今週は一般マンガの感想ウィークです。

よろしければお付き合いくださいm(_ _)m


うめざわしゅんさんのマンガ。


うめざわさんは、『パンティストッキングのような空の下』を拝読してぶっ飛んで以来、天才だと思っているマンガ家さん。去年だったか、「このマンガがすごい」に久々ランクインしているのを見て、いつか読むのを楽しみにしていた。


あらすじは、現代アメリカ。人間とチンパンジーとのあいだに実験的に生まれたヒューマンジーのチャーリーは、人間の夫婦の養子として15歳まで育ち、地元の高校に通うことになる。が、そのとたんにヴィーガンテロリスト・ALAの活動が激化。実はチャーリーを15年前に見つけたのはALAだったため、チャーリーはテロリストとの関連を疑われてしまう…。


人間でもありチンパンジーでもある、または人間でもなくチンパンジーでもないチャーリーの、人間に対する素朴な疑問(「なんで人間だけは殺して食べちゃダメなの?」とか)に、いかに人間が人間を無意識に特別視しているのかが丸裸にされて痛快。


そしてチャーリーの、なんだか底知れぬヒューマンジー性。喜怒哀楽がまったくなくて(だってチンパンジーだって笑うよね?)、AIみたいに機械的な論理性と共感能力のなさ(「そのときになってから心配すれば?今は何も起きてないし」とか)。


しかーし!そんなことがあっても学校に行きたがるチャーリー。家族を襲うテロリストを捕まえようとするチャーリー。あれ?ちょっと人間っぽい?チャーリーの行動原理ってどうなってるんだろう。そしてどう収束するんだろう、この話。気になりすぎる!追いかけて読むぞ!


それにしてもこれ、「うめざわしゅん」って署名なかったらフツーにアメリカのマンガ家が描いたグラフィックノベルかと思うよ…それくらい、アメリカを舞台にアメリカ人を描いて違和感がまったくない。天才にはそんなの関係ないんでしょうね。

 

 



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