労働者・労災を基本に考える必要があります。
原子力発電所ーー原発労働者の健康被害を仕方ないと思ってはいけません。子供や住民と同じく大切です。しかも、急性症状だけでなく、原発労働による職業がんが問題です。放射線を浴びれば浴びるほど、ひばく労働者における職業がんの確率が高まります。
震災・津波による事故がなくとも、ふだんから原発労働者は労災認定基準を超える放射線を浴びてきました。東電はその事実を隠したり・否定したりしてきました。安全だといううそを振りまいてきたから、取り返しのつかない事故がおきたのです。
労働者の職業がんなしに稼動できないのだから、原発をやめて、電力を使いすぎない生活に変えるべきです。ひとの命を犠牲にしてまで、贅沢しようとは思いません。
障害者作業所の職員や手話通訳者ーー人手が足りないため、働きすぎで労災職業病が発生しています。障害者の人権を守る社会保障のため、人材を確保すべきです。
手話通訳労災裁判の控訴審が、5月16日に開かれます。
軽度外傷性脳損傷にかかわる、日本の認定基準は、厚生労働省・労働基準局の『精神・神経系統の障害等級認定基準』です。国際基準をうのみにするものではありませんが、WHOの知見を正当な理由もなく、無視することは許されません。
厚生労働省・社会援護局も、国土交通省も、画像や・高次脳機能障害を偏重しています。本来は、
・診断法ーー身体面と・精神面(国際的に通じる言葉としては、認知障害など)
・補助診断ーー画像(特殊なMRIをふくめ)
を総合して、被災者に、脳の器質的異常が発生したかいなかを検討すべきです。
交通事故の基準を含め、おおもとはあくまで労災の基準であり、労災基準は労働者保護に役立つものでなければなりません。
なお、国を被告とするMTBI裁判の判決は、7月11日です。