フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記 -40ページ目

九州朝日放送のニュースに取り上げていただきました

昨日放送された、KBC九州朝日放送の夕方の番組で、
レアジョブが取り上げられたようです。

ようです、というのは、自分がまだ見れていないからです。
でも、ちゃんと放送されていたようです。

ご覧になった方、誰かいらっしゃいますか~?


後記: 2010年3月5日現在、番組をこちら から見ることができるようです。

正しい情報の変換方法

問題解決とは、筋の良い解決策を得るために正しい手順で情報を変換していくこと、だと思う。
・勘と経験をもとにやるんじゃなくて、科学的に正しい(可能性の高い)情報の変換方法がある。
・正しい変換をち密に淡々とやっていけば、最も効果的な解決策(の仮説)が手に入る

で、データ分析トレーニングをフィリピンでやっていて、データ分析も同じだと思った。

科学的に正しい情報の変換方法がある。
一見、データ分析が苦手そうな人でも、
淡々と筋道を追っていけば、正しい答えが出せる。

もしどこかでつまづいてしまうプロセスがあっても、
そのプロセスに関する問題を量こなせば、時間はかかっても克服可能。

というわけで、数字に弱い人でも、情報の変換方法を淡々と追えば良い。
つまり、やる気さえあればデータ分析ができるようになるっぽい。

こういった情報の変換方法を知っているかどうかは、
格差社会の中で、知識労働者として生き残り、
高い年収を確保するために大変役立つと思う。

日本のホワイトカラーは、米国などのホワイトカラーに比べ生産性が低いと聞いたことがある。
「仕事の現場で情報の変換プロセスを使う」という発想は、なかなか日本の企業にいると身に着く感じでもない。
僕は外資系の戦略コンサルに2年半しか居なかったから、そこらへんは十分にはできない
ただ、ベストプラクティスを見る機会が多かったから、ビジョンを得るヒントとしては大きく役立っていると思う。

給与システム

いまフィリピンにて、給与システムを考えている。

いろいろ調べたが、一番頼りになった情報はこのページ だった。


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中小企業に適した人事制度の条件とは(評価・賃金制度に共通)
1 複雑でないこと(本に例えるなら、薄いこと)
2 すぐに理解できること(同じく、スラスラ読めてしまうこと)
3 導入の手間がかからないこと
4 継続して使えること
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賃金制度に最低限必要な機能とは
・社員の成長パターンに対し、昇給カーブが矛盾しない(短期促成型or長期熟成型カーブ)
・昇給基準に従い上昇カーブを描くが、上限額が決まっている
・ライフサイクルに応じた、標準的生活レベルを賄える水準にあること(非正規社員を除く)
最低限、以上の3点を押さえたしくみならば、実質的に賃金制度として支障なく機能するものと考えます。
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「社員の成長パターンに対し、昇給カーブが矛盾しない」 ってのは、社歴の浅いベンチャーには難問。

まぁでも、1年後、3年後、5年後、10年後、数十年後において、
世の中はどうなっているのか、
市場はどうなっているのか、
会社はどうなっているのか。
どういう人材が活躍しているのか、
その人たちはどういう成長カーブを描いてきたのか、
その成長カーブを引き出すために最適な昇給カーブは何か、

という引き算をするのは楽しく、また、僕自身のビジョンが問われている。

会社は経営者の器以上にならない 」 とよく言われるが、
腕の試しどころ、向かって来い、だ。


まぁ、でもねぇ、先週一人がこっちで昇進した。
前も書いたかもけれど、スタッフの昇給ってのは嬉しいねぇ。
多くもらえてスタッフもうれしいし、
そしてスタッフのスキルが伸びた分会社はより多くの利益を得ることができる。

スタッフが力を伸ばすのを手助けした結果、
みんながハッピーになる瞬間で、
経営者の醍醐味の1つ。

2時間のミーティングを1回よりも、1時間のミーティングを2回

今回のフィリピン滞在では、
1回あたりのミーティングの時間を短めにしてみた。

2時間のミーティングを1回行うのではなく、
1時間をミーティングを2日に分けて2回行う。

この方が、みんなの集中力が高まり、
また、ミーティングの合間とかにスピーディーに調べものとかアンケートをやってくれるので、
アウトプットの質が高まってよい

ただ、僕の方は、
1日に4件×2時間、でよかったものが、
1日に8件×1時間、とかになった。

1時間ごとに違うことを、質を深く追求しながら英語で議論するのは、
結構大変で、
脳みそがアップアップいっている

フィリピン人の、世界一すごいところ

インターネットを色々見ていたら、世界の幸福度地図 というものを見つけた。

下記のは、縦軸に幸福度、横軸に1人当たり所得をとった図。
所得と幸福感は緩やかな相関があるのがわかる。


戦略コンサル辞めて起業している日記-100220_happy_map



お金がない、というのは単純に不幸なことで、
良い服が買えないとか、おいしいものが食べられないとか、いい学校に行けないとか、
そういうレベルでなく
お金がないせいで愛しい近親者が病気やケガで死なせていく、という経験を、
何度も何度も体験するわけである。

ただ、ここですごいのはフィリピン。
引用元 ではこう書いてあった。

所得が低くても幸せを感じているということで、やはりフィリピンは只者ではありません。



上の表をじっくり眺めると、フィリピンと、所得の高い日本では、幸福度はほとんど変わらないことがわかる。

インターンをフィリピンに連れていくと、
> フィリピンがどれだけ貧しいかを想像できずにいた
的な、ある意味ネガティブな感想を持つ人も多い。

まぁ、初めて発展途上国に行った場合、そういう感想になるのはしょうがないと思うけれど、
やっぱり、それはちょっと表面的なことだなぁと思う。

外国人の目からこの国を眺めていて
フィリピン人が持っている、"幸せになるソフトウェア"は、本当にすごいんだよ、と思う。
上の図からだけでも、世界でトップクラスのものなんだって、よくわかる。

だから、フィリピンに来たら、
どういうソフトウェアを持っているのかってところに、きちんと注目してほしいと思う。



・・・ってことを、次のBatchで連れてくるであろうインターン(またはスタッフ)に言ってみようと思いました。

技術力とは何か

レアジョブを始める前、
「技術力ってそもそも何?」
とITベンチャーで働いていた友人 に聞いたことがある。

IT企業の技術力って何、という意味だったが、
今にして思うと、
「技術力とは、頭の中で成り立つロジックを、現実のシステムとして走らせる力」
なんだと思う。



レアジョブのシステムはうちのCTO たちがつくっているので、
僕があまり口をはさむことではないが、
僕が技術力(と言えれば、だが)を発揮しているのは、給与計算。

いや、経理の人なら知っていると思いますが、
従業員10人の給与計算をミスなくやるのって、けっこう大変なんです。

で、僕はそれを講師1000人分、毎月1人日位を使って、やっています。
エクセルで自動化しているから1人日でできるんだけれども、
講師10人用につくった仕組は、講師100人には通用せず、
講師100人用につくった仕組は、講師500人には通用しない。
というのも、エクセルファイルが100MB近くなって、
重くて重くて開かなくなるからだ。

というわけで、給与計算にもスケーラビリティの問題があり、
そのたびごとに、エクセルの構造を変えて、サイズを小さくしてきた。

以下、その苦闘の歴史↓


戦略コンサル辞めて起業している日記

最近は、規模が拡大してもファイルの重さはあまり大きくならなくなってきて、ひと安心。

うちのCTO は、
「スケーラビリティは、ハードのスペック向上よりも、
 ソフトウェア、つまりプログラムの改善がほとんど」
と言っていたけれど、
エクセルでそれを実感しています。

起業家か、社会起業家か

:グロービス堀さんのツイッターやブログ を読んでいるのだが、最近会った面白い記事。


「素朴な疑問だが、日本の企業は、そもそもが社会貢献を目的に作られたものと思っていたのに、なぜ敢えて『社会起業家』として括る必要があるのか? 株式会社 という器を使うと、社会貢献を考えていない『金儲け』と看做されるのか?分けることにより、区別や優劣が生まれるような気がしている」。


「グロービスは、NPO法人などが無いときに始めたので、株式会社を器として使った。一昨年学校法人に転換した。だが、全く意識を変えていない。そもそも良い人材を育成したいという思いで始めたからだ。そういう僕は『社会起業家』なのだろうか、それともただの起業家か」。



レアジョブは、25分で129円~のマンツーマン英会話を日本人に供給する、という側面だけでなく、
インターネットを通じて、フィリピンで約1000人の講師に雇用を供給する、という側面を持つ。

だから、僕も社会起業家と呼ばれたりすることもあるので、思うことを簡単に書く。

社会起業家と起業家の違い。
それは僕にはよく分からない。
取材があるとき 、メディアの取り上げ方に合わせて、
先方が書きやすいようにうまくしゃべっているだけな気がする。

ただ、「社会起業家」と言われたときに、次のような罪悪感を感じることがある。
「規模の拡大を狙ってはいけないのかな?」
「利益を出そうと頑張ってはいけないのかな?」
「上場を目指してはいけないのかな?」

Only the Paranoid Survive
常に、「潰れたらどうしよう、潰れないためにはどうしよう」 と気を張っている身としては、
規模を拡大し、利益を出し、上場して経営者を交代可能にする方が、
企業の継続可能性が高まり、
スタッフ・講師、ひいては生徒様のためにいいことは当たり前なんだけれど。

フィリピン人スタッフを日本に連れて来たい

フィリピン人スタッフ(講師ではなく)を短期滞在で日本に連れていこうと考えている

で、ビザ(査証)が必要になる。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/annai/index.html
http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan04.html
http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan20.html#2
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/annai/visa_3.html#1

ビザ自体は在フィリピンの日本大使館で発行してもらうのだけれど、そのときに在留資格認定証明書がいる模様。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/visa/annai/visa_6.html
http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-1.html

この在留資格認定証明書は発行に1-3か月かかる模様。

スタッフたちを丸ビルかどっかの高層階のレストランに連れて行ってご飯食わせるのが、僕の1つの夢。

経営者としては、
何のために連れてくるのか、
経済合理性をもう一度精査しなきゃだけれど、
早くやりたいなぁ。


後記) 
現地子会社と親子関係があれば、在留資格認定証明書は不要で、1-3か月もかからない模様です。
詳しくは下記コメントを参照ください

辞める辞める言い出すとき

フィリピンに来てみたら、スタッフが3人くらい辞めると言い始めていた。

「最近ミドルマネジメント層ばっかりに手をかけていて、全然時間使えていないなぁ」 
と思っていた3人ばかりだったから、まぁある意味当然。
淡々と火消し作業、つまり辞めさせないように頑張る予定。

去年の今頃も火消し作業で大変だったのだけれど、
 (これ  とか これ  とか。)
一年経ったらまた同じことをやる羽目になっているので面白かった。

ただ1年前とは大きく違う。
・なぜこのような事態になったか、どうすれば火消しできるのか、わかってきたこと
・しっかりミドルマネジメントが育ってきているので、味方がいること




だからあんまし悲観はしてないです

データのトレーニング

仮説検証プロセスを高速で回す、
ということをフィリピンでも頑張っているが、
仮説を立てること、そして実行してみること
こいつはうまくいっている。

で、問題なのは、検証の部分。

フィリピン人一般なのか、うちのスタッフだからなのかはわからないが、どうもみんな数字に弱い。

「xxxをやってみたけれど、その結果がどうだったか、検証はまだできていません」

という報告があまりにも多く、物事が前に進まない。。。



というわけで、明日から毎日データ分析トレーニングを行うことにした・・・のだが、
トレーニングのマテリアルとか、全然つくってない。。。

去年とかだったら、ここで、「じゃあ徹夜するか」 になる んだけれども、
ひと冬に4回も風邪をひいた手前、無理をしないことを原則としている。



うーむ、ぶっつけでうまくこなすしかないなぁ。