タクロバン再訪問 その3
タクロバンで話題になっている邸宅の前を通り過ぎた。
なんで話題になっているかというと、
この邸宅が月額100万ペソ(日本円で240万円位)で、
国際機関に借り上げられたから。
今タクロバンには世界中から国際機関やNGOが来ているが、
それらが使う、ホテルや邸宅、バンなどの自動車、レストランは、
たいへんな好景気に湧いている。
高潮で破壊されたものも多いため、
残ったものについては、感覚値だが、
以前の2-4倍の高値になっているように思える。
一般的に言って、ゴージャスな施設や車ほど、災害で残る確率が高い。
そして、粗末な施設や車は、災害で残っても、
国際機関など外国人からは使われにくい。
結果として、災害後は、
富めるものがより富み、
貧しいものがより貧しくなる、
という環境ができあがる。
もちろん国際機関が悪いわけでもないし、
国際機関に貸し出す側が悪いわけでもない。
ただ、災害とはそういうものだ、ということを言いたいだけだ。
タクロバン再訪問 その2
略称PESO、日本でいう雇用局に相当する部署。
そこの局長(下記写真中央)は、僕たちの再訪問を喜んでくれた。
局長さんの僕たちへの態度が前回とはまるで違っていて、
にこやかに、丁寧に対応してくれた。
「役所の方の信頼を得るには足で稼ぐしかない」と、
今回のNPOを一緒にやっているRCF代表藤沢さんに言われていたが、
本当にその通りだと思った。
今回の旅の目的の一つは、タクロバンにおける障碍者の就労状況を知ること。
PESOの局長に、障碍者支援を担当する市役所の方を紹介され、
その方の案内で、次は障碍者が働く家具製作所に向かった。
なお、旅のパートナーは、
上記写真の一番右端に映っている男性、NPOのリーダーの藤木さんと、
レアジョブのタクロバンにおけるパートナーBing(一番左端)。
新しい世界にともに飛び込み、
「XXXがしたいのだけれど、どうすれば一番良いか?」 と、
多くの人に教えを乞い、
予期していなかった方向に、
少しずつ世界が開けてくる。
これはちょうど、7年前にレアジョブを始めた時と同じ感覚で、
まるで、ドラゴンクエストのようなRPG(ロールプレイングゲーム)をやっているかのよう。
ただ、言えることは、
RPGと違って、
RPGよりもはるかに面白く、
そして人々の生活に実際に影響を与える、ということだ。
被災地タクロバン訪問報告 / 産業復興のNPOが必要とされるワケ
着いてまずざっと市内をみました。
市内の9割が冠水したというのもうなずける状況ではありましたが、
冠水場所により被害に大差がありました。
海岸沿いだと、3階建てのコンクリのビルもめちゃめちゃになりもう使えなくなところもあれば、
1階の途中までで冠水がとまった程度なんだろうな、というところもありました。
(そういうところは、すでにレストランが営業しているなど、復興は早かったです)
また、UnescoやWFPなど、世界中から国際機関やNGOが集まっており、
そのロゴをつけたクルマをたくさん街中では見かけ、
レストランにはいわゆる欧米人も多くみました。
また、気になったのは、街で暇そうにしているフィリピン人が多かったことです。
もとからフィリピンの田舎は、暇そうにしている人は日本に比べて多いのですが、
それを考慮してもあきらかに多い状況でした。
そこで、タクロバン市役所を訪問して、労働局長の方とお話させていただきました。
労働局長も、タクロバン市の雇用情勢に危機感を頂いていました。
復興関連以外はあまり仕事がない状況で、
目立つのははタクロバン以外での雇用のようでした。
これは、セブやイロイロなど、他の都市からBPO産業(コールセンター産業)の人たちがやってきて、
「うちの都市に移住して、うちで働かないか?」 といって、
人を(ある意味)タクロバンから引き抜いていく、というものです。
タクロバンの失業率は下がるという意味ではプラスなのですが、
街を空洞化させることにもなります。
とはいえ他に良いアイデアもなく、労働局長も複雑そうな表情でした。
そこで、レアジョブのようなインターネットをベースにした働き方ができるのではないか、
レアジョブ以外にもoDeskのようなクラウドソーシング産業は伸びているところだと説明したところ、
興味を持ってくれました。
ただ、そこに関して市からできることが限られていることも、念押しされました。
権限も予算も十分ではないようでした。
そこで、次にフィリピン大学タクロバン・キャンパスに向かい、
そこの学部長とお話する機会を頂きました。
学部長に、インターネットをベースとした働き方があることを説明すると、
キャンパスをわずかな金額で貸し出すことも可能かもしれないと教えてくれました。
ただ、現在は電力が安定的に来ていないため、発電機を回すとなると非常に高くつくとも、
付け加えられました。
なので、その次に電力会社を訪問しました。
現場のエンジニアに話を聞いたところ、
現在は手当たり次第復旧に務めている段階で、
とくに優先順位が定められているわけではなく、
Public interestのためであれば、例えばフィリピン大学を優先するなど、
言ってもらった方が助かる、とのことでした。
そのような話を聞いているうちに、
産業復興のリーダーがなぜ民間で必要とされているか、
災害復興の素人の僕にもよくわかりました。
生まれ育った町タクロバンを離れずにすむしかけについて、
ビジョンをもったリーダーが民間にいて、
公的な権限はまったくなくとも、
市や大学や電力会社など様々なセクターの人たちと関係を築き、産業復興のビジョンを共有し、
そのビジョンのもと、各セクターが連携をとって動けば、
例えば5年かかる復興を1年や2年で成し遂げることも夢ではありません。
だから、東北復興では産業復興にNPOや社団法人のような民間の力が必要だと思いますし、
そしてそれはタクロバンでも同じなのだと思います。
今回のNPOをしっかり成功させようという思いを新たにしました。
それと同時に、株式会社レアジョブとしてできることも見えてきました。
現地は、復旧したところ・していないところ、まだら状に復旧していきます。
まずは、その地図を描き講師たちに共有すること、
講師たちの復職を支援すること、
これらの行動は、株式会社としての範疇を逸脱せずにできるはずです。
タクロバンで講師たちと会い、その多くがNPOに何らかの形で関わりたいと言ってくれたことも付け加えておきます。
株式会社、NPO、それぞれできる範囲での支援をきっちりやっていこうと思いました。
NPOの説明会を行いました。
20名以上の方にご参加いただき、
またリーダーポジションに対しても予想を上回るご応募を頂きました。
説明会でお話ししたことをかいつまんでここにも記しておきます。
・フィリピン台風の各被災地域のうち、タクロバンの被害は別格。街の存続すら危ぶまれている。
・復興が3段階あるうち、タクロバンはまだ、緊急支援物資の適切な配給という1段階目が終わっていない。
・3段階目は経済と生活の復興。フィリピンかつタクロバンという特性をいかすと、クラウドソースまたはBPOが有望ではないか?
この説明会で少しお話ししたのですが、
台風ハイエンのニュースを見ていて僕が感じたのは、無力感でした。
無力感のひとつは、間に合わなかったという無力感です。
レアジョブがフィリピン経済の発展に貢献し、
それがインフラの整備につながり人命を救う、
そういう意気込みでおりました。
ですがそれは中長期の話で、
今回の災害には間に合わなかったという忸怩たる思いがあります。
もうひとつの無力感は、株式会社がゆえにできることに限界があったことです。
生徒様を中心として多額の募金を募ることはできました。
ですが、各被災者に直接働きかけることはできていません。
被災者を直接支援するための資金をある程度確保しようにも、
本来株主のためのお金を動かすことになったり、
税務的や法律的な問題があったりして、
どんな名分をつけたとしてもどこか経営がゆがんでしまうのは避けられません。
家や家族を失った講師たちとメッセージを交換するたびに、
レアジョブ・ファミリーの一員たちが困っているときに、
なすべきことをし得ていないという気持ちがつきまといました。
そこで、昔からお世話になっている、RCF復興支援グループの藤沢烈さんに相談しました。
そのときに教わったのが、NPOというビークル(乗り物)をつくることです。
誰かが無理して頑張って支援するのでは、長続きが難しくなります。
しかし、お金、人、知恵など、様々な企業や人が持てる強みを出し合うことで、
無理なく続き、社会に出せるインパクトを最大化することができます。
ある種、NPOは株式会社と似ているようです。
世の中をよくすることを最終的なゴールとして、
お互いの強みを持ち寄って、効率を高め成果を上げにいく、
という点はまったく一緒です。
恐らく違うのは、マイルストーンとしての利益目標を持つか・持たないか、だけなのかな、と。
だからこそ、今回のNPOでは、資金調達をしっかりやりたいと思います。
誰かが無理して誰かを支援するのではなく、長続きする体制でインパクトを最大化したいと思います。
当然、NPOのリーダーもその一員です。
資金調達をしっかりやることで、リーダーにも見合った給与が出るようにし、
かつ、復興支援を終えるタイミングにおいて、有利な形で転職が決まる、というのを望んでいます。
(海外×組織立ち上げ×成果を出した、という人は、
希少価値が高く、大きなニーズがあるのではないでしょうか?)
本日お越しいただいた方々、そしてその方々をご紹介くださった皆様、本当にありがとうございました。
また、リーダー希望でありながら、用事等で本日お越しいただけなかった方もいらっしゃいます。
そのような方の場合、 recovery.from.haiyan [アットマーク] gmail.com 宛にご連絡いただいていれば、
説明会の資料を共有のうえ、簡単にご説明することもあるかと思いますので、
どうかよろしくお願いいたします。
フィリピン台風被災地Kalibo訪問について
訪れる前は、いくつか「?」を心の中に抱いていました。
「台風で屋根が飛ぶ、とは、具体的にどういうことだろう?」
「なぜ、電気の復旧に二ヶ月もかかるのだろう?」
「どこの国際機関も口々に『まずお金が必要』と言うのはなぜだろう?」
「なぜ政府や公的機関に任せておけないのだろう?」
これらの「?」が氷解した訪問となりました。
当日、朝4時半にイロイロ島の中心地イロイロ・シティを出発し、
1時間ほど走ると田舎に入りました。
徐々にこのあたりから。被害の爪痕が目立つようになります。
街の看板がなぎ倒されていました。
道路沿いの木も傾いたり、危険だからか伐採処分されています。
吹き飛ばされた屋根の中には、電線にひっかかったものもありました。
台風ハイエンの最大瞬間風速は時速210kmに達していたと聞いています。
「あまりにも風が強くて、海水を巻き上げたからか、雨ではなく塩水が降った」そうです。
家屋の被害が顕著だったのは、特に貧しい人たちが住む地域でした。
カリボでは被害にあわなかった家屋の方が多数派であったことも付記しておきます。
とくに貧しい地域から5分も歩くと、そこにはフィリピンの日常的な光景があり、
まるで別世界ではありました。
地域間を結ぶ基幹の送電線が倒れていましたし、
今回は、講師達ならびに所属するNGOの人たちと現地を訪問しました。
それもおそらく、適切な場所・時間・恰好・グループを選んでくれたからだと思います。
他にも様々な話を聞きました。
・緊急避難物資の配給は政治的事情で決まり、地域のリーダーに反対している区域は配給が少ない
・だから、地元に密着したNGOが立ち上がる必要がある
・どこに何件の家があり、どのような被害で、何を必要としているか、調査をしている
・レアジョブの講師たちは地域の知的リーダー層なので、そういったNGOに参加している人が多い
・修復に必要な資材をNGOが買うお金さえあれば、当面はなんとかなりそう
・貧困地域以外は比較的大丈夫なので、大工や洗濯など、貧困地域に住む人々の働き口は依然としてある。
・ただ、もうひとつの被災地域タクロバンは違う。比較にならないくらい、状況は厳しい。
詳しい話は、明日の説明会でできればと思います。
・なぜタクロバンは違うのか
・タクロバン復興の見込はどうか
・設立しようとしているNPOの役割は何か
説明会、まだ空きがあるようですので、ご都合のよろしい方は是非いらしてください。
(リンク先のメアド宛に、直前で構いませんのでメールを一本頂ければと思います)
明日、フィリピン台風被害地域に住む講師たちと、カリボに行ってきます。
台風Haiyan/Yolandaの直後ということもあり、いったんはより取りやめることも検討しました。
レッスンの向上という本来の目的のため、集会は予定通りやることにしました。
ただし、名称をTutor Gathering for a causeと銘打ち、内容を工夫しました。
まず会の最初に一分間黙祷。
司会は何回もスピーチでも台風のことに触れました。
僕も、生徒様からの寄付金や、思いを伝えたいという話をしました。
生徒様からのメッセージも届けました。
スタッフや講師から物資の寄付を募り、
それを直接現地に届けるかわりに、
会に参加した人びとに対し、
ある程度安い値段で販売し、
収益を台風被害への寄付金とする、というものです。
モノ自体を現地で必要な人に配布するのはとても大変なので、
いい取り組みだと思います。
そしてこの集会では、台風被害にあった講師たちとも会いました。
家を失った講師。
親類を失った講師。
困難に面している、自分の身の回りの人たちを助けている講師。
印象的だったのは、そんな講師たちが皆明るく振舞っていたことです。
この明るさはフィリピン人ならではだと思います。
イロイロで行った集会ではミニゲームを一つだけやりましたが、
被害地域の講師含め、皆楽しんでくれたように思います。
(画像: Panay Explores)
カリボは、タクロバンと同様に台風の目が通過していった地域で、
強風の他、沿岸部や河川周辺では高潮による被害も出ています。
講師によると、食料や水などの緊急避難物資は足りているそうです。
ただ、住宅が半壊した人も多く、住宅用の資材が足りないそうです。
資材の運搬には色々な問題があるため、それを担当するNGOに寄付をしてこようと思います。
なお、ここでいう問題の一つは略奪です。
現地カリボで日本人とわかると非常に危険だと言われました。
下手をすると、人がどんどん寄って来て、持ち物を勝手にもぎ取っていく恐れもまだあるとのことです。
略奪にあう危険がないようなルートを選び、
日本人だとぱっと見てわからないようにするため、
講師たちに勧められ、野球帽、サングラス、ビーチサンダルを買いました。
明日の朝4時半、バンを借り切って出発する予定です。
現地に対して、株式会社レアジョブが、そして一個人としての僕に何ができるか、
見極めてこようと思います。
PS
被災地タクロバンに雇用機会を創出するNPOを
設立しようとしています。
その説明会を12/15(日)に開きます。
台風の件は、既に日本では風化しつつあるかもしれませんが、
現地はまだまだ厳しい状況です。
参加や応援してくださる方々をもう少し募りたく、
皆様、ブログ記事を他の方に共有頂けると嬉しいです。
日本からできるご協力、よろしくお願いします。
台風Haiyanからのフィリピン中長期復興を目指すNPO立ち上げのプロジェクト説明会を実施します
このたびはフィリピンでの台風被害に対し、多大なるご配慮・ご支援を頂き、まことにありがとうございます。
報道されておりますように、台風によって5000人以上が亡くなり、特にタクロバンでは建物の9割が壊滅しました。
(「フィリピンで援助活動の医師「すべての物が不足」 」)



(写真:フィリピンプライマー )
いまだに現地では、食糧や水などの緊急援助物資を届けることが最優先という段階です。
ですがいったん電気や水道、通信や道路などのインフラなどが回復したのちは、
東北復興と同様、雇用機会の創出が中長期課題になってまいります。
(「フィリピン台風「復興に10年」、スマトラ島アチェより被害甚大か 」 )
この段階において、なんとか現地の復興を手助けできないかと考えております。
・東北の復興ノウハウや日本のリソース、そして思いをフィリピンに届けられないか。
・フィリピンの中でも離島にある被災地タクロバンにて、BPOやクラウドソーシング等で雇用を継続的に創出できないか。
・その際は、地域の学問の中心地タクロバンとして、その教育基盤を活用できないか。
このような思いの実現化に向け、NPOを立ち上げたいと考えており、
そのNPOの立ち上げメンバーを募集したく、プロジェクト説明会を実施致します。
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■説明会詳細
□日 時:12月15日(日) 17:00~17:45 (16:45開場)
□場 所:日本財団第二ビル 6F会議室(住所:港区虎ノ門1-11-2)
※日本財団ビルとは異なりますのでご注意ください。
※当日は玄関がしまっております為、担当者までお電話ください。
当日の連絡先はお申込み頂いた方に、お伝え致します。
URL:http://rcf311.com/access/
□参加費:無 料
□対 象:
人材採用へのご応募を考えている方だけでなく、
現地フィリピンの最前線の状況に関心がある方もぜひご参加下さい。
□募 集:
NPO立ち上げメンバー
・リーダークラス 若干名
・スタッフクラス 若干名
□申込方法:12月13(金)までに、文末のフォーマットに記載の上、お申込み下さい。
□採用までの流れ
・12月15日(日): プロジェクト説明会
・12月20日(金): 面接応募締切(説明会に欠席の方も応募可能です)
・12月24日(火)~27日(金):面接
□個人情報の取り扱い
頂いた情報は、加藤・藤沢のほか、書類審査や面接に一部携わる株式会社レアジョブならびに社団法人RCF復興支援チームの間で共有し、使用させていただきます。ご不明な点がございましたらお気軽にお問合せください。
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■NPOの役割
・2年などの期間限定で、BPOやクラウドソースなど現地の人が働ける場所を設立する。
・そのNPOを支援する企業コンソーシアムを組成し、ハードやソフト、通信インフラ、雇用機会を確保する。
・必要な資金を調達する
・直接的に100人単位の雇用を創出し、間接的に1000人単位の内需をうみ、現地を支える
■立ち上げメンバーの役割
□リーダークラス
・NPOのリーダー・創設者として、日本とフィリピンをつなぐ事務局長を担当
・コンセプトを固め、企画書をまとめ営業し、資金を集め企業コンソーシアムを形成
・フィリピンでは、現地組織の長を確保し、一緒になって組織を立ち上げマネジメント
・日本では、学生などのボランティアスタッフ若干名を確保しマネジメント
・資金の出し手や企業コンソーシアム、ならびに現地の自治体に対し、説明責任を果たす
□スタッフクラス
・関係者との連絡窓口
・提案資料作成
・資金調達、企業営業の同行 等
■メンバーに求める要件
□リーダークラスの必須及び推奨要件
・ビジネスとしてのプロジェクトマネジメントの経験(必須)
・TOEIC860相当以上の英語力(推奨)
・頻繁な海外出張や長期の被災地居住をいとわないタフさ・フレキシビリティさ、異文化に面した際に、自分・周囲を変えていける胆力(推奨)
■勤務条件
・立ち上げ当初はプロボノとしての協力を想定しています
・資金調達後は職務に見合う形での有給雇用を目指しています。(それまではプロボノを想定)
・プロボノ期間は、勤務開始前の朝、終了後の夜、および休日での活動を想定しています
■キャリア形成にとっての意味合い
・(成長企業等で高く評価される)ゼロから組織を立ち上げる経験やグローバルに活躍する経験を積める。
・藤沢・加藤による支援・定期的メンタリングによる成長促進。
【ご参考】藤沢・加藤の略歴
□藤沢烈 RCF復興支援チーム 代表理事
・1975年京都府生まれ。
・一橋大学卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て独立。NPO・社会事業等に特化したコンサルティング会社を経営
・東日本大震災後、RCF復興支援チームを設立し、情報分析や事業創造に取り組む。文部科学省教育復興支援員も兼務
・共著に「ニッポンのジレンマ ぼくらの日本改造論」(朝日新聞出版)、『「統治」を創造する 新しい公共/オープンガバメント/リーク社会』(春秋社)。
Twiiter:https://twitter.com/retz 、ブログ:http://retz.seesaa.net/
・RCF復興支援チームとは
2011年4月、震災復興のための調査を行う団体として発足。現在は復興事業立案、コーディネイトも含めた「復興支援プロデューサー」集団として活動している
□加藤智久 株式会社レアジョブ 代表取締役

・一橋大学卒業後、外資系戦略コンサルティングファーム・
モニターグループでの勤務を経て、株式会社レアジョブを2007年を創業。
・同社のオンライン英会話事業はフィリピン人講師3,000人、日本・
フィリピンの双方で正社員150人の規模に成長。
・現在、同社の代表取締役社長を務める。著書は「129円のマンツ
ーマン英会話」(幻冬舎)
ブログ: http://ameblo.jp/netpipeline
・株式会社レアジョブとは
25分129円~のマンツーマン英会話サービス「レアジョブ英会話」を提供している。フィリピンにいるフィリピン人講師がインターネット無料通話ソフト「スカイプ」を通じて日本にいる会員様にレッスンを行うモデルをとっており、これによって低価格を実現している。2013年にJapan Venture Awardsで中小機構理事長賞を受賞。
■申込フォーマット
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申し込みの際は以下の項目をご記入頂き、recovery.from.haiyan[アット]gmail.com
([at]を@に変換下さい) までご連絡ください。
件名は【プロジェクト説明会参加申し込み】とお書きください。
(人材採用への応募をご希望されない方は、お名前のみで結構です)
・名前/フリガナ
・所属(会社名)
・PCメールアドレス(半角)
・応募予定の有無
・リーダークラス・スタッフクラスのどちらに応募希望か
-----------------------------------------------------------
ご興味があります方は、まずはプロジェクト説明会にお越し頂ければ幸いです。
是非、ご関心のあるご友人・お知り合いもお誘いの上、お越し下さい。
最後になりましたが、被災地のいち早い復興ならびに日本・フィリピン友好の深化の一助になればと考えております。
よろしくお願いいたします。
加藤智久
フィリピンの台風で被災した、弊社講師たちにつきまして
たくさんの温かい励ましの言葉をいただきました。
まことにありがとうございます。
フィリピンで最大の被害にあったタクロバンですが、
レアジョブの講師たちの一部が住む地域です。
まだその多くとは連絡が取れていません。
ですが、電話、SMS、フェイスブックなどによって、
その一部から、少しずつ連絡が取れるようになってきました。
連絡がとれた講師たちから、口々に、
「飲料水と食糧、ロウソクとマッチが必要」との声をもらうと、
それすらもない状況と、
それを届ける術が不十分にもどかしさに、
僕はいたたまれなくなります。
そしてそれ以上に、
連絡が取れていない講師の人数が、
連絡が取れた講師の人数を
まだ大幅に上回っています。
その数字をみると、僕は悔しくてなりません。
ウェブサイトやメールにて、日本の生徒様、フィリピンの講師たち、
その双方で義捐金を募らさせていただきました。
それとは別に、スタッフたちが自分たちに何ができるか、頭を絞ってくれています。
救援物資の必要性がひと段落済んだのちは、
被災地で次に必要になるのは、おそらく現金です。
家を建て直すにも、他の都市の親戚の家に身を一時的に身を寄せるにも、
そしてそれまでの日々を過ごす間も、
重要になるのは現金です。
頂いた義援金は赤十字などに寄付するものですが、それとは別に、
被災した講師たちに、再就労支援として、
何らかのキャッシュを渡す方法がないかどうか、を探っています。
そのために何の経費を切り詰めることが現実的か、
フィリピンなどの税法上や会計上問題がないかどうか、
また、弊社の株主に損害をもたらすものではないか、
「被災」したかどうかを適切に判別する方法があるのかどうか、
等々、スタッフたちがチェックしてくれています。
また、レアジョブのCEOとして、僕も被災地を訪れようと考えています。
今行くとただの重荷、無力な外国人でしかないので
もう少し状況が落ち着いた頃、12月くらいでと考えています。
このように、今回の災害について直視していくことは重要だと考えています。
ただ一方で、僕たちは一民間企業であること、
その本分を忘れないでいることは大事だと考えています。
過度の自粛を被災地も望んでいないことは、
3.11の教訓であると思います。
毎晩、オンライン英会話レッスンという形で、
毎日1万人以上の日本人・フィリピン人の間での会話を生んでいるわけですが、
このたくさんの会話の維持・発展に尽くすことが、
僕たちが一番できる・もっともすべきことだと考えております。
義援金については、たくさんのご支援をいただき、まことにありがとうございました。
皆さんのお気持ちは必ずフィリピンに届けます。
そしてこのオンライン英会話事業をもっと発展させ、
より多くの講師報酬をフィリピンにもたらし、
フィリピン経済をより発展させ、
日本にあるような堤防や避難所などのインフラ整備が進めてもらうことが、
結果的に人命を救う道ではないかと考えております。
今後ともますますのご支援・ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
新卒の役割
フィリピン側のオフィスではスタッフの大半が新卒だが、
東京側ではその逆で、大半が中途入社のスタッフから成っている。
そうなったのも、
東京オフィスに求められている役割からすると、
どうしても中途入社の方が活躍しやすい環境にあるからだ。
ウェブ制作、カスタマーサポート、マーケティング、法人営業、システム、管理部門。
経験が豊富でできることが明確な中途入社のスタッフは、入社してすぐに、
求められる成果を出すことができる。
それでも、一定数の新卒社員を確保することが重要だと感じていた。
今日、新卒のスタッフたちとの話を通じて、彼らに求められることがより僕の中で明確になった。
新卒に期待すること:
1. つないで成果を出す
2. カルチャーをつくる
(成長機会に貪欲になる?)
3. 会社を長期視点から思い続ける
1については、
会員様に対するレッスンの価値をこれ以上あげていくためには、
講師側・システム・会員様側、
それぞれがバラバラに動いていてはうまくいかない。
各部門をつないで連携していくことがとても大事。
この「つなぐ」ポジションは、他社での経験が生きにくい。
もちろん例外もあって、そこで活躍している中途入社スタッフもいる。
吸収力・成長力が武器の新卒たちにとっては、
中途入社スタッフたちの専門領域で勝負するよりは勝ち目が大きい。
特に新規事業なんかは、日本・フィリピン・マーケティング・システムなど総動員になるから、
この「つなぐ」ポジションの究極系と言える。
2については、
これは世の中で言われている通り、
会社のカルチャーをつくるのは新卒社員であることが多い。
実際、東京オフィス・フィリピンオフィス、その双方を知る社員からすると、
「フィリピンの方がカルチャーが明確」と口々に言う。
その差は経営者ではない(日本とフィリピン、両法人の経営者はほぼ一緒)。
新卒割合が大きく違うからだと思っている。
東京オフィスのカルチャーをより明確にしていくためには、
新卒たちの役割が欠かせない。
これがうちの東京オフィスの新卒の場合は、「成長に貪欲である」ということかもしれない。
貪欲すぎると、結果を出せる・出せないに関わらず、何かに挑戦した者が偉いということになる。
そういうテンションは、僕もCOO中村もCFO藤田も大好きだ。
だが、以前はそのテンションが強すぎて、結果が追いついてこなかったこともあったので、
Win-Winの点をきっちり探す必要があるとも考えている。
3については、
うちの新卒は、短期的成果も追ってもらっているが、
それ以上に、
うちのサービスが本当に人々の役に立っているのかとか、
世の中を変えるのかとか、
そこを真剣に考えている気がしている。
むろん、僕は社長としてそこを一番真剣に考えていると自負しているが、
現場でもそこに対して熱い思いをもったスタッフ達がいると心強い。
以上、あくまでも傾向にすぎない。
「新卒」「中途」などのカテゴリで人を区分して語ることは大変危険ではあるし、
うちには第二新卒もたくさんいるわけなのだが、
新卒達と話していて思ったことを、まだ熱いうちにまとめてみた。