三谷英弘オフィシャルブログ「前衆議院議員 三谷英弘's EYE」Powered by Ameba

三谷英弘が考えていることを書いていきます。
 ・ 前衆議院議員(1期/2012.12~2014.11)
 ・ 元みんなの党倫理委員長
 ・ 弁護士


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先日、経済産業省が以下のプレスリリースを発表し、その後から既に様々なところで議論が沸騰しています。

電動アシスト付ベビーカーに関する道路交通法及び道路運送車両法の取扱いが明確になりました~産業競争力強化法の「グレーゾーン解消制度」の活用~

 

これに対する懸念を示す意見も多く、今回の判断によって幼児が被る不利益が大きくなりかねないことについては、正直自分も危機感を覚えます。

(参考)

「経産省、保育園の電動アシスト付き大型幼児車は「車道を通行すること」と判断」

 

さて、今回の判断は、法律をしゃくし定規に当てはめたら実態にそぐわない結果となりました、ということを胸を張って言っているにすぎないわけですが、なぜ今回経済産業省がこういう判断を行ったのか。それは、産業競争力強化法に基づくグレーゾーン解消制度に内在する「限界」があったからに他なりません。

 

これは、まさに自分が現職の衆議院議員のときでした。

 

きっかけは、経済産業省が鳴り物入りで提出してきた産業競争力強化法案。

なかなか進まない規制改革の現状に危機感を感じたからかもしれません。経済産業省は、この法律でグレーゾーン解消制度を導入して、現行法上、グレーゾーンにあるもの、運用されているものについて、白黒をはっきりさせて規制緩和を進めるんだ、産業競争力の強化につなげるんだという強い意志の下、この法案が提出されました。

 

でも、このときに、自分は、衆議院の経済産業委員会において何度も、そんなにうまくいきますか?一省庁にすぎない経済産業省がグレーの部分を白となんか言えますか?グレーゾーンを解消したら、逆に黒であることが明確になりましたということになったら規制緩和と全く逆に働くのではないですか?と繰り返し懸念を示しました。そして、今回は実際その通りの結果となっています。

 

そもそも、規制改革を進めるためには、各省庁の連携が不可欠です。規制は、どんなものであっても、それぞれ各省庁の思惑があってのこと(それを既得権益と表現する方もいます。)なのだから、数ある省庁の一つにすぎない経済産業省が黒白を判定し、白の範囲を増やす、つまり規制緩和を進めるなんてことはできるはずがないのです。
だからこそ、規制改革を進めるためには、各省庁の利害調整を行うために一段上の存在として内閣府やら内閣官房の力を借りるのです。

 

それを経済産業省が産業競争力の強化のためだとか言って、自分が規制改革を進めるんだなんてことを主張して、この法案を作り、かつ通したわけですが、その結果グレーのままなら歩道で運用できていたベビーカーが歩道で使えませんということが明らかとなり、ひいては危ないから保育園の整備もできませんなんてことになったら、産業競争力の強化どころの騒ぎではないわけです。

 

今回は、そういう意味では、産業競争力強化法を通じて法案提出者が目指した利益とは全く逆の結果を生じさせてしまいました。

 

では、今回の騒動をどう鎮静化させるか。

 

繰り返しとなりますが、歩道で使ったら違法ですよ、で経済産業省がお終いにするなら、害以外の何物でもありません。グレーゾーン解消制度など「くそくらえ」です。逆に、これだけの世論の反発を踏まえて、国交省と交渉して、規制緩和の穴を作ったら、それでこそこの法律を作った甲斐があるというものです。

 

経済産業省の、そして産業競争力強化法の真価が問われるのはここからです。
今後の動向を見守っていきたいと思います。

 

(注)

誤解があるといけないのですが、全ての電動アシスト付きベビーカーが今回の判断の対象となっているわけではありません。

(参考)https://news.yahoo.co.jp/byline/mamoruichikawa/20170913-00075689/

が、「電動アシスト付きベビーカーは車道に」という理解が誤りということでは決してありません

グレーゾーン解消制度など使わなければ車道を走る必要がなかったベビーカーがこれからは車道を走らざるを得なくなる、そういう事態が生じたことについて、今回懸念を示しています。

 

前衆議院議員 三谷英弘

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先日のミサイル発射、そして昨日の核実験、そして、報道によれば、新たに弾道ミサイル発射の兆候。改めて、北朝鮮をめぐる情勢がいよいよ緊迫しているように感じています。

 

核保有国の一歩手前である北朝鮮に対して採りうるオプションは必ずしも多くはありません。

 

日本政府のみならずアメリカ政府においても武力衝突を避けて解決する方向を最後まで探って頂きたいのは当然のことですが、そろそろ実力行使が行われる可能性を本気で視野に入れていかなければなりません。

 

平和を願わなければ絶対に平和は訪れませんが、平和を願うだけでは決して平和を守ることができない、残念ながらそれを実感する時代がやってきたように思います。

 

この安全保障上の危機が差し迫っている今、改めて当時の吉田茂首相の防衛大学校の卒業式におけるスピーチが思い出されます。以下引用します。

 

================
君達は自衛隊在職中、決して国民から感謝されたり、歓迎されることなく、自衛隊を終わるかもしれない。
きっと非難とか誹謗ばかりの一生かもしれない。御苦労だと思う。
しかし、自衛隊が国民から歓迎されちやほやされる事態とは、外国から攻撃されて国家存亡の時とか、災害派遣の時とか、国民が困窮し国家が混乱に直面している時だけなのだ。
言葉を換えれば、君達が日陰者である時の方が、国民や日本は幸せなのだ。
どうか、耐えてもらいたい。
一生御苦労なことだと思うが、 国家のために忍び堪え頑張ってもらいたい。
=================

 

安全保障に国民の関心が集まる現状は本当に辛い状況ではありますが、最後まで平和への願いを捨てることなく、しかし同時に冷徹なリアリズムをもって、どのように日本の安全保障を守っていくか。かかる観点から今後の動向を注視していきたいと考えています。

 

前衆議院議員 三谷英弘

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ご存知の通り、豊洲の問題について先日、小池都知事が今後の方針を示されました。

 ※ 内容はこちらから。

 

この件、既に様々な方が論評を加えられており、今更自分が何か言う必要はないかもしれません。しかし、この問題についての小池都政にどう向き合うかが、実は今後の東京のあり方に大いに影響を及ぼすものだと考えているので、感情的になることなく、あえて自分の意見を述べさせて頂きます。

 

小池都知事の会見において「築地は守る、豊洲を活かす」という言葉が躍っていますが、その中身をしっかりと見ると、豊洲に中央卸売市場を完全に移転するということはまず明らかとなりました。

 

なお、いつ、どういう条件が整ったら移るかという点ですが、ここは会見において、「安全性を検証していただいてきました平田座長が、『地上は安全だ』と。しかし、有害物質が検出された地下については『追加対策が必要』とのご意見を出されたところは、ご存知のとおりであります。…これが答えというわけでございます」、「環状2号線でございますが、オリンピック前に開通をさせます。そして、そのあと、築地市場の跡地は、当面、オリンピック用のデポ、輸送拠点として活用をいたします」と仰っていることを踏まえると、オリンピックに間に合うよう、できるだけ速やかな時点で「地上の安全性」を根拠に速やかに豊洲に移転するということを断言されたに等しいと理解しています。

 

なので、この点に関して言えば、実は小池都知事は自民党や公明党など豊洲移転派とほぼ同じだということになります。(この点をごまかすようなことを言う候補がいれば、それは不誠実な方か、よほど不勉強な方だと思います。)

 

※ とすると、ここまでの騒動(と掛けたコスト)は一体何だったのか、率直に徒労感に見舞われます。豊洲騒動を劇場に仕立て上げたことでどれだけの税金が宙に消えたのかは、将来しっかりと検証されなければならないと思います。

 

他方で、それより一番問題となるのが、「築地は守る」と仰っている点。

この点について何度も知事の会見を見直しましたが、はっきり申し上げて、どのようなビジョンをお持ちなのかが分かりませんでした。「食のワンダーランド」を目指す、詳細は今後の協議の中で決めると言っていますが、要は中身は何も決まっていない、けれども「売らない」ということだと理解しました。

 

本来は、5900億円と言われる豊洲に市場を移転するための費用(新しい土地を取得し、建物を整備する等に要する費用)を、築地を売却することで相当の部分は賄う予定でした。それを売らない、賃貸に回すと言っているわけです。2020年のオリンピックが終わった後にいくらで貸せるかは分かりませんが、今後大幅に資金がショートすることが明らかです。この資金が不足した分を誰がどのように補てんするのかを明らかにしなければ、本当に賃貸に回して良いものか判断しようがないのではないでしょうか。

 

また、「食のワンダーランド」のようなものとして築地ブランドを残すと仰っておりますが、行政が作るテーマパークで魅力的なものがどれだけあるのでしょうか。日本全国で第3セクターが様々なテーマパークを作って大赤字を垂れ流して終わった例はまだ記憶に新しいはずです。

実は、本当に築地のブランドを活かしたいのであれば、築地を民間に売却して、開発を民間に任せてしまうことが最も近道です。築地が世界のブランドとして通用すると判断されるのであれば民間事業者は「築地」のブランドを活かした形で再開発を進めるでしょうし、最高に魅力的な形で「築地」をブランディングしてくれることでしょう。

他方、もし仮に民間事業者が築地のブランドを使わずに再開発するということを決定したのであれば、それは冷静かつ合理的に判断した上で、寂しいですが、卸売市場と切り離した「築地」というブランドが世界に通用するものではない(収益性がない)と判断されただけのことにすぎません。それを行政が「築地」ブランドを守るんだ、そういうところにしか貸すことはないんだと言い募ったとしても、期待するような金額で賃貸することもできないでしょうし、そこに無理があれば、将来にわたって莫大な赤字を生み出していくだけのことにすぎません。とにかく、今年間160億の賃料が上がるという試算自体、築地を自由に使えることを前提とした話のはずで、余計なノスタルジーを排して決断しなければなりません。

 

もちろん一度賃貸に出そうとしてからうまくいかないことが明らかになり、そのうえで売却すれば良いという選択肢(いわゆるBプラン)も腹案としてはあるのだろうと思います。というか、既にそういう将来像しか見えません。でも、築地をめぐる騒動はそれまでの間続くわけで、本来賃貸に回すべき築地が宙に浮く間に都が抱える損失がどんどん膨らんでいくだけでなく、この問題を静かに幕引きさせていた(速やかに民間に売却していた)場合と比べて、その過程で傷ついた築地のブランドは将来にわたって修復もできないでしょう。もうそれこそ取り返しがつきません。

 

そういう意味では、中央卸売市場を豊洲に移転する決断を一定程度評価するとしても、今後の築地をどうするかという点に関して、今の都知事の方針は極めてあいまいで、かつ将来にわたって莫大な都民の損失を引き起こす蓋然性は極めて高いと言わざるを得ません。

 

そういう意味で、今後の課題は「築地を守る」と仰っている内容をできるだけ早期に詰め、あきらめるところはあきらめてもらうこと。本当に築地の地を活かしたいのであれば、単なる絵空事である「築地を守る」という方向性を早々にあきらめ、民間により高値で売却する方向に進めていくことだと確信しています。だとすれば、今本当に必要なことは、単なる都知事の意見に賛成する勢力を増やすことではなく、都知事に対してしっかりとものを申せる方々を議会にどれだけ残せるか、ということ。それが今回の都議選のポイントになるものと思っています。
 

風や勢いを利用して、都民ファーストは今回の選挙できっとそれなりに勝つことでしょう。「変えないといけない」という空気に基づいて投票することで、それなりに議会の構成は変えられるでしょう。

 

でも、単に「変える」ことで、本当に良くなるのでしょうか。

 

今の都民ファーストに関しては、もともとの仲間がいる関係で心情的にはシンパシーを感じている部分があるのは、どうしようもないくらいの事実です。しかし、「都民ファースト」という政治団体そのものの中身を見れば、民主党(今の民進党)出身の方々が多く、民進党では当選できないから軒先を借りている方々の隠れ蓑になっているのも現実です。

 

以前の民主党政権の最大の功績は、自民党政権がどれだけ良いものか、身に染みて分からせてくれたことだという皮肉を言う方すらいるわけですが、それを実感できるようにするためにどれだけ日本全体が損失を被ったか。そこまで考えると、それと同じことをここ東京でやる余裕が本当にあるのか、考えなければなりません。

 

豊洲に限らず、これからも様々な問題が出てくると思いますが、そういう問題に対処するにあたって、都知事にとって「面倒だな」と思える勢力をある程度しっかりと議会に残すことで、二元代表制のもと、都知事がぎりぎりの判断をする際に、難しい問題を先送りにしたり、それに伴う損失が都財政を襲ったりすることを避けることに繋がるものと考えています。

 

今回の都議会議員選挙、自分自身は特定の誰かの陣営に応援に入ったりはしていません。

それでもなお、このようなことを敢えて記載するのは、自分の目からは、このままでは今回の選挙を通じて数百億から数千億円もの損失が東京に生じる未来が、すぐそこまで来ているように感じられてならないからに他なりません。

 

だからこそ、皆様にお願いしたいのは、空気に流されることなく大事な一票を投じて頂くこと。

それが本当にこの東京のみらいに繋がります。この点につきましては、どうか心からお願いいたします。

 

 

前衆議院議員 三谷英弘

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昨日、親子ネット主催の講演会「講演会 親子断絶防止法への期待と 今後の展望 ~改めて考えたい『子どもの最善の利益』~」に参加して参りました。

http://oyakonet.org/topics/%E8%AC%9B%E6%BC%94%E4%BC%9A-%E8%A6%AA%E5%AD%90%E6%96%AD%E7%B5%B6%E9%98%B2%E6%AD%A2%E6%B3%95%E3%81%B8%E3%81%AE%E6%9C%9F%E5%BE%85%E3%81%A8-%E4%BB%8A%E5%BE%8C%E3%81%AE%E5%B1%95%E6%9C%9B-%EF%BD%9E.html

 

ありがたいことに、私も会の最後に自分の想いをお話しする時間を頂きました。

 

 

私の場合は、弁護士時代に経験した家裁実務のおかしさがこの問題に取り組むきっかけでした。

それ以降様々な方からお話しを伺う中で、「DV夫だから引き離されたんだ」というレッテル貼りだったり、「妻として、あるいは母として失格だから引き離されたんだ」などというレッテル貼りだったり、引き離されただけでも相当辛いのに、さらに男性女性を問わず、「引き離された方が悪い」、「引き離された方に原因がある」と言わんばかりの、水に落ちた犬を棒でたたくがごときの状況があることを知りました。

私は、これを何とか変えたいという思いで現役の議員のときも議連の一メンバーとして、落選後も一落選議員として、継続的にこの問題に取り組ませて頂いています。

 

さて、この問題。この問題にかかわっていらっしゃる当事者の方やご関係者の方が熱心にこの問題に取り組まれておりますが、実はほとんど多くの国民が必ずしもこの問題に気づいていない側面があるとも感じています。

 

というのも、別に「連れ去る」側の全員が全員、悪意または何らかの意図を持ってやっているわけでは必ずしもないからです。(もちろんそういう方もいらっしゃるでしょうが。) 

 

離婚を決意する側は、自分が家を出るときに、子供を連れて一緒に家から出ていく、そして親子の関係はそれっきりというのが、少なくとも日本の文化(今までの慣行)だったように思います。「離婚をする際に一緒に子どもを連れていくことが何でいけないの?」、「別れたのに何で会わせなければならないの?」という素朴な疑問を持たれる方も多いと思います。

 

でも実は、世界の中で、この日本の常識は「非常識」なんです。

 

日本ではあまりに当たり前の感覚で子供を連れて日本に戻ってきた方々が、実は誘拐の罪で国際指名手配を受けている例も少なくありません(注1)。実際日本の感覚で子供を連れ帰ったがゆえに、逮捕されている例も報告されています。

 

また、この問題は文化の違い、というものにはとどまりません。子供の連れ去りが人権侵害であるという理由で、この問題を放置している日本がアメリカから制裁を受ける可能性すら出てきているのが実情です(注2)。

 

(注1) : 「子供の連れ去り問題(国際結婚)Part2」

ここには、「アメリカで両親が離婚調停中に母親(日本人)が子供を連れて日本に帰国してしまい指名手配されていた、とのこと。その後アメリカ(ハワイ)を訪れた時にこの母親は逮捕されたらしいけど、もし有罪になれば最高で懲役20年の可能性がある」と記載されています。

http://half-sandra.com/column/2011/10/27/445.php

 

(注2) : 「岸田外相発言を批判=子の連れ去り問題で-米下院小委員長」 (時事ドットコムより)

「スミス氏( 米下院外交委人権小委員会 )は外相の発言を小委員会で紹介し、『言語道断だ』と非難。『日本を守るために命を危険にさらしている米軍人も(日本人による子供連れ去りの)犠牲者に含まれる』と指摘した上で、『日本を制裁する必要がある。日本は同盟国だから、なおのこと人権侵害は許されない』と強調した。」

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017040700878&g=pol

 

繰り返しになりますが、日本では、離婚の第一歩として、子どもと一緒に家を出ていく、というのが当たり前でした。そして、それっきり親子の絆はおしまいとなるケースが後を絶ちませんでした。でも、世界的に見て、離婚は大人同士の都合であって、親が離婚をしても、子どもには双方の親に大切にされていると実感できる境遇を維持することは子どもの健全な発育にとって極めて重要なことであるという理解は常識です。それに反する日本の常識は世界では極めて異例であり、犯罪であって、かつ人権侵害だとすらみられている、ということはぜひ理解をして頂きたいと思います。

 

全てはここから始まります。

 

こういう話をすると、ではDVの場合はどうなんだとか、子どもがあんな奴なんかと会いたくない、一緒に出ていきたいと言う場合はどうなんだなど、様々な声が聞こえてきます。

 

もちろんDVがある場合とない場合とを同じに扱わなければならない理由はありませんし、DVの被害者(最近は女性のみならず男性のことも多いようです。)を保護しなければならないだけでなく、子どもをそういう親から離して保護しなければならない緊急性が高い場合も少なくないでしょう。また、子どもの意見もしっかりと聞いて再度会わせるべきか判断しなければならない場合もあるでしょう。

 

それだけでなく、養育費の問題はどうなんだという声もありますが、離婚をしたことで扶養の義務がなくなるわけでもないわけですから、離婚後も養育費がしっかりと払われなければならないのは改めて言うまでもないくらい当然のことです。

 

しかしながら、改めて強調したいのは、離婚をすることが、すなわち一方の親と子供との今生の別れであるがごとき原則を変えていく必要がある、ということ。ここが最も大事な部分です。

 

しかし、悪いことばかりではありません。状況は少しずつ変わってきています。

 

裁判所の判断でも、家裁レベルではありますが、親子の面会に積極的な親に親権を渡そうとする例が出てきています。国会でも、親子の面会交流を促進しようとする法律を制定しようとする動きが出てきています。マスコミも、親子の連れ去りの問題をしっかりと取り上げてくれるようになりました。先日の親子ネットの講演会についても、過去最多の参加者を数えたという話を聞きました。この問題に対する認知と感心がどんどん高まっていることは間違いありません。

 

もちろん、全部が全部、一気に思うように変わることはないかもしれません。けれど、一歩ずつ変わっていることは間違いありません。だからこそ、当事者の方は、あきらめないで頂きたいと思います。粘り強く、着実にこの問題に取り組んでいけば、必ず状況は少しずつでも改善していくはずですし、もしかしたら一旦は途絶えているかもしれない親子の絆を取り戻す日がくるはずだと、自分は信じています。

 

自分にできることは本当にわずかしかありません。

国政に戻れば必ずまた議連のメンバーとして親子断絶防止法の制定や、ひいては共同親権の導入に向けた活動をさせて頂くことは当然のことです。しかし、その日が来るまでの間においても、弁護士の経験を踏まえ、この一歩一歩の動きを、本当に微力ですが、これからもずっと後押しをする活動を続けて参ります。

 

 

前衆議院議員 三谷英弘

 

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平素より大変お世話になっています。いよいよ4月となり、新しい生活をはじめられた方も多いかと思います。この時期、朝、駅でご挨拶をしていると、新社会人の方や新たに進学された学生をお見掛けする機会も多く、そのたびに自分もあんな時期があったなと感傷に浸ったりもしています。

 

さて、政治の世界で自分が「ピカピカの一年生」だったのは、今から7年も昔、自分が34歳のとき。その後、当選と落選を一度ずつ経験して、今年で41歳。浮き沈みの激しい政治の世界において、どちらかというと厳しい状況下で活動を強いられることも多く、当初の初々しさはとっくに失われていますが、厳しい中でも今日まで前向きに活動を続けてこられたのは、ひとえに皆様の力強いお支えがあったからに他なりません。改めて皆様に感謝の意を表したいと思います。

 

国会では、2012年に安倍政権が始まって以来続いていた「一強多弱」は、昨年夏の小池都知事の誕生を契機に少しずつ変化の兆しが表れています。これが日本にとってプラスなのか、マイナスなのか。はたまたこの動きが国政にどのような影響を及ぼすか、現時点で皆目見当がつきませんが、私個人としていつまでも在野で燻っているつもりはありません。必ず国会に戻るべく、ぶれることなくこれから益々活動量を増やして参ります。

 

さて、そんな中で大変厚かましいお願いとなりますが、三谷英弘の活動にご関心を持って頂いている皆様に「政治家・三谷英弘を育てる会」へのご入会をご検討頂きたく、ご案内させて頂きます。

 

みんなの党が解党により消滅、落選して以来、今日に至るまで一貫して無所属を継続しています。そのため、一月30万円とも50万円ともいわれる政党交付金を一切頂かないまま、2年以上が経過しました。

 

生活費はともかく、活動費についても弁護士としてしっかり稼いでいくことも考えられますが、プロフェッショナルとして人の人生を背負う仕事である以上中途半端にできるものでは決してありませんし、衆議院の解散がいつ行われるか分からない中で、選挙だからと放り投げることができる性質のものでもありません。これまで基本的には、自分の政治活動費は自ら賄うべきものという強い気持ちでこれまで様々な業務に携わり、同時に政治活動も続けて参りましたが、率直に申し上げて、台所事情は大変厳しくなっています。

 

そこで、大変心苦しいところですが、当方のこれまでの活動にご賛同いただける方々に何等かお気持ちをお願いできないかと考えています。

 

一口5000円からとなっておりますので、ぜひともこれを機に会にご加入頂き、名実ともに政治家・三谷英弘を育てて頂きますよう、心からお願い申し上げます。なお、頂いた会費は、当然ですが、全額将来国政に復帰するための政治活動資金として大切に使わせて頂き、国政に復帰した際には全身全霊を掛けて議員としての職責を全うすることでその気持ちにお応えしたいと考えています。

 

※ なお、単なるご寄付も承っています。「育てる会」の会費とは性質もほぼ同じものですが、こちらは一口あたりいくらという形はとっておりません。そちらをご希望される方はその旨ご連絡頂ければ幸いです。

 

ご加入頂ける方、あるいは同会に興味を持って頂ける方には、当事務所より会の趣旨等を記載させて頂いた申込書をお送りさせて頂きます。どうか、お気軽にお問い合わせ下さい。

 

【 問い合わせ先 】

メールアドレス : info@mitani-h.net

電話番号    : 03-6453-1976

 

また、来月となりますが、以下のとおり、現在の活動の報告を兼ねて懇親の場を設けさせて頂きます。せっかくの機会ですので、ぜひ皆様万障お繰り合わせの上ご参加頂き、叱咤激励の言葉をお掛け下さいます様お願い致します。なお、出欠については、5月10日までにメールまたは電話にて上記問い合わせ先までご連絡下さい。また、会場の都合上、ご参加頂ける人数に限りがありますので、こちらの報告会に関しては「育てる会」にご参加頂いた、またはご参加頂ける方を優先させて頂きますので、併せてご了承下さい。

 

【 「政治家・三谷英弘を育てる会」 活動報告会 】

日  時 : 5月14日(日) 14時 (~15時30分)

会  場 : 東山社会教育館 第1研修室 

        目黒区東山3丁目24番2号(https://goo.gl/maps/oZ6GkVaoNGN2 / 03-3791-4611)

       ※東急田園都市線池尻大橋駅下車、東口から徒歩7分

       ※参加費無料

 

以上、お願いばかりで恐縮ですが、ご検討のほど、何卒よろしくお願いいたします。

 

前衆議院議員 三谷英弘

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上野千鶴子氏の発言が炎上しています。
既にご存知の方も多いかと思いますが、その発言の概要は以下の通り。

ーー 日本は移民を受け入れることはできない。だから、平等に貧しくなっていけばいい。その現状を受け入れるべきだ。
(全文はこちらから)

その発言に対していろいろな方が様々な角度から批判をし、あるいはコメントをしています。ここでご紹介するブログもその一つです(とても参考になります)。批判される方も多いですし、批判したくなる気持ちもわかります。

でも、今回の上野氏の発言を通じて、ひとつ進んだと肯定的に評価できるとすれば、それは現状を追認すること、イコール日本の衰退だということをリベラルの権威といっても良いこの方が正面から認めたことで日本の将来を議論するための出発点を共有できたこと、そしてその後の考え方の違いがはっきりしたことだと考えています。
 
上野氏は今後貧しくなっていく日本を受け入れるべきだと結論付けています。でも、全く持って賛同することはできないどころか、正直憤りしか感じません
 
というのも、この上野氏の世代は、人生のほとんどを高度経済成長の中で過ごし、狂乱するバブル景気を享受したど真ん中の世代です。そういう、日本の歴史の中でも有数の恵まれた時間を過ごしてきた世代が、「これから日本は貧しくなっていくから現状を受け入れろ」というのはあまりにも無責任に過ぎる。そう断ぜざるを得ません。
 
僕も移民政策は日本がとるべきものだと思っていませんので、現状を追認するだけでは日本が貧しくなっていくだろうことは意見が一致しています。でも、だからこそ、自分は、今まで規制改革を訴え、産業構造の変化を訴え、そういった取り組みを通じて一人当たりの生産性を上げなければならないと訴えて参りました。
 
確かに産業構造を変革することは痛みを伴うかもしれないし、規制改革を進めることによって個々人が今まで通りの安穏とする生活は過ごせなくなるかもしれない。AIでもロボットでも何でもいいから活用することで、これから少なくなっていく現役世代の生産性を上げていくことでしか、今の豊かな生活を次の世代に引き継いでいくことはできません。
 
我々世代の責任は、次の世代に対してより過酷な将来を押し付けることにならないよう、努力をしていくことだと考えています。「平等に貧しく」などならないで済むためにも、自分は今後も政策提言を続けて参ります。
 
 
前衆議院議員 三谷英弘
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最近、いわゆる「相対的貧困」をめぐる議論が活発です。一応文化的な生活は送っているものの、現代日本の水準からするといたたまれないような「貧困」に苦しんでいる人がクローズアップされ、「富の集中」を批判するアメリカでの議論の高まりに伴い、日本でも「いかに再分配をするか」という議論に注目が集まっています。

 

実は、地元東京でも、自分の経済成長重視政策に対して、もう経済成長はいらないよ、構造改革で逆に日本は貧しくなった、もうこんなに日本は豊かなんだから「足るを知る」で行こうよ、これからの時代は経済成長なんかよりも福祉だよ再分配だよ、ノルウェー、スウェーデンなど北欧の国々のような高負担高福祉でのんびり豊かな国を作ろうよと、ご意見というか、異論を頂くことが増えています。

 

そこで、今回は、政治や経済に詳しい方にとっては当たり前のことかもしれませんが、日本の経済の現在地点はどこか、そして何を目指すべきなのか、基本に戻ってご説明したいと思います。

 

とにかく結論から申し上げれば、日本は世界の中でも有数の豊かな国だから少しくらい楽をしたって今の豊かな生活を守れると考えること自体が、率直に言えば時代錯誤。現実を正しく把握されておりません。

 

確かに日本は名目GDPでいえば2015年でもアメリカ、中国に次ぐ世界第3位の経済大国です。しかし、それはあくまでも日本の人口が大きいからにすぎません。

 

内閣府のデータによれば、2014年における一人当たりの名目GDPは3万6000ドル、世界(OECDに加盟する34か国中)では第20位と半分以下。他方、北欧の国々は、ノルウェーで9万7000ドル、フィンランドで5万0000ドル、スウェーデンで5万8500ドル、デンマークで6万1500ドルと、そういう国々と比べると、一人当たりの所得で日本は≪遥かに≫低所得の国なのです。

 

一人当たりのGDPでこれだけ差がついているわけですから、どんなに再分配を頑張っても、それこそ完全に平等な社会を作ったところで、そもそも北欧のような「豊かな国」になるはずもありません。

 

間違いなく、日本は遠くない過去において非常に豊かな国でした。それこそ、20年前は一人当たりの名目GDPが世界第3位でした。しかし、この20年間でGDPがほとんど増えていないため今では20位まで後退しました。そして、先進国を含めて他の国々が引き続き経済成長している状況を含めて考えると、現在の順位でとどまる保証はありません。むしろ、ずるずると今後も下げていく可能性が極めて高いのです。

 

※ 内閣府資料より。なお、平成22年から平成24年までの3年間、一人当たりの名目GDPが上昇していますが、これはご案内の通り、当時の異常な為替相場(1ドル80円前後)の影響を受けたもので、実体経済を現したものでないことに留意が必要です。

 

※ また、先述の内閣府のデータによれば、1996年におけるGDPが4兆7000億ドルであったのに対し、2014年におけるGDPは4兆6000億ドルとむしろ減ってさえいます。これに対して、例えば少子高齢化の進んだ北欧のデンマークでは1870億ドル(1996年)から3460億ドル(2014年)、ノルウェーでは1630億ドル(1996年)から5000億ドル(2014年)と極めて順調に増加しています(出典元:世界経済のネタ帳)。為替変動の影響があるにせよ、これからますます日本と北欧の国々とで格差は開いていくばかりです。

 

ですから、再分配重視で高福祉高負担の国を作ろうとしたところで、まずは一人当たりのGDP額を上げていくことに最大の力点を置かなければなりません。

 

それにしても、東京にいる方々の中には、こんなに頑張って働いているのに、なぜ一人当たりのGDPの額が世界的に見て高くないのかと嘆かれる方もいらっしゃるかもしれません。自分の実感値と違うなと感じられる方も疑問に思われる方もいるかと思います。

 

その解は、そもそも各自治体においてどれくらいの生産性があるか、いわゆる県内総生産にあるのです。

 

以前の記事でもご紹介しましたが、東京だけでみると、2014年における一人当たりの総生産は700万円(5万8000ドル)程度あります。この額は、シンガポール(世界第10位)より高く、スウェーデン(世界第9位)の次に高い生産性をたたき出しています。

 

加えて、現在日本では都市部以外の地方自治体の財政は、その地域の税収だけでは成り立たず、地方交付税や国庫支出金などの名目で大変大きな額を国から地方へ分配しています。地方交付税だけで総額約15兆円もの金額(その多くを東京が負担しています。)で地方を支えているわけですが、もしそれだけの資金を地方に回さず、東京で使ってよいということになれば、東京で循環する膨大な資金のために、東京の総生産は現在の金額を遥かに上回ることになることは明らかです。もし地方に回している財源を減らせば、おそらく現在の「待機児童」を解決する財源は簡単に捻出できるでしょうし、もっと就労時間を減らしても豊かな生活は維持できるでしょう。

 

だからこそ、今しっかりと向き合っていかなければならないのは、高所得者と低所得者との間の「分配論」よりも、東京をはじめとする都市部と地方との「分配論」なのです。

 

「東京が稼いでいるのに一人当たりの国民総生産があがらないのは、地方が足を引っ張っているからだ」、「地方に財源を回さなければもっと楽して北欧のような豊かな生活を享受できるはずだ」、「それなら地方を切り捨てて東京が独立すればいいじゃないか」。こういう「東京独立」論は今はまだほとんど聞かれませんが、今後ますます日本が貧しくなったときにはいつまでも笑って済ませられる議論ではありません。

 

こういう議論が高まり、日本の中で東京在住者とそれ以外の方々が衝突する事態というのは極めて不幸というほかありません。そうなる前にするべきことは何か。

 

前段が長すぎました。ようやく本題にたどり着きました。

 

だからこそ、今取り組むべきは地方の活性化です。地方が稼げる状況を作ること、そのことに真剣に取り組んでいかなければなりません。

 

もちろん今まで多くの方が挑戦してきたものの、成功をしていない、それだけ困難な課題であることは間違いありません。しかし、それでも、自分自身として、この課題を最重点課題と位置づけたいと思います。

 

自分が落選してからというもの、できる限り地方に足を運んで様々な地域を見るようにしてきました。見れば見るほど、考えれば考えるほど頭を抱えたくなる出口の見えない課題であることも実感しています。

 

しかし、世界の中でもまだまだ豊かな東京も確実に疲弊してきています。疲弊しきってしまい、東京が稼げなくなってしまう前に何とか手を打たなければなりません。東京という都市を選挙区とするからこそ、この問題に目を背けることはできないと考えました。

 

東京がもっと稼げる仕組みを作るのも重要ですが、それと同じくらい伸びしろの高い地方にしっかりと稼いでもらう仕組みを作ることが極めて大事だということを改めて訴えさせて頂きます。

 

いかに経済活動を通じて東京の富を自然に地方に移転させるか、地方で生み出された富を地方の中で循環させるか、そしていかに海外から地方にお金を落とすか。このような観点に沿った施策を訴え、国会に戻った折には進めて参りたいと考えています。

 

 

前衆議院議員 三谷英弘

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先日、ワンセグに関するNHK受信料支払い義務に関する判決が出ました。
⇒ 「ワンセグ携帯所有者はNHK受信料不要、さいたま地裁判決」

要約すると、以下の通りです。

▲ 放送法には、協会の放送を受信することのできる受信設備を「設置」した者は、NHKと契約を締結しなければならないと定められている(第64条第1項)ところ、放送法において「設置」と「携帯」とは別の概念であり(法第2条第14号参照)、ワンセグ携帯を持つことは「携帯」に過ぎず「設置」しているわけではないから、ワンセグ携帯を持っていてもNHKと放送契約を締結する義務はなく、受信料も支払う必要がない。

この判決だけ見ると極めて明快な解釈だし、そりゃそうだと思われる方も多いと思います。でも、NHKからすれば、この判決は不意打ちと言っても言い過ぎではありません。その「わけ」を以下ご説明いたします。

そもそも放送法によってNHKとの契約締結義務が始まったのは昭和27年。そのころには当然テレビというのは「設置」するものであって、それ以外の概念は存在しえませんでした。その後、平成18年になってワンセグ放送が始まります。当然ながら、NHKのワンセグ放送に関して受信料をどうするかという議論は当初からありました。

少し調べてみたところ、最初に国会でこの点議論されたのが、平成18年2月28日の衆議院総務委員会。山本ともひろ議員(自民党)に対して、NHKの参考人が以下のように述べています。

「放送法32条で、NHKの放送を受信できる設備を設置された方につきましては受信契約を義務づけられているということでありまして、・・・今携帯電話でテレビが始まるということでございますけれども、・・・受信機能がある、チューナーがついているということでありましたら、当然ながら受信契約の対象になるものでございます。」

その後、国会では何度もワンセグ携帯のNHK受信料支払い義務の有無について質問が行われますが、NHKは、(実際に徴収するかは別として、)一貫して放送法の規定に照らして、ワンセグ携帯は受信料支払いの対象になる見解を述べ続けて参りました。巷には様々な意見がありましたが、この見解が揺らぐことはありませんでした。

しかしながら、これに変化が生じたのがその後の平成21年。
放送法が改正され、「移動受信用地上放送」(その後の「移動受信用地上基幹放送」、以下現行法に即して「移動受信用地上基幹放送」といいます。)なるものが追加されました。この言葉を聞いてピンとくる方はまずいないと思いますが、一言でいえば、先日サービスが終了した「NOTTV」のことです。

地上波のデジタル放送への移行に伴い、それまでの「アナログ波」の帯域が空きました。そこで、NTT DOCOMO、スカパーから、フジテレビやTBS、電通や博報堂まで、様々な放送や通信事業者、コンテンツ事業者が集まって、「移動受信用地上基幹放送」という枠組みで新たなコンテンツ提供を始めることになりました。(繰り返しになりますが、あまりの不人気のため数年で終了してしまいました。)

この「移動受信用地上基幹放送」を開始するにあたり、平成21年、22年と放送法が改正されたわけですが、この定義を定める際に、今回問題となった「設置」と「携帯」とが分けて規定されることになりました。

※ 放送法第2条第14号: 「移動受信用地上基幹放送」とは、自動車その他の陸上を移動するものに設置して使用し、又は携帯して使用するための受信設備により受信されることを目的とする基幹放送であって、衛星基幹放送以外のものをいう。

当然「移動受信用地上基幹放送」の事業の内容に関してはNHKも大いに意見を持っていたでしょうが、この事業そのものにNHKは何ら関与していません。そして、それ以上に、この部分の放送法の規定をどう改正するか、その書き方に関してNHKは何か意見を表明してもいませんでしたし、受信料との関係でこれが議論されたこともありませんでした。

※ ちなみに、この放送法改正の後も、ワンセグの受信料に関して何度か国会で議論されましたが、一度たりとも「移動受信用地上基幹放送」の定義との関係が議論されたことはありません。

つまり、NHKとは関係のない事業がたまたま始まったことで、NHKとは関係のない放送法の一部が改正され、NHKが何ら関与しないまま(「設置」と「携帯」とをわけるような)条文ができてしまったということになります。

NHKにしてみれば、今までの放送法には全くなかった穴が、全く関係ない人による全く関係ない箇所の法改正によって、自らが関知しない間に空いてしまっていたということに他なりません。もちろん改正される条文も確認していたでしょうが、まさかこの規定が受信料の支払い義務に関係することがあるなどとは決して思わなかったと思います。これを「不意打ち」と言わずして何というでしょう。

でも、それだけではありません。おそらく「移動受信用地上基幹放送」の規定を作成した当事者(おそらくは総務省官僚だと思います。)は、その書きぶりによってワンセグ放送のNHK受信料の支払い義務の有無が大きく左右されるとは夢にも思っていなかったと思いますし、もし受信料の支払い義務に影響がありうるということであれば、言葉の選び方は変わっていたと思います。当然総務省の中では、この規定を追加することで受信料の不払いの余地を拡大しようとは決して思っていなかったはずで、その意味で言葉の選び方を誤ったといえる当事者(総務省の担当官)は省内で十分な反省が迫られていることでしょう。

ともあれ、今回の判決のもたらす影響は決して小さくありません。今回NHKは控訴するとのことですので、おそらくこの判断はこの後高裁、そして最高裁と持ち込まれることになると思います。この後の判断は興味深く見守って参りたいと思います。

この件でNHKに肩入れするつもりは毛頭ありませんが、法律家の一人として、また立法過程に関与した者として、今までの法律解釈の内容やその是非が、そのこととは全く関係のない規定の書き方一つで大きく変わってしまう怖さを改めて痛感するとともに、ある意味で、立法の究極的な面白さも実感した次第です。

なお、最後に個人的な見解についても述べたいと思います。

今までもワンセグ携帯に関して受信料を徴収するということを実務としてどこまでやってきたのか(実際はやってこなかった)という点を踏まえても、そもそも本当に徴収が必要なのかは立ち止まって考えなければなりません。

その点をおくとすると、ワンセグ携帯だからといってNHKの放送が見られる以上は、今後もどういう形であれ、何ら受信料を支払わなくていいとする主張には個人的に大きな違和感を抱きます。
とはいえ、そもそもテレビの高品質なハイビジョンの放送とワンセグの低画質な放送とが同じ受信料というのは明らかに公平性を欠くと言わざるを得ません。したがって、何らか払うという立て付けにしておいた上で、その金額については今後検討すべき課題として認識すべきだと考えます。

いずれにしても、裁判の今後の展開を見据えつつ、しっかりと立法的解決を図るべきだと考えています。


前衆議院議員 三谷英弘
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昨日、多くの感動のドラマの舞台となったリオ・オリンピックも閉会しました。メダルの獲得数を見ても、今回ほど日本の健闘したオリンピックも過去になく、それだけスポーツ界において日本の地位は高まっています。しかし、日本の地位が高まっているのは何もスポーツ界だけではありません。

先日、コーネル大学、INSEAD、そして世界知的所有権機関(WIPO)が、国ごとの技術革新力を比較した2016年のランキングを発表しました。

このランキングは極めて重大な示唆を含んでいるにも関わらず、日本の報道を見る限り、「技術革新力、日本は三つ上げて16位…16年」などと結果しか触れられておらず、現在日本がどういう状況に置かれているか、そして日本の課題が何かまで踏み込んでいるものはありません。そこで、今回は、原典を参照しながら、ランキングの中身も分析し、これから日本が行うべきことを考えたいと思います。

まず、このランキングですが、実はこの指標が初めて出された2007年には世界4位だったのですが、その後ひたすら9位、13位、20位と順位を下げ続け、2012年には25位(全141か国中)までに下がっておりました。しかし、それ以降は23位、21位、19位、そして今年の16位と堅調に順位を上げ続けています。4年続けて順位を上げ、世界で16位まで戻したことは高く評価できると思います。
(参考 Global Innvation Index )

しかしながら、ランキングの結果ばかりを追っていても仕方ありません。どのような内訳でその結果になっているのか、その中身も、ある意味結果としてのランキング以上に大切です。

この点、今年のレポートの中でも特筆すべき点として紹介されておりますが、技術革新の「質」に関して、日本は、今年、アメリカ、イギリスを抑えて、なんと世界第1位となっています。この点については大いに胸を張ってよいと思います。

※ ちなみに、この技術革新の「質」の判断基準ですが、(1)地元の大学の質、(2)発明の国際化(複数の国で特許申請されているか)、そして(3)研究論文が引用されている数、の3点に基づくとのこと。日本は論文の引用数では若干他国に遅れを取っているものの、発明の国際化の数値で大きく他を上回り、世界一位に輝いています。これまで日本が取り組んできた「国際的な特許戦略」が功を奏しているといえるでしょう。

また、日本は、市場の洗練度が8位、ビジネスの洗練度が10位と大幅に上昇したことに加え、株式の時価総額と取引された株価の総額がそれぞれ13位、4位と高かったこともランキングの上昇に貢献しています。ここ数年で日本経済が復調しているということが技術革新の分野においても高く評価されているということは認識しておくべきことかもしれません。

しかしながら、他方で、ランキングの足を引っ張っている項目も多数あります。

中でも、特筆すべきは、「起業のしやすさ」が世界62位。「資金調達のしやすさ」は世界69位。「新規事業の開業率」は97位。加えて、「GDPの伸び」は世界で100位、「海外直接投資」に至っては世界で122位。まさに後進国といっても過言ではありません。

目につくところだけを拾ってみても、傾向、言い換えれば、日本が抱える課題が分かるような気がします。

折角の素晴らしい技術革新があっても、他の国と比べて起業がしにくく、海外から投資も呼び込めていない。加えて、資金調達もしにくいし、さらには新規事業も立ち上げにくい。そういうことも相まって、残念ながら市場規模(GDP)の拡大を実現できていない。

簡単に言えば、それが今の日本の実態、世界から見た日本の評価なのです。

別に日本が世界から見てどう見えるかなんてことを常に気にしなければならないわけでもありませんし、必ずしもランキングの上位を目指さなければならないという必要はありません。しかし、客観的に見て世界からどう見えているかくらい知っておいて損はありません。

一言でいえば、技術革新の中身自体は素晴らしいものがあるのに、それを経済成長に生かせているとは言えない、ということ。ビジネス的に言えば、せっかくの宝の「持ち腐れ」状態にあるもったいない国、それが日本です。

でも、逆に言えば、それを踏まえて、これから何をなすべきか、どこに伸びしろがあるのかがわかってくるのではないでしょうか。

このランキングから見ても明らかなとおり、客観的に見て、すでに日本は世界に負けない「いいもの」を持っています。

そして、その日本が世界に誇る技術の「質」を経済成長へとつなげられるかどうかは、ひとえに先ほど示した世界で大幅に遅れている項目を改善できるかどうかにかかっています。そして、まさにそれを進めるための改革(主に「規制改革」)がこれからの政治課題となるわけです。

借金大国だとか、少子高齢化社会の中でもはや日本で経済成長は不可能だなどと様々悲観的にいう方も少なくありません。しかし、やり方によっては日本はまだまだ経済成長が可能です。規制改革を訴えてきた自分の想いもまさにここにあります。

その当たり前のことをこれからも訴えながら、これからも全力で活動を続けて参ります。


前衆議院議員 三谷英弘
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「アンブッシュマーケティング」という言葉をご存じでしょうか。

日本語でいえば「便乗商法」。今行われているオリンピックのような大きな行事のときに必ず問題となる商法のことをいいます。

「オリンピック」という単語やロゴ、さらには商標登録されている「がんばれニッポン!」などという言葉を無関係の第三者がビジネスに使ってはいけないというのはよく知られた話ですが、それ以外に、

・ TOKYO 2020 ●●●●●●
・ ●●●リンピック
・ 祝・東京五輪開催
・ 2020 スポーツの祭典
・ 目指せ金メダル
・ ロンドン、リオそして東京へ
・ 2020へカウントダウン

といった言葉を使うこともアンブッシュマーケティングととられる可能性があると注意喚起がなされています。
※ 参考: 「大会ブランド保護基準」
https://tokyo2020.jp/…/copyrig…/data/brand-protection-JP.pdf

何でそこまで目くじらを立てるの?と言われそうですが、これは当然のこと。各カテゴリーの企業から多額のスポンサー料を集めなければオリンピック開催のための費用は捻出できません。
ちなみに、東京オリンピックでは合計4000億円(一説には4500億円)ものスポンサー料が見込まれています。

※ 参考: 「五輪スポンサー料トヨタ2000億円拠出 高いか安いか」
http://mainichi.jp/articles/20160801/dog/00m/020/000000c

そういう巨額の費用を出すスポンサーを満足させることは、大会運営上不可欠のことであり、一部批判の声もあるようですが、資本主義経済の下では、当然のこととして理解しなければなりません。
※ 参考: 「オリンピック応援禁止令?--ツイート禁止通知と『アンブッシュ』規制法の足音」
http://japan.cnet.com/news/business/35087137/

しかしながら、同時に、その批判というか指摘の中にも理解すべき点があることも事実です。
というのも、東京オリンピックでは、開催費用が当初の3000億円程度という試算を遥かに超え、2兆円から3兆円規模になるとも言われており、大規模な公的資金の投入が避けられない見通しとなっています。

※参考: 「五輪総費用 公表なし 不足分は税金追加投入」
http://www.tokyo-np.co.jp/…/…/201602/CK2016020602000143.html

となると、誰が東京オリンピックの最大のスポンサーなのか、ということは改めて真剣に考えなくてはなりません。

言うまでもありません。
最大のスポンサーは、「納税者」に他なりません。

であれば、皮肉でも何でもなく、スポンサーたる「企業」に対して満足できるようなオリンピックを運営することにそれだけ一生懸命となるのであれば、当然ながら納税者にとってもできるだけ満足度の高いオリンピックに仕立て上げる。

そのことが、これからの東京オリンピック開催に携わる全ての方の責務となるはずです。

今回、都知事選挙を経て、小池百合子新都知事が誕生しました。小池新都知事に対しては様々な立場から様々な意見はあろうと思いますが、少なくとも一点期待できることは何か。

それは、組織や団体ではなく、ひとえにしがらみのない有権者の方々の支持を背景に選挙戦を勝ち抜くことができたがゆえに、納税者目線で、東京オリンピックを開催するために全力を尽くすことができること。

何のためにいくらが使われるのかをガラス張りにして、不要なものは削り、また(巷ではあるといわれている)「オリンピック利権」を貪る方々に退場をしていただきたいと心から思います。

それができなければ、小池新都知事が誕生した意味はありません。
しかし、他方でそれができる方だと考えています。

4年後の東京オリンピックの成功を心から祈念する立場から、一都民として、彼女の手腕に期待しています。
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