君に読む物語
ある老人ホームで、認知症の女性に、若い男女のラブストーリーを話してきかせる老人がいた
その物語は、ある夏に出会い恋に落ちたアリーとノアの物語
しかし身分の違いがふたりを引き裂き、
アリーとノアは別々の人生を歩むことになるが…
2005年の純愛は『君読む』からのキャッチコピーで宣伝された
ベタベタのラブストーリー
- ハピネット・ピクチャーズ
- きみに読む物語 スタンダード・エディション
まず邦題はこれで良いのだろうか?
最近の日本語は形容詞がやたら長い気がする
綿谷りさの『蹴りたい背中』のせいだろうか
日本語は本来、重要な意味が後半に来るべきだと思うのだが
内容は純愛
とある恋人同士が目の前の苦難にもめげず、結ばれました
めでたし、めでたしという話
すません個人的にこの手の話が嫌いなので
口調が皮肉っぽくなっています
べつに映画に欠陥があるわけではないのです、あしからず
純愛ものは時代設定を過去にしなければならない点だろう
純愛につきものなのは二人を引き裂く苦難
それが、『君に読む』だと身分だったり、
ブロークバックマウンテンだと「同性愛」だったりすのだが…
現代はそのようなタブーが消滅しているといっていいだろう
資本主義経済が蔓延する現在、努力するれば、何でも叶う
フランシス・フクヤマが言うところの『歴史の終わり』である
だから、時代設定が現代の純愛って難しそうだ
二人を分かつ問題は全て、努力で解決できる
悲壮感がない
もう、愛し合う恋人を引き裂くには、どっちか死ぬしかない
でも、そんな演出じゃ泣けない
というわけで、純愛が成立しにくくなっている昨今、
『君に読む物語』の認知症が、二人の間を裂くというのは
新しくて嫌いじゃない
ジーナ・ローランズの演技も良かった
というわけで、『君に読む物語』は
恋人を殺して引き裂く演出をする映画よりは、好印象でした
『世界の中心で愛を叫ぶ』よりは泣けるでしょう