フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記 -16ページ目

ミッション「日本人1000万人が英語を話せるようにする」の意味

久しぶりにブログを更新。

先日、あるスタッフと話していて、
会社のミッションである「日本人1000万人が英語を話せるようにする」について、
具体的に何をどう目指しているのか、
もう少し砕いて話してほしいと言われた。

確かに、その通りだと思う。

弊サービス、お陰様でたくさんの生徒様にお使い頂いている。
ただ、正直な話、うちのアクティブ生徒様が1000万人いるというのはちょっと想像しづらい。

(そもそも、数千円払うアクティブ会員が千万人単位でいるサービスは、携帯電話くらい?)

そもそも、「1000万人」はミッションであって、定量目標ではない。
定量目標でないので、ミッションをブレークダウンして◯年までに◯万人、というのもどこか変。

じゃあ「1000万人が英語を話せる」をどう目指すかというと、
現在僕が考えているのは、次のこと。

・英語が話せるようになりたいと思った人の誰もが
・英語が話せるようになる環境を
・業界の先駆者として提供する

「1000万人」というのは、「英語が話せるようになりたいと思った人の誰もが」という意味。
「業界の先駆者」といっても、やるのは地味な作業の連続だと思っている。
「英語が話せるようになる」なども、もう少しきちんと定義したい。

ここらへんの話について、今後、また少しずつブログを書いていければと思う。

リサーチでも勘でもなく、気合

新規事業をやるときに大事なのは、
リサーチでも勘でもなく、
気合だと思う。

たとえば、レアジョブを始めたとき、
リサーチなんてしてもしょうがなかった。

というのも、25分129円~のオンライン英会話なんて、
そのとき存在していなかったから。

存在していないものについて、人びとに尋ねても、
正しい答えは得られない。

たとえば、iPhoneが出てくる前に、次のように聞いたとする。

「数字キーのない、画面タッチの携帯電話を、
 あなたはほしいですか?」

誰もほしいなんて言わないと思う。

リサーチは意味がないから、
勘に頼る部分が重要になる。
ドキドキするかとか、
ワクワクする かとか、
そういう、動物的な勘。

でも、動物的な勘では不十分。
なぜかというと、たいがい新規事業における最初の仮説は間違っているから。
間違っているところが出発点で、
そこからどれだけ仮説を修正していけるかが問われる。

つまり、勘より気合。

自分は正しい山を掘っていると確信して、
宝を一発では掘り当てられなくても、
修正しながら、掘り続けることができるかどうか。
絶対宝を掘り当てるぞっていう、気合が出しながら、
修正を繰り返していけるかどうか。

もちろん、撤退基準を設定してそれを守ることは大切なんだけれども、
気合って、すごく大切だと思う。

カラーをはっきりさせる必要がある

入社時のオリエンテーション資料に、次のように書いた。

・どこの会社でも通用する人に育てたい
・どこの会社にも行きたくならないように、魅力的な職場にしたい



これを実現させたいと頑張っているつもりだが、
今日ある方たちと話していて気づいたこと、
それは、

カラーをはっきりさせる必要がある

ということ。



「どこの会社でも通用する人に育てたい」というのを考えた場合、
リクルートのようないわゆる「人材輩出企業」が思い浮かぶ。

例えば、リクルートを例に上げると、
リクルートで全てのスキルが伸ばせるわけではない。
例えば営業力とか、特定のスキルが強い。
(少なくとも、世間ではそういうイメージがある。)

だから、リクルートを前職に持つ人が来たら、
(例えば) 「うちの会社にリクルート的人材は必要か?」
という形で判断しやすい。
判断しやすいから、リクルート出身者は、必要な企業には採用されやすい。
結果的に、「どこの会社でも通用する」 と言われるような状態になる。

だから、
カラーがはっきりしている企業を卒業した人は、
他の会社でも通用しやすい。
(とくに、そのカラーが世間に認知されていればなおさら)


もうひとつ言えることは、
誰しもにとって楽しい、という場所はないということ。

いや、あるのかもしれないけれど、
◯◯な人には最高に楽しい場所、というのはあって、
そこよりは魅力が落ちる。

だから、
「うちの会社は◯◯な人にとっては最高に楽しい場所ですよ」
とカラーを最初からつけておいて、
◯◯な人を集める必要がある。


つまり、
社員をどこの会社でも通用する人に育てたければ、
そして、
どこの会社にも行きたくならないように、魅力的な職場にしたければ、
カラーをはっきりさせる必要がある、
つまり、あるべき社員像をわかりやすい言葉で表現できている必要がある、
ということ。

(続く)

父・母・妹

日本から父・母・妹が結婚式のためにフィリピンに来てくれた。

それまでは、英語に全然興味のなかった3人。
仕事もずっとドメドメのものでやってきている。
それが、フィリピンに来て、色々な人たちと話すうち、
英語学習を始めようかなと言い出してくれている。

妹からは、英語でフェイスブック・メッセージが届く。

何が3人を変えたのかなと思うと、
それは外国人との交流がそうさせたのかなと思う。

交流というと、なんだか堅苦しいけれど、
外国人と話したり、ご飯食べたり、踊ったりして楽しかったとか、そういうこと。

言いたいことがあって、
いくぶんかは伝わったけれど、
伝わらなかったことがたくさんあったとか、
そういう経験の積み重ねがあって初めて、
語学をやろうという気持ちに駆り立てるのかな、と思った。

結婚 / Wedding

私事ですが、さる10月7日、結婚いたしました。

お相手はフィリピン系イラン人女性です。

日本から、フィリピンから、イランから、アメリカから、台湾・香港から、
色々な国の人があつまる、賑やかな会になりました。

日本人1000万人が英語を話す、そんな日をつくる日記-001
Source



結婚式は、マニラにある中国系のプロテスタントの教会でやりました。

日本人1000万人が英語を話す、そんな日をつくる日記-002
Source



その後、披露宴へと移りました。
披露宴は、フィリピン、イラン、そして日本の文化の「いいとこどり」を目指しました。



参加された皆様のコメントと写真です。

> フィリピンらしい、いい披露宴でしたね
> ヴァージンロードそっちのけで、登場直後にすぐさまダンス
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日本人1000万人が英語を話す、そんな日をつくる日記-003
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> 最後は皆で踊ってクライマックスを迎えます。
> ・・・
> 踊って披露宴をしめくくる、というのは沖縄も同じで、
> 南国文化の相違性を発見して少し嬉しい。
Source

> こんな楽しい式は初めてでした。
> 会場全体がほんとうに踊り狂ってたw
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> The first wedding party for me that everybody gets on a floor and dance!
> (みんなでフロアに出て踊った結婚式は初めてでした)
Source

> 初めてのフィリピン式結婚式は、
> 笑顔と愛情が満ち溢れたとてもフィリピンらしい素敵なものでした^^
Source

> この空飛ぶランタンは衝撃的な演出でしたね。
Source
日本人1000万人が英語を話す、そんな日をつくる日記-004
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> 写真なんか撮ってる場合じゃないってくらいに、いい式でした。
Source

> ここで知り合った人が面白かった。
> マニラ在住のフィリピン人ではなく、
> 日本やら何やらから来てた加藤さんの知人たち。
> 加藤さんの披露宴のスピーチにあった通りの多様な価値観と生き方を感じるものがあった。
> そして皆エネルギーを感じる人々でした。
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> マニラでの日本人の結婚式は何度も参列させて頂きましたが、
> これだけ多くの日本人の方が、わざわざ日本から駆けつけてくるイベントは初めてだ。
>
> これも、新郎である加藤さんの人柄、人徳なのだろうな。
>
> ・・・
>
> 彼の結婚式に出て思ったのは、その企業を支える根源は、
> やっぱり代表である加藤氏の人柄、人間性なのだと思う。
Source

> 彼の家族、部下、学生時代の仲間たちとも会いました。
> そこで感じたのは、相手の立場に立って考える」という姿勢を
> 一貫して徹底していた彼の姿を皆が認めていることでした。
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> 世界は身近なところでもうとっくに繋がっている、と改めて感じたのでした。
Source

> めっちゃおもろい2日間でした!
Source



ご来席の皆様に色々な文化の違いを楽しんでいただければと思い、
結婚式、披露宴の他、ショートツアーなどを用意しました。
狙い通りいったようで、なによりです。
(というよりか、たぶん、来て頂いたメンバーがよかったという点に尽きるとおもいます)


実は、今回、日本人スタッフはほとんど参加していません。

社長に呼ばれてマニラにいくのって、
(例え全額こっち持ちでも)迷惑かなと思って遠慮して、
日本ではスタッフ向けに別途お披露目会をやることにしていたんですが、
・・・やっぱり、無理矢理でも連れてきて、見てもらいたかったなぁ。。。 なんて。


(写真は日本人スタッフからもらった結婚祝い、ラピスラズリの地球儀です。ありがとう!)

日本人1000万人が英語を話す、そんな日をつくる日記-006



結婚式の新婦に対するスピーチで、僕は次のように言いました。


> Let's change the world together


世界を変えていけるよう、これからも頑張ります!

日本人1000万人が英語を話す、そんな日をつくる日記-005
Source

ビジョンを徹底する

ライフネット生命の「ふれあいフェア 」に参加してきた。

同社は、オンラインで格安の生命保険を提供しており、
格安オンライン英会話のレアジョブとしては、
常にいろいろな施策を勉強させてもらっている。

今日は出口社長の講演やQ&Aもあるということだったが、
期待以上だった。

なかでも勉強になったのは、同社のマニフェスト とその徹底だ。

レアジョブを経営していて、常に生徒様目線に立つよう努力しているが、
ライフネットさんの徹底ぶりはすごいと、常々思っている。

だから質問した。
「出口社長は、なぜ、そこまでお客様のことを真剣に考えるのを、徹底できるのですか」

その質問に対する答えが、勉強になった。

・お客様のことを真剣に考えるのは、マニフェストをつくったから。
・正直に経営するとは、どういうことかを描いた。
・たとえば「わかりやすく」とはどういうことか、全部書いた。
・大事なことをきっちり書いておくことが、社員のあいだのブレを少なくする。
・みんなが、同じ旗のもと、経営できる。

・ライフネットは、生命保険会社を親会社に持たずにゼロから作った。
・これは戦後初めて。
・頼りになるのはお客様のサポートしかない。
・ベンチャー企業にあっては、お客様に喜んでいること以外に、伸びていく方法はない。



そして、さらに質問させてもらった。

「社員の皆さんは、どのような瞬間にマニフェストの内容を実感しているのですか?」

マーケティング部の方はこうおっしゃった。
・マニフェストのひとつは、「生命保険を、もっと、わかりやすく」
・誤認を与えていないか、わかりやすいかを常に確認している。
・ページを作る際に、常にマニフェストをに立ち返ってチェックしている。
・悩んだ時、迷った時に、マニフェストに立ち帰る。
・日々の活動のなかに刻み込まれている。

システム部のインフラ・エンジニアの方はこうおっしゃった。
・マニフェストのひとつは「生命保険料を、安くする」
・いかにお金をかけずに、いかに安定しているシステムをつくるか、考えている。
・念頭にあるのはマニフェスト。
・何かを作るときには、マニフェストに立ち返る。

保険金支払いの担当の方はこうおっしゃった。
・マニフェストのひとつは、「生命保険を、もっと、わかりやすく」
・自分の仕事は、一日でも早くお客さまに給付金を届けること。
・給付金の請求をするのは初めてのお客様が多い。
・そこでわかりやすい対応をするよう、わかりやすい資料を作れるように、に心がけている。



ビジョンを掲げている会社は多いが、本当に徹底できている会社は少ない。
レアジョブはその少ない方でありたいと思う。
その意味では、「マニフェスト」に相当するものが、まだまだこなれていない。
みんなが常に立ち返れって判断材料にできるほど、洗練されていない。

ここをきっちりできるよう、努力していきたいと思う。

学生向け短期インターンシップ2012

昨年開催し大好評だった短期インターンシップ。
今年も8月29~31日の3日間開催します。

今年は「0→1を生み出すこと」をテーマに、
新しい事業を生み出し・カタチにするにはどうするかを、
BCG出身の山田 、楽天出身、戦略コンサル出身をはじめとして、
弊社の第一線で活躍するバックグラウンドがさまざまな社員たちがメンターとなり、
一緒になって企画をして頂きます。

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0 → 1
市場機会や人など、いいものを即座に見抜く能力。
なぜいいかを説明できる必要なし。

例えば、僕がレアジョブをはじめようと思ったとき。
市場機会を分析したら最悪だったにもかかわらず、
「やりたい」「やりたい」「やりたい」とどうしようもなくなった。
どちらかというと、能力というか、感情に近い。 ”

たとえば、僕の場合。
大学生の時から0→1ができた

0→1、1→100、100→101 の違い
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



0→1の才能を持っているかどうかは、誰にも見ぬくことはできないと思う。
0→1をやってみて、そこで成果を出せるかどうか、
または、出せるまで続けられるかどうか、
実績でしか見抜けないと思う。

いったん社会人となり、
大きな企業の中で100を101にする役割を与えらてしまうと、
0→1をやってみることができない。
もし0→1の才能を持っていたとしても、
それは埋もれてしまう。

0→1の才能を持っているかどうかは、
試してみないとわからない。

学生のあいだの、自由な夏休みの3日間。
ぜひ0→1にする経験をしてみませんか。

報酬は3日間で1万円。
大学生・大学院生の方が対象です。
学生向け短期インターンシップ2012 へのご応募、お待ちしております。

ワクワクしてがむしゃらに仕事をする

システムチームのメンバーと話をした。
1年後にどういう状態でありたいかがメインテーマだったのだけれど、
現状の問題点もたくさん出てきて、
それに対してどう取り組むか、
意見が求められた。

けっこうな額の投資が必要な決断で、
「うぐぐぐ」と内心悩んだけれど、
そのとき頭に思い浮かんだ姿は、
みんながワクワクしながら、がむしゃらに仕事をしている姿だった。

日本人1000万人が英語を話せるようにするには、
日本人1000万人が英語学習を楽しまなければならないのだけれど、
そのためには、
社員のみんなが楽しんで仕事をしてなけりゃ、
何も始まらない。

だいいち、そういう会社じゃなきゃ、僕は働きたくない。

だから、「やりましょう」 と言った。
「これをやらなきゃ、みんな楽しく仕事できないんですよね?」
「じゃあ、やるしかないですよね」

みんなが楽しんで仕事をする環境を作り出しつづける意志・意思決定・施策実行って、
とても重要だと、僕は思った。

ファイティングポーズ

高校の後輩が起業した。
挨拶に、僕のところにやってきて、彼は言った。
「加藤さんのビジネスなんて、1年で抜かして見せますよ」

1年後に彼と会った。
彼が計画していたビジネスモデルは破綻して、
共同創業メンバーは相次いで去り、反旗を翻され、
彼は以前より5歳は老けて見えた。

しかし、そんな彼は明るく言った。
「今度、こういうビジネスを考えているんですよ!」
それを聞いて、いいな、と僕は思った。

彼が計画しているビジネスモデルが成功するかどうかはわからない。
でも、さんざんな目にあったあとに、
彼はファイティングポーズを崩していなかった。

ボコボコに殴られた後って、
別に、パンチを繰り出さなくていいと思う。
守りに徹して、クリンチで逃げまくっていいと思う。
でも、ファイティングポーズを崩さないって、
すごい大事なことだと思う。

ファイティングポーズを取り続けられる人は、
僕は大好きだ。

大きな炎

今日、生徒様ギャザリングがあった。
英語をどうやって勉強していくかをテーマに、
平日水曜日午後7時半に、約70人の方にお集まりいただいた。

生徒様同士の交流の他、
生徒様3人の方に、それぞれ勉強法を公開いただいた。
事後の懇親会にも多くの方が残り、
盛況だった。

こういうのって、いいなと思った。

オンライン英会話の事業をやっていて、
学校の授業がうらやましく思うときがある。
それは、教室で横にいる他の生徒の存在だ。

教壇で教えている先生からだけじゃなく、
横で頑張っている同級生から、
もっと勉強しようという刺激を大きく受ける。

自分一人で頑張るのは、小さな炎だ。
周りのみんなが頑張るから、
それが集まって、大きな炎になる。

今日の生徒様ギャザリングでは、
小さな炎が大きくなってゆくのを見ることができた。

日本人1000万人が英語が話すという、大きな炎。
僕は、それをレアジョブで見てみたい。