上から ↓


先週金曜日のメキシコ債券市場は、突然利利上げに大混乱。 それまで 7.45 %

前後の利回りで推移していた 10年メキシコ国債は利上げ発表後一気に売られ

7.64 % にまで金利が急上昇。 単価では一時高値から 1.40 ポイントもの下落を

見せたことから、いかに金融市場が混乱を見せたかを示しているような急落となった。

また週明け月曜日も利上げの後遺症が残り、債券市場は冴えない展開が継続。

2年債は + 7.0 bp、10年債も 6.0 bp 利回りを上げ、金・月の 2日間で

2年債利回りは 7.25 % → 7.43 % へと 23 bpの金利上昇。 10年国債も

7.44 % → 7.69 % へと、政策金利の上げ幅と同じ 25 bp の利回り上昇で

引けている。

また先週金曜日メキシコ・ペソは突然乗り上げに対ドルで 10.950 から 10.910

割れまで買い進まれ、ほぼ高値引け。 しかしながら週明け月曜日には ここ暫く

インフレ気味の経済が続くとの予測が増えてきたことや、トルコ大統領選挙の混乱で

軍隊出動などが嫌気されエマージング通貨全体が反落。 

ペソも流れを変えるとこが出来ず、結局利上げ前の 10.960 まで戻して引けている。

対円では 10.97円と、3連休前の 10.95円からほとんど変化を見せていない。

米ドル / 対  円

119.50円

- 0.10

02年国債

7.53 %

+ 7.0 bp

Mペソ / 対  円

10.89円

- 0.03

10年国債

7.69 %

+ 6.1 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 10.968

- 0.018

原油価格

$ 65.71

$ - 0.74

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.974

- 0.090

金 価格

$ 683.50

$ + 1.70


昨日のメキシコ金融市場、米国とメキシコの経済指標に左右され、乱高下の動きと

なった。

午前中、米国 3月の中古住宅販売が年率換算で 612万戸と前月比 8.4 % 減

( 前年比 11.3 % 減) となり、4年ぶりの低水準を記録。さらにガソリン価格の

高騰から 4月米国消費者信頼感指数が 3月の 138.5 から 131.3 へと低下。

米国景気の鈍化傾向を示す2つの数値が、今後メキシコ経済の成長の妨げに

なるのではとの思惑から、対ドルで 10.975 前後で取引されていたペソは一気に

下落。 11.010 と節目となる大台超えまで売られて行った。

軟調な為替と共にメキシコ株式・債券市場も同一歩調。 日中ほぼ安値圏内の

推移となったが、午後遅くに発表になった 4月上旬 CPI (速報値) が、


 

メ キ シ コ

前月比

前年比

前月比

前年比

4月上旬

C. P. I. (速報値)

- 0.21 %

+ 3.96 %

3月

+ 0.08 %

+ 4.21 %

    


市場事前予測であった – 0.16 % を下回る - 0.21 % で発表された。

この内訳として食品価格は引き続き穏やかな上昇を示している (3月 + 0.08 %

2月 + 0.03 %) ものの、パッケージ旅行費、教育費、および住宅・生活関連費用が

下落に転じ、さらに夏場に向けてメキシコ内乾燥 地域2州の電力料金が引き下げ

られたことが寄与したようだ。


                                        - to be continued -



上から ↓


4月の数値はメキシコ中銀のインフレ・ターゲットである 4.0 % を下回り、年率で

+ 3.96 % となったが、メキシコ中銀の予測でも当面は + 4.0 % 前後を推移した後、

年末には + 3.7 % 程度まで下落すると予測している。 

なお 4月の コア CPI は年率 + 3.60 %  ( 3月 3.83 % )。

この CPI マイナス成長の数値発表を受け、ペソは急反発。 日中の安値から急速に

巻き返しが入り、対ドルに対し11.005 から 10.98まで上昇。 日中軟調であった

メキシコ債券市場も買いが目立つようになり、10年メキシコ国債はその日の安値から

6.0 bp 前後利回りを落として引けている。 

ただ債券・ペソとも午前中の下落幅が大きかったため、前日比では両方とも若干のマイナス。

米ドル / 対  円

118.55円

+ 0.10

02年国債

7.39 %

- 0.3 bp

Mペソ / 対  円

10.80円

+ 0.02

10年国債

7.62 %

+ 1.4 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 10.981

- 0.002

原油価格

$ 64.58

$ - 1.31

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.973

- 0.065

金 価格

$ 687.70

$ - 6.50



メキシコ下院における現与党は、カルデロン大統領が率いる与党第 1党の

「 国民行動党 PAN 」 と第 3位の 「 制度的革命党PRI 」 で連立政権を組み、

野党である 「 民主革命党 PRD 」 に対抗しているが、この国民行動党と制度的

革命党の間に徐々に亀裂が芽生え始めているようだ。

来る 5月 20日 (日)にメキシコ内ユカタン州において州立議会選挙が実施される。 

ところがこの立候補者事前応援に対し、「国民行動党幹部がすでに 3回もユカタン州に

入り、組閣を組む制度的革命党に選挙妨害に等しい行為を続けている」と、

モタ制度的革命党 副幹部・下院議員が非難。 

この 5月 20日の選挙結果いかんによって、国民行動党への政策運営協力を順次

低減していく」と述べ、連立政権維持への揺さぶりをかけ始めている。

現在のメキシコ議会において、第一党である国民行動党は上下院とも過半数の

議席を要しておらず、民主革命党が連立政権から分裂すれば、政策運営が途絶えて

しまうことになる。

カルデロン政権は 3月に公務員年金改革法案を制定し、今後所得税引き上げ法案と

エネルギー法案改革に着手する計画。

今後の税制改革の格子はでは所得税を引き上げる反面、ペメックス国営石油会社から

国庫に納入する石油売り上げ財源を順次減らすことを目指しており、現在の歳入資金を

直接メキシコ経済への再投資に振り向ける計画である。  また同国の将来に際し、

石油収入依存を減らし、国内経済活動から来る税収のウェイトを高めることで、

より健全な財政収支を作り上げたいとの希望も含まれている。

ユカタン州議会選挙結果が連立政権維持の分岐点となる可能性はまだ大きくなっていない

ものの、今後のカルデロン大統領の政策運営に支障が芽生えてくるかもしれない。

                                        - to be continued -


上から ↓


金曜日のメキシコ金融市場では、経済指標の発表が一件。

  

メ キ シ コ

前月比

前月比

3月

失  業  率

+ 4.01 %

2月

+ 4.02 %

   

3月の失業率は + 4.01 % と小幅低下となったものの、市場予測どおりの数値となった

ことでほとんど材料視されず。

ドル安・円安でメキシコ・ペソを含む各エマージング通貨が反発したことや、国内投資家の

短期債買いが見受けられ、2年メキシコ国債は 2.5 bp強、 10年債は 4.0 bp 買われて

引けている。

米ドル / 対  円

118.80円

+ 0.35

02年国債

7.71 %

- 4.4 bp

Mペソ / 対  円

10.63円

+ 0.08

10年国債

7.99 %

- 2.6 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.166

+ 0.033

原油価格

$ 64.11

$ + 0.79

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.772

+ 0.062

金 価格

$ 695.80

$ + 7.50


このところニュースに乏しいメキシコ金融市場、やや軟調地合いの中 安定した

動きが続いている。

3月 27日に両院議会を通過した公務員年金需給年齢引き上げ法案に続き、

カルデロン政権は税制改革法案の審議に入り、中南米諸国の中で一番脆弱な

システムとなっている税制の変更に着手中。

構造改革により所得税などの引き上げで税収を増やし、国内の教育制度の充実、

インフラ整備の拡大に努めようとしている。

ただ現第 1与党である国民行動党 ( PAN 33.4 % ) が議会の過半数を占めて

おらず、税制改革法案制定のために、連立政権を組んでいる制度的革命党

(PRI 28.2 %) の協力を仰がなければならない。 ところが増税という痛みを伴う

制度改正のため、制度的革命党は 「早期妥結は非常に危険」とし慎重な態度を

崩していない。

本来 4月中旬までに審議を終え 本日議会通過を狙っていたのであるが、一旦

否決され再審議で修正されたあと、今年9月頃に正式通過となる公算が

高いようだ。

ただ金融市場はカルデロン政権が、着々と財政改革に乗り出していることを高く評価。

公務員年金改革法案が下院を通過した直後から 10年国内金利は大きく低下し、

8.0 % から 7.5 % まで 50 bp もの低下を示した。 さらに今後上記税制改革や

エネルギー法案が制定された場合、現在でも財政黒字になっているメキシコは、

一層の対外債務の削減や高クーポン買い取りの入れ替え入札などで、政府財政が

健全化の方向へと進むことになろう。

                               - to be continued -




上から ↓


メキシコ金融市場では、今週水曜日オルティス・メキシコ中銀総裁が小さな話題を

述べている。

昨年からのエタノール特需でトウモロコシ価格が世界的に急騰。 この余波を受け

メキシコの主食であるトルティーヤ価格が急騰し、カルデロン大統領は今年 1月

トルティーヤの価格統制を発令。各製粉会社などに1キログラム あたりの小売価格を

8.5 ペソ以内に抑えることを命令したが、この期限が 4月末となっている。

カルデロン大統領は、「自由経済の中、政府がいつまでもトウモロコシとトルティーヤの

価格コントロールをする訳にはいかない」とし、この上限価格は予定通り廃止もしくは

上限価格が引き上げとなる公算が高い。

しかしながらオルティス総裁は、「この上限価格の見直しや撤廃は、メキシコのインフレを

助長する指標となる可能性が高い」とし、今後も現上限価格制度の維持を訴えている。 

メキシコ中銀のインフレ・上限ターゲットは + 4.0 % 。これに対し同国 3月 CPI は

年率で + 4.21 % とわずかではあるが上回っており、瀬戸際の水準。 

米国経済の鈍化によりメキシコ国内経済も頭打ちを示す指標が続いていることもあり、

中銀当局としてはインフレを伴わない経済成長を見込むには、現行金利を維持したい

ところを、ふと垣間見せたようだ。

昨日のメキシコ金融市場、アジアや欧州の株式市場が大きな下落を見せていたにも

かかわらず、比較的冷静な推移。 対ドルでペソが若干弱含んだものの、株式市場は

プラス引け。 

メキシコ債券市場は4営業日続伸の中、長短金利とも前日比約 1.0 bp 買われて

引けている。

米ドル / 対  円

118.45円

- 0.05

02年国債

7.40 %

- 1.0 bp

Mペソ / 対  円

10.76円

- 0.02

10年国債

7.60 %

- 0.9 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 10.998

- 0.004

原油価格

$ 63.83

$ + 1.30

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.980

- 0.010

金 価格

$ 688.30

$ - 5.00


週末31日、メキシコでは同国財務省が 「今年の対外債務を対 GDPで + 4.0 %

以下に押さえ込むため、外貨による資金調達を減らし国内発行債に切り替える」と

公表。 メキシコの経済力回復と共に非居住者による対内投資と、公的年金などの

国内機関投資家のメキシコ国債購入が増加。これに伴い債務のデュレーション

長期化とコスト削減を図るために、今後国内債発行を拡充すると発表した。

メキシコ政府は今年米ドルおよびユーロ建て国債の発行減額を計画。 さらに

約 27億ドルのドル・スワップを用い、対外債務を対 GDP比で + 3.9 %

( 当初計画から 0.2 % 減 ) に抑えるという。

因みに 2000年には対 GDP比で + 8.0 % も占めていた対外債務は、 2006年

には + 4.4 % にまで縮小。1982年以来最低の数値となっている。

これは昨年および最近の原油価格の上昇により、政府財政収支の 40 % を占める

石油歳入が急増。 さらに先週の年金改革法案の可決による歳出削減。 今後も

エネルギー法案や個人所得税改革法案の制定が待ち構えており、メキシコ政府は

一層の財政赤字削減が可能となる。

また 2月の財政収支は + 286.4億ペソ ( 1月 + 515億ペソ ) と 2ヶ月連続の

揚げ超。 今年も財政均衡もしくは黒字化達成が見込まれている。  

一方昨日、若干の懸念材料も出ている。 メキシコ中銀による金融市場関係者に

対する聞き取り調査によると、今年の同国インフレは + 3.68 % と、2月の聞き取り

平均である + 3.64 % を上回ったと公表。

その要因として食品およびエネルギー価格の上昇が同国 CPI を押し上げるとし、

2007年のコア・インフレを + 3.57 % (2月実施時 + 3.44 %) とやや上昇した

数値となった。

ただメキシコ金融市場はトリプル高。 先週 3月 30日にフィッチ社が同国見通しを

「 Stable 」 から 「 Positive 」 に引き上げて以来、国内外からの資金流入が増加。

メキシコ・ボルサ株式指数は先週金曜日に有史来高値を付けたあと、昨日も

29,171.52 + 423.83 と前日比 + 1.47 % の 2日連続最高値更新。

ペソも終日堅調推移であったが、対ドルで 11.000 の大台を手前にやや足踏み

症状。 メキシコ債券市場もこれらの動きと共にしっかりとした足取りとなり、

前週末比若干買われて引けている。

米ドル / 対  円

117.87円

+ 0.05

02年国債

7.33 %

- 0.3 bp

Mペソ / 対  円

10.70円

+ 0.03

10年国債

7.53 %

- 2.0 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.015

+ 0.003

原油価格

$ 65.94

$ + 0.07

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.725

+ 0.026

金 価格

$ 671.50

$ + 2.50



2007年 3月 29日、欧州格付け会社の一つであるフィッチ ( Fitch ) 社は、メキシコの

長期格付け見通しを、 “ Stable “ から “ Positive “ へと引き上げた。

ただ今回、同社による 外貨建て長期格付けを 「 BBB 」、および自国通貨建て短・長期

格付け 「 BBB + 」 の格付けは据え置いたが、見通しは改善していると述べている。

今回の見通し引き上げに関しフィッチ社は、国家公務員年金改革法案が今週可決され

たことを評価。 さらに 「カルデロン大統領が今年計画している税制改革・エネルギー

改革法案の可決に現実性が増してきたことで、一層の財政赤字削減が進む可能性が

高くなってきた」とその理由を述べている。

さらにフィッチ社は、「原油輸出から来る売上代金の財政算入を減らし、原油産出の

増加が一層進むのであれば、格付け引き上げも可能になってくるであろう」とし、

エネルギー産業のオーバー・ホール、および労働法案改革のスピード・アップの

必要性を説いている。

メキシコ金融市場では同国財務省が、今年第 2四半期、長期国債発行計画を発表。 

* 10年国債  51億ペソ (約 535億円) (第 1四半期 48億ペソ)

* 30年国債  40億ペソ (約 420億円) (第 1四半期 35億ペソ)

   第 1四半期と比べ長期国債が増額となるが、近年メキシコそのものの信頼が増し、

各方面から長期債購入希望が徐々に高まっていることが増額発行の主たる理由と

なっており、債務が増加しているわけではない。 またその発行増額も微増であるため、

マーケットに与える影響はほとんどないと考えてよいであろう。

メキシコ債券市場、一昨日も S&P社や Moody’s社が年金改革法案成立に高評価の

コメントを出したことに続き、昨日はフィッチ社から具体的な見通し引き上げがあったことで

市場は好感。 2年国債は 6.0 bp、10年債は 5.0 bp 大きく利回りを引き下げ、

大活況の中引けを迎えている。

メキシコ・ペソもフィッチ社の発表後、対ドルで 11.060 から 11.010 へと大きく買い戻

されている。

 

米ドル / 対  円

118.05円

+ 1.10

02年国債

7.35 %

- 5.9 bp

Mペソ / 対  円

10.72円

+ 0.16

10年国債

7.61 %

- 5.0 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.020

+ 0.056

原油価格

$ 66.03

$ + 1.95

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.686

+ 0.057

金 価格

$ 667.60

$ - 5.30


先週から今週にかけてメキシコ議会で審議・承認投票が続いていた、国家公務員年金

需給適格年齢引き上げ法案が修正することなく上院会議でも 85 対 32 で可決となり、

これで法案が成立する運びとなった。 昨年 12月カルデロン大統領が正式に就任

したあと初の連立政権 議会内勝利となり、今後同大統領の政策運営に強い力を

与えたようだ。

この年金改革法案は 2000~2006年にかけて 1,300億ペソ ( 約 13,780億円) に

膨らんだ年金赤字を削減するために作られたもので、試算によるとこれを放置した

場合 2018年には 5,310億ペソにまで赤字が膨らむとされていた。

法案成立に対し米国格付け会社である S & P社は、「メキシコの格付けにとって明らかに

ポジティブな出来事であり、当面変更はないが現在付与している “ BBB “ “ Stable “ の

同国格付け維持に良い影響を与えるであろう 」とコメントを出している。

ただこのニュースはメキシコ為替市場には届かず。 昨日バーナンキFRB議長が再び

サブ・プライム問題を取り上げたことで米国株式市場が急落。 さらに米国・イランの

緊張の高まりでエマージング通貨全体に売りが先行したこともあり、メキシコ・ペソは

4営業日連続安。 対ドルで再び 11.100 直前まで打ち込まれている。


債券市場はペソ安を跳ね返し、年金改革法案制定による将来の財政赤字削減を

素直に好感。  イールド・カーブ全体に買われ引けている。 

10年債は約 3.5 bp 利回り低下。

米ドル / 対  円

116.95円

- 1.00

02年国債

7.38 %

- 2.2 bp

Mペソ / 対  円

10.56円

+ 0.08

10年国債

7.62 %

- 3.5 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.076

- 0.015

原油価格

$ 64.08

$ + 1.15

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.743

+ 0.026

金 価格

$ 672.90

$ + 4.10