先週金曜日 ( 4月 27日 ) メキシコ中央銀行は政策決定会合の席上、自国の政策
金利である Lending Rate を 25 bp 引き上げ、 7.25 % に誘導することを決定した。
メキシコ中銀は 2006年 3月 24日に Lending Rate を 7.25 % から
7.00 % に引き下げて以来、1.1年ぶりの政策変更となり、また金融引き締め策を
採ったのは、2005年 5月04日に同レートを 9.50 % から 9.75 % に引き上げて
以来となり、その後 2年間 金融緩和政策が続いていた。
メキシコ中銀は、今回の利上げ実施の理由として、
* メキシコのインフレ (CPI ) 見通しが第 3四半期まで 年率 4.0 % ~ 4.5 % の
レンジで推移し、その後年末にかけて若干低下すると思われるものの、中銀の
インフレ・ターゲット上限である 4.0 % を上回る可能性が高く、その事前
予防のため。 また 5月の CPI は若干高くなりそうだ。
* メキシコ中銀と金融市場の信頼性の向上。
. の 2点を挙げ、今回金利引き上げを実施したと述べている。
市場関係者は突然の利上げに驚愕。 Bloomberg社による 16名のエコノミストへの
事前聞き取り調査では その全てが金利据え置きを見込んでいたこともあり、全く
予想外の金融引き締めとなった。
4月上旬のメキシコ CPI は年率で 3.96 % と、3月の + 4.21 % から下落。 年末
から年初にかけて高騰していたトルティーヤ小売価格も カルデロン大統領が1月に
1キログラム当たり 8.5 ペソを上限価格とする統制策を発令し、便乗的に上昇していた
その他穀物、牛肉、卵などの食品価格も最近では落ち着きを取り戻し始めていた。
さらにメキシコ政府は 4月末で期限を迎えるトルティーヤ上限小売価格統制策を
8月 15日まで延長することを決定。 これら一連の動きから 金融市場関係者の
間では、メキシコ中銀の金融政策は当面のあいだ様子見スタンスとなると見る
向きが強かった。
同時にメキシコ中銀は、米国経済の鈍化と利上げ実施で同国 GDP見通しを
下方修正。 当初今年の経済成長率を + 3.25 % ~ + 3.75 % と予測していたが、
+ 3.0 % ~ + 3.5 % へと引き下げている。
ただインフレ見通しに変更を加えておらず、国内トルティーヤと海外穀物価格の
動向にもよるが、年末には+ 3.5 % ~ + 4.0 % のレンジに落ち着くとし、
特にフルーツや生鮮食料品価格の動向が同国 CPI の鍵を握ると見ている。
一方カルステンス蔵相は政府としての昨日同国経済見通しを発表。 「 米国経済の
鈍化が予想以上のペースで進んでいることもあり、メキシコの経済成長の阻害要因
として働いている。今年のメキシコの GDP は、+ 3.3 % ~ + 3.6 % となろう」とし、
年初予測していた + 5.0 % に近い成長率達成は難しくなってきたことを表明している。
- to be continued -