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子どもが夜いつ起きて、何をするか分からないので、子ども部屋に布団をしき、一緒の部屋で寝るようにしました。
早朝の勉強も、ついに中断。
なんせ、一晩で何度も起きてくるので、睡眠時間が足りなかったんです。
当時、わたしは広島中をクルマで営業していたので、寝ていないことで、ヒヤっとすることもしょっちゅうでした。
薬を飲ませていましたが、なかなか改善しない。
まるで、新生児のときのように眠れない日が続いて、わたしも疲労がピークに。
そんなとき、契約社員から正社員へのオファーをもらいました。
大きな会社だったので、その会社での採用は無理でしたが、子会社の社員となり、母体へ逆出向という形で、担当の仕事を続けられる環境が約束されました。
がんばった甲斐あって、上司たちが上層部にかけあってくれての異例の話でした。
もちろん、即答で引き受けたかった。
でも、引き受ければ、子どもはきっとずっと学校へ行けないまま大人になるでしょう。
正社員になれば、今より忙しくなることは、まちがいないのですから。
それが本当に子どものためなのか、生活の安定を取るか、子どもが学ぶ環境を整えるのか。
悩んでも、すぐに答えが見つかりませんでした。
疲れ果てていて、思考がまとまらなかったんですね。
そこで、有給をまとめて取得することにしました。
休んだ初日、まず目覚ましをかけずに起きる幸せを満喫。
土日は元々休みでしたが、土日にしかできない家事はたくさんあるので、それこそ秒速で動いていたし、ゆっくりできるのは久しぶりだったんです。
コーヒーを美味しいと感じたり、時間に追われないですごす朝は、清々しかった。
子どもと近所を散歩すると、例えば草花が咲いているのが目に入ったり、知らない店があったことに気づいたり。と、ふとしたことに笑顔になれる自分を発見。
途中小学校のそばを通ったので、「ちょっと寄ってみる?」と一瞬だけ顔を見せに行き、思いのほか歓迎されたので、翌日からも行くようになりました。
ここから親子通学が始まったんですね。
同じころ、NLPの学びを深めていました。
NLPでは、タイムラインというワークがあります。
未来のある地点から、現在を見に行くという不思議なワークです。
ワークで「学生服で、わたしの遺影を持つ息子の姿」を見て衝撃を受けました。
わたしはこのとき、子宮に初期のがんになりえる、異形成が見つかっていたのです。
このままの働き方では、こういう未来がある、と分かった瞬間でした。