『明日、私は誰かのカノジョ①』

をのひなお先生のマンガ。もんのすごく良かった。シビれた。

主人公は、カノジョ代行バイトをしている雪ちゃん。仕事で来てるだけなのに、なぜか男は必ず勘違いして、会社を通さずにプライベートで会おうと持ちかけてくる。断るとキレる。あるいは説教する。このパターン、キャバクラでも、生保レディでも聞いたことあるなぁ。男のアホらしさを笑顔で受け流しながら、雪ちゃんが心のなかで毒々しいツッコミをするところ、痛快だった！

ある日、壮太という純朴なサラリーマンが客としてやってくる。はじめこそ、「カノジョがいる」と周りに言って引っ込みがつかなくなったのでＷデートに付き合ってくれ、という理由だったけど、その後、プライベートでばったり会ってしまいます。で、雪ちゃんはもう依頼こねーだろ、と思うんです。なぜなら雪ちゃんは、素顔に大きなヤケド（おそらく親からの虐待）のあとがあり、それをカバーメイクで隠してバイトしてるから。素顔を見た過去の男たちは、全員去って行ったから。

そしたら、依頼が来るんですよね、壮太から。あれ？この人ほかの人とはちょっと違うかも？

期待しちゃう気持ち、だけど壮太の、家族のダークサイドというものをまるで信じてない恵まれた強者の論理、そして雪ちゃんは選択を迫られるのです。その決断、私はカッコイイと思った、けど、この場合、雪ちゃんの救済はどこにあるんだろうか。

でも、雪ちゃんがカッコイイのは、「私が救済されたいかどうかはあんたに決めさせないから」っていう姿勢だと思う。続編は、また別の女の子が主人公らしい。ぜったい読む！

明日、私は誰かのカノジョ（１） (サイコミ×裏少年サンデーコミックス)

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