大竹まことのゴールデンラジオで知って、帰国したら絶対読もうと思ってた本。

著者は遺品整理人の小島美羽さん。日本では年間三万人もの人が孤独死しているという。みずから見てきた孤独死現場について、報道では本当のことが伝わらないと感じ、ミニチュアを制作しはじめました。壁に「ゴメン」とガムテープで書かれた、自殺した若い子の部屋なんかもう、見ててつらくなる。

酒乱の父親が孤独死寸前で発見され、結局意識は戻らずに亡くなったこと。誰もがあわや孤独死をするかもしれないこと。だったらいま、どう生きていきたいか、考えてみること。

不仲の遺族や、「故人の友人」と名乗る人たち、遺されたペットのことも非常に興味深く読んだ。そしてなぜ、頼まれてもいないのに、最後のたった5分間、仏花を手向けるため、20分もかけて花屋へ走るのか。悪徳業者もいるなか、こういう気持ちで遺品整理をしている人がいると知れたのはよかった。

遺品整理人って指名できるものなのかわからないけど、私がひとり部屋で死んだら小島さんに片付けていただきたいなぁ。