ガロ、5枚目の

オリジナルアルバムです

(74年5月発売)。

 

メンバーは

堀内護さん(G,Vo。当時25歳)、

大野真澄さん(Vo。同24歳)、

日高富明さん(G,Vo。同24歳)。

 

前年の73年は、年頭から、

72年に発売されたシングル

「美しすぎて」のB面だった

「学生街の喫茶店」

の思わぬ大ヒットに続いて、

「君の誕生日」(73年5月発売)

「ロマンス」(73年8月発売)

の連続ヒットに伴う、

芸能雑誌やテレビ・ラジオへの

積極的な出演による

過密スケジュールが

続いていました。

 

そして74年になり、

スマッシュヒットとなった

「一枚の楽譜」(73年12月発売)

を挟んで、

新曲「姫鏡台」(74年3月発売)を出し、

アイドル並みの芸能の仕事が

少し落ち着いてきたころに、

このアルバムが発売されました。

 

タイトル通り、

「サーカス」をテーマした

16曲が収録されています。

 

作曲はメンバー3人が

担当しているのですが、

ほとんどの作詞は山上路夫さんで、

自分たちのオリジナルに

プライドを持っていたメンバー、

特に堀内さんや日高さんは、

少し複雑な気持ちで

制作されたのかもしれません。

 

しかしなにより、

ガロとして初めての

コンセプトアルバムで、

名盤としての評価も高く、

まだシングル至上主義だった

当時の音楽状況のなか、

アルバムより少し前に出された

シングル「姫鏡台」は、

アルバムの意図とは合わないためか、

B面とともに未収録でした。

 

そして、アイドルのような

扱いまで受けていた彼らが、

音楽的に評価されることになり、

それにつれて、

メディアからの過剰な報道も

減っていきます。

 

その結果、メンバーは、

ようやく音楽に集中できるように

なっていくのですが、

シングルやアルバムの売り上げが

思ったほど伸びなくなり、

また、若年層を中心としたファンが

急激に減っていくことになるなど、

かえって思い通りの活動が

しにくくなっていきます。

 

なおこのアルバムですが、

帯に何か問題があったのか、

あるいはそもそも

印刷枚数が少なかったのか、

理由は定かではありませんが、

発売からまもなく、

帯なしで

流通されるようになりました。

 

 *過去記事

GARO

GARO 2

GARO 3

GARO LIVE

GARO 4

三叉路

GARO BOX

 

FROM LIVERPOOL TO TOKYO 2

かまやつひろし:どうにかなるさ

 

大野真澄

VOCAL'S VOCALS

堀内護

シローとブレッドバター:ムーンライト

マーク・ファースト 六夢(りくむ)

日高富明

シークレット ゾーン