vol 86
こんにちは!
加古川の老舗婦人服・布地店
(株)銀座屋で 紳士服の仕立て屋
着こなしセミナー講師をしている
おおや なるひこです
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
【ジャケットの裏地は総裏と背抜きとどっちがいいのか】
スーツのオーダーで必ず聞かれることとして
「裏地の仕様はどうされますか?」
ということがあります
フェリーチェ銀座屋でお選び頂ける
裏地の仕様は3パターン
①総裏
②背抜き
③7分裏
「総裏」とは文字通り、ジャケットの裏地が
上から下まで全てついている状態
「背抜き」とは背中の肩甲骨部分から下が
空いてる仕様
「7分裏」とは前身頃の裏地の脇の位置まで
背抜きの状態。背抜きよりも裏地が少なく、
主に盛夏のジャケットの仕様
【そもそもどの仕様にしたらどうメリットがある?】
裏地は総裏は冬
背抜き(7分裏)は夏
春と秋はどっちでも
というイメージを持っている方が多いと思います
その認識で基本的に構わないのですが、
そもそも裏地の一番の役割というのは
外部的な負荷と汚れから生地を守る
ということです
ではそれぞれの仕様を選ぶ上での
メリットを見て行きましょう
①総裏仕様のメリット
・裏地があることで生地に体が直接触れないので
生地を物理的な負荷から守る
・汗などの汚れから生地を守る
・滑りやすいため、スーツの脱ぎ着がしやすい
・縫い目を隠してくれるので美しい
・オーダーならではの裏地選びを楽しめる
②背抜きのメリット
・涼しい(夏向けのジャケットに最適)
・通気性がいい
・シルエットが体のラインに沿いやすい
③7分裏のメリット
・背抜き仕様よりも更なる清涼感と通気性
・シルエットが体のラインに沿いやすい
【夏でもオススメは総裏】
フェリーチェ銀座屋では基本的に
夏でも総裏の仕様をお勧めしています
取り扱っている生地は主に
国内外の選りすぐりのもので
中には繊細なものも含まれます
生地にかかる負荷や汚れは
なるべく少ない方が良いという本来の
裏地の役割を考えるなれば総裏がオススメ
今は夏でもジャケットを
着用しないパターンや
室内は空調も効いています
また、先日のジャケットの
コンパクトなたたみ方の
ブログでもご紹介したように
https://ameblo.jp/naruohya/entry-12435651138.html
食事の時など、裏地が全面についていることで、
ジャケットを椅子に掛けたときなどでも
表生地を汚れから守ることもできます
もちろん、お選びになる生地やお好みによって
冬生地でもシルエットを美しく出すために
背抜きや7分裏を選ぶ方もいらっしゃいます
一般的に言われているそれぞれの仕様の
メリットを理解して頂いた上で、ご自身に
一番合った仕様をお選びくださいね♪