Lower Eyelid blepharoplasty 眼窩下孔を基準にした解剖学と手術への応用
今日もよろしくお願いします。先日六本木でシースーを食べた帰りに酔っ払ってどうしても麺類が食べたくなり締めのつるとんたんに行ってしまいました。器も雰囲気も非常におしゃれで、あまりにも美味しかったものでうどん2玉食べてしまいました。。深夜の暴食ということで体重が心配ですが、あんまり記憶に残っていないのでほぼゼロカロリーと思っています。皆様も締めに是非。麺匠の心つくし つるとんたん 六本木店 · 〒106-0032 東京都港区六本木3丁目14−12 六本木三丁目ビル★★★★☆ · うどん屋goo.glさて8月は1ヶ月間オキュロフェイシャルクリニック大阪院での勤務になります。Ho-Seok Sa先生に続き、三村先生の元で新しい知見を学びたいと思います!固定された環境で働いていると人間楽な方向へ逃げてしまいます。自分の方法が合っているのかをアップデートする機会があることは非常に素晴らしいことです。患者様のためオキュロのためより良い治療ができるように頑張ります!火曜日 亀田総合病院 → 水曜日 大阪院土曜日 大阪院 → 日曜日 千葉県旭市サンモール眼科クリニックの移動が6時間とめっちゃ長いですが、若いうちにしかできない経験なので楽しみたいと思います!いよいよ本題です。今日は下眼瞼眼瞼形成術(Lower Eyelid Blepharoplasty, 以下LEB)における眼窩下神経の解剖について、眼窩下孔を基準にして詳しく見ていきたいと思います。眼窩下神経は三叉神経の第二枝であり、眼窩の底部にある上顎骨の眼窩下溝が眼窩底後縁から前内方へと伸び、そのまま眼窩下管となって眼窩下孔から皮下に出ます。Plastic Surgery, Volume 2: Aesthetic Surgery, Fourth Editionより引用IMAIOSより引用LEB中には、当然ですが眼窩下神経を適切に識別し損傷を避けなければなりません。この神経の損傷は、感覚異常や痛みを引き起こす可能性があります。したがって、眼窩下孔とその周囲の構造を正確に理解し、手術中にその位置を確認することが重要です。解剖上は鹿嶋先生がUCLAのCadaver Dissection Courseで撮影した写真Plastic Surgery, Volume 2: Aesthetic Surgery, Fourth Editionより引用これを見ると思ったより上顎骨のrimに近いところに眼窩下神経はいます。しかし肝心のrim付近にorbital retaining ligament, 以下ORLは存在します。解剖的にどう注意すればいいのでしょうか?骨を見てみたいと思います。この人は我が子のようにいつも触っているオキュロの頭蓋骨です。頬部を見てほしいのですが、赤で囲んだ部分って凹みになってます。その凹みの中に眼窩下孔がいてそこから眼窩下神経が主に下方に広がっています。よって凹みの部分にエレバラスパで骨膜をガリガリこするようなことをすると眼窩下神経を損傷します。この凹みの内側と外側は大事な構造はほぼないので骨膜上にエレバラスパを押し当ててしっかりORLを剥離しましょう。※特に内側のORLは再発しやすい場所なのでMCT付近までしっかりORLを剥離することが大事です。そして凹みの部分は骨膜上を攻めずに、内側と外側にできたポケットを中空でつなぐようなイメージでポケットを作ると、比較的安全に広くfat padのtranspositioningできるかと思います。このやり方で今のところ眼窩下神経損傷は起きていません。しかし、これらの方法はあくまで経験と目安であり、個々の患者さんの解剖学的な違いを考慮に入れる必要があります。加えて眼窩下神経が皮下にどのように広がるか正確な解剖はわかっていない部分も多く、あくまでも個人的な見解であるのはお伝えしておくべきかと思います。眼窩下神経の解剖学的知識を深めそれを手術に適用することが、LEBの成功につながります。今後も解剖学と臨床の接点について、さらに詳しく掘り下げていきたいと思います。皆さんの臨床に役立つ情報を提供できることを願っています。次回もお楽しみに!