前回の記事でハワイで病院に行った話をしましたが、この記事ではその一件について詳しく書こうと思います。
そもそもの始まりは、実は、出発当日でした。
夜21:55羽田発のANA便に乗るため、もともと旦那さんに15時に子供を迎えに行ってもらう予定が、12時頃保育園から仕事中の私に電話があり、熱があるから迎えにきて欲しいと。まさかのこのタイミング!!
とりあえず私は会社にいてどうにもならないので旦那さんにすぐ電話して迎えに行ってもらい、かかりつけの小児科で診てもらいました。
クループ症候群かもしれないという診断を受け、渡航自体を取りやめるか話し合ったのですが、
- 呼吸は特に苦しそうではなく、熱ももう下がって本人もご機嫌に遊んでいる状態であること
- もともと今までも体調崩したとしても熱と鼻水くらいで、高熱出た時も本人は毎度元気で食欲もあり、そもそも割と体力のある子供であること
- もはや出発当日なので、今キャンセルしても、出発時刻直前にキャンセルしても、かかるキャンセル料は同じであること
- ANAはもしキャンセルしたとしても子供の体調不良である場合、全額返金(手数料を除く)になる可能性が高いこと
以上の理由から、ひとまず予定通り羽田空港で集合して、私が実際に子供の様子を見て判断することにしました。
<出発日の実際の流れ>
7:30 保育園に預ける
(この段階で3回熱測って37.7/37.9/36.6だったので最後の体温でお情けで預かってもらった感じなので本当は朝から熱あったのかも)
11:30 保育園から電話
12:15 お迎え
12:30 病院受診
クループ症候群かも?との診断でお薬(咳止めと熱冷ましの坐薬)もらって鼻水と痰の吸引してもらったらしい。
その後すぐ自宅に戻りお昼寝させて、1時間ごとに様子を尋ねてみたけど、元気に過ごしてたそうです。その間、私は仕事の合間にクループ症候群のことめちゃくちゃ調べまくりました。
16:00 自宅出発
17:30 羽田空港で集合
で、空港で合流してから実際に私がこの目で機嫌や顔色、体調を確認して、普段通り元気いっぱいだったので、万が一体調悪そうになったら飛行機乗る直前でもいつでも取りやめる!というのは夫婦で話し合って決めて、その覚悟でチェックイン→保安通過→搭乗待ち、と進みましたが、しっかり水分も取れてるし、1日目の記事に詳しく載せたようにとっっても元気に搭乗待ちの時間を過ごし、機内でもバシネットでしっかり寝てくれ、結果的には無事にハワイ入りを果たしました。
1日目は見たことないくらいテンション高く、よく笑い、よく食べて元気に過ごしたんですが、事件は2日目に起こります。
2日目の夕方17時頃のこと。
午前中に動物園に行って、帰ってきてお昼寝の後から少しずつ体調が悪そうに見えるうーちゃん。
咳き込みも酷くなってきたのと、咳が普通の咳じゃなくてオットセイが鳴くような感じの特殊な音で(それがまさにクループ症候群の特徴)、ぐったりして元気がなく、話しかけても目の焦点が合わなくなってきて、触ってみるとおそらく高熱が出ている。
現在17時過ぎ。この日は金曜日で、ラナイ(ベランダ)から見る19時からのヒルトンの花火をこの旅行最大の目的にしていた私。そのためにこの高級コンドミニアムに泊まったのもあり、できることなら様子を見たいのもあるけど、この状態では花火始まっても心から楽しめないし、万が一、夜間に容体が急変して一生後悔するようなことになったら...と思うといてもたってもいられず、この目の焦点が合わなくなったことで踏ん切りがついて、もう少し様子を見たそうだった旦那さんの意見もそっちのけで、ひとまずここ(ワイキキショア)から一番近い日本語通じる&保険対応可の病院であるシェラトン敷地内にある病院 (ストラウブドクターオンコール) に電話してみました。(電話は自分のスマホにアメリカSIM入れて使ってました)
もしもし...と話しだすと、日本人ではないっぽいけど、日本語を話せる人に代わってもらえました。
子供が具合が悪そうなので見て欲しい旨伝えて、おそらく高熱があって咳が出てて息苦しそう、と言うと年齢を聞かれ、1歳だと答えると、うちでは診れないから小児科のある大きな病院に行って、と、タクシーで10分ほどのカピオラニ病院を紹介されました。
で、電話を切ったものの、いやいや、だっていく前に調べた子連れハワイブログでは色んな人が近くの病院に行ってたんだけど...もしかしたら息苦しそう、とか言ったからコロナだと思われて断られたのかな?とも思って腑に落ちず。
一縷の望みをかけて、持っているクレジットカードの中で海外旅行保険が子供にも付帯する唯一のカードがMUFGプラチナアメックスだったので、そこの契約先の損保ジャパンの海外旅行保険デスクへ電話しました。
状況を説明し、病院を紹介してくれるもんだと思ってたのですが、ここで電話した曜日と時間が問題だと判明します。
ワイキキに小児科はいくつかあるけど、金曜は大概17時すぎには閉まるらしい。
なので、いまこのタイミングで保険会社から紹介できる病院はない。とのこと。
...ガーン
じゃあどうすれば、、、ってことで、さっき近くの病院に電話したら断られてカピオラニ病院に行けと言われたことも伝えると、ならばそこへタクシーで行ってくださいと言われました。
電話を切ったものの、まだいまいち腑に落ちず...(諦め悪いw)
子供の様子も先ほどよりは顔色も良くなり目もしっかり合うように戻っていたので、いや、一回、ダメ元でシェラトンにある病院に行ってみよう、近いし!ということにして、急ぎ足でシェラトンへ。
というのも、子供の急な発熱とかでここ行きましたー!ってブログを良く見かけてたんですよ。なので直接行ったら見てもらえるのではないか、と。
(ドクターオンコールは小児科はないものの、20時までやってます)
(↑2023年10月時点の公式HP情報)
ワイキキショアからは近道すると徒歩5分ほどです。Googleマップだと道がないけど、ここ、赤の矢印で抜けられます。ホテルスタッフの通勤路なのかも。
最初シェラトンのホテルスタッフに場所を聞いたら、病院??わからないなぁ、と言った感じで、インフォメーションに聞きに行ってもわからなそうな反応。
Googleマップで出てきた写真を見せて、ようやく、ああ、外側の車寄せのところのかも!と。
ということでシェラトン敷地内にあるとはいえ、ホテルスタッフはほぼ知らないっぽいのでご注意あれ。
エントランスの車寄せのすぐ横に半地下みたいになってるエリアがあります。
(Googleマップからの拾い画)
ここの左端がそのストラウブドクターオンコールです。
で、さっき電話した人と同一人物なのがバレないように、主に旦那に喋って貰いましたが(日本語通じました)、あっさり、さっき電話した人でしょ?と見破られる笑
そしてここでもう一つの事実。
1歳の子供は症状に関わらずほんとにガチの小児科じゃないと診てもらえない。
そうだったんだ… まぁ考えたら日本だって1歳の子どもなら小児科併設の内科じゃないと診てもらえないか…
というわけで、いよいよカピオラニ病院という大きな病院に行くしかなくなったので、親切なストラウブ病院のおばちゃんが印刷してくれた地図を片手に、幸いここはシェラトンの車寄せでタクシーも待機してるのですぐ乗り込み、一路カピオラニ病院へ。
シェラトンワイキキからカピオラニ病院までは10分もかからずで、金額は12.55ドルでした。私、子供抱っこしてたから先に降りてそのまま血相変えて入口探してたので精算ノータッチだったのですが、旦那も焦ってて、とりあえず保険適用可能なカードで決済したまではいいがチップを渡し忘れたらしく、私もすっかり失念していて旦那にチップ用の現金渡してなかったので、あの時のドライバーさんには本当に申し訳なかったです。急いでくれたのに、本当にごめんなさい
18時半頃病院に到着。窓口を探して、1.2組並んでたので順番を待ちます。
順番が来て、子供を見て欲しい旨伝えて、クレジットカードの保険などに入っているかの確認を受け、診療受付の書類と保険のための書類に記入しました。
窓口の女性は日本語は通じませんが、日本人対応には慣れてる感じがしました。
日本語の書類を渡してもらったので、一安心。
①こちら↓を読んで
②裏面に記入。
記入が必要な箇所にはあらかじめマーカーしてくれてるのでありがたし。
③我々の加入していた保険の場合、子供に対しては「家族特約」で補償の対象ではあるもののキャッシュレスには非対応(加入者本人か配偶者の場合はキャッシュレス対応OK)なので、もしその場での支払いの必要があった場合、一度支払って、日本に帰国してから保険会社に申請して、承認後に返金となる流れです。
なので、病院的には「保険に加入していない患者」とみなされるわけですが、おそらくこの書類はその、保険に加入していない患者の場合にサインする書類?だったのかな??あんまりよくわかってないけどざっと読んでサインして危険な書類じゃないのは確かなのでサインしました笑
宗教や性別などに関わらず、どんな人でも適切に医療は提供されるよ、お金なくても大丈夫だからもし支払いに困ったら相談してね、的な内容に見受けられました(←適当すぎ)
患者(OR代理人)の名前、患者との関係、日付を書きます。
記入する場所があるのは上の2つの書類と、あと病院が使う請求用の用紙がありました。写真撮り忘れたようです...が、とりあえず自分の日本の現住所など基本的なことを書けばOKでした。
(この書いた住所に後日請求があれば請求書が届きますので、正確に記載しましょう。)
10分くらいで室内に呼ばれ、まずは指に酸素濃度チェックのクリップつけたり熱測ったり色々検査してくれました。
そのあとすぐ診察室に案内され、日系だけど日本語は話せず英語を話す女性ドクターのもとへ。
ドクターの横には移動式のキャスターがついたTVモニターが。
これで通訳さんを交えて三者通話をしつつ診療してくださるようです。
通訳さんは日本人ではなく医療従事者でもないようで、たまに出てくる専門的な英語についてはドクターに噛み砕いた意味など聞き直してました。
基本的には
①ドクターが説明or質問
②通訳さんがそれを英語→日本語へ訳す
③我々が日本語で返事
④通訳さんが英語に訳してドクターに伝える
という流れのようでしたが、一応自分は8.9割はドクターの話す内容は理解できたので、私も焦ってて気持ちが逸り、②をすっ飛ばしてそのまま英語で答えられるところは直接ドクターに答えてましたが、一度通訳さんに『私、必要ですか?笑』と言われ笑、しかしこのあと専門的な言葉が出てきたら分からないかもだし、通訳さんいた方が旦那も同時に理解できるので、子供も症状落ち着いてて緊急性はなさそうだし、そこからは私も落ち着いて基本的には通訳さんを通しての会話にしました。
結果的には、やはりクループ症候群との所見で、旅立ち前の日本での所見と相違なかったです。
ただクループって、子供に多いコロナの派生症状の一つでもあるんですよ。
なので、コロナの検査も受けますか?と聞かれましたが、強制は全くされず、むしろ、『私(ドクター)はただのクループだと思うけど、もし検査したければする?』というニュアンスだったのと、2日後には帰国便に乗らねばならない大人の都合から、コロナの検査は受けませんでした。ドクターもその答えは予想済みだったようで、だよねーオッケーオッケー、的なリアクションでした。
その後、受付で待つように言われ、この用紙を渡されます。これが日本で言うところの診断書兼処方箋がわりになるみたいです。アメリカではお薬は市販薬を処方されることも多く、我々も市販薬の子供用タイレノール4.5mlもしくはモルテン・イブプロフェン・アドヴィル5mlをドラッグストアで購入するよう指示が書いてあります。
ちなみに保険申請で必要な『診断書』に該当するものが今回の場合はこの書類になります。
患者の名前や症状、医療指示が書いてあればいいみたい。
結局、病院滞在は2時間。
書類書いたりなんやかんやしてたから、ぼーっと待ってる時間はほとんどなかったかな。
あの三者通話の時間がかなり長かったなー、おそらく小一時間はしゃべってたかも。
日本じゃありえない笑
でもこんな夜分に本当に丁寧に診てもらって、説明してもらって、とても素晴らしい病院でした。
ちなみに子供は診察終わったとたん泣きつかれて抱っこで寝てしまいました
診断書をドクターからもらって、お礼を言って診察室を出て、さああとはお会計だ、と思ったら、窓口シャッター閉まってるんですけどー。。。
ということで、診察室へ戻り、ドクターはもういなかったんだけど、通りかかったナースに、
私:お会計まだしてないんだけど、窓口しまっちゃってるの。どこでお会計すればいいの?
ナース:あんたたち保険入ってないの?
私:入ってるけど子供の場合はキャッシュレスにならないから一度支払ってと言われているの。
ナース:ちょっと待ってて。
ナース、奥にたむろしてた数人のもとへ。よく見るとそこにさっきの受付のお姉さんもいる。
何やら話して笑顔で戻ってくるナース。
ナース:お会計、ないわよ!
私:…はい??そんなわけねーだろうよ
ナース:いいから、いいから、お子さん、お大事にね!
私:…はいいいいい??えええええ???よくわかんないけど、サンキュー笑
奥の人たちもみんなニコニコしてバイバーイってしてくれて、そこまで言うならもういっか、ってなって、旦那と、そんなことある?と言いながらそのまま病院を出ました笑
(調べたところ、あんまりはっきりした答えは見つからなかったんだけど、ハワイの病院は基本、事務的な料金とドクターの診察料金が別々の請求らしく、あくまで我々が「なし」と言われたのは事務的な料金で、ドクターの診察料金に関しては後日自宅に請求書が届くケースが多いみたい。我々も実際、数ヶ月後にエアメールで請求書が届きました。噂に違わぬ高額請求でしたよ笑、ほんとアメリカ行く人は保険加入必須!クレカの付帯保険は子供までカバーされるのか渡航前に必ず確認を!!請求書の詳細は後の記事で書きます。)
で、ウーバーでタクシー呼んでワイキキ戻るかと思ってたんだけど、もう目当ての花火もおわっちゃったし、うーちゃんもすやすや寝てるし、特に急ぐこともないので、夜風も気持ちいいし歩いて帰ってみようか、という流れになりまして、急遽夜のお散歩です。
ホテル帰る前に薬局寄って薬買わなきゃだから、目的地はワイキキのロングスドラッグ。
ロングスドラッグに到着したのは21時半でした。
カピオラニ病院からゆーっくり歩いて約45分。途中で大きな橋を渡りながら運河を眺めたり、気になるお店を覗いてみたりしてたのでだいぶ時間かかっちゃったけど、行くときの心配が消えてすっきりした気持ちで帰ってこれて良かった。
ロングスでは薬売り場に行くものの、自力で探せる気は全くしないので、スタッフに声かけて書類見せて薬探してもらいました。
渡されたのは子供用のタイレノール。
(参考画像はAmazonより)
チェリー味!!!ザ・アメリカですね笑 日本じゃありえないフレーバーだし、匂い嗅いでみたけど、まさにアメリカの味!って感じの匂いでした(←味見する勇気はなかった…笑)
色もすさまじい赤で、飲み終わると毎回子供の口が、あなた今何か生きた生物そのままかじりましたか?って感じの口になります笑
写真のような小さな注射器型の容器が付いてて、これで吸い上げてそのまま子供のお口にチュッと入れます。嫌がるかなと思ったけど、嫌々ながらなんとか毎回飲んでくれました。
お値段は税込み15.17ドル。たけーーーー。
このレシートも保険請求に使うのでしっかりとっておきます。
この薬が効いたのか、その前の病院で飲ませてもらった薬のおかげなのかはわかりませんが、この日のうーちゃんは心配をよそに、特に悪化することもなく、たまに咳込んで起きることはあってもしっかり眠ってくれました。
完全に親のエゴで連れてきてしまったので、もし機内で悪化したらどうしよう、とか、ハワイで病院行く羽目になってもしコロナだったら帰れなくなる、とか色々心配してたけど、ハワイに着いてからのうーちゃんがものっすごくテンション高くてずっと笑ってて、連れてきてよかった!!と心から思いました。
結果的には病院に駆け込むことにはなったけど、幸い大事に至らなかったのでこう言えるだけではありますが。
あくまで最後は自己責任!ではありますが、同じくらいのお子様を連れて行かれる方で現地の病院事情で不安に思っている方の参考になれば幸いです。
帰国後の保険請求などについてはまたのちのブログに書きますね。
次はこのバッタバタの翌日、滞在3日目の記事になります。
1つ1つのアップが遅くて、ついに1年経ってしまった…
ほんと情けないのですが、しっかり書き終わりたいので、もう少しだけ長い目でお付き合いくださると幸いです