、ボーカル)、RAHIEM(MC、ボーカル)、LA VON(MC、ボーカル、ベース)、BROADWAY(MC)、LARRY LOVE(ダンサー)、SHAME(MC、DJアシスタント)。当時、FMラジオでAFRIKA BAMBAATAA/Bambaataa's Theme (Assault on Precinct13)と「Style (Peter Gunn Theme)」がミックスされていて、そのカッコ良さにかなり衝撃を受けましたね!それからアルバムを購入すると、「あれ?なんか違う…」って思っちゃったんですね。もちろん「Style (Peter Gunn Theme)」と「Freelance」は最高なんだけど、当時人気だったRUN-D.M.C.、BEASTIE BOYS、PUBLIC ENEMYと比べるとハードさに欠けているように感じたんですが…、20数年ぶりに聴き直してみると全然悪くないですね。
DEREK B、ASHER D & DADDY FREDDYなどを手掛けたUKのDJ/プロデューサーSIMON HARRISが1989年にFFRR RECORDSからリリースしたアルバム。当時はNYのTODD TERRY、UKのSIMON HARRISとハウス、エレクトロ界の二大巨頭みたいな扱いでしたね。DJミックス的なフリースタイルBass (How Low Can You Go?)のヒットで話題になった後に満を持してのアルバムリリースでしたが、聴いてみるとストリート感に欠けるというか、どこか薄っぺらい感じなんですよね。(たぶんハウス的な曲が好みではないからかな) TODD TERRYの二番煎じ的なサウンド(実際にネタもかぶっている)もそう感じさせた要因かもしれませんね。それでもP.E.のTHE BOMB SQUAD(ERIC SADLER、WIZZARD K.G.)、PROFESSOR GRIFF)がリミックスを手掛けたエレクトロビーツにCHUCK Dの「Bass (How Low Can You Go?)」の声ネタ、RUN-D.M.C./Here We Go (Live at the Funhouse)、MIKEY DREAD/Industrial Spy & Mikey Dread in Action、GEORGE KRANZ/Din Daa Daa (Trommeltanz)、INCREDIBLE BONGO BAND/Bongo Rock、JAMES BROWN/Funky Drummer、FORCE M.D.'S/Itchin' for a Scratch、BEATMASTER/Lipservice、SWEET TEE/It's My Beat、G.L.O.B.E. & WHIZ KID/Play That Beat Mr. D.J.、DJ GRAND WIZARD THEODORE AND THE FANTASTIC FIVE/Fantastic Freaks at the Dixie、SALT-N-PEPA/My Mike Sounds Nice、BESIDE/Change the Beat (Female Version)などの手番ネタをぶち込んだハイパーなDJミックス・クラシックA2. Bass (How Low Can You Go?) - Bomb The House Mix、強めの四つ打ちビートにCROWN HEIGHTS AFFAIR/Foxy Ladyを合わせ、そこにTHE BIG DIPPERのISAAC HAYESばりの低音ボイスの語りラップ(ちょっとダサいが)をのせたA4. Sexy Lady、多分ネタ使いのアフロ・ファンキーなビートにBOB JAMES/Mardi Grasなどを合わせたファンキーなトラックにMC DUKEがもっさりとしたラップをかますA6. Run 4 Cover、裏打ちのダンスホール・レゲエ・ビートなのが残念だがMELVIN BLISS/Synthetic Substitution、SYL JOHNSON/Different Strokes、JOHN DAVIS AND THE MONSTER ORCHESTRA/I Can't Stop使いのトラックにASHER D & DADDY FREDDYがラガマフィン・ラップをぶち込むB1. London's Finest、JAMES BROWN/Funky Drummerのビートにもの哀しげなピアノを合わせたALYSON WILLIAMS/Sleep Talkを意識したであろうR&Bトラック上でLEVI NEWMANが歌うB8. Feelは気に入ってます。(2025/10/04)
南アフリカのアパルトヘイトに反対するアーティストが集結して制作された1985年発表のアルバム。プロデュースは、名匠ARTHUR BAKERとBRUCE SPRINGSTEENのE STREET BANDのLITTLE STEVEN(STEVEN VAN ZANDT)。参加アーティストは、裏ジャケより、AFRIKA BAMBAATAA、RAY BARRETTO、STIV BATORS、PAT BENATAR、BIG YOUTH、RUBEN BLADES、KURTIS BLOW、BONO、DUKE BOOTEE、JACKSON BROWNE、RON CARTER、CLARENCE CLEMONS、JIMMY CLIFF、GEORGE CLINTON、MILES DAVIS、WILL DOWNING、BOB DYLAN、THE FAT BOYS、PETER GABRIEL、PETER GARRETT、BOB GELDOF、HALL & OATES、HERBIE HANCOCK、NONA HENDRYX、LINTON KWESI JOHNSON、STANLEY JORDAN、KASHIF、EDDIE KENDRICKS、LITTLE STEVENS、DARLENE VOLE、MALOPOETS、GRANDMASTER MELLE MEL、MICHAEL MONROE、SONNY OKOSUNS、BONNIE RAITT、JOEY RAMONE、LOU REED、DAVID RUFFIN、RUN–D.M.C.、SCORPIO、GIL SCOTT-HERON、SHANKAR、BRUCE SPRINGSTEEN、ZAK STARKEY、RINGO STARR、TINA B、PETE TOWNSHEND、VIA AFRIKA、TONY WILLIAMS、PETER WOLF、BOBBY WOMACK、KEITH RICHARDS、RON WOOD、スクラッチにはJAM MASTER JAYとクレジットはないが、あのDJ CHEESEも参加。当時は、アフリカの飢餓に対するBAND AID/Do They Know It's ChristmasやUSA FOR AFRICA/We Are The Worldなどのチャリティー・プロジェクトが盛んで、チャートを賑わしていましたね。このアルバムからのシングル「Sun City」もリリース時に話題となっており、ラジオで流れていて、速攻でシングル買いに行きましたね~ このLPアルバムは最近ブックオフで買ったのだけど、当時レンタル・レコード店で借りて聴いて以来だから、40年ぶり!笑 CDもレア化してるんで、再発してくれないかな。
A1. Sun City
シングル盤より長い7分のフルバージョン!女性の「ア~、サンシッティ~!」のコーラスからARTHUR BAKERがお得意のハンマー・ビートを刻む中、MILES DAVISが攻撃の狼煙を上げるようなトランペットをぶち込む。「ナーナナナナナッー、ナナッイェー」のコーラスの後にRUN-D.M.C.、MELLE MEL、DUKE BOOTEE、BAM、KURTIS 等のヒップホップ勢のラップが入り、そしてメンバーの歌、コーラスが続く。リリックは辛辣だけど、ARTHUR BAKERとLITTLE STEVENの手腕でノリの良いエレクトロ・ダンス・トラックに仕上げていて最高ですね!
A2. No More Apartheid
CHRIS LORD-ALGE、ROBBIE KILGORE、TOM LORD-ALGEがCOプロデュース。PETER GABRIEL & SHANKARメインで、アフリカの広大な大地を感じさせる先鋭的なロック・ナンバー。PETER GABRIELのイメージに合ってるね。
A3. Revolutionary Situation
FAT COMETS、TACKHEADのKEITH LeBLANCのソロ。クソカッコイイ重量級ビートにネルソン・マンデラの演説、南アフリカのロックバンドの演奏、民族音楽をコラージュしたモロにTACKHEADなファンク・チューン!
B1. Sun City (Version II)
A1の続編。ギターが前面にでて、よりロックしてるね。
B2. Let Me See Your I.D.
MILES DAVIS、GIL SCOTT-HERON、GRANDMASTER MELLE MEL、DUKE BOOTEE、KURTIS BLOW、FAT BOYS等参加で、
勢いのあるリズムに重たいベース、切れのあるスクラッチ、トランペットの攻撃的なトラック上でポエトリーリーディングとラップをかます。当時のAFRIKA BAMBAATAA好きならクリティカル・ヒット間違いなし。
B3. The Struggle Continues
MILES DAVIS、RON CARTER、STANLEY JORDAN、TONY WILLIAMS & HERBIE HANCOCKとジャズ好きが騒ぐメンバーによるスリリングなナンバー。ジャズ好きも結構、未チェックなのでは?
B4. BONO/Silver & Gold
KEITH RICHARDSとRON WOODのアコースティック・ギターをバックに歌うのはU2のBONO。BONOの怒りの魂の叫びが胸を打つね。
(2025/09/27)
スウェーデン出身で、後にイギリスで活動する女性シンガー/ラッパーNENEH CHERRYが1989年にリリースしたソロ・デビュー・アルバム。イギリスのポスト・パンク・シーンにおいて、NEW AGE STEPPERS、RIP RIG + PANIC等の活動で知られてますね。このアルバムは確か、雑誌の宝島かFINEでタイニー・パンクスが紹介していたのをきっかけに購入した覚えがありますね。パンク、ニューウェーブ、R&B、ヒップホップをミックスしたUKならではの音作りにはかなり興奮しましたね~ 正直、これ以降、彼女のアルバムは追いかけていないけど、今聴いても十分刺激的ですね。BOMB THE BASS (TIM SIMENON) & MARK SAUNDERSによるプロデュースで、タイトなビートにアシッドなウネウネ・シンセ・ベースをベースにタイトルどおりMALCOLM McLAREN/Buffalo GalsやTHE ROCK STEADY CREW/Hey You (The Rock Steady Crew)のスクラッチ、MIAMI/Chicken Yellowの定番ブレイクちょろ使いしたトラックに勝気なラップ、奔放さを感じる歌が相まったダンス・クラシックA1. Buffalo Stance、BOOGA BEAR & THE BUBBLE BUNCH制作で、ダビーな感じの浮遊感のあるミディアム・トラックにTHE TREACHEROUS THREE/Feel the Heartbeatの声ネタ・スクラッチを加え、どこか懐かしむように歌う(ラップは不要だったかも)A2. Manchild、THE DYNAMIK DUO & NICK PLYTASのプロデュース、DJはMASSIVE ATACKのD.J. MUSHROOMが務め、THE JIMMY CASTOR BUNCH/Troglodyte (Cave Man)の声ネタのイントロから、弾けるピアノ、RALPH MACDONALD/Jam on the Grooveのパーカッションを使ったラテン・フリースタイルを意識したであろう明るいダンス・ナンバーA3. Kisses On The Wind、THE DYNAMIK DUO & D.J. MUSHROOM制作で、INCREDIBLE BONGO BAND/Apache、JUICE/Catch a Groove、THE WINSTONS/Amen, Brother、FUNKADELIC/You'll Like It Too、IN SEARCH OF ORCHESTRA/Phenomena Themeの定番ネタをテンコ盛りなストレート・ヒップホップA5. The Next Generation、THE DYNAMIK DUO、WIL MALONE、MARK SAUNDERSが手掛けたワシントンGO-GOっぽいビートに郷愁感溢れるメロディのR&BチューンB1. Love Ghetto、THE DYNAMIK DUO & MARK SAUNDERSプロデュースで、UKらしい近未来感もある寂しげなナンバーB3. Phoney Ladies、THE DYNAMIK DUOとJIVEのヒップホップ作品のプロデュースで知られるBRYAN 'CHUCK' NEWが手掛けたAFRIQUE/House of Rising Funk、JAMES BROWN/Think 73' & Get on the Good Foot & Give It Up or Turnit a Loose (Remix)、BOB JAMES/Farandole、THE MAGIC DISCO MACHINE/Scratchin'、LIGHTNIN' ROD/Sport、ESTHER WILLIAMS/Last Night Changed It All (I Really Had a Ball)の大ネタ使いまくりのヒップホップB5. So Here I Comeがお気に入り。(2025/09/20)
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(ほぼ全面改訂)
カリフォルニア州のウェストコビーナのソロマイカーG-MOが1995年にWATCH IT RECORDS/ZOO ENTERTAINMENTからリリースしたデビュー・アルバム。プロデュースは、G-MO、DEZ、McCLIFTON T. MAGEE, SR.。当時、まったく話題になりませんでしたが、スムーズなG-FUNKには驚かされたものです。後に人気がでたのも頷ける好盤ですね。
1. Family Thang
シンプルなビートにうっすらとしたベース、郷愁感のあるピーヒャラ・シンセに優し気な男性コーラスが映えるメロウG-FUNKクラシック!家族への気持ちが溢れるリリックもナイス。
2. Let Me Rip
スムーズで流れるようなシンセとほっこり系シンセが層をなすトラックにG-MOのスムーズなラップが最高なメロウ・チューン!
3. All Dese Batches
浮かんでいるようなキーボードが心地良過ぎるトラックに柔らかい男性コーラスが最高すぎるメロウを演出。やっぱり良いね~
4. Ballin'
ナイトクルージングにバッチリな80'sテイストのG-FUNK!グルーヴィーで最高だね。
5. Playa Hatas
シンプルなビートにSFっぽい短いシンセのループのトラックにBUZZとプレイヤヘイターについてラップする小品。
6. No Love
共同プロデューサーのMcCLIFTON T. MAGEE, SR.はG-MOの父親かな?サザン・フレイヴァの土臭いナンバーで、G-MOの父親もボーカルで参加しているけど、ドラムがちょっとダメかな。
7. It's An Everyday Thing To Roll (Remix)
ファンク・ビートに短いシンセのフレーズをループし、フックで高温シンセをかぶせたG-FUNKクラシック!
8. Dead Man's Point Of View
80年代な打ち込みビートに透明感のあるキーボード、ちょっと甲高いシンセもトッピングされるトラック、フックで歌うようなフロウも披露する佳曲。
9. Spell It Wit A "K"
DEZのプロデュースで、DR. DRE/Deep Coverを意識したであろう重厚なビートに不穏なシンセのトラック上でBUZZとマイクを回すダーク・チューン。
10. Gangsta Groovin'
寂しげなシンセとピアノ、ブリブリ・シンセベースが絡み合ったトラック、フックでの男性コーラスが最高な夕暮れモードのメロウ・クラシック!
(2025/09/15)