四神降臨 第3章 覚醒の兆し (2)式神白狼、「白老」の勘
東宮御所に戻ってきた龍哉。溜め息をすると脇息にもたれかかって考え込む。
「東宮、申し訳ありませんでした!我が式神白老のあのような勝手な振る舞い・・・。普段はあのような振る舞いをする式神ではありません・・・。」
安倍西斗は平伏し、懐から白狼「白老」を連れ出す。
「白老、東宮に恥をかかせたのですよ。東宮に謝罪を・・・。」
『しかし・・・西斗・・・。本当にあれは人間ではない。今までこのワシが間違ったことがあるか?』
「それは・・・。」
龍磨は白狼に詰め寄る。
「白老!お前もそう感じたか!」
『あぁ・・・。さすが守護龍・・・あれは相当な邪気を持っている。あのような邪気は感じたことはなかった・・・。』
「俺もそうさ・・・。あのような邪気を持つのは・・・・。でもどうして龍哉様の母君を欲しいと言ったのだろう・・・。」
『そういうところまだまだ若いな、守護龍は・・・。母君の体の中には龍王の力が蓄積されているんだよ・・・。まあそのひとつが龍哉様であっても過言ではない・・・。とてつもない邪気を持つものたちは、力を吸収することが可能なものが居る。それを狙っているかも知れんな・・・。』
「龍王に報告したほうがいいものか・・・。このままでは母君が危ない・・・。何かいい手はないものか・・・。」
『ふっ・・・まだまだ本当に甘いな・・・。この若造が・・・。龍王とて、あいつをどうにかできるかどうかさえわからんほどの邪気だ・・・。ワシら式神や守護する者が手出し出るような相手ではないだろうて・・・。きっと帝が承知しないとしても腕づくで龍哉様の母君を奪うであろうな・・・。その時は・・・龍哉様が苦渋の決断をしなければならないことが起こるであろうが・・・。手遅れにならないうちに・・・あと一神を探し出さなければ・・・。』
そういうと白狼は龍哉のほうを見つめ悲しげな顔をするのである。
懺悔
たいしたことじゃありませんが・・・・。
今日伊丹駐屯地近くのスーパーで幹部自衛官を観察していた怪しいおばさんは私です。
陸三佐のかた・・・きっと私の視線は痛かったでしょうね・・・。
駐屯地西門の前で一瞬立ち止まるのも私です。
だって!制服の資料が欲しいんだもん!!!
目に焼き付けて描きたいんだもん!!!
ネットの写真じゃ細部まで描かれてないし、本買うまでじゃないからね・・・。
懺悔でした・・・。
今日はたくさんの自衛官を見れて幸せでした。
さあ明日も書きます・・・っていっても夏服かかなあかんかったんや!!!ざんねん!!!!
あ、絵は準礼装なのであしからず・・・。
やけくそ自衛隊関係制服4連発!!!
(1)防衛大学校冬服
(2)防衛大学校通常夏服。(詰襟版もあるそうです)
(3)夏服で振り返り・・・。(私の趣味です。防大生はこのような髪型はだめですよ!!!)
(4)陸自幹部制服のつもり。 あまり正確じゃありません。所詮挿絵ですしねぇフィクションですから・・・。
まあこの小説もそろそろ終わりそうなので観察は不要となりますけどね^^
はぁ、使いまわしで済みませんでした^^;
(1)~(3)が同一人物に見えないところがすばらしい^^;
あ、冬服の袖の学年章間違ってるよ!!!これじゃ防大2年だわ・・・。
恋愛物を書いてて思うこと。
小説であれ、イラストであれ、恋愛物を書いていると思い出すんですよね。
別に私は恋愛経験は豊富じゃないです。恥ずかしいくらい・・・。
なのに恋愛物を書いているんですよね・・・。おかしいなあ・・・。
でもやはりいろいろ思うんですよ。
あの時こうしたらよかった、ああしたらよかったなんて・・・。
初恋は小学校高学年ですが、それが初恋なのか未だに不明。
クラスのこと誰が好きとかよく話すじゃないですか。その頃って・・・。
でも私ってあまりそういう意識ってなくって、しいていえばって感じだったのかな・・・。
ずっと男の子っぽい性格だったし、遊ぶなら男の子遊ぶのが好きでしたもの・・・。
ホントいいなって想って子は中2のときかな・・・。
吹奏楽部で同じのひとつ年下の男の子A君。
背が高くって、結構頭がよくって・・・。笑顔がとてもかわいい子だった。何度か二人で帰ったけど、それは先輩後輩としてであって、恋愛感情なんてなかった。多分告白したけど、曖昧な返事で苦笑してたよね。私が高校進学して、あっちも別の高校に行って、そのあと何もって感じ?その子が年下で好きになった人、最初で最後。
はじめて付き合った人は高校1年のとき。3歳年上の高校生(病気で1年留年してた。)。別にかっこいい人じゃなかったけどね・・・。なんとなくって感じで3年・・・。未だになぜか夢に出てくる人。
高校時代に私に声をかけてくるのはいつもアキバ系の人か、おじさん(それも変な・・・。仕事のあとどう?なんて・・・。)。イケメンにナンパなんてなかった・・・。
バイト先の上司で今の旦那がいうには今でいう萌系の高校生だったらしい・・・。嘘だろ^^;
はははははは・・・・・・・・。
この前旦那とその頃の話になって、当時旦那はもててたらしい。
「バイトのYもKもIもわしが好きやったんやって・・・。わしはお前しか目にはいらんかったから知らんかったんや。」
はは~~~~~~~~ん。そうでっか・・・。この前、社員同士で飲み会した時にそういう話になったらしい。
そうですよ。あんたがはじめに仕事中に映画に誘ってきたんだったよね。よくあるパターン。彼氏と別れたいって言う相談で相手してくれたんだもんねえ・・・。
別にかっこよくないよあんた。どう見ても西田敏行が沖縄系になった感じ・・・。そりゃ昔は今より細かったけど・・・。もててた?冗談だろ。今はエレベーターガールさんにもてているとか・・・。(どうせ、あんたの肩書きと、腕にしている定価74万のブルガリの時計でもててるんでしょうが・・・。)
阪神大震災さえなければ、きっとあんたとは結婚していなかった。あの時良くしてくれなかったらね・・・。
出会って14年。結婚して11年。
現実逃避しまくってる私・・・。
はあ・・・。
つぶやきにお付き合いくださってありがとうございました^^;
四神降臨 第3章 覚醒の兆し (1)魔王殿上
この時代、公家、特に皇室は財源が乏しく、帝でさえ後見は大大名という時代である。特に正親町帝はある武将を後ろ盾とし、位に就いていたのも同然であった。
その武将こそ、「第六天魔王」。この日は東宮の元服祝いに訪れる。
「右大臣殿、殿上にございます。」
「うむ・・・。殿上許す。」
右大臣(魔王)は清涼殿の御簾の前に座り、軽く頭を下げる。右大臣の周りには異様な空気が流れている。
もちろん横には守護龍龍磨と、白虎の安倍西斗が控える。龍哉は右大臣と目が合い、何故だか知らないが、異様な気分に襲われる。もちろんそれは守護龍龍磨も同じ・・・。
「東宮、御簾の中に入りなさい。」
「はい・・・。」
龍哉は帝の側に座り、帝に挨拶をする。
「帝、あの男は?」
「初めてだね・・・。あの男は右大臣の織田殿だよ。私の後見をしていただいている。滅多に殿上して来ない者でね・・・。私も久しぶりなのだよ。今日は東宮の元服祝いに殿上してきたらしい・・・。」
「そうですか・・・。」
龍哉はじっと右大臣の顔を見つめる。もちろん右大臣(魔王)は自分の邪気を消している。
「東宮和仁様。御目にかかれて光栄でございます。先日は元服おめでとうございました。本日はお祝いのほかに、今後の後見についてのお話を・・・。」
「右大臣殿、後見とは・・・?私のことですか?それとも・・・東宮?」
「もちろんどちらともでございます・・・。」
「東宮は近衛殿が後見すると申し出てくれたよ。先日の元服の折も近衛殿が加冠役を・・・。」
「今の五摂家に何が出来ようか・・・。五摂家いちの財力を誇る関白近衛殿とて・・・わが織田家の財力には到底・・・。」
そういうと右大臣は大きな声で苦笑する。
「ただし、御二人の後見には条件がございます。」
「条件とは?」
「主上の大切にしておられるものを頂きたい・・・。元伊勢斎宮の内親王を・・・。」
そして右大臣の顔色が変わり、甲高い右大臣の声から、一変なんともいえない恐々しい声に変わる。
『青龍、龍王寵愛の姫宮を・・・。ふふふふ・・・・。』
もちろんその声は人間には聞こえない。その声を聞けたのは守護龍龍磨のみ・・・。
すると安倍西斗の胸元に控えている式神が騒ぎ出す。安倍西斗はわけがわからず式神を制止する。制止できずに安倍西斗の前に現れる白狼。この白狼は西斗が生まれた時より仕えている式神。その白狼は右大臣に向かい唸りだす。
「白老!控えよ!恐れ多くもここは主上の御前!白老!」
『西斗、この者・・・。人ではない!』
「何をふざけたことを・・・。白老、お前も年老えたな。どうみても・・・。控えよ!」
白狼は後ろに下がり、西斗の胸元に消えてもまだごそごぞと落ち着かないのである。
右大臣は立ち上がると、帝に言う。
「まあ急ぎませんので、よくお考えの上、ご返答を・・・。三十路の未婚の姫宮を頂きたいというのですから、悪い話ではありませんがね・・・ふふふふ・・・。」
右大臣は東宮侍従の守護龍龍磨、安倍西斗をにらみつけると、清涼殿を後にする。
つづく
また笑ってごまかします・・・・。(^▽^;)>
構図が浮かばなくって、
ずっと構図一緒なのに気がついた私・・・。
笑ってごまかそうと思います。
本日描いたモノが物語っています。
だいたい構図が一緒ですよねえ^^;
今日は2枚。
「四神降臨」魔王殿上と、「優しいキスは放課後に・・・」3話目。もう一枚描こうと思ったんですけど、体調不良によりダウン。
三連載分描くと絵も似てきますし、はじめ設定キャラと絵が違う・・・。それが素人というものでしょうか・・・。
あははははははは・・・・・・・。
同じと思われるもの一覧
もうちょっと冒険しよう・・・。
と思いながら同じように書く私・・・。
超素人ですねえ・・・。
イラスト再開3ヶ月ってこんなもんかな???
あ、そうそう・・・。
昨日のアクセス表示変ですよねえ・・・。
普段2,300台なのに急に倍以上になって・・・。そしてSTAYのまま・・・。
おかしい・・・。
四神降臨 第2章 降臨 総集編2
玄武が宿った姫君は十三歳。関白の姫君として何不自由の無い生活をしている。父、関白の悩みはただひとつ。麻耶姫の不可思議な行動である。
昼夜問わず、姫君のもとに訪れる生き物たち。そのものたちは皆怪我をしていたり何かを患っている。姫君はそのものたちに手をかざすと、その手から光を放ち、清い光が生き物たちを包み込むと、その生き物たちは健康体になった。
その噂を聞いた都のものたちは関白邸を訪れるのだが、もちろん門衛に断られるのである。
しかし姫君は満月、新月の夜、無意識のうちに邸を抜け出し、そして朝方には戻ってくるという不可思議な行動をするのである。
もちろん関白は使いを出し、姫君が何をしているのか調べさせる。
すると姫君は玄武神社で玄武の舞を舞っている、ただそれだけなのである。朝、目覚めると姫君は覚えているわけはない。
不思議なことに姫君が不可思議な行動を起こした次の日、何かが起こる。
満月の夜はどこかでたくさん様々なものが誕生し、新月の夜はどこかでたくさんの者達が死んでいく。
延暦寺焼き討ちの日も新月の日であった。
「変な噂が流れると、我が姫の縁談がなくなるではないか・・・。」
と関白は嘆くのである。
もちろん関白は由緒ある五摂家のひとつ近衛家である。関白の姫君として生まれたこの麻耶姫を御歳15歳の東宮に入内させようとしているのは明らかなことである。この姫君は東宮の元服の折に、副臥役に選ばれ、何も無かったが、龍哉と共に一夜を明かしたのは言うまでもない・・・。
その時のみ、守護龍龍磨は龍哉の側を離れ、二人に平伏していた。
もちろんそれは青龍の皇子と、玄武の姫君が出会ったことに対する敬意であるのは明らかである。
白虎が宿った若君も元服を迎える。
小さい頃より陰陽道の道を究め、陰陽道の神童として帝の覚えもめでたい若君へと成長した。
帝はこの若君に殿上に必要な従五位の位を与え、たいそうかわいがった。もちろんこれは異例中の異例のこと。この若君の父でさえ、従五位。やっとのことで掴んだ位である。その父と同じ従五位という殿上人となった若君は、同じ年の東宮、龍哉にある日はじめて会う。
「陰陽頭嫡男、この度東宮侍従を帝より賜りました安倍西斗にございます。東宮様、何なりとお申し付けください。」
この若君は守護龍龍磨と同じ東宮侍従の位を賜ったのだ。
龍磨はこの若君の胸の辺りに光る白い勾玉に気づき、この若君に対しても平伏するのである。
「あなた様は白虎様であられましたか・・・。」
不思議そうな顔をする若君を見て、龍哉は龍磨に言葉の意味を聞く。
「龍哉様、龍哉様もお持ちでしょう。青い勾玉を・・・。それは以前も申し上げたとおり青龍の証・・・。そして近衛の姫君は黒の勾玉・・・。黒は玄武の証・・・。そしてこの白の勾玉は白虎が宿った証なのです・・・。私は龍哉様のしもべではありますが、四神の証を持つ者にも従わなければなりません。ですから・・・。」
そういうとさらに龍磨は平伏するのである。
ある全国統一間近の武将のもとに現れる邪気のあるモノ。
武将は腰の刀に手を置き、そのものに立ち向かおうとする。しかし金縛りにあう。
暗い邸の中に光る赤い眼。その目が徐々に武将に近づいてくる。武将は家臣を呼ぼうとしても声が出ない。それどころか、近くに控えていたものたちは倒れていた。
近づく眼は荒い息をたてながらさらに武将に近づく。
心の中で武将は叫ぶ。
(何者?!)
「まあ落ち着け・・・。お前の願いを聞き入れてやろうとしているのだ。」
(ワシの願い???)
「お前は一国の主ではなく様々な神になりたいと言ったな・・・。神の頂点に君臨したいと。その願い、叶えてやろう。ただし・・・・。」
(ただし???)
「その体、この私が喰わせていただく。ただそれだけのこと・・・。」
有無を言わさずその黒い影の赤い眼を持つものは武将の体を喰い尽くす。そしてその黒い影は武将の姿になる。
悪の心で満たされた生身の体・・・。いい体が手に入った・・・。
そういうとニヤリと笑うと何事もなかったかのようにこの先武将を演じるのである。もともとこの武将自体の奇行、悪行の数々・・・。もちろん武将の家臣どもは何が起きようとも気づくはずはない。
そして自らのことを「第六天魔王」名乗ったのである。
第2章 降臨 (完)
次は第3章 覚醒の兆し を更新します。
アメブロの更新の具合がよくありません^^;
どうなってんの?
四神降臨 第2章 降臨 総集編 1
すくすくと育っている東宮龍哉。もう5歳となった。笑みの絶えないその表情は帝をはじめ内裏中を和ませる。しかし時折見せる獣のような表情。それに気づいたのはやはり母。
「半龍半人の龍哉・・・。この子の未来はどうなってしまうのだろう・・・。」
と龍哉の母は嘆く。
時折現れる龍王の使い。龍哉の寝顔を見ると何かを言い残して消えていく。それが何なのかは、龍の言葉であったので理解できなかった。そして龍王の使いに渡されるひとつの勾玉。龍哉の首にかけまた消えていく。気になった母は陰陽頭に真意を相談する。
「姫宮様。東宮の力に相当なものを感じます。東宮の力、封印したほうがよいかもしれません・・・。まだ東宮は幼子・・・。力の加減が出来ない恐れがございます。爆発的な力が出てしまった場合、この都は無事ではないでしょう。」
母は承諾し、龍哉の力を封印する。
陰陽頭は紙に何かを書くと、龍哉の胸元に置く。そして呪文を・・・。
「封・・・。」
しかし封印の呪文は破られ、龍哉の胸元に置かれた封印呪文の紙は宙に浮き、燃えてしまう。そして龍哉の胸元に掛けられた青い勾玉が青白く光る。
「どうして封印できないのだ・・・。」
後ろに忍び寄る気配。
『龍哉の力、封印は許さん・・・。』
声の主は龍王龍希。
龍王は眠っている龍哉を抱きしめ、続けていう。
『龍哉の力を封印すれば、四神は集まらぬ・・・。龍哉は四神降臨の鍵となる。そして・・・最後の五神目・・・。黄龍を復活させなければ、乱れは収まらない・・・。あなた方が立ち向かう敵は、黄龍なくては倒せまい・・・。この青龍最強の力を持つ私であっても・・・。その敵がどのようなものであるのか、そしてどのような力があるのか・・・。想像不可能な敵・・・。』
龍哉の母は龍王に近づく。龍王は微笑み、龍哉を龍哉の母に返す。
『姫宮。よい子を産んでくれたね。この龍哉は私にとっても大事な子。この龍哉の力は私以上・・・。この子なくして青龍の繁栄はない。それどころか消滅しまうかもしれない。ですから姫宮、龍哉が覚醒するまで、頼みましたよ・・・。龍哉には守護龍をつけておこうと思う。きっと何か助けにはなると思うが・・・。』
そういうと龍王は龍哉の母の頬に手を延ばし、名残惜しそうな顔をして光と共に消えていくのである。
どんな龍かと思えば童子姿の小さな子。
龍哉と変わらないような背格好。
皆は目を疑った。
このようなかわいらしい童子姿のものに何が出来ようか・・・。
「もしかして俺のこと疑っていない?俺の名は守護龍・小龍。れっきとした守護龍族の一員さ。でもまだ一人前じゃないけどね。でも守護龍たるもの、ご主人様を守るのは当たり前!俺はきっと主、龍哉様をお守りするんだ!下級物の怪ぐらいならなんとかなるよ。だから任せてよ!ま、普段は龍哉様の子守でも遊び相手でも何でもする。よろしく!」
そういうとちょこんと座って無邪気は表情で笑うのである。
「小龍といったわね・・・。もう夜は遅いわ・・・眠ったらどう?」
「とんでもない!守護龍はなんどきとも主人の側を離れません!眠らなくても大丈夫な一族なのです!ですから、俺は龍哉様の側にずっとついていますから。」
本当に無邪気な顔で笑う小龍を見て、龍哉の母は微笑み、龍哉の部屋を後にしたのである。
もちろんこの時から守護龍・小龍は龍哉の側をなんどきとも離れず、龍哉の覚醒するその時まで、守護する者として仕えていく事になるのである。
「小龍という言い方はいいにくいわね。何かいい名前はないかしら・・・。宮中で生活するとなると、龍の身分を隠さなければなりませんからね・・・。」
と龍哉の母が言う。
「俺は主人である龍哉様に決めて欲しい。それが慣例だからね。「小龍」って名は仮の名だから・・・。」
この小さき守護龍はじっと眠っている龍哉の側に座り、眠っている龍哉の顔を眺めている。いつの間にか朝が訪れ、龍哉は目覚める。側にいる年格好が似ている童子を見て、飛び起きる。
「ねぇ、母様。この子は誰?」
母宮は龍哉に優しく微笑みながら言う。
「龍哉の父君様がおつかわしになった友ですよ・・・。仲良くなさいね・・・。」
「うん・・・。名前は?」
「龍哉がお付けなさい。」
龍哉は悩みながらもこの童子に名前を付ける。
「龍磨。」
そういうと龍哉は笑いながら龍磨を見つめた。
「東宮様、お目覚めでございますか?主上がこちらに・・・。」
「お爺様が?」
帝がたくさんの供の者を連れて東宮御所の龍哉の御在所にやってきたのである。そして龍哉の元気そうな表情を見て微笑んだ。帝は童子に気付きいう。
「おや、見慣れない子がいるね?姫宮、誰かな?」
「お父様、龍哉の遊び相手に呼び寄せた龍磨でございます。」
「うむ・・・。よさそうな子だね・・・。」
龍磨はむくれた顔をして言う。
「このおっさん誰?」
母宮は焦って龍磨に言う。
「龍磨、なんて恐れ多いことを・・・。この方は龍哉の祖父宮。そして帝であられますよ。」
「そんなの関係ないや。俺はさ、龍哉様のみ主人だ。帝であろうと神であろうと関係ない。俺は龍哉様とともに生きるんだから・・・。で、おっさんはいくつだ?」
帝は意外な言動をする龍磨に興味を示す。
「ほう面白い童子だ・・・。気に入った。私は四十八歳だ。」
「なあんだ俺より年下かあ・・・。俺は六十三だよ。」
「六十三????そのようには見えないが・・・。」
「龍族は人間よりも十倍遅く時が流れる。龍王は三百歳。ということは人間で言えば三十歳かな・・・。まあ、龍哉様は半龍半人だから、ちょっと成長の仕方は違うと思うけどね・・・。龍族でも前代未聞だよ。ホントに・・・。」
本当に無邪気な表情で帝と会話する龍磨。
周りの者たちはハラハラしながら、龍磨の言動を気にしたのである。
あと一神の予言のみが式神により書き出されないまま、さらに年月が経つ。
龍哉は十五歳となり、元服を迎える。
戦国の世ではある武将が全国統一間近・・・。
相変わらず側に控える守護龍龍磨。
龍磨も元服を迎え、帝より東宮侍従の位を授かる。人間界にいる龍磨は成長が早い。もう青年の姿になっている。やはり龍の世界と人間の世界では時の流れが違うようだ。
この年月の間に、龍哉はこの龍磨に助けられ、そして龍哉は自分の力を感じることが出来るようになってきたが、完全な覚醒はしていない。
そして未だに混乱し続ける国・・・。
あと一神・・・。
朱雀についての予言がない・・・。
玄武の予言以来まったくというほど四神に関しての予言が無いのである。
予言を疑いだした帝・・・。
帝は陰陽頭安倍を呼び出し、問い詰める。
「国はますます荒れてきている。数年前の延暦寺の焼き討ち・・・。あの焼き討ちでどれほどのものたちが死んでしまったか・・・。このままではこの国は・・・。どうなってしまうのだろう・・・。」
安倍は黙ったまま平伏したままである。
あと一神・・・朱雀はどうなっているのか・・・。
もしかしたらもうすでに朱雀がいるのかもしれない。
どこにいる。朱雀よ!
その2のつづく・・・
自作小説「四神降臨」 四神関連キャラのまとめ
主人公:東宮 龍哉
父は龍神さま。(青龍族の龍王龍希)母は元伊勢斎宮の姫宮。
半龍半人。
5歳のときに守護龍・龍磨を付けられる。(東宮侍従巽龍磨と名乗る。)
皇籍には父は元伊勢斎宮の亡き兄とされ、和仁と明記されている。
正親町帝の養子となり、現在は東宮。後の後陽成帝。という設定。
得意技は「雷」と「龍波」をはじめ水系全般
近衛 麻耶
父は五摂家のひとつ近衛家当主で関白。3歳のときに玄武が体内に宿る。
癒し、治癒の力を持つ姫君。
後の東宮妃。
玄武の証とされる黒の勾玉を持つ。
もちろん龍哉元服の折に初めて会いお互い好意をよせている。
白虎
安倍西斗
安倍清明の末裔で、陰陽師。
生後間もないころに白虎が宿り、大地・気候を支配できる能力を持つ。
東宮職従五位東宮侍従を兼務。
龍哉と同じ歳。
いつも側には生まれてから子守兼教育係の式神白狼の白老が控えて、知恵を与えつつも守っている。
得意な技は「疾風」と「封印」。陰陽師技ならほとんどこなせる。
源朱央
父は朱雀王。理由があり人間界に捨てられた朱雀の皇子。(このお話では理由は解明されず)
子供がなかった左近衛大将家の正室に朱雀を祭る祠の前で拾われ、源家の嫡男として大切に育てられる。
流鏑馬が得意で、その姿は鳥が舞うようだと絶賛される。もちろん武芸も達者で弓矢が得意。
東宮職 従四位参議兼左中将(頭中将と呼ばれる)
得意技「烈火」 火を支配できる力を持つ。
朱雀の証、赤の勾玉を持つ。
ということで四神にかかわる者のキャラ設定を・・・。
そろそろ動かないといけませんねぇ・・・。
はぁ・・・。
下書きではやっと朱央君が登場した程度・・・・。
どうする?どうなる?
はあ・・・・・・・・。
四神降臨 第2章 降臨 (5)魔の契約
ある全国統一間近の武将のもとに現れる邪気のあるモノ。
武将は腰の刀に手を置き、そのものに立ち向かおうとする。しかし金縛りにあう。
暗い邸の中に光る赤い眼。その目が徐々に武将に近づいてくる。武将は家臣を呼ぼうとしても声が出ない。それどころか、近くに控えていたものたちは倒れていた。
近づく眼は荒い息をたてながらさらに武将に近づく。
心の中で武将は叫ぶ。
(何者?!)
「まあ落ち着け・・・。お前の願いを聞き入れてやろうとしているのだ。」
(ワシの願い???)
「お前は一国の主ではなく様々な神になりたいと言ったな・・・。神の頂点に君臨したいと。その願い、叶えてやろう。ただし・・・・。」
(ただし???)
「その体、この私が喰わせていただく。ただそれだけのこと・・・。」
有無を言わさずその黒い影の赤い眼を持つものは武将の体を喰い尽くす。そしてその黒い影は武将の姿になる。
悪の心で満たされた生身の体・・・。いい体が手に入った・・・。
そういうとニヤリと笑うと何事もなかったかのようにこの先武将を演じるのである。もともとこの武将自体の奇行、悪行の数々・・・。もちろん武将の家臣どもは何が起きようとも気づくはずはない。
そして自らのことを「第六天魔王」名乗ったのである。
第2章 降臨 (完)
防大の制服の夏服(?)
ちょっとアメブロ更新がうまく行かないのでテスト代わりに先程書き上げた防衛大学校の制服夏服(多分)をUPしておこうと思います。
今日に限って(特に夜)テーマに更新しようとするとエラーが出てしまって更新出来ませんでした。
先程テストとして記事を書いたときはすんなり通ったんですけど・・・・。
絵についてですけど、結構デッサン歪んでいます。
体調不良のため、書き直す意欲もなく、このまま・・・。
防大の夏服ってこんな感じかなあ・・・。
まだいろいろあるみたいだけど・・・。はぁ・・・人物の描き分けもだめねぇ・・・。
追伸:テーマ更新できました。ということはあの四神降臨の「魔の契約」は呪われてるの???あれだけ何度やってもだめだった^^;あぁこわ!