今日もお願いします!

 

今回は2/22-25にBaliにて開催されたAPAOに参加してきました。

オーラルはなく、E-posterのみでした。

オーラルや論文作成のためにまだまだアカデミックの精度を上げていかなければと日々痛感します。

オーラル発表がない学会はとてもさみしく思うようになってしまいました。

しかし、海外学会に参加することがだんだん常識になってきていることに驚きました。アジアで活躍している先生方はフレンドリーで気さくに話しかけてくれるため英語に全く自身のない自分でも少しずつコミュニケーションを取れるようになってきたような気がしなくもありません!!

 

面白かった経験がいくつかありました!

 

1つ目は韓国のAsan Medical Centerの1週間見学のときに出会ったJosephが各国の若手眼形成外科医の飲み会に誘ってくれたことです。

フィリピン人 2人、タイ人 2人、台湾人 1人、マレーシア人 1人と神谷先生と飲んできました。みんな若くてフレッシュでめちゃくちゃいい人たちでした。

Josephの人脈力は並々ならぬものを感じます。

 

海外の多くの国ではOculoplastics Fellowshipがある大学が非常に限られています。

特にアジアでは学べる場所がかなり限られており、競争率が非常に高かったり他国に学びにいかなければなりません。学ぶためのハードルがかなり高いです。

 

対して日本では専門を選ぼうと思えばいつでも選べますし、Domestic Fellowship Programという概念があまりない…?ためすぐに始めることができます。

自分は眼形成を学ぶと決めたのが29歳の時でした。

この会を通じて、国際的に自分がいかに恵まれた環境で学べているかを痛感しました。みんなは苦労してやっとProgramに所属して勉強し、手術となるとさらにその先です。

 

何事も若いうちに早めに進路を決めることが大事ですね。

最近僕くらいかそれ以下の年代の医師をみていると、

「学会?いやそんなに頑張りたくないです。普通に一通りできたらいいかなと。。」

「専門?特に必要ないです。決めるつもりもないです。一般診療が普通にできたらいいです。」

「手術?やりたいはやりたいですけど、極めるまでは。。クレーム怖いですし。。」

 

みたいな意見が多い気がします。

一般眼科の日常診療に慣れてしまうと、一つの専門分野を深堀りできず器用貧乏に陥りがちです。一つに絞ったほうがより重宝されやすいと思います。

自分は元々全く真面目な方ではなかったですが、今は専門を決めて本当に良かったと思っています。

 

2つ目の経験はバンクーバーのthe University of British Columbia (UBC) の臨床教授であるPeter Dolman先生と話せたことです。Dolman先生は甲状腺眼症や涙道手術における世界的権威の一人です。

ちょうど8月にバンクーバーで開催されるWorld Ophthalmic Congressに出席する予定ですのでUBCの見学もできたら嬉しいです!

 

 

3つ目は中国の発表についてです。

中国はアジアの中では非常にアグレッシブな国の一つです。

北京大学、上海交通大学、香港中文大学などは経鼻骨減圧やRobot-Assisted Orbital Fat Decompression Surgeryや深部外壁の最大減圧などかなり攻めた治療を行っています。いずれも安全性に問題はないのか。。。と思うことも多いですが。。

甲状腺眼症の治療は日々進化しているので負けないように頑張りたいです。

 

また発表で面白かったのが顔面神経の走行の解剖についてです。

lower eyelid blepharoplastyやbrowplastyなど眼形成外科医の手術範囲がだいぶ多岐に渡ってきました。顔面を広く手術するために重要な構造の一つに顔面神経があります。

前頭枝については

上図の如く耳珠から外眼角を結ぶ線から45度上方約2横指に前頭枝がいます。

browliftのときは注意が必要です。

 

 

 

また頬骨枝については

上図の場所がCritical Zoneと言われており、lower eyelid blepharoplastyの時には注意が必要です。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7727946/#:~:text=%5B17%5D%20This%20critical%20zone%20is,2%5D.&text=There%20are%20three%20retro%20septal,consideration%20in%20a%20lower%20blepharoplasty.

 

 

 

海外学会は本当に面白いです。今後も継続して参加したいと思います。

今年はESOPRS、ASOPRS、WOC、APSOPRSに参加予定です。頑張ります。