Z世代の新生ライター、竹田ダニエルさんの本。


若い人たちが何を考えているのか、いつも興味がある。んだけど、ただでさえ引きこもりでふだんから人に会わない私は、自分より若い人と会う機会も少ない。だからこういう本を待ってたよ!という気持ち。


Z世代とは、「一般的には1990年代後半から2010年頃までの間に生まれた世代」。そして竹田さんの定義では、Z世代とは「『社会に対して目を向け、常に自分と向き合い、誰もがより良い社会を目指すべきだという〝価値観〟』で形成される『選択可能』なもの」。世代で区切ることで、そうでない人を安易に切り捨てず、価値観によって解き明かすところがいいですよね。


私はミレニアル世代&ゆとり世代、ということになるんだけど、デジタルネイティブ、多様性、環境問題や人種問題についての関心、ジェンダー意識、というよくいわれるZ世代的キーワードを見ると、共通点というか、自分が10~20代の頃ににすでにその萌芽はあって、やってくるべくしてやってきた世代なのだなぁと思う。


テクノロジーの発達によってつながりやすくなったZ世代は、積極的に、みんなで、社会を変えていこうとする。ああ、ついに、それができる時代になったんだ!とまぶしく見える。


というのも私や、少し上の世代は、まだ社会が、マジョリティ以外の声を聞く準備が万端ではない段階で、結果、社会を変えるよりも自分を変えるほうが早いわ、という個人的なアプローチを選択する人が多かった気がする。隠居(私)とかさ、笑。だから逆に、私みたいにもともと一人でなんかするのが好きな人には、ある意味、時代に合ってたとも言えるのかなあ。


竹田さんは音楽業界でも仕事をしているそうで、音楽の話になると筆がのる!!Z世代に人気のアーティスト、そしてなぜ彼らが支持されているのか、という話が読んでてめっちゃ楽しい。あとでチェックするので、ここにメモっておく。


・Billie Eilish(これはさすがに知ってる)

・Troye Sivan

・Olivia Rodrigo

・Dua Lip

・Mitski

・Conan Gray


それから、昨今よく問題になる「文化の盗用」について。私も、どこからが盗用でどこまでがそうでないのか、いまいちわかってなかったんだけど、竹田さんの解説がものすごくわかりやすかったので、これも自分のためにメモしておく。


「ある文化や言語を、別のコミュニティに属する者が、『文化を生み出したコミュニティへの還元』にならない形で個人的な利益のために使用すること」


だからたとえば、


「黒人以外が自身の感情を表現するために黒人のイメージを用いることは、いつでもその『黒人らしさ』をやめられる人による勝手な行為であり、150年以上にわたってアメリカで形を変えながら続いてきたブラックフェイスの一種である」


他にも付箋を貼りすぎて、卒塔婆みたいになってしまった(笑)。


 

 


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