やっとこの話題に着手しました。以前より一度ブログのネタにしたかった内容です。

今回はこのジーンズにクローズアップです。ってこの写真だけでわかったら、かなりのマニアです。
(題名で想像付くかもしれませんが・・)

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この写真の
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上の写真の真ん中のジーンズです。これでも相当のマニアですが、ヒントは左写真は66後期収縮率8%(79年) 右は赤耳前期(83年)、そうです。66後期収縮率10%品についてです。

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66後期10%の洗濯タグです(写真の裏面に10%と記載)。1981年3月である事がわかります。確か1981年4月から赤耳黒カン前期になるはずで、本当の末期モデルとなり今回のブログにピッタリです。ちなみに、これはご存知と思いますが写真から6_と524は同じ工場(エルパソ工場)である事がわかります。

<ここ最近のインターネット情報と雑誌情報>
  「66後期は洗濯タグの収縮率8%表示まで、たとえTOPボタン裏が6_でも洗濯タグの収縮率が10%ならば赤耳です」とはっきり記載されております。この根拠として「生地が一緒」とありますが本当でしょうか??生地まで説明し根拠を書かれているものを見た事がありません。
90s頃の古着ブーム時代、バックポケット裏がチェーンステッチ、トップボタン裏6_刻印は全て「66後期」と認識して来ておりますし、かつて66後期10%の濃色と66前期の濃色と悩み66前期はビックEを所有していた事もあり、生地感が異なる66後期を1万円差位で購入しました。赤耳も数種類所有していましたが、色合い、生地感は全く赤耳と異なるものです。最近の情報を知らない友人に話をしたところ、「何そんなレアなもんあるの?」レアかどうか微妙ですが・・・当時情報は私より詳しいにも関わらずやっぱり知りません。
そこで今回66後期8%と10%、赤耳前期(黒カン)と比較していきますね。

1.生地感の違い
66後期10%生地のアップ
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赤耳黒カン前期のアップ(超濃色)
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66後期は赤耳黒カン前期と比較して少し黒っぽい色をしています。インディゴの着色方法等の違いと思いますが赤耳は青っぽいきれいな色です。どちらも似ていますが所有していればわかると思います。この上のアップの写真は66後期10%となり、そこそこ色落ちしておりますが、濃い部分は黒っぽく見えます。赤耳は1ウオッシュ程度で保管しているものですが色が全体的に青っぽく、これを裏付けるものです。
(ちなみのこのアップレンズ・カメラは長男のチャレンジの付録だったりします(笑)20オンスデニムと14オンスの違いなど写真取るとわかり、余計な機能が無いため色合いも嘘がなく面白いです、がその撮影姿は・・・)

66後期10%の生地感と8%はどちらもやや生地が固めな印象で同じです。赤耳は生地のしっかり感はあるものの柔らかめで、やや生地が密集したというか、風通しの悪い、暑い時期は少しムレる感じがあります。
これは私の経験で、朝寝ぼけながら急いで起きて66後期10%を履いて電車に乗ったつもりが、「なんかムレ感があるな」と思ったら赤耳を履いていたという経験があります。おおざっぱにはこんな感じです。

2.色落ちの違い
  66後期10%の色落ち
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66後期10%の色落ちです。写真での表現は限界がありますが、かなり縦落ちしており、501特有のムラ感のある縦落ちが得られております。少し大事に履きすぎたかメリハリはありませんが、生地は固めなので履き込めばヒゲだらけも目指せます。本当にいいジーンズです。今からでもヒゲ落ちは狙えそうです。もう少し頑張って?履いて色落ちを紹介します。

66後期8%色落ち
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色落ち感は66後期10%と同じです。色味も同じ、履き心地も同じ。この66後期8%はワンウオッシュ品なのか、毛羽立ちがまだ残ってますが全体的に色落ちしておりこの先の色落ちはあまり期待できない気がします。ちょっと残念。。。
赤耳黒カン前期色落ち
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う~ん写真での伝達は非常に厳しい! 赤耳の違いのページでも記載しましたが、この赤耳は丁度縦落ちの目立つ時期がありこれに差し掛かっております。結構いい感じなのです。このせいで66後期10%は赤耳と呼ばれるのでしょうか?でも実物を見て比較すると66後期10%の方が一目で縦落ちが目立っております。
次に示す写真は明らかな違いがあります。

66後期10%の裾付近の色落ち
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66後期8%の裾付近色落ち
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66後期は10%も8%もイナズマ?のような色落ちがあります。生地が固めなため、洗濯時にシワが入るとそのままになりシワが擦れてこうなるものと思います。XXでもこのような色落ちを見た事があります。
でも赤耳ではこのような色落ちはほとんど見ません。66後期は古着屋で見つけると必ずと言って言いほど「イナズマ落ち」(すみません。ダサイ名前を付けましました)

赤耳黒カン前期
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イナズマ落ち?(連呼)はほぼ見られません。
(この方が良い色落ち?)

3.ディティールの違い
66後期10%のバックポケット
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66後期8%バックポケット
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66後期は8%も10%も写真の通りポケットが大きく(やや10%の方が小さい)端の2本ステッチはは66前期と同じで隠しリベットが付かない程幅が狭いです。またカン止はポケットを取り付ける時逆さまでカン止めし、元に戻して端を縫う製法です。リペアの経験があるとわかりますが見た目でもわかりますよね。一方赤耳は

赤耳黒カン前期バックポケット

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ポケット端の2本ステッチの幅が広く、隠しリベットが入れられそうな状態です。(もちろんありませんが)ポケット全体は明らかに小さく、501史上もっとも小さいと思います。また上部カン止めはポケットを取り付けてからカン止めしているのが写真で明らかです。カン止め後ひっくり返していません。
ここは66後期と赤耳の明確に違いがわかるポイントです。

赤耳黒カン前期 パッチ
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今回は赤耳の写真の方が先になります。写真のパッチ左下に「SW」という文字が見えますでしょうか?SW=シングルウオッシュ??という意味と思いますが、1ウオッシュは以前カラー名がSWと言いました。もしかするとこの文字の由来は1ウオッシュかとも思いましたが、赤耳のデットストック(ノンウオッシュ)にも「SW」と書かれており、つまりカラー名称以外で記載されています。一方66後期のパッチには「SW」がありません。(写真下)
66後期パッチ(8% 10%共通)
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66後期10%も8%も「SW]の記載はありません。

いかがでしょうか?私は以前トップボタン2_の66後期10%も所有していましたが66後期そのものです。トップボタン6_の66後期10%はそこらじゅう?で見ますが、赤耳のディティールは見た事がありません。今回私が紹介したディティール以外にも66後期ならではのディティールがありますが、具体的にわかる証拠は示せたと思います。

まとめますが、私のブログを見て、66後期10%は「赤耳」ではなく「66後期」となってくれれば良いと思いますが、このような間違った情報は一度流れてしまうとなかなか変わりません。情報を流す側も気を付けてほしいもので、66前期までが天然インディゴ100%というのも私はとっても怪しいと思っており、色々理由がありますがもう少し根拠を持って話せるまで温めます。話は反れましたが今後もトップボタン6_、バックポケット裏チェーンステッチ、洗濯タグ10%は「赤耳」と語られる日が続くと思いますが、私のブログを見た人はせめて66後期と胸はって言いましょう。別に赤耳だろうが、66後期だろうがどっちでも・・という人は流してください(というかこのブログ読まないですね)。

でもラッキーにもみんなが「赤耳」として解釈し、知っている人は「66後期」が買える得をする事になります。何も語らず得をしましょう!