全曲メンバーのオリジナルだった
ファーストアルバム
GARO」(71年11月発売)
から7か月後、
一転して村井邦彦、
すぎやまこういちなど、
外部の作家によるナンバー(A面)と、
ビートルズナンバーなど
洋楽のカバー(B面)
という構成でつくられた
セカンドアルバム(72年6月発売)。
 
メンバーは
大野真澄(Vo)、
堀内 護(Vo,G)、
日高富明(Vo,G)。

それでも
このグループならではの、
三人三様の個性豊かな
美しいヴォーカルや
層の厚いコーラスが、
ギタリストとしても高い技術をもつ
日高、堀内のギタープレイと、
井上堯之バンド(井上堯之(G)、
原田裕臣(Dr)、大野克夫(Key)、
岸辺修(B))による
切れの良い演奏にあいまって、
この時代のアルバムとしては、
かなりクオリティの高い
仕上がりになっているのは見事。

なお、同時に発売された
3枚目のシングル
美しすぎて(アルバムとは別テイク)」
(72年6月発売)の
B面曲だった「学生街の喫茶店」が、
翌年に大ヒット、
結果的にこのアルバムは
学生街の喫茶店」が
収録されているということで、
帯を付け替え、
好セールスを記録することになる。
(★★★★)」(2011.1.24記)
 
ガロの
セカンドアルバムです。
 
ファーストアルバム「GARO」は、
完成度の高さのわりに
思ったほど商業的な評価を
得ることができませんでした。
 
そこで、少しでも良いセールスに
結びつくようにという意向で
スタッフ主導により
つくられたのが
このセカンドアルバムでした。

ただ、オリジナルナンバーに
プライドをもっていた
彼らの意向を受け入れることなく、
外部作家による曲のみを
録音させたことや、
B面(選曲はメンバー)の、
大野真澄による2曲の訳詞が、
本人になんのことわりもなく
「ガロ訳詞」という名義に
変えられていたことなど、
のちにメンバー同士の不仲や
スタッフとの軋轢が原因で
活動を停止することになる
このグループの、
トラブルの火種が
早くもくすぶってしまっています。
 
 *過去記事