フィリピン台風被災地Kalibo訪問について | フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記

フィリピン台風被災地Kalibo訪問について

先日、Kaliboに行ってまいりました。

訪れる前は、いくつか「?」を心の中に抱いていました。
「台風で屋根が飛ぶ、とは、具体的にどういうことだろう?」
「なぜ、電気の復旧に二ヶ月もかかるのだろう?」
「どこの国際機関も口々に『まずお金が必要』と言うのはなぜだろう?」
「なぜ政府や公的機関に任せておけないのだろう?」
これらの「?」が氷解した訪問となりました。

当日、朝4時半にイロイロ島の中心地イロイロ・シティを出発し、
1時間ほど走ると田舎に入りました。
徐々にこのあたりから。被害の爪痕が目立つようになります。

街の看板がなぎ倒されていました。

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道路沿いの木も傾いたり、危険だからか伐採処分されています。


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家屋は、骨組みだけを残して壁や天井が吹き飛んでしまったものを散見しました。

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吹き飛ばされた屋根の中には、電線にひっかかったものもありました。

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家屋のほか、体育館や教会など広い屋根を持つ建物の被害は激しいものがありました。

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台風ハイエンの最大瞬間風速は時速210kmに達していたと聞いています。

同行した講師の祖父母は海辺に住んでいて、そこでは、、
「あまりにも風が強くて、海水を巻き上げたからか、雨ではなく塩水が降った」そうです。

家屋の被害が顕著だったのは、特に貧しい人たちが住む地域でした。

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とはいえ、比較的貧しい地域も含め、
カリボでは被害にあわなかった家屋の方が多数派であったことも付記しておきます。

とくに貧しい地域から5分も歩くと、そこにはフィリピンの日常的な光景があり、
まるで別世界ではありました。

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ただ、一見日常的に見えるこの地域も、まだ停電は続いていました。

地域間を結ぶ基幹の送電線が倒れていましたし、

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基幹の送電線以外にも、各家庭に電気を届ける電線も修復が必要そうです。

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これでは確かに、電気の復旧に1~2か月かかってもおかしくはありません。

今回は、講師達ならびに所属するNGOの人たちと現地を訪問しました。

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事前に言われていたほど危険なことはありませんでしたが、
それもおそらく、適切な場所・時間・恰好・グループを選んでくれたからだと思います。

他にも様々な話を聞きました。
・緊急避難物資の配給は政治的事情で決まり、地域のリーダーに反対している区域は配給が少ない
・だから、地元に密着したNGOが立ち上がる必要がある
・どこに何件の家があり、どのような被害で、何を必要としているか、調査をしている
・レアジョブの講師たちは地域の知的リーダー層なので、そういったNGOに参加している人が多い
・修復に必要な資材をNGOが買うお金さえあれば、当面はなんとかなりそう
・貧困地域以外は比較的大丈夫なので、大工や洗濯など、貧困地域に住む人々の働き口は依然としてある。
・ただ、もうひとつの被災地域タクロバンは違う。比較にならないくらい、状況は厳しい。

詳しい話は、明日の説明会でできればと思います。
・なぜタクロバンは違うのか
・タクロバン復興の見込はどうか
・設立しようとしているNPOの役割は何か

説明会、まだ空きがあるようですので、ご都合のよろしい方は是非いらしてください。
(リンク先のメアド宛に、直前で構いませんのでメールを一本頂ければと思います)