カルデロン政権の目玉であった税制改革の格子が今週もしくは来週早々にいよいよ

発表になる。 メキシコ GDP 3.0 % を税収として歳入に取り組む計画で、現在

予測されているのはガソリンなどの燃料税の引き上げ。 またアルコールやビンゴ娯楽場、

スポーツ賭博場の増税。 さらに個人商店など非課税部門の課税強化などが中心となるが、

食品や医療は非課税で据え置かれる予定。

メキシコ政府はこの歳入増加を将来の原油価格下落に備えることと平行し、教育・医療

およびインフラ整備に資金を投入する計画である。 今年も財政黒字を保持している

メキシコ財政にとって、更なる歳入増は著名格付け会社がメキシコの格上げをするのでは

ないかとの期待が流れ、昨日のメキシコ株式、債券、為替市場はトリプル高となった。

メキシコ・ボルサ株式市場は 32,218.17 + 89.20高。 前週末比約 0.3 % 上昇。

公的設備の建設増が予想されるため、建築関係の株式が買われマーケットのけん引役となった。

またペソも対ドルで上昇。 先週金曜日からドルが全面安となったことも手伝い、メキシコ・ペソは

対ドルで一時 10.750 近くまで買い込まれている。

さらにメキシコ債券市場も一層の財政黒字化と同国格付け引き上げ期待を反映し、2年国債

利回りは 0.4 bpと小幅低下に留まったものの、10年国債利回りは 7.61 % と前週末比

5.0 bp もの金利低下となっている。

またメキシコ政府は同国最大の国営石油会社であるペメックス社の経営方法変更を計画中との

こと。 今後原油産出量を高めるため、 12 ヶ月かけて現状を検証。 場合によっては一部

設備を民間企業に払い下げ、効率化を図るという。 

昨年ペメックス社からの歳入は、同国財政収入の 38 % を占めている。

昨日のメキシコでは、経済指標が 1件発表になっている。

 4 景気先行指標:  + 0.4 %  (前月比)    ( 3 + 0.9 % )

1,2月マイナス数値となった同国景気先行指標は 3月にプラスに転じ、2ヶ月連続の上昇。

ただ数値構成部門の中で鉱工業生産指数が – 0.06 % (3 + 0.23 %)、ネット在庫が

- 0.31 % (3 + 0.16 %) とマイナスに転じていることもあり、本格的な景気回復までまだ

時間がかかるかもしれない。

米 ド ル/対 円:  123.70円 + 0.20    02年国債:  7.50 % - 0.4 bp

M ペ ソ/対 円:   11.47円 + 0.02    10年国債:  7.61 % - 5.0 bp

  ル/  : MXN 10.777 + 0.008   原油価格:   $ 69.09 + 1.09ドル

  ロ/  : MXN 14.465 - 0.030    金価格:  $659.90  + 1.20ドル



米国金利の大幅上昇、グリーンスパン前連銀議長の新興市場に対する今後のやや

ネガティブな見解などが中南米の金融市場に席巻したが、米国債の上昇やJPモルガン社の

「今回の下げは調整に過ぎなく、新興市場のポジション追加やエクスポージャー拡大には、

今が絶好の買いチャンスである」というコメントなどに助けられ、その影響は軽微なものになった。

メキシコ金融市場もしかり。現在カルデロン政権が税法改正を目指しており、早ければ

今週中にも提出されるとの観測が続いているため、これが下支えの材料となっている。

ただメキシコ財務省は今週ではなく、620日に提出すると述べており、カルステンス蔵相が

来週 国民行動党 (PAN) と連立政権を組む制度的革命党 (PRI) にカルデロン大統領の

税制改正計画の支持を取り付けたのち、公表するようだ。

メキシコ外為市場では、一昨日 火曜日(6/12) のロンドン時間から、上記米国金利の

上昇などを背景に、ペソは対ドルで10.920 から安値 11.020 へと下落。 一日の下げ幅では

9ヶ月振りの安値を記録し弱含み推移のまま昨日も売買が交錯したが、午後からは反転。 

米国 5月小売売上高が + 1.4 % 4月の – 0.1 % から上昇。 昨年 1月以来最大の

伸び率となり、メキシコからの輸入が堅調とされたことでペソに見直しが入り、対ドルで安値の

11.020 から一気に 10.920 へと買い込まれ、一日の高値で引けている。

ただ午後発表になったメキシコの 4月鉱工業生産指数は、市場予測を下回っている。

4月 鉱工業生産指数 + 1.1 % (MM) / + 1.5 % (YY) ( 3月 – 0.2 % / + 0.2 % )

前月比ベースで見ると 4月の鉱工業生産は + 1.1 % 5ヶ月振りのプラスに転じた。

しかしながら前年同月比の市場予測平均は + 2.9 % であったにもかかわらず、実際の

数値は + 1.5 % と約半減。 市場予測以下の数値となった主な要因として、非原油生産は

+ 7.8 % と大きく伸びたものの、肝心の石油生産が前月比 – 3.2 % となり、これが前年

同月数値の伸びの足を引っ張ったようだ。

くしくも同日、グリーンスパン前連銀総裁は、「メキシコの原油生産が減少している。 

仮に今後も減少傾向が続くのであれば、メキシコの財政にとって弊害となるであろう」と

メキシコシティで開かれた講演会で述べている。

現在メキシコの原油生産量は世界第 9位となっているが、2004年の年間産出量

228万バレルをピークに減少傾向となっている。

グリーンスパン元連銀議長は、「メキシコは更なる投資で原油開発を推し進めるべきだ」と

述べているが、現在メキシコ政府は税制改正法審議と同時にエネルギー法の改正を

奨めており、ペメックス社など国営石油関連会社の民営化などで、より活性化した石油開発に

着手する計画である。  また税制改正は南米一少ない税収を改正し、将来の石油価格

下落や産出減少に備えるべく、同国 GDP 総額の3.0 % を歳入として徴収する方向で

法改正が進んでいる。

昨日のメキシコ金融市場、午前中対ドルで 11.00台に入り軟調推移となっていたペソは

午後から急伸。一気に買い進まれ、引けは 10.925の高値引け。 一昨日の終値まで

大きく戻してしている。

ただ債券市場は新興国債券市場が弱含みとなっていることが要因となり、やや頭の重い

展開に終始。長短金利とも 1 2 bp 金利上昇でクローズ。

米ドル/対 円 :   122.55円 + 0.90    02年債:  7.57 %   + 1.0 bp

Mペソ/対 円 :    11.22円 + 0.18    10年債:  7.76 %  + 2.1 bp

Mペソ/対米ドル: MXN 10.923 + 0.097  原油価格:  $ 66.26 + 0.91ドル

 Mペソ/対ユーロ: MXN 14.540 + 0.120   金価格:  $652.70  0.40ドル




つい最近まで 「米国連銀の次の一手は利下げ」、との観測で、中南米金融市場 特にブラジル・

メキシコは非常に堅調な推移が続いていた。  ところが何の経済指標の発表もない米国

債券市場において、10年米国国債利回りがいきなり 5.0 % を超え、一日で 15 BP

金利上昇、価格の急落となり、チャート的なトレンドで見るとこの先 5.25 % 5.50 %

目指すような動きとなった。

この影響を受け金曜日ロンドン市場が開くと同時に各国新興市場の通貨が急落。 トルコ・南ア・

東欧の通貨安につられるかのように、メキシコ・ペソも対ドルで 10.955 から 11.060 まで

一瞬のうちに下落。

暫く 11.000 を越えたところで、で横ばい推移するという、きわめて悪いセンチメントでの取引と

なった。 その後も不安定な状態で米国金融市場の寄付きを迎えたが、前日の大荒れ

マーケットの反動からか、米国株式および・債券市場は買戻しで始まり、その後順調に上昇。

為替市場にも安堵感が漂い始めたことから、他のエマージング通貨同様 ペソは 11.025

近辺からロンドン寄り付きレベルである 10.050まで今度は急速に買い進まれ、まさに

「行って来い」 のチャート形成。 

ただメキシコ株式の戻りが鈍く、ペソはドルに対し再度打ち込まれる場面もあったが、引け

一時間前からメキシコ・ボルサ株式市場が急騰を見せ始めたことで、ペソも急伸。 

引け前は対ドルで 10.900 をタッチする水準まで買われていった。

金曜日のメキシコ債券市場は特にこれといったニュースも無く、外部要因に振り回されるのみ。

市場が開く直前からペソの戻りが早く、債券市場も静かにスタート。 米国債券市場も上昇を

描いたことから、日中は安定推移。 10年債利回りは木曜日の後遺症が残り、前日比ほぼ

変わらずであったが、ペソ急伸を横目に短期債中心の買いが回り、2年債は前日比約 4.5 bp

利回りを落として引けを迎えている。

今週は 6/14 () 4 鉱工業生産の発表がある。 3月の年率 + 0.2 % に対し、市場

予測は+ 1.9 % と大きな上昇が予測されていることから、ペソにとっては良い材料となるかも

しれない。

米ドル/対 円 :   121.65円  + 0.50     02年債:  7.56 % - 4.4 bp

Mペソ/対 円 :     11.15円  + 0.10    10年債:  7.73 % + 0.2 bp

Mペソ/対米ドル: MXN 10.945 + 0.006  原油価格:  $ 64.76 2.17ドル

 Mペソ/対ユーロ: MXN 14.601 + 0.108   金価格: $650.30 14.90ドル



昨日のメキシコ金融市場 米国債券市場が大きく値を崩す中、小幅安に留まり終日安定的な

動きを示した。

実際の法案改正は9月以降になると思われるが、5月下旬から少しずつその格子が

明らかになってきている税制改革法案。 概案は近日中に議会に送られると見られており、

昨日は日刊紙がガソリン税を 1リットルにつき 5セント引き上げると報道。 まだ公式発表

されていないものの、その他にキャピタル・ゲインや付加価値税引き上げなどに手を

加えられる可能性があり、カルデロン大統領も昨日のラジオ・インタビューで、

「ありとあらゆる項目を変更し、現行の税法改正に取り組みたい」と述べ、現在カルステンス

蔵相がその作業に追われていると語っている。

現内閣は今後 6年間 税収を同国 GDP 3.0 % まで引き上げる予定であり、

来るべき原油価格の下落に備えるとしている。

一方金融市場では、シティコープ社が 25社へ実施した聞き取り調査において、メキシコの

インフレ見通しの調査結果を公表。 同社によると今年年末のメキシコの CPI

+ 3.54 % と、5月の + 3.64 % を小幅下回るというコンセンサスとなり、これも

メキシコ債券市場に好材料となったようだ。

昨日メキシコ債券市場では 20 年国債 (MBONO) の入札が実施された。

メキシコ国債落札結果

平均利回り

応札額 (Bil)

落札額 (Bil)

倍 率

20年債

MBONO

7.50%

06-03-2027

7.56 %

15.0 Bil

4.65 Bil

3.23

上記結果のように発行額 46.5億ペソに対し、応札額は 150億ペソとその倍率は

3.23倍に及ぶ好結果。 また 20年債入札においてその落札利回り 7.56 %

過去最低の利回りとなる非常に良い入札となった。

  

また 5月消費者信頼感指数が発表になったが 107.30 4月の 106.30 から

上昇したことも好材料。 特にメキシコ株式市場はこの消費者信頼感指数の上昇と、

税制改革法案を可決を先取りし、昨日もボルサ指数は高値更新。 前日比 + 0.55 %

5営業日連続の有史来高値を作り続けている。

昨日のメキシコ債券市場は好材料が揃ったものの米国債券市場の下げ足が速く、

その影響をうけた。 しかしながら下落幅はそれほど大きくなく、短長期債とも 3.0 bp

前後の金利上昇に留まっている。

ペソもドルが全面高となったことからやや軟化して引けを迎えている。




メキシコ金融市場が再び動き始めた。 カルデロン大統領は日刊紙のインタビューにおいて、

「税制改革はほとんど完了間近となっている」と、政府の公式発表を待たずに新聞でそれを

表明。 これは 3月に可決になった公務員年金改革法案に次ぐ新たな財政赤字削減を

狙った改革で、メキシコ GDP 3.0 % の税収を確保する狙いがある。

メキシコは中南米諸国で最も税収の徴収割合が少なく、財政赤字削減と道路・学校整備など、

インフラ再構築のために大幅な税制改革に乗り出す必要性に迫られている。 これを補完

するため現行の税制度を改め、より徴収額の多い法律改正を狙っているのであるが、それを前に

有識者や野党などとの会談を控えており、6 20日以降にスタートする予定となっている。

ただカルデロン大統領の属する国民行動党 (PAN) は、連立政権を組む制度的革命党

(PRI) にその協力を正式に取り付けていない段階であり、また野党である民主革命党

(PRD) の抵抗も、こと税制改革に関してはかなり強いものがある。

しかしながら前回 3月の公務員年金改革法案が、議会内で圧倒的多数で可決になったのが

記憶に新しく、税制改革法案も一旦議会の審議に入ればスムーズに法制化されるのではとの

期待感も入り混じり、再びメキシコ金融商品の買いへと結びついているようだ。

3月に実施された公務員年金改革法案でも、メキシコ株式・債券市場が大活況を呈し大幅な

国内金利の低下と株式市場の上昇を伴った。

さらに昨日発表になった 4月財政収支も + 357億ペソの黒字となり、昨年同月比 + 9.4 %

増加。 また原油からくる歳入を除いた純税収は 12.0 % も増えており、PEMEX社からの

収益の伸びは +6.0 %

一方歳出も前年同期比 15.1 % 伸びているものの、景気成長に伴う税収増で引き続き

財政黒字が達成されている。

2007年度 4月現在の財政黒字は 1,380 9,900万ペソ ( 1 4,700億円) となり、

2006年同期の 864 8,300万ペソを 59.0 % を上回る健全な財政収支が形成されている。

昨日のメキシコ金融市場は、カルデロン大統領の意欲的な政策実行表明を評価。 メキシコ・

ペソは寄り付きの対ドル 10.840 から一気に買い込まれ、引けは高値の 10.740 と大きく上昇。 

メキシコ国債も終日買い先行となり、2年国債は 3.0 bp10年国債は 6.0 bp もの利回り

低下を見せ、大活況の中引けている。

今年 3月同様、この基調は暫く続く可能性が高いかもしれない。

米ドル/対 円 :   121.55円 - 0.10     02年債:  7.50 %   - 3.1 bp

Mペソ/対 円 :     11.31円 + 0.06   10年債:  7.53 %  - 6.1 bp

Mペソ/対米ドル: MXN 10.743 + 0.070  原油価格:  $ 63.49  0.14ドル

 Mペソ/対ユーロ: MXN 14.430 + 0.113   金価格:  $659.30  4.10ドル



一昨日カルステンス・メキシコ財相が、「今年上半期のメキシコの成長率は + 2.8 % と低水準が

予測されるが、下半期は + 3.8 % に上昇。 さらに米国経済の回復から 2008年は + 4.0 %

成長が見込まれる」とし、「昨年メキシコは + 4.8 % の成長を達成したものの、同国輸出の

90 % を占める米国経済の鈍化により、今年全体の成長率は + 3.3 % に落ち込むであろう」と

述べた。

さらに、「過去 10年、メキシコ経済は平均で + 3.5 % の成長であったものの、近年実施予定の

税制、労働、およびエネルギーなどの構造改革が軌道に乗れば、メキシコの信頼性が一層増し、

今後の 10年は + 4.0 % の経済成長達成が可能となろう」と、今年から来年にかけて予定

されている税法やペメックスからの歳入改正、および労働市場改革などからメキシコ経済に

もたらされるメリットを強調し、今後の構造改革推進に意欲を示した。

上記発言が昨日のメキシコ金融市場に好感材料となり、ペソは対ドルで強含み推移。現地時間

昼過ぎ頃まで堅調推移を続けた。

しかしながら日中に発表になった 4月貿易収支が米国への輸出減少 ( 211億ドル + 6.9 % )

反し輸入が堅調であった ( 219億ドル + 12.1 % ) ことから市場予測であった  3 6,000

ドルを大きく上回る  7 2,800万ドルの貿易赤字となったことをきっかけにペソが反落。

ジリジリと後退を続け結局寄り付きレベルまで戻してしまった。

ただ良いニュースもでている。 金融市場引け前後オルティス・メキシコ中銀総裁が、「メキシコの

長短金利格差が狭いレンジとなっていることは、同国のインフレが金融当局の支配下に置かれて

いることを投資家に示しており、インフレ期待感のアンカーとして働いている」と、メキシコ中銀の

金融政策が同国インフレの制御を完全にコントロールしていると自ら示した。

(: メキシコのイールド・カーブは元来インバートしているため、毎年のインフレ低下と共に

長短金利は年々縮小傾向となっている)

さらに、「過去 4050年、メキシコ経済ははっきり言って最悪であった。 それが今日見事に

立ち直りつつある」とし、「 2,3 % の高成長率の違いが 2030年には大きな格差となって

現れてくる。 例えば毎年 3.0 % の経済成長は一人当たり 15,000ドルの GDP となるが、

これが 5.0 % となるのであれば 23,000ドルへと大きく拡大する。 残念ながら OECD

加盟国の中でメキシコは経済成長に対する教育が最も遅れている国の一つであり、競争力を

強化するためにもこの充実に力を入れるべきである。 例えば市中銀行は、過度な消費を

導くようなクレジット・カードの乱発を控えるべきである」などと、今後のメキシコ経済の健全なる

成長を達成するためにも、自国民への経済に対する教育水準の向上を訴えている。

昨日のメキシコ金融市場、ペソは行ってこいの動きを示したものの、オルティス中銀総裁が

インフレに対して楽観的な意見を示したことを評価。 長期金利は横ばいであったが、短期債には

買いが入り、長短金利格差は 1 bp 改善して終了した。

米ドル/対 円 :   121.65円 + 0.10    02年債:  7.57 %  - 0.6 bp

Mペソ/対 円 :    11.26円 + 0.01   10年債:  7.70 %  + 0.1 bp

Mペソ/対米ドル: MXN 10.802 - 0.009  原油価格:  $ 65.77 + 0.26

 Mペソ/対ユーロ: MXN 14.538 - 0.021   金価格:  $662.60 + 2.70


月曜日ということもあり終日静かなメキシコ金融市場であったが、底堅い動きで今週のスタートを

切った。 まずペソは今週も堅調推移。 2 28日に対ドルで 11.200 割れの底値を付けたあと、

4 30日のメキシコ中銀の 25 bp 利上げを境にペソ買いが加速。 昨日は 10.77 と、この

2ヵ月半で対ドルで3.8 % の上昇。 また同期間対円で 1ペソ 10.30円から 昨日は 11.25円と、

9.2 % の上昇を示している。

ただメキシコ債券市場はこのところ様子見横ばいが継続。 4 30日の利上げで 10年国債

利回りは 7.45 % から 7.78 % まで崩れた後、7.70 % を境にこの半月の間ほとんど横ばい

推移。 同 2年債も7.25 % から利上げ幅を全て含んで 7.55 % にまで利回りが上昇した後、

ほとんど変化がない。

一方株式市場は資金流入が続き、連日の高値更新。 鉱業や通信関連の大型企業株式が

賑わいを見せていることもあり、3月から現在まで調整局面がほとんど無く、ボルサ指数は

26,000 から昨日の 30,800まで右肩上がりの上昇となっている。

メキシコではマイナーなニュースが一件。 週末に行われたユカタン州知事選挙において、

カルデロン大統領の所属する国民行動党 (PAN) の候補が制度的革命党 (PRI) 候補に

破れてしまったようだ。

昨年12月にカルデロン大統領が就任して以来初の大型選挙ということもあり、国民行動党は

積極的な応援戦略を展開。 選挙応援妨害すれすれの戦術を取ったことから、選挙期間中

一時連立政権を組む制度的革命党から、「これ以上過度な応援を続けると連立政権を離脱する」

との声が上がったことも含め、今回の同州知事選挙も大接戦となったものの、最後に息切れと

なったようだ。

この影響で昨日はペソがやや軟化したものの、今後は逆に良い結果をもたらしそうだ。

制度的革命党所属の知事が勝利を得たことで、連立政権を組む国民行動党にとってはむしろ

好都合。 引き続き両党の関係が維持されることになり、今後実施予定の税制やエネルギー

改革法案の成立がスムーズに討議される可能性がより高まってくると考えられる。

最終集計結果はまだ発表されていないものの、出口調査による選挙結果はほぼ決定。

因みにユカタン州の新知事は イボネ・オルテガ(Ivonne Ortega) 氏、制度的革命党 (PRI)

所属が就任予定となっている。

昨日のメキシコ金融市場は終日様子見。 選挙結果を気にしながら、為替・債券市場とも

閑散。 前週末比ではやや軟調地合いで引けている。

米ドル/対 円 :  121.45円 + 0.35    02年債:  7.57 % + 1.4 bp

Mペソ/対 円 :   11.28円 + 0.07   10年債:  7.70 % + 1.9 bp

Mペソ/対米ドル: MXN 10.770 + 0.030  原油価格: $ 66.27 + 1.33

 Mペソ/対ユーロ: MXN 14.505 + 0.084   金価格:  $663.80 + 1.80




最近の米国経済鈍化の余波を受け、依存度が高いメキシコ経済も景気後退色が鮮明に

出始めたようだ。昨日発表になった 3月鉱工業生産指数、

 

   

前月比

前年比

前月比

前年比

3

鉱工業生産指数

- 0.23 %

+ 0.2 %

2

- 0.51 %

Unch



前年比で + 0.2 % と、市場予測平均であった + 1.0 % を大きく下回る数値となり、前月比

では 4ヶ月連続のマイナス成長である – 0.23 % となった。

メキシコの鉱工業生産は昨年 11月まで連続年率 + 4.0 + 5.0 % の高水準の伸びを

示していたものの、12月に + 1.6 % に急低下。 その後も低水準が続き、ほとんどゼロ成長と

なっている。

特に製造業が不振で 3月は – 0.5 % (2 – 0.1 %)。 これを補っているのが財政支出で

賑わう公共関連部門の + 5.1 % ( + 4.0 %)と、建設部門の + 1.0 % ( – 1.1 %) であり、

主に米国へ輸出関連産業は軒並み低数値を記録している。

特に自動車関連産業は今年第 1四半期 – 12.0 %。 昨年同期は + 23.0 % であったことも

含め、米国経済の回復もしくは米国連銀の利下げが待ち望まれるところともいえよう。

またソヨ経済相は この鉱工業生産の数値を取り上げ、「4月メキシコ中銀の利上げは時期尚早で

あった」と暗に批判。 「メキシコのインフレは中銀ターゲットである + 4.0 % を下回っていることも

あり、米国経済の鈍化の影響を寄り迅速に取り込むべきだ」と述べ、メキシコ経済の一層の

落ち込みを物語るような見解を示した。

                                       - to be continued -




上から ↓


一方議会では財政赤字削減に関し、3月に可決した公務員年金改革法案に続く、税法改革法案

制定作業の準備が始まりかけている。 今回の税法改革法案 は市民生活に直接かかわることも

あり、6月に専門委員会を設置。 8月に議会答弁がなされる予定となっており、現在優遇税制

措置が採られている農業・食品や輸送産業などの大手企業に対し増税措置を採り、中小企業は

据え置きなど、現行の税制を大きく変更することになる。 詳細はまだ決まっておらず、早ければ

6月中旬にその格子が発表される予定。

昨日のメキシコ金融市場は材料不足で大きな動きはなし。 母の日のための国内送金が一巡

したこともあり、ペソも軟調。 この影響でメキシコ債券市場も小幅安で引けている。

米ドル / 対  

120.20

+ 0.15

02年国債

7.56 %

+ 0.6 bp

Mペソ / 対  

11.12

- 0.02

10年国債

7.69 %

+ 2.0 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 10.805

- 0.004

原油価格

$ 63.17

$ + 0.71

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.683

- 0.056

 価格

$ 674.50

$ + 4.40



先週金曜日 ( 4 27 ) メキシコ中央銀行は政策決定会合の席上、自国の政策

金利である Lending Rate 25 bp 引き上げ、 7.25 % に誘導することを決定した。

メキシコ中銀は 2006 3 24日に Lending Rate 7.25 % から

7.00 % に引き下げて以来、1.1年ぶりの政策変更となり、また金融引き締め策を

採ったのは、2005 504日に同レートを 9.50 % から 9.75 % に引き上げて

以来となり、その後 2年間 金融緩和政策が続いていた。

メキシコ中銀は、今回の利上げ実施の理由として、

*   メキシコのインフレ (CPI ) 見通しが第 3四半期まで 年率 4.0 % 4.5 %

レンジで推移し、その後年末にかけて若干低下すると思われるものの、中銀の

インフレ・ターゲット上限である 4.0 % を上回る可能性が高く、その事前

予防のため。  また 5月の CPI は若干高くなりそうだ。

   * メキシコ中銀と金融市場の信頼性の向上。

.                 の 2点を挙げ、今回金利引き上げを実施したと述べている。

市場関係者は突然の利上げに驚愕。 Bloomberg社による 16名のエコノミストへの

事前聞き取り調査では その全てが金利据え置きを見込んでいたこともあり、全く

予想外の金融引き締めとなった。

4月上旬のメキシコ CPI は年率で 3.96 % と、3月の + 4.21 % から下落。 年末

から年初にかけて高騰していたトルティーヤ小売価格も カルデロン大統領が1月に

1キログラム当たり 8.5 ペソを上限価格とする統制策を発令し、便乗的に上昇していた

その他穀物、牛肉、卵などの食品価格も最近では落ち着きを取り戻し始めていた。

さらにメキシコ政府は 4月末で期限を迎えるトルティーヤ上限小売価格統制策を

8 15日まで延長することを決定。 これら一連の動きから 金融市場関係者の

間では、メキシコ中銀の金融政策は当面のあいだ様子見スタンスとなると見る

向きが強かった。

 同時にメキシコ中銀は、米国経済の鈍化と利上げ実施で同国 GDP見通しを

下方修正。 当初今年の経済成長率を + 3.25 % + 3.75 % と予測していたが、

+ 3.0 % + 3.5 % へと引き下げている。

ただインフレ見通しに変更を加えておらず、国内トルティーヤと海外穀物価格の

動向にもよるが、年末には+ 3.5 % + 4.0 % のレンジに落ち着くとし、

特にフルーツや生鮮食料品価格の動向が同国 CPI の鍵を握ると見ている。

一方カルステンス蔵相は政府としての昨日同国経済見通しを発表。 「 米国経済の

鈍化が予想以上のペースで進んでいることもあり、メキシコの経済成長の阻害要因

として働いている。今年のメキシコの GDP は、+ 3.3 % + 3.6 % となろう」とし、

年初予測していた + 5.0 % に近い成長率達成は難しくなってきたことを表明している。


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