『体感予報』(2023)毎日放送 全8話
原作は鯛野ニッケの漫画。
監督 加藤綾佳、船曳真珠、安村栄美
脚本 髙橋名月(『左様なら今晩は』他)、船曳真珠
音楽 渡辺亮希、小内喜文
オープニング主題歌 GANG PARADE「Träumerei」
エンディング主題歌 Absolute area「ノスタルジア」
樋口幸平、増子淳貴、村松沙友理、水石亜飛夢、他。
大学時代、学食で出会った漫画家を目指してる人付き合いの下手な棚田葉(増子淳貴)とイケメンで人好きのする瀬ヶ崎瑞貴(樋口幸平)。互いに惹かれたものの具体的な言葉で表すこともなく、共にいることが少しずつ増える。そして、卒業を前に、気象予報士としてそこそこ稼ぐ予定の瑞貴は漫画では生活できない葉にある提案をする。衣食住の面倒は見る、漫画を描くこと以外は自分の言うことを聞け、というものだった。そして言った通り、瑞貴は天気予報番組「エブリデイウェザー」の人気キャスターになった。
誰にも秘密で始まった同棲生活、いざ一緒に住んでみると、約束通り漫画執筆と衣食住の心配はないが、瑞貴はとんでもない暴君で、いちいち高圧的なうえ、晴れの前日にセックスを約束づけされた。そんな生活の中で、気象予報士としての瀬ヶ崎瑞貴推しの漫画仲間の万さんこと松平可奈美(村松沙友理)の存在は心のオアシスになっていた。しかし、そんな万さんとのリモート会話も許されない…。とはいえ、梅雨に入り晴れの日がなくなっていくことと、新しく若手キャスター日吉(パピコ)が配属されたことで、葉は瑞貴を求めてる自分に気づきジレンマに陥いる。
葉の連載が打ち切りになったり、万さんとの同人誌共同制作を始めたり、万さんの夫の漫画家松平篤弥(水石亜飛夢)の存在が誤解を生ませたりと、外的要因からも二人は自身の気持ちが相手に伝わってないことに思い悩む日々が続く。けれど、瑞貴にとって本当の自分を見せられるのは葉一人だけだし、葉は学食で初めて瑞貴を見た時に恋に落ちたのが事実…。
確かリアタイしたのかどこかの配信で見たのか、1話切りをしたドラマだった。それがここ数ヶ月、友達があまりに推してDVDまで買うというので、改めて見てみることにした。
結果、なかなか良かった。笑。
お話は言葉足らずが巻き起こすこじらせ両思い。内心を語るモノローグはいい感じの台詞で出来ていて、すべてわかりやすい。現在軸から過去を描き、話を補完してもなお8話という話数に収めたのはすごい。だいたい冗長になり、無駄が出る。でもこのドラマはきちんと伏線を張り、すべて尺内で回収していった。原作は読んでないのでわからないけど、構成のしっかりさが見て取れる。カレーのくだりなどとても微笑ましい。と思うくらい各エピソードが固められてる。
そして、葉役の増子淳貴のいちいちの表情が素晴らしい。また、オタク仲間の万さん役村松沙友理が魅力的で、独り言は当然ながら葉との掛け合いがまさにオタクで面白い。万さんの夫役水石亜飛夢もハマってて良かった。
作品とは関係ないけど、樋口幸平は田中樹に似てるなぁと思いながら見ていた。ちょっと痩せすぎかなぁと思ったけど、原作キャラには合っているんだろう、そんな感じ。
一度は切った作品も改めて見てみると案外良かったりと、けっこう気づかない。またはその時の気分と合わなかっただけ、とかの理由で「つまらない」としてしまってるのも多いだろうと自覚した。一応体調も気力も整えて見るようにしてるけど…もうちょっと真剣に作品を見ていかねばなぁと思った次第。現場の人間は精魂込めて製作しているのだものね。
★★★(★)
