シッピング・ニュース
新聞社のインク係を解雇され、性悪の女房にも事故死され、踏んだり蹴ったりの主人公
人生を再生すべく、先祖の地ニューファンドランドへと移り住む
名匠ラッセ・ハルストレム監督が描く、暖かな人間ドラマ
- アスミック
- シッピング・ニュース 特別版
第一印象は消化不良をおこしているなといった感じ
キャストも完璧
ケイト・ブランシェットの悪妻ぶりは堂にいっているし
ケビン・スペイシー、ジュリアン・ムーア、ジュディ・ディンチも安定した演技
脚本も嫌いじゃない
たいした事件が起こるわけじゃないけど
中年の男の人生の再生をよく描けていると思う
でも、なんか印象に残らない
悪いところは一個もないのに
いや、一個だけあった
最後はハルストロらしく家が嵐で壊れて終わる
嵐で窓ガラスが割れるシーンがあるのだが
ガラスが家の外に飛び散っていた
風で割れたなら、ガラスはなかに飛ぶだろう!
あきらかに、室内の気圧を高くして、ガラスを割った感がある
でも、これ自体は映画の欠陥ではない
良い映画だけど、明日には忘れそうだ
君に読む物語
ある老人ホームで、認知症の女性に、若い男女のラブストーリーを話してきかせる老人がいた
その物語は、ある夏に出会い恋に落ちたアリーとノアの物語
しかし身分の違いがふたりを引き裂き、
アリーとノアは別々の人生を歩むことになるが…
2005年の純愛は『君読む』からのキャッチコピーで宣伝された
ベタベタのラブストーリー
- ハピネット・ピクチャーズ
- きみに読む物語 スタンダード・エディション
まず邦題はこれで良いのだろうか?
最近の日本語は形容詞がやたら長い気がする
綿谷りさの『蹴りたい背中』のせいだろうか
日本語は本来、重要な意味が後半に来るべきだと思うのだが
内容は純愛
とある恋人同士が目の前の苦難にもめげず、結ばれました
めでたし、めでたしという話
すません個人的にこの手の話が嫌いなので
口調が皮肉っぽくなっています
べつに映画に欠陥があるわけではないのです、あしからず
純愛ものは時代設定を過去にしなければならない点だろう
純愛につきものなのは二人を引き裂く苦難
それが、『君に読む』だと身分だったり、
ブロークバックマウンテンだと「同性愛」だったりすのだが…
現代はそのようなタブーが消滅しているといっていいだろう
資本主義経済が蔓延する現在、努力するれば、何でも叶う
フランシス・フクヤマが言うところの『歴史の終わり』である
だから、時代設定が現代の純愛って難しそうだ
二人を分かつ問題は全て、努力で解決できる
悲壮感がない
もう、愛し合う恋人を引き裂くには、どっちか死ぬしかない
でも、そんな演出じゃ泣けない
というわけで、純愛が成立しにくくなっている昨今、
『君に読む物語』の認知症が、二人の間を裂くというのは
新しくて嫌いじゃない
ジーナ・ローランズの演技も良かった
というわけで、『君に読む物語』は
恋人を殺して引き裂く演出をする映画よりは、好印象でした
『世界の中心で愛を叫ぶ』よりは泣けるでしょう
イーオン・フラックス
近未来、人類は品種改良の麦から発生したウィルスによって99%が死滅
新しく発明されたワクチンによって、難を逃れた人々は
外界から隔離された都市で、平和に暮らしているはずだった…
だが、そこには重大な秘密があった!
反政府組織「モニカン」の美しき刺客イーオン・フラックスが大活躍
アメリカで大コケ、
シャーリーズ・セロンのキャリアに傷がついたという本作
あまりの評判の悪さに覚悟していきましたが、意外に楽しめました
というか、何でアメリカでコケたのかわかりません
たしかに、クローンを絡めた哲学的なテーマで、脚本が浅いといえば、浅いです
「人生は一回きりだから生きる意味がある」という、
重い台詞も、ふーんって感じで聞き流してしまいます
でも、脚本に破綻はありません
クローンというテーマがこのポップな映画に不似合いな感じがするだけです
シャーリーズ・セロンの肢体にため息ついて
アクションにハラハラドキドキして
敵同士で恋におちて
最後に大爆発!
アメ公の好きそうな内容じゃないですか?
ホント何でコケたんでしょうね?
随所に見られる日本のアニメへのオマージュも嬉しいです
番傘の日傘さしてたり、格子戸から月明かりが漏れていたり
見たことないけど甲殻機動隊っぽいです
あー楽しかった
でも、こうもみんなの評価が低いと自分の映画の観察眼を疑ってしまいますね
『甲殻機動隊』とか『AKIRA』とかを観ている人には
まだまだ『イーオン・フラックス』は甘いということでしょうか?
もっと勉強します
21グラム
心臓の提供者を待つ大学教授(ショーン・ペン)
キリスト教を信じ更正した前科者(ベニチオ・デル・トロ)
平凡で幸せな生活をおくる主婦(ナオミ・ワッツ)
交わることのなかった三人の人生が、一つの交通事故によって交錯する
主要キャスト三人は2003年のアカデミー賞に全員ノミネート
時間と空間をブツ切りにした編集でも話題になった
- 東北新社
- 21グラム (初回出荷限定価格)
とても重厚な映画です
かわいらしい串の刺さったサンドイッチとか、
ポークチョップとか、星条旗のタンクトップとか、
出てくる小道具はどこにであもあるものなのに重厚
重厚な映画を撮影するときは、
小道具も重たかったり無機質だったりするものです
その方が視覚的な圧迫感や緊張感を出せるわけですから
でも、この映画はそんなことはしません
子供の玩具もちゃんと撮ります
その演出が、リアルさを出すとともに
交通事故という悲劇の酷さを際立たせ
本当にやるせない映画にしています
この映画はキューブリックの『時計仕掛けのオレンジ』と同じテーマです
『時計仕掛けのオレンジ』は極悪非道主人公を
最新の更正システムを使って、善人にする
しかし、問題があって彼を元に戻す
そして「元に戻った」と叫んで、喜んで女を犯す主人公のシーンで終わり
この映画も「元に戻って」終わりです
問題になっているのは「臓器移植」と「人口中絶」
どちらも議論を要する問題であり、
人間が神の領域に手を出そうとしているバベルの塔の命題を含んでいます
バベルの塔は雷によって崩れましたが
「臓器移植」と「人口中絶」にはどのような鉄槌がくだるのか?
元に戻るとは一体?
本当に優れた脚本です!
一見の価値ありですが、話題のブツブツ編集で内容が
わかりづらいかもしれません
わからなったら二回観よう!
ブロークバックマウンテン
1963年、羊の放牧の職を得た二人の青年
自然のなか二人の友情は次第に許される関係に…
保守的だったアメリカで密かに愛を育んだ
カウボーイ同士のラブストーリー
アカデミー賞がらみの映画で
ジェイク・ギレンホールが好きで観ました
ある雑誌のインタビューでジェイク君
「男同士のラブシーンについては、全然覚えていない」
などと意味深な発言をしていました
もしや、裸は吹き替えか?と思い
そればっかり気になって、いまいち内容には集中できなかったかも
ちなみにジェイク君はちゃんと体当たりの演技でした!
お気に入りのくだりは、イニス(ヒース・レジャー)が牧羊の仕事を終え、
ジヤック(ジェイク君)と別れるところ
もしかしたら、もう二度とあえないかもしれないと
ヒース・レジャーは圧巻の泣きの演技をします
その姿を逆光を利用し、シルエットで撮ったアン・リーも偉いです
そしてその次、挿入されるのがイニスとミシェル・ウィリアムズの結婚式のシーン
このミシェルの表情が切ない
何も知らない純白の花嫁を完全に演じきっています
溢れんばかりの幸せと未来への不安が絶妙に共存
その漠然とした不安は現実であることを
観客は知っているわけですから、かわいそうでかわいそうで
良い編集です
その後ミシェルは夫の罪に気付くわけですが
それに気付かないふりをして、しばらく暮らします
でも、鬱憤はたまっていくわけで
その腹に爆弾かかげた演技が絶妙です
いつ爆発するかわからず、痛々しくて観てられなかった!
アカデミー助演女優賞ノミネートも納得です
十三日の金曜日
過去に様々な惨劇が起こったキャンプ場
クリスタルレイク
そこにやってきた若者たちが
何者かによって殺されていく!
あの傑作シリーズ第一弾!
以降ネタバレあり
有名すぎる本作
お勉強のつもりでみました
オチも『スクリーム』の冒頭で知ってましたしね
でもとても楽しめましたよ
破綻の無いサイコサスペンスです
犯人の視点でみせるカメラワークも
これが初期のものだと感慨深いです
問題の犯人はジェイソンのお母さんだというオチ
次回からジェイソン本人が犯人に変わるようですが…
これって少し『SAW』っぽいですね
ジグソウが若いねーちゃんに引継ぎましたもの
『SAW』もネタギレ次第、マニアックな殺人マシーンで
じゃんじゃん殺しまくるスプラッターに転換すればいいと思う
レクイエム・フォー・ドリーム
必ず四本の映画があがります
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』
『火垂るの墓』
『自転車泥棒』
『レクイエム・フォー・ドリーム』 といった具合です
今回、そのうちの一つを観たわけですが…
いやーすごかったです
今までの映画人生のなかでも一、二を争う良作でした
ある日、孤独な老女サラにテレビ出演の依頼が舞い込む
喜ぶサラはそれを機に、薬によるダイエットを始めるが、
その薬は依存性の高いドラッグだった
そして彼女の息子ハリーも、恋人や友人とともに
ドラッグにはまり身を持ち崩していく…
まず編集やカメラワークがかっこいい!
固定カメラによる映像(バラエティの絶叫マシンとかの撮影で人物をアップで撮るやつ)
が多様されていますが、この効果が絶大です
人物と風景が切り離されたような違和感を産み
麻薬中毒の患者の見ている風景が生々しく伝わってきます
以降ネタバレ
四人全員、悲惨な末路を辿ります
そしてラストは、サラの幻想で終わるのですが
これがまた痛々しい
出たかったテレビのステージを赤いドレスで歩くサラ
四方からスポットライトが当たり
司会者が「あなたがこの番組に呼ばれたのは、息子さんの成功のためです」と宣言する
そこにスーツを着たハリーが現れ、二人は抱き合う…
つまりサラは息子も破滅してしまったことを、まだ知らないのです
息子の成功がサラを支えている…
しかし、観客は「息子の成功」など幻想にすぎない
ということを知っているわけですから、やるせない
人生には何らかの希望が残るものだけど
この映画は全ての希望をたたきつぶして、終わるのだ
本当にやるせない
ドラッグはダメ、ゼッタイ
- ジェネオン エンタテインメント
- レクイエム・フォー・ドリーム
サイレン
喘息を患う弟の療養のため
由貴(市川由衣)は、父とともに夜美島に渡る
到着してすぐ、由貴は島民たちの奇妙な視線を感じた
そして、由貴は隣家の女性から島で暮らすための忠告を受ける
それは、「サイレンがなったら外へ出てはいけない」という内容
やがて由貴の周囲では奇妙な現象が起こりはじめる…
「サウンド・サイコ・スリラー」は良いコピーだ。
サ行の連続はシャープな感じがする
シネコンで鑑賞したので音響は良かった
で内容は…
まあ、これ以降「サウンド・サイコ・スリラー」というジャンルの映画は、
作られないだろうな…と感じさせるものだった
以降完全ネタバレ
まずオチにがっかりである。
サイレンは主人公の頭のなかでだけ鳴っているというもの。
ゲーム『サイレン』の特徴であるゾンビ(屍人)などの
怪奇現象も主人公の幻覚だということだそうだ。
夢オチそのものを否定するわけではないが、
夢オチもそこに至るまでの根拠と伏線がしっかりしていなければならない。
今回、主人公が妄想を抱くきっかけとなったのは、弟の死だそうだ。
まあ、弟の死という現実を否定するために
弟が生きている幻覚を持ったというのは納得できる
だが、サイレンの音は弟の死と何ら関係はない。
それにゾンビも、思わせぶりな赤い布や、食器類も無関係だった。
妄想の必然性がない
統合失調症の患者も、彼らなりの論理を持って
幻想を抱いているということを百年も前にユングが発見したではないか。
「妄想だから何でもあり!」なんて観客を納得しない!
これなら夢オチにせず、普通のゾンビ映画として
作っってもらった方が楽しめただろう。
むしろ妄想にとらわれた少女の悲劇を描きたいのなら
ゲーム『サイレン』の世界観は不要!
『サイレン』と『夢オチ』…はかなりできの悪いタイアップだった
これでは『サイレン2』の広告塔だと思われても言い訳できないでしょうね
その謎は解かない方が良いというコピーは…
言い得て妙な感じでした
- ソニー・コンピュータエンタテインメント
- SIREN PlayStation 2 the Best
フライトプラン
航空機設計士のカイル(ジョディー・フォスター)は、
最愛の夫を事故でなくし悲しみにくれる
夫の遺体を引き取り、彼女は自らが設計した飛行機に
六歳の娘ジュリアとともに乗り込む
ところが、飛行中に娘が突然姿を消してしまい…
ネタバレはなし
まず飛行機という密室の環境を最大限に利用した
演出が素晴らしい
狭い通路に、時々揺れる船内
閉所恐怖症の気はないが、十分怖かった
そしてフライトアテンダントの表情が秀逸である
この『フライトプラン』は、映画への抗議のため全米のフライトアテンダントが
ストライキをしたという問題作である
たしかに、彼女たちの接客態度は良いとは言えず、
陰謀にも加担している
しかし、私はこれこそがフライトアテンダントの真の姿だと感じた
彼女たちはいつも笑顔を絶やさず、ニコニコしている
それ故に彼女たちの感情を察することはできない
その人間味に欠けた笑顔は逆に、乗客に不安感を与えるのではなかろうか?
「笑顔の裏に何かとんでもない感情を抱えているのではないか?」
という不安を、私はいつも感じる
出迎えも見送りも、飲み物を配る時も、笑顔のフライトアテンダント…
変化のない表情は無表情と一緒だ
厚い化粧がさらに彼女たちのミステリアスさを増加させる
たしかにフライトアテンダントは、人間味に欠けちょっと不気味な職業である
そしてさらにホラー度を増加させるのが照明の効果である
深夜のフライトで機内は暗い
明かりと言えば、乗客用の椅子の裏にあるスクリーンだ
つまり下からの照明である
この薄明かりに例のフライトアテンダントの顔が照らされると…
懐中電灯を下から照らしたような効果で、おどろおどろしさがアップ
もう怖くて飛行機に乗れません!
このように演出面ではかなりよくできた映画だった
脚本はツッコミどころ満載なものの
楽しめる内容である
ジョディ・フォスターの存在感もさすがで、かなりオススメだ
尻怪獣アスラ
メキシコでバカンス中にカエルに尻をレイプされ
尻が肥大化!
さらには持ち主から離れ、ロサンゼルスを大暴れ!
日本の『モスラ』へのオマージュをこめて作ったらしく
小美人が随所に現れ歌をうたってくます
狂言回し的な役割でしょうか?
日本の1961年のモスラでは小美人をザ・ピーナッツが演じました
文句なしの美人です
しかし、今回の二人は普通のおばさんです
故に小人とでも言うべきでしょうか
映像は学生作品レベルです
まず音声が聞き取りにくい!
証明がなってない!
こんなの金とって見せていいんですかね
TUTAYAの半額クーポンで借りましたが、ちょっと腹がたちますね
まあ、友達同士でツッコミを入れながら見る映画としては良かったかな
- ビデオメーカー
- 尻怪獣 アスラ

