今日もよろしくお願いします。
10/6-9 日本臨床眼科学会(東京)
10/28 日本眼窩疾患シンポジウム(広島)
11/2-3 アメリカ眼形成再建外科学会 ASOPRS、11/4-7のアメリカ眼科学会 AAO(San Francisco)
に参加してきました。
臨眼、シンポジウム、ASOPRSはoral presentaitionでした。
AAOはcadaver dissectionコースを受講しました。
ナポリに引き続き、初めての経験が多く混乱することが多かったですが本当にいい経験ができました。
まず臨眼について
臨眼の中では眼形成・眼窩・涙道セッションはまだまだ小さいセッションです。
しかし、最近どんどん認知度が高まっているような印象があります。
普通の眼科医の先生方からはあまり興味はないかもしれませんが、眼形成・涙道は本当にcommon diseaseでものすごく患者層が広いです。1日一般外来をやると何十人も困っている人を見つけられます。今後どんどん大きくなっていけばいいなと思います。
インストラクションコースと一般演題で発表しました。
インストラクションコースでは鹿嶋先生、尾山先生、藤本先生、山中先生、山名先生と一緒にセッションができました。
インストラクションを担当するのは3,4回目ですが、この31歳の若造がほとんど年上の先生達に講釈を垂れるなんて本当に面白い話だと我ながら毎回思います。機会を頂いてありがとうございます。後輩達はいくらでも成長し続けますので今後も追い抜かされないように走り続けます。
一般演題は座長を大湊先生にやっていただき、オキュロの同じ若手である小滝先生、永岡先生と一緒に発表してきました。
鹿嶋先生が当日いないことが直前にわかったので、まさかの指導医として初参加でした。
「俺が指導医!?笑えるわ……。」
と臨みましたが、会場の先生方本当に優しい方々で怖い質問が全く来なかったので良かったです。
指導医ポジションは場のケツ持ちの役割です。
よって発表者よりも気を張って発表を聞かなければならないためより濃密な時間を過ごせました。
シンポジウムについて
今年でシンポジウムの出席は3回目です。
シンポジウムは主に聖隷浜松病院出身の先生方が多く出席する会です。
日本中の御高名な先生方と少しずつ親交を深められるのは非常に喜ばしいことです。
シンポジウムは臨眼よりは相当マニアックな会です。
毎回病理や病態について著名な先生方が語り合っているシーンは圧巻です。。。
自分はサージカルのことはある程度語れると自負しておりますが、病理や病態生理はまだまだ勉強不足であると実感します。
毎回参加してお叱りを受けながら少しずつお作法を教えて頂けたらと思います。
ちなみにシンポジウムでも指導医ポジションでの参加でした。
鹿嶋先生・三村先生を始め、オキュログループのトップの先生達が一人も参加されなかったので、永岡先生と手に汗握りながら発表してきました。会場にいた緒方先生がとても励みになったのを覚えています。
シンポジウムでもそこまで怖い質問は来ず、
発表に関して色々なアドバイスやヒントを頂けたので今後論文化するときに活かしていこうと思いました!
ここからが本題です。
ASOPRS 2回目の参加にして初めてoral presentationをしてきました!!
日本人でおそらく6人目?の発表で、Aesthetics sessionでは日本人初の発表ができました。
今年はSan Franciscoでの開催です。San Franciscoはアメリカベストシティランキングでは第4位の都市で通称”Fog City”と呼ばれています。
アメリカで一番美しい橋と言われているゴールデンゲートブリッジがある、とても風光明媚な街です。
世界中色々な都市を巡ってきましたが、トップ5に入るかと思います。
最近では麻薬中毒者が溢れ、治安が悪いというニュースが目立ちますが全然怖い思いはせず安全に過ごせました。
ゴールデンゲートブリッジをはじめ、アルカトラズ島、アメリカ最大の中華街、日本街、ヨセミテ公園、ナパバレー、その他博物館、美術館など観光地が多いです。
観光の話はさておき、ASOPRSについてです。ASOPRSで毎回すごいなと思うことが、みんな秘蔵のビッグデータを持ってきて明日の診療からすぐ活かせるような情報がたくさんあります。
例えば
ptosisのない皮膚弛緩主体の下垂患者においては
眉毛-重瞼距離の長い人はBlepharoplasty
〃 の短い人(特にNegative vector)はblow lift
が有効であるのではないか
トラネキサム酸の静注や局所麻酔との混合によって術後のダウンタイムの短縮を図れる
→実際これはオキュロで開始しました!
エクスパレルは「リポソーム」というカプセルのような構造に包まれたブピバカインで眼球内容除去・眼球摘出において、術後72時間のゆっくりした鎮痛が得られる。
裏ハムラに代表されるLower eyelid blepharoplastyで眼球突出度が少し改善し、sulcus少し深くなる。
減圧効果がほんの少しあるのではないか?
ボトックスの涙腺注射はC-DCRと同等の自覚症状スコアの改善がみられる
などなどでした。
他思ったのはどんどんAI解析の発表が増えてきていることです。
自分も今後学べる機会を貪欲に求めていかなければならないと思いました。
誰かよかったら教えてください。。
自分の発表に関してはなんとか無事終わることができました。。。
英会話の先生に発音を添削してもらい、何十回も練習したので発表自体はなんとかなりました。
座長のUCSFのRona Silkiss先生が僕を気遣って優しい質問をしてくれましたが、英語がよくわからず明後日の方向の回答をしてしまったのが悔しかったです。。
あとはAAOの解剖実習に参加し、freshな献体を用いてHughes flapとTenzel flapを学びました。
仙台院院長の目黒先生と拙い英語でなんとか頑張りました。日本ではfreshな献体を用いた解剖を行う機会がほとんどないためとてもいい経験ができました。
全体を通して、、海外学会というのは他では得られない本当に貴重な体験でした。専門医をとる前からこの分野に専門を決めてここまで頑張ってきてよかったなと思います。オキュロでは日本トップクラスのたくさんの手術症例があるので今後もデータ化を行うことで今後の眼形成眼窩涙道分野の発展に寄与できたらと思います。今日もありがとうございました!