写真家のnicoです。
しばらくご無沙汰しておりました。
今日はちょっとマニアックなアイテムのご紹介を。
どちらかというと初心者むけ、というよりベテランさん、あるいはプロの方でもおおいに役立つ内容かと思います。
しかしながらできるだけ噛み砕いた表現で書いていきたいと思いますので、読み辛い点はどうかご容赦ください。
さて。
フォトグラファーであれば「魅力的な写真」に誰もが憧れ、目指すところだと思います。
その「魅力」に大きく寄与する要因に、光の表現があります。
当たり前のようですが、この「光」を如何にコントロールし、使いこなすかということが
「写真」という表現の大部分を占めているということは間違いありません。
光には大きく分けて2種類。
誰しもが使い放題、最大最強でしかも無料、最もキマグレな光源、
「太陽」。「自然光」という表現をすることが多いです。
電源という足枷があるもののコントロールすることが出来る光源、
「電球」。「人工光」と呼ばれます。
自然光のコントロール、規模は様々ながら、みなさんが普段行っていることであります。
明るすぎればカーテンを引き、まぶしければ遮って影を作る。
撮影する時も同様にコントロールするだけです。決まりごとはありません。
しかし曇っていたり夜だったり。光が足りないとなると、人工光の出番です。
これにはいろんな種類があるのはご存じのとおり。
白熱灯、蛍光灯、LED、ストロボ(フラッシュ 以下ストロボで表記)・・・
写真撮影に使うのは主に上記4種類。
LEDライトに関しては以前ご紹介いたしました。
・シズル撮影(料理写真)のヒント・シズル撮影のヒント
撮影でイチバン目にするのはやはりストロボでしょう。
そして、カメラのスキルの中でももっとも難しいとされるのもストロボの技術なのです。
コンパクトカメラにも、多くの一眼レフにも、内臓式のストロボが付いているかと思います。
しかしながらこの内蔵ストロボを用いて大満足な作品になった方、
どれくらいいるでしょうか。
「写す」為に存在し、機能する内蔵ストロボではありますが、
「魅せる」ような写真にはなかなか難しい光なのです。
それは正面からの光、すなわち「順光」であることも大きな原因なのですが、
「カメラの位置からしか発光できない」
ということが更に難易度をあげています。
その状況から打開するために、外部ストロボというものが存在します。
代表的な物としては「クリップオンストロボ」と呼ばれるものがあります。
カメラの頭(軍幹部)の銀色の端子(ホットシュー)に付けるストロボです。
カメラマンが取材の時にカメラに付けているのをテレビ等で見られたことはあるのでは?
これは照射角度が変えることが出来たり、発光量(明るさ)が変えられたり、
様々なワザが使えるものが多種多様に存在します。
しかしながら、ホットシューについている以上、やはり光の方向はかなり制限されます。
そこでカメラから離れた場所から光らせることができるようにと、
ワイヤレススレーブという技術が発達することになりました。
ただ、離して光らせるだけだと実は結構前から可能になっており、今更記事にする内容ではありません。
実はカメラのホットシューからは、ストロボに対して細かな指示を送っており、
その指示をいままでは無線で飛ばすことが難しかったのです。
ですので基本的にシンプルなマニュアル発光となり、撮影に大きな制限をもたらしていました。
今回紹介する、YONGNUO YN622C-TX & YN-622C は、
これまでの欠点を大きく補い、更に超便利な機能を兼ね備えたアイテムなのです。
真ん中がYN622C-TX(送信専用機)
両サイドがYN-622C(送受信兼用機)
なにがどう凄いのか、順を追って説明いたします。
まず、
1. E-TTL調光情報が飛ばせます。
『なんのこっちゃ?』という方が多数かと思いますので、簡単にご説明します。
E-TTLとは【Electoric Through The Lens】の略。
シャッターボタンを押す
→シャッター幕を開く前に、一度ストロボが弱くプレ発光。
→その光をレンズを通してカメラ内部で計測。
→プレ発光量の過不足をカメラが判断→シャッターが開く際に適正光量で発光。
というのをほんの一瞬で行います。
これをE-TTL調光と言います。
この機能により、多くの場合において適正光量のストロボ撮影が可能となりました。
ほとんどのカメラメーカー純正ストロボはこのE-TTL調光を使っています。
しかしながら、あくまでもホットシューに着けている場合のみ有効。
それをカメラから離すことを実現したのがこのアイテムです。
どういうことかというと、離れた位置で、自動調光撮影が可能なんです!!!
使い方は見てのとおり。
カメラのホットシューにYN622C-TXを装着。
(なんかケーブル刺さってますが不要です。)
E-TTL対応ストロボのホットシューにYN-622Cを装着。
※↑対応ストロボでないとウンともスンとも言いませんので注意!
今回はCanon スピードライト580EX-llです。
このアイテム同士は障害物なしで約100Mくらいは離れても大丈夫だそうです。
しかも!ただE-TTL情報が飛ぶだけではありません。
2. 調光補正・マニュアル調光が、リモコンで可能!
わかります?この便利さ。
離れた位置に置いたストロボの光量を、手元で変えることが出来るんですよ?!
個人的にはこの機能が導入の決め手でした。
すみません、だんだんアツくなってきてしまいました。
みなさん、ついてきてらっしゃるでしょうか?
3. 3グループ×7まで別調光可能!
TTL対応ストロボ&YN-622Cを3グループ、7チャンネルまで設定可能です。
さすがに2灯で2グループまでしか試していませんが、1チャンネル3グループ、ストロボ数は多分無制限に行けそうです。
もちろんYN-633CとE-TTLストロボはそれだけ必要ですけどね(;´Д`A
混信する可能性があればチャンネルを変えると良いと思います。もしくは複数セットを組んだ場合は役立ちそうです。
混信する可能性があればチャンネルを変えると良いと思います。もしくは複数セットを組んだ場合は役立ちそうです。
※分かりづらいですが、発光出来るのは1チャンネルのみですのであしからず!
4. ハイスピードシンクロ対応!
ストロボがハイスピードシンクロに対応してる場合にのみ、同調可能です。
これはなかなかできませんよ。相当ありがたい機能です。
日中のストロボ使用にお困りではありませんか?
5. 後幕シンクロ対応!
シャッターが閉まる直前に発光する、後幕シンクロ。
この場合も無論設定可能です。もちろんストロボが後幕シンクロに対応している必要があります。
しかも、ハイスピード・後幕シンクロともカメラ側のリモコンから変更可能。
↑カメラ側の送信機(YN622C-TX)で後幕シンクロモードを指示。
↑即座にストロボに反映!
Canonのカメラにおいてワイヤレスでの後幕シンクロって結構難しいものでした。
機種によっては裏ワザはあるのですが。。。
ストロボ1灯だと実はフルサイズ機では無理だったのです!意外でしょ。
6. 単三電池2本で駆動(eneloop可)
クリップオンストロボと同じ電源、単三電池が使えます。
YN622C-TX、YN-622C共に、2本使用です。
いざというときにも手に入り易い電池なのは好評果です。
しかも乾電池に比べ若干電圧の低いeneloopが使えるというのはとても便利ですね。
こっからは私の独断で開発した情報。(大げさだな)
7. ピッタリのセミハードケースが存在。
>
某ゲーム機のケースが純正か?というほどにピッタリ!
しかもカラーが6種類!
ラッキーとしか言えないのですが、見つけてしまいました。
このセミハードケースが欲しくてド●キをウロウロ。
ヨ●バシのカメラ用品コーナーのはしっくりこないし、
CDケースとか流用できるかなーとか考えながら歩いてたら。
目に飛び込んできたこのサイズ。
人柱になるつもりで購入したらアタリでした!
どうでしょう。おそらく、3,4,5あたりはプロの方しか用はないような気もしますが。
ぶっちゃけるとアシスタントが要らなくなります(笑
カメラから離れて設定しに行く手間が省けますので、
より撮影に集中することが出来ます。
こんなに盛りだくさんな機能が満載で、アホみたいな金額。
導入しない手はありません。
長くなりましたが、ガチで撮りたい方、お仕事で撮られてる方には
ソコソコ役に立つ情報だったのではないでしょうか。
いつもと違ったライティングを試すには絶好のアイテムかと思います。
是非試してみてくださいね☆
YONGNUO YN622C-TX & YN-622C

YN622Cぴったりケース(Nintendo DSLL用)
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