フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記 -14ページ目

日本の「入り」と「出」を加速する

田村耕太郎さんとお話する機会を頂いた。

非常に刺激になったが、その中の一部をメモ。


・(日本の歴史を早める には、という問いに対して) 日本の入りと出を加速すればよい

・出は、世界に出ていけるオプションを日本人に与えること。すなわち英語力。 個人で出ていくのが難しいのだとしたら、町ぐるみ、企業ぐるみ、組織で出ていくオプションを与えること。

・入は、外国人を日本にもっと受け入れること。高度人材もニーズがあるが、介護とメイドの方が現場企業のニーズが高い。メイドは女性の社会進出に不可欠。


田村さんが日本の将来のことを真剣に考えていらっしゃることがひしひしと伝わってくるMtgだった。



6周年

本日、レアジョブは会社として6周年迎えることができました。

これも皆様のおかげです。
ありがとうございます。

2007年11月のサービス開始時、初めて売上が上がったときのことは、まだ覚えています。
確か開始2日目で、
オフィスはまだアパートの僕の一室で、
COO岳さんもそのときはオフィスにおらず、
だから一人ぼっちだったのですが、
売上が上がった数値を、何かの管理者画面で確認して、
「おしっ!」と大声を張り上げて、一人で大きくガッツポーズをしたのを覚えています。

そのときにはまだ、このサービスがどれほど大きくなるのか、想像していませんでした。
毎晩1万レッスン以上を提供している現在の規模と比べると、
はるかもっと小さな数字について、岳さんと議論をしていた気がします。
ただそのときに、一つだけ確信していたことがあります。
それは、このレアジョブという仕組みが世の中を変えるんだ、ということです。

ブログにも書きました


これまでの6年間は、それまでリアルで行われていた英会話より、
何倍も安くすることで、
僕たちは世の中を確実に変えてきたと思います。
そしてこれからは、レッスンの価値を何倍も良くすることで、
世の中をさらに変えていけると思います。
どうやったらもっと始めやすくできるか。
どうやったらもっと楽しく続けやすいものにできるか。
どうやったらもっと学習効率を上げられるか。

今は日本フィリピン合わせて、3000人の講師とは別にフルタイムスタッフが140人います。
その140人と議論したり業務を進めたりしていると、さらなる挑戦にワクワクします。

本日、6周年を機に、会社のロゴと基調カラーを大きく変えました
事業ミッションに掲げている「日本人1000万人を英語が話せるようにする」
これは必ず成し遂げます。

これからもますますよろしくお願いします。
加藤智久

「伝える」という気合

昨年からとある人事コンサル会社に入って頂き、定期的にMtgを行ってきた。
そこで僕が感銘を受けたのは、その会社の方のプレゼンスキルだ。

話し方が上手というのもあったが、
それ以上に驚いたのが、プレゼン内容のロジカルさだ。

どのような人に対して、
どのような行動をとってもらうために、
どの情報を、
どの表現で、、
どの順番で出すか。

それがめちゃめちゃロジカルに整理されていて、聞いていて驚いた。

僕なら、ついつい、やってしまうことがある。
相手が知らない言葉で話してしまったり、
最終的に相手にとってほしい行動と直接関係してない話をしてしまったり、
話の順番が飛んで相手を混乱させてしまったり。

その人はそういうのがなかった。
どう考えても、事前にしっかり構成を練って準備している。

または、そういう準備を大量にしてきた結果として、
準備をせずにそういうことが自然にできるのかも。

「やばい!」 と とても刺激になった。


前職で戦略コンサルをしていたとき、
パートナーのプレゼンを見る機会が何度かあった。

僕たちの作業が遅くて、ぎりぎりにプレゼン資料が出来上がったときは、
そのパートナーのプレゼンを聞いても、とくに感銘は受けなかった。

だけど、あるとき、プレゼンの18時間前を締切として指定されて、
ちゃんと締切通りに資料を仕上げたことがあった。
そのときのパートナーのプレゼンは、聞いていて心が震えた。
自分たちがつくった資料だから、隅から隅まで知っているはずなのだが、
なぜか心が震えた。



最近、テレビやラジオの方と広報でお仕事する機会をいくつか頂いた。
そこで活躍されている方に共通して感じたのは、
表現するときの気合だった。

ナレーター、アナウンサー、DJ。
「伝える」 ということに命かけているから、
言葉ひとつひとつの刺さり度合いが、
僕なんかと全然違う。

それを最も感じたのが、
先日のソーシャル・イニシアチブ・アワードで、
生で藤原紀香さんを見た時だった。

受賞された方はどれもプレゼンが素敵だったが、
彼女のパワーは圧巻だった。

あとのパーティーで、
ツーショットで写真を撮らせていただく機会があったんだけれど、
彼女からオーラを感じた。

ホリエモンさんの本で、
「パーティーに女優が一人いるかどうかで雰囲気が全然違う」 とあったが、
まさにそのとおり。

「伝える」という世界で、切った張ったをしているはずだから、
気合を持っていて当たり前だと思う。

一緒にいてオーラを感じたのだけれど、
そのオーラの源泉は、
「伝える」という気合にあると思う。

僕はどちらかというと職人気質で、
「いいものをつくっていれば分かってくれる」
そんな考えを持っていた。

でも、そういう方々と接する機会を頂き、
自分ももっと気合入れて表現しよう、
今はそう思っている。

気合を入れようとすると、
ついつい時間がとられちゃうのだが、
時間を見つけては、そうしようと思っている。

意見を吸い上げるが、決定権は保持する

フィリピン側の会社を経営して、もっともっとフィリピン人にリーダーシップを発揮してもらいたいと思っている。

ここでいうリーダーシップは、「あれやれ」「これやれ」というものではなく、
ちきりんさんが言うような、プロジェクト成功のための貢献を主体的にやる、というもの。

話を聞く限り、他の在フィリピン日系企業に比べると、うちのフィリピン人スタッフたちは主体的だと思う。
でも、まだまだもっといけるはず。

で、リーダーシップを発揮してもらうときに大事なのは、
自分たちに決定権があると思ってもらうこと。

「決定権はないが、リーダーシップを取れ」 というのは矛盾している。
矛盾している言葉では人は動かない。

この「決定権」について、フィリピンの会社で問題だなと思うのが、
新しいルールがフィリピン人スタッフたちの関与なしに施行されてしまうこと。
もう少し正確にいうと、関与なしに施行されたと思うフィリピン人スタッフが増えていること。

会社が小さかった時は、なんだなかんだで話を通しやすかった。
だが正社員が100人を越えた今、意見の収集を意識してやらないと、情報が滞ってしまう。

だから、ルール施行前にルールに対するフィードバックをフィリピン人スタッフたちから集めることが重要。
でも、それをしようとして出てきた懸念が、へんな誤解を与えないか、ということ。

新しいルールを施行する前に、
そのルールについてどう思うか、反応を聞くのだが、
たとえば反対されたからルール施行をやめるとか、
そういうわけではない。
ここを変に誤解されると困る。

最終決定権はあくまでも経営陣が握り、Go or No Goを決める。
反対が多いときも、
多くの場合、反対の理由はルールそのものというよりも、
その前段のコミュニケーションに問題があることが多い。
そうでない場合も、ルールそのものというよりも、
もしくはもっと違う奥深い部分に根っこがあったりする。
だから、きちんと情報を集め、あくまでも経営陣が決定する。

経営陣が決定するのは、新しいルールに責任を持つ人たちだから。
ビジネスにおいては、責任と権限は表裏一体だ。
そうでなかったら、たいがいの場合ゆがみが生じる。
短期ではごまかせても長期では問題が生じる。

だから、責任を取る人が権限を持つ、これが大事。
新しいルールを決めて施行するときも大事。

みんなから意見は吸い上げて大いに参考にする。
だが、それに振り回されることはしない。

大事だと思うことを、信念の通りに貫き通す。
ただし、説得はあきらめない。
短期長期や部署間のバランスもとる。
それらをきちんとやるためにも、みんなからきちんと情報や反応を吸い上げたい。

本日、3億3000万円の増資を発表いたしました。

本日、3億3000万円の増資を発表いたしました。
創業直後から応援いただいているグローバルブレインさんの他、
KDDIさんやYahoo!さん、サイバーエージェントさん、三菱UFJさんなど(順不同)、
日本を代表する企業やそのファンドからの出資をいただくことができました。 

今回の増資活動で様々な方とお会いしましたが、
その中で共通していたのは、
弊社の事業ミッション「日本人1000万人を英語が話せるようにする」
ここへの共感です。

様々な会社や担当者の方には、様々な立場や利害関係があります。
ですが、日本人が英語を話せるようになることは今後必要不可欠。
この課題の解決がレアジョブに期待されているのだと、改めて感じました。

今回、レアジョブは大きな資金と大きな応援団を手にしたことになります。
それがゆえに、果たさなければならない責任はより重くなります。
英語を話せるようになりたいと思った人の誰しもが英語を話せるようになる。
この環境をつくりあげるために、さらなる緊張感をもって事業に取り組んで参ります。

加藤智久

仕事を通して、自分のファンを増やそう

先月、あるスタッフに、
最初に決めた役割分担に沿っていればいいってもんじゃないよ
という話をした。

今日、その続きをしたので、メモしておく。

・課せられた役割分担、目標を達成すること。これは大事。
・大事だが、それだけをやっているようでは、自分のためにしか働いていない、と見られる可能性がある。
・なぜかと言うと、誰かのために働くには、課せられた役割を果たすだけでは足りないから。
・部下に対しては、どのような学びを常に提供し続けているかを考えないといけない。
・プロジェクトの全体像を適切に把握し、プロジェクトを共同でやっている他部署に、かゆいところに手が届くサービスを提供しないといけない。
・仕事の成果を長期で持続するためには、P-PCバランス(成果と組織能力のバランス)を取ることも考えないといけない。
・少しでもよい成果を出すために、不断の努力で改善し続けなければならない。

これらができるようになれば、「自分のためだけでなく、他の人のためにも働いている人だ」という印象を、他の人にもってもらえるはず。
そうすれば、あなたと働きたいというファンが増えるはず。
社長の僕にどう映るかではなく、あなたのファンを増やすために、仕事のやり方を変えてみよう。

「ソーシャルの打ち出しをあきらめるな。」

今日、日経ソーシャル・イニシアチブ・アワードに出席してきた。
ソーシャル・ビジネスというか、
世の中に「ありがとう」と言ってもらえる事業を展開しているベンチャーやNPOが一堂に会した。

レアジョブは残念ながら賞をいただくことはできなかったが、ファイナリストには選んでいただけた。
そして、会の後のパーティーで、昔お世話になった方と再会し、アドバイスを頂いた。

ためになったので、メモメモ。

・ソーシャルの打ち出しをあきらめるな。
・今は真面目に英語スクールのみを見せていて、もったいない。ストーリー、世界観にとぼしい
・下手すると低賃金労働者を搾取しているように映りかねない。
・かといって、中途半端にソーシャル色を出しても、潜在顧客が混乱するだけ。
・もっと講師の顔を見せろ
・(「事業始めたのは別にフィリピン人のためでなく、こいつらスゴイ、そのスゴさを日本に届けたいと思ったから」と言ったところ) そう、それそれ。助ける対象でもなく、同じ目標に向かって進む仲間としてのフィリピン人。そのストーリーを要所で出すと、顧客のハートをぐっとつかむはず。自動的に、売上がもっと伸びるはず。



世界観の設計というか、
どのメッセージをどの時点で発するかをきちんと設計したいなと思う。

企業ロゴ・事業ロゴの決め方・変え方

ある大企業のコーポレート・ブランド担当の方にお会いし、色々勉強させてもらった。


そのときのまとめ。

・ブランドやロゴを決めるには、ミッション・ビジョンをしっかり定義することがまず必要。逆にそれらをきちんとすれば、事業の転換期において方向性を適切にしたり全体を揃えたりするに役立つ。

・経営理念を顧客にそのまま出すかは要検討。顧客目線に翻訳した方が、顧客に響きやすい。

・同社の場合、事業ブランドでの楽しい訴求で顧客を集め、クレジットカード番号入力時に企業ブランドで安心させてクロージング、というのが一つの勝ちパターン。 レアジョブも、どこで何のメッセージを伝えるかの設計次第。

・事業ミッション「日本人1000万人を英語が話せるようにする」は従業員や取引先には響くが、顧客が感じる喜びではない。顧客目線に翻訳しないと、潜在顧客に繰り返し出すものになりえない。

・どのタイミングでどのメッセージを届けるか次第で、どんなロゴにすべきかが変わる。基本は、企業のビジョンを反映した企業ロゴ、事業のミッションを反映した事業ロゴにすべき。



6年以上使っているロゴもそろそろ手直ししたいな、と考えている。
でもただ変えればいいというものではないから、きちんと社内外で話し合いながらやりたいなと思っている。

成田空港~東京駅の間を1000円弱で結ぶ格安バス

マニラからの帰国便で、同級生とばったり会った。
成田空港につくと、いつもは成田エクスプレスで都内に向かっている僕だけれど、
彼は1000円の格安バスで東京駅に向かうという。
リムジンバスだと片道で3000円等、かかる路線だ。
職業柄、格安系に興味があるので、ついていった。

・値段は時期によって900円だったり800円だったり。1000円を越えるのは見たことがない。
・1時間に1本ずつの便が2社から出ている。 なので、30分に1本ずつ、どちらかの便に乗れる
・席がそんなに混んだことはない
・道もそんなに混んだことはない
・1時間ちょっとで東京駅八重洲口近辺に着く

乗り方は少し難しいとのことだった。

成田空港から都内に向かう場合の乗り方について
・成田空港に着いたら、まず空港ビル内の京成バスの切符売り場に向かう。
・京成バスの便が30分以内に出るなら、京成バスの切符をそこで買うべし。(バスの中では切符は買えない)
・京成バスの便が30分以上先なら、もう一つのバス会社の便の方が早く出るから、直接バス乗り場に向かってバスの中で切符を買うべし。
・バス乗り場は、第一ターミナルなら31番、第二ターミナルなら2番か19番

都内から成田空港に向かう場合の乗り方について
東京シャトルのページ か、The アクセス成田のページ で、時刻表とバス停の場所を確認の上、予約するとベストとのこと。
・本数が多いのは東京シャトルとのこと



成田空港にLCC(格安航空会社)が乗り入れ始めているのに、
都内から成田空港へのアクセスは高止まりしていたので、
早朝や深夜に送客する意味も含め、
この路線が創設されたという。

こういう格安系のサービスって、回転率が命。
料金を安くする代わりに、なるべく席を満席に近づけて利益を出すのだ。
そして満席に近づけば、便をさらに増発できるので、規模の経済でコストがさらに抑えられる。

僕が今日乗車したときは、席はガラガラだった。

成田空港からいつもバスで帰る人や、
次の特急まで1時間待ち・・・なんてときに、
ぜひ利用してみてほしい。

このGWにフィリピンに渡航するのは2回目。


これからフィリピンにフライト。
都合、このGWにフィリピンに渡航するのは2回目。

先週土曜日にフィリピンに飛び、
翌日日曜日にTutor gatheringをやり、
月曜日に日本に帰ってきた。

火曜~木曜日とMtgや取材をこなし、
今日金曜日にまたフィリピンに飛ぶ。

しかも明日はバギオでTutor gathering。
今晩は夜行バスに乗ってバギオへ移動する。
気づけば、このGWで完全に休める日は1日もない。。。 

たぶんこのままだと体調が持たない。
5月後半はすこしスローダウンすることにしよう。