小沢さんの辞任で、もしかすると総理大臣になるかもしれない民主党の新党首選びがスタート。あれとあれしか選択肢が無いのか・・・。
小沢さんのような「力技」タイプの政治家も中には必要であると思いますが、残念ながら最後まで感覚のずれた、民意(国民の求めるもの)がわからない人でした。
さよなら小沢さん。
■「脱」という意識の危険
さて、やめるといえば、この不況下会社に見切りを付けて独立しようとする方も増えています。
最近あまり使われなくなりましたが、70-80年代の高度成長時代にできたのでしょう「脱サラ」という言葉があります。会社の歯車として馬車馬のように働くことに疲れたサラリーマンが、サラリーマンから「脱」するために独立するという意味合いが強かった…、一種の現実逃避型であります。
当時はやった業種にペンション経営がありました。歯車から外れて、「自然と向き合いながら人とのつながりを大切にする」という「人間らしい」生き方が実現できそう、ということで選ばれたのでしょう。
しかし、宿泊業は完ぺきな労働集約型事業で、はっきり言ってサービス業の中でも最も過酷かつ実入りの少ない事業です。自分のペースで好きなことができるはずが、現実には真逆であり、24時間お客さんに振り回される「ユートピア」とはほど遠い世界で、その多くが脱落してしまいました(と同時にペンションブームも去りました)。
20年前、私の最初の飲食店は友人との共同経営で立ち上げました。開業の1年後に友人は脱落しその後私一人でやって行くことになったのですが、思い起こせば彼と私の間には、事業(起業)に対する意識にギャップがあったようです。
二人とも飲食ど素人でしたから、開業まで物件選定も含め苦労しましたが、何とか珍しい東京の大雪の1月にオープンにこぎつけました。
彼は、開業当初訪れてくれた友人知人に「店ができてほっとした」と言っていたのも正直な気持ちであったのでしょう。が、これからが問題でした。
店ができたことは野球でいえば、ベンチ入りできただけであり、まだウェイティングサークルにも立ててない状態であります。ようやく真剣勝負のフィールドに立つ資格ができたという程度です。
ところが、彼の場合、「開業=脱サラに成功」であり、その形としての「店」ができたことで達成感を味わってしまっていたのです。
「店を始める=お客さんからお金を頂く=プロとしての責任」という事に気づき、料理や会社経営に関して猛然と勉強を始めた私(始める前にやっとけよ)とのギャップは埋まることなく、結果的には別れるとなりました。
■スキルは当たり前、あとは気合いだ~!?
ご自分の意思に関係なくリストラされてしまった、あるいは会社そのものがなくなり仕方無く独立を考える方も多いかと思います。それ自体否定はしませんが、現実逃避の気持ちは捨ててください(うまくいかなくなった組織の一員としての検証も必要)。
たとえ十分なスキルがあったとしても、何が何でも事業を成功させようとする強い意志と戦略がなければ起業は絶対に成功しないのです(当たり前ですけど気合いだけではだめですね)。
ここのところ、飲食業界でも物件の取得費・賃料が下がり始めたこともあり、独立希望者が増えていますが、新規開業の数との撤退の数はこの業界でもほぼ同数です(大手チェーンのスクラップの影響ですが、最近撤退数が上回りました)。
多大な投資が必要な飲食店開業、慎重なプランニングと「覚悟」をもって臨んでください。
ちなみに、小沢さんのような「民意(お客さんの気持ち)」のわからない経営者の店は、必ず潰れます。
ではまた。
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