ジャパンヴィンテージとは70〜80年代のFENDER、GIBSONの低迷期に日本メーカーにより製造された再現度の高いコピーモデルのことを指す。品質が高い割に安く手に入ることが特徴だったが、近年は味を占めた楽器業界(犯罪組織)の洗脳によって価格高騰が顕著である。そう、このジャパンヴィンテージなんて言葉自体が楽器業界(詐欺集団)が中古楽器を高く売るために仕掛けたキャンペーンなのである。今回はジャパンヴィンテージ(ジャパビン)などという実体の無い価値について解説しよう。


1.昔は良い材が使われていた?


 本当に騙されないでほしい。そもそも、材の良し悪しとはなんだ?という話だが、杢目等の外観や、目の詰まり具合から推測できる強度くらいである。「音」に関しては良いか悪いか、全く別の話であるという点に注意しなくてはならない。そして、ジャパビンに関しては「強度」が高い傾向がある。
 
 
 基本的にギターは木部の強度が高いほど弦鳴り(硬い音)になり、強度が低いほど木材鳴り(柔い音)となる。先述の通り、ジャパビンのギターは強度が高い傾向があるので、弦鳴りするものが多い。しかし、強度が高い傾向があると言っても、もう販売から何十年も経っているのである。当然、生存バイアスもかかっている。中古楽器屋やリサイクルショップに行けば分かるが、トラスロッドが締め切られたものや、ネックが反っているものも少なくない。当時の全部の個体が強度が高いなどと思わないように注意しなくてはならない。
 

2.ヴィンテージの音がする?


 ここが楽器業界(犯罪集団)のミスリードさせたい部分である。ジャパビンと本物のヴィンテージは全くの別物であるという点に注意しなくてはならない。ジャパビンは弦鳴りしていて単に高音の抜けがいいというだけで、本物のヴィンテージのような倍音感は持ち合わせない。あくまでもジャパビンはただのコスパの良い中古楽器だということ。それ以上でもそれ以下でもないのだ。
 

3.ジャパビンは改造で化ける?


 ジャパビンと呼ばれるギターを購入し、セルフで必要最低限の調整・改造する者も多い。ヴィンテージだと言いつつも、彼らは潜在的にヴィンテージ的な価値を見出していない。そう、実はこの需要の背景には懐古主義的なものもあったりするので、彼らには悪気がなかったりする。


 しかし、「ジャパンヴィンテージ!」、「改造で化ける!」、「音がいい!」などと鼻息を漏らしながら嬉々として金をつぎ込んでいる者は楽器業界に洗脳されていると気づかなくてはならない。フレットの打ち替えやら、調整やら、パーツやらにいくら金がかかると思っているのだろう。これでは安く買える意味が全くないのである。金をかけないと音が良くならないギターの何が特別なのだろうか?もう少し自分の頭で考えろと言いたい。


 それだけではない。哀れな彼らの自慢のギター達は、全て同じパーツがインストールされている例が散見される。特にパーツの点数が多いストラトに関しては顕著である。例えば、「ピックアップはCS製!」、「スプリングはRawVintage!」、「ブロックはCallaham!」だ。そう、「ぼくのかんがえたさいきょーのぎたー」である。
 
 
 そして、どのギターも同じパーツで組まれているため、当然似通った周波数特性になる。キャラクターの異なるギターを複数所有しているメリットをむざむざとドブに捨てる、救いようのないアホである。なぜ、こんなアホな事が出来てしまうのかというと、彼らの思考の根底・行動原理にあるものがコンプレックスであり、「誰かに文句をつけられないように、ステータスを高めなくてはならない」という心理が働くからだ。
 
 
 そう、彼らにとって出音なんかは二の次であり、ジャパビンもギターパーツも自らのステータスを補うものに過ぎないのだ。そんな彼らの口癖はコンプレックスを誤魔化すかの如く、「ジャパビンは激鳴り!」、「このギターパーツで激変!」である。楽器業界に洗脳され、自分の頭で考えられない彼らの言葉は、信用に値しないので注意しなくてはならない。
 

4.ジャパビンは幻想である


 バイギブだとか、JVシリアルだとか、一体何だというのだろうか?現代の方が木工の精度は高いし、比べ物にならないくらい品質は安定している。そんなにTOKAI製、フジゲン製のギターが良いなら、現行のTOKAI製、フジゲン製ギターを買えよと言う話なのだ。
 
 
 あなたは、今あなたが欲しがってるものが、どんなものか本当に理解しているのか?ということを今一度冷静に考えなくてはならない。ジャパンヴィンテージなどという、実体のないネームバリューを作り出し、搾取するのが楽器業界(犯罪集団)の狙いだ。騙されてはいけない。
 
 
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