僕の初恋をキミに捧ぐ | これ観た

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基本アマプラ、ネトフリから観た映画やドラマの感想。9割邦画。作品より役者寄り。なるべくネタバレ避。演者名は認識できる人のみ、制作側名は気になる時のみ記載。★は5段階評価。たまに書籍音楽役者舞台についても。

『僕の初恋をキミに捧ぐ』(2009)

原作は青木琴美の漫画。

 

監督 新城毅彦(『潔く柔く』『四月は君の嘘』『午前0時、キスしに来てよ』他)

脚本 坂東賢治

 

井上真央、岡田将生、杉本哲太、森口瑤子、細田善彦、窪田正孝、原田夏希、寺田有希、堀内敬子、山本學、仲村トオル、熊田聖亜、小林海人、他。

 

心臓病で子供の頃から入退院を繰り返していた垣野内逞(岡田将生)と、その病院の主治医種田(仲村トオル)の娘繭(井上真央)は友達だった。8歳の時、二人は逞の両親(杉本哲太、森口瑤子)と種田がおそらく二十歳まで生きられないだろうと話しているのを耳にしてしまう。それから二人は互いに恋をしていることを自覚し、将来結婚をしたいと思うようになる。

運動制限や食事制限がある中、逞は賢明に生きるが、まっすぐに自分を慕ってくる繭に、やがて悲しませたくないという思いが強くなる。今さら別れも切り出せない逞は高校を繭の学力では敵わない、しかも全寮制というところに決める。繭はショックを受けるが、ふたを開けてみると、なんと入学式の新入生代表に繭の姿があった。そこでどれだけ逞を想っているか、逞の考えなんかお見通しだとなじって、全校生徒が二人の関係を知るところとなる。

高校では逞と同じ病気で亡くなった父を持つ女子人気が高い鈴谷昴(細田善彦)が繭にモーションかけるなどあるが、繭の気持ちは揺るがない。やがて昴と逞は友達関係にもなるのだが…。また、同じ病気で子供の頃から支え合っていた上原照(原田夏希)との関係を邪推してしまったりとトラブルはあるのだが、逞と繭は結ばれる。そして、逞に心臓移植のチャンスが訪れ…。

 

少女漫画なのでかなりの確率で主人公にイラッとくるけど、井上真央がかわいくて許せてしまう。女の子が好きな人に対してやりたいことや態度がふんだんに散りばめられている。そんな中、逞の心臓移植が中止になったことを知り、提供者の親御さん(山本學、堀内敬子)にお願いをしにいくところだけはムカッときた。なんて傲慢、自分勝手なんだと。それに対して怒り悲しむわけでもなくその親御さんは謝りながら自分らの子を思う気持ちを切々と語る。このシーンはほんと切なくて複雑な感情が渦巻いた。いい脚本、演出だ。

岡田将生の少女漫画の男子像のハマり具合が秀逸。見た目だけでなくキャラも。なかなかいない。この作品でいうと、だいたいが細田善彦みたく無理(つまりかっこ悪い)が出てしまう。

 

ラストの結婚式はさすがに引いたけど、純愛で良い作品だった。

 

★★★(★)

 

 

逞のルームメイトが窪田正孝=秋山律で、まだふっくらしてた。単に幼いだけか。

 

 

 

 

配給 東宝