金曜日は雨だった。昼の間は、カッパを着て、現場で作業をした。戻ってから少しだけ事務仕事をして、それから当番だったので勤務態勢に入った。台風の影響と今回の大雨のせいで、あちこちに問題が発生する。一区切りが着いたのは夜の2時頃だった。

 

それから仮眠を取ったけれど、けっこう電話が鳴って、そんなに寝てもいられなかった。6時前に電話を取ったのをきっかけに当番だった担当者が全員起きたので、そのままずっと朝まで仕事をしていた。

 

家に帰ってから鏡を見たら、少し痩せていた。いい傾向だと思った。そのまま少し眠ろうと思ったけれど、職場で飲みすぎたカフェインのせいかなかなか寝付けない。

 

英語の勉強でもしようかと、問題集を広げたら、信じられないような怒りの衝動に駆られた。以前、何かで、脳の「怒り」分野と「学習」分野は近接していると聞いたことがある。思春期のような学習しなければならないときに、「怒り」の度合いが増すのはそのせいだと。

 

ところが、今回の「怒り」の衝動は相当なもので、勉強を続けていられないほどだった。それで、部屋を暗くして、メラトニンを飲んで、無理矢理、寝ることにした。

 

1時間ほど寝て起きたら、少しは気が休まっていた。それでもどこか意味のない高揚感が続いていて、俺のような年寄りが徹夜すると精神的に尾を引くなあと思った。アマゾンに頼んでいた荷物が届いたので、その組み立てをした。誰か人がいたら、喧嘩になりそうだった。誰もいなくて、本当によかった。

 

+++

 

9月に受けたTOEICの結果通知が来た。悲惨だった。

 

試験の冒頭でホワイトアウトした(頭が真っ白になった)リスニングでは、スコアが35点も落ちて415点しか取れなかった。そして、持ち直したリーディングでは、スコアが30点伸びて420点だった。合計は835点で前回よりも5点のマイナス。

 

一生懸命に教えてくれたフィリピンの女の子にも申し訳なかったし、自分自身に対しても納得がいかなかった。

 

不本意ながらもフィリピンの女の子に報告をすると、「たとえリスニングのスコアが35点落ちても、あなたは進歩したし、読解力は増した。あなたは落ち込む必要はないし、いい結果だった。特にリーディングでは。」という返事か来た。何度か読み返した。読んでいて泣きそうになったが、残念ながらもう俺の年では涙の流し方なんて忘れてしまっていたから泣けなかった。

 

失敗の原因は、俺はよくわかっている。俺はいつだって失敗するときは勉強不足だ。自分自身に納得がいかないのもそれが原因。もっと真剣に頑張りたい。

 

+++

 

そう思ってもなかなか勉強をしないので、部屋の配置を変更して気分一新することにした。

 

まずは机の向きを変えた。特に意味はないが、向きを変えることで気分を変えたかった。

それから、ベッドの向きも変えた。任天堂のスイッチと「リングフィット アドベンチャー」を買って家で肉体的なトレーニングができるようにするためだ。

 

配置を換えているときには「将来的にはスイッチを買う」つもりだった。でも、配置換えをした後、どうして将来でなければいけないのか考えてみた。

 

俺がほしいと思ってスイッチを買うのに誰の許可もいらないことに気がついた。それに彼女もいないし、ってことはクリスマスにサンタクロースが来ないってことと同じことだ。それで、アマゾンに依頼した。土曜日に配達してもらうことになった。

 

+++

 

子供向けの番組である「プリティー・シュート」のシーズン1をキンドルで全話見た。

 

オープニングで主人公が起きるとき、壁に貼ってあるメモが俺の心を打った。そこには「Success Trains Failure Complains(成功者はトレーニングをし、失敗者は不平を言う)」と書かれていた。本当にその通りだと思った。そして、また主人公やそのまわりのチームメイトが美少女で、ついシーズン1を全話見てしまった。

 

ストーリーはそれほど練られている感じはしないのだが、それなりに面白かった。カリフォルニアで少年時代を過ごすということは、きっと素晴らしい経験なのだろうなあ、と見ながら考えていた。

 

そしてまた、幾何学ができないという女の子の英語力が、俺をはるかに超えていて(当たり前)、こんな子でも普通に話せるのにと、がっかり感も相当なものだった。

 

できることであれば、英語の学習のためにもこのレベルの子供向けテレビドラマをたくさん見たい。でも、なかなか見たいと思うような少年少女もののドラマが見つからないのが残念だ。

 

台風の余波で仕事が微妙に忙しい。そんなときに、姪からLINEが来た。

「台風の被害はどう?」

 

いちいち書くのもめんどくさいので「大丈夫。」だと伝えておいた。そして「君はそろそろ仕事じゃなくて婚活を頑張れ。」と余計なお世話の返事を出しておいた。それがどうも逆鱗に触れたらしい。そういうあなたはどうなんだというメールが来た。

 

「俺は台風の対応で忙しいから、まずは君が頑張れ。」と返事を書いたら「最近はアプリの婚活がはやっているからそれをするように。」というめんどくさいメールが来た。

 

「そういうアプリは年齢制限とかあるんだろ?俺、25歳ってことにしてもいいかなあ?」と書いたら「なんでよ!いざ会うってなったら終わるじゃん!」と怒りのメールが。どんどんとめんどくさい方向に進むので、もうほったらかしにしている。

 

+++

 

土曜日に、様子を見に実家まで帰った。ついでに昨年の今頃、衝動買いした電子ピアノや教本なども実家に持ち帰った。

 

実家には1時間くらいいた。草刈りの請求書が来ていて、そこには1万5千円程度の金額が書かれていた。想定よりも随分と安くてほっとした。

 

そして、庭は、きれいに草が抜かれていた。俺は今、咲いている貴重だという花もみんな抜いてもらうつもりだったのだが、そういう花はきちんと避けて、手入れがしてあった。俺は基本的に、機械で草をなぎ倒すイメージでいたので、こんなに丁寧な仕事だったことに驚いた。

 

そして、実家から持ち出した冬用のTシャツなどを持って、土曜日のうちに再び上田市に戻った。途中、随分と激しい雨が降り、そのせいで「洪水警報」が出た。俺は日曜日にも、もし警報が出たら職場に行かなくてはならないので、うんざりした気分で運転していた。

 

しかし土曜日の夜には、洪水警報が解除され、日曜日の朝には注意報まで解除された。俺はぽっかり空いた日曜日をどう過ごすのか興味があったが、結局、ダラダラと漫画を読んだりアメリカのテレビドラマを見たりして過ごしてしまった。

 

+++

 

スペインのSF映画「エヴァ」を見た。

 

子供のアンドロイドを作ろうとモデルを探していた男の前に現われたのが、エヴァという少女。彼女は、とりわけ魅力的だった。

そしてその少女は、かつての恋人で仕事仲間だった同僚の娘だった。

 

よくできたSFで、最初からこの結末は予想のひとつではあったものの、本当にこうなるとは思ってもいなかった。

 

何よりもエヴァが美少女で、行動や発言も魅力的だ。映画を見終わった後、俺も深い喪失感に襲われた。

 

CGのできがとてもよく、プログラミングを視覚化していて新しい。こういう細部の設定に、深いこだわりがあるところが気に入った。SF映画は、発想だけでなく、描写もこのように丁寧だとなおいい。

 

もっともSF映画としては、特に優れているわけではない。SFとしての発想自体は、そんなに新しくもない。スペインの風景の中で、スペインの美少女が演じているから説得力があるので、これを日本で撮影して、アイドルがエヴァ役をやっても、どこか底の浅いものができそうな気がする。

金曜日に、他部署の部下1人と飲みにいった。俺は「ハングオーバー・プラス」(直訳すれば「2日酔いプラス」)というお笑いネームの酔い止め剤を体に貼っていた。そうやって使う薬なのだ。

 

使うのは初めてだった。それで、どのくらい効くものなのかとちょっと飛ばし気味に飲んだ。だいたい部下の2.5倍くらいのペースで飲んでいた。

 

そして4件はしごをして、俺は途中から記憶がない。特に最後の店の記憶が乏しい。

 

その最後の店を出た後、俺はどうやらマッサージを受けたらしかった。体が軽くなっていて、手を振られた記憶がある。そしてその後、ラーメンを食べたみたいだ。それからコンビニにも行った。なぜかジュースの他にアイスクリームなんかも買ったらしい。そして帰った。

 

翌日の二日酔いはお笑いネームの薬のせいなのか、確かに、あれほど飲んだにしては軽かった。台風への対応で職場に行ったら一緒に飲んでいた部下に会った。昨日、俺は本当に酔っ払い、最後には部下を置き去りにして帰ったらしい。俺はそれからマッサージに行ったのだろう。しかし、どこにあるのかも未だに知らないマッサージ店に行くなんて、酔った俺もなかなかすごい。

 

台風の前触れの雨が前日の夜から既に降り始めていた。だからそのときに着ていたズボンもワイシャツも濡れている。それらをクリーニング店に持っていく袋に入れながら、俺でさえ、酔った後の自分の行動に腹が立つんだから、もし奥さんとかいたらすごく怒られるんだろうなあ、とあまり意味のない想像をしてみて、「ま。俺には関係ないか。」と開き直ってみた。

 

+++

 

某所の方々に実家の草刈りをしてもらった。姉が見に行ったら「すごくきれいに抜かれていた。」とのことだった。台風のせいで、未だに実家には帰れていない。

 

+++

 

また台風のせいで職場に泊まった。今回は忙しく、ほとんど眠れなかった。災害時にはいろんなことが起きる。新聞記事によれば、12日の夜には上田市内の県道の橋が落下し、上にいた3台の車が川に落ちた。そのうちの1台は3人が乗ったまま未だに行方不明だ。

 

俺が話しを聞いて驚いたのは、14日の朝に、1台の車が、通行止め看板を無視し、バリケードもすり抜けて、その県道を走ったのだそうだ。橋は復旧しておらず、まだ、辺りは暗かった。運転手は落ちた橋の直前で気がついた。ブレーキをかけたが、前輪を川側に落とし、そこで止まった。運転手がどうやって、車から降りてきたのかまでは俺は知らない。

その後、運転手は警察を呼んだ。警察はレッカー車を手配した。そんな話しだった。

 

昨日からの報道を聞いていなかったのかという驚きとともに、よくそこで止まったと思う。あと1秒遅かったら、車ごと川に飛び込んでいただろう。その後、通行止めのバリケードは強化されたらしい。いろいろと思うところはあるが、無事でよかった。

 

+++

 

以前から読みたかった村上春樹の「騎士団長殺し 第2部 遷ろうメタファー編」(新潮社)を読み終わった。

 

後半の主人公の行動はますますSFじみてくる。自分を空間から消し、長距離移動も行なう。そして、遠距離から夢のなかで離婚調停中の妻を犯して妊娠させるということまでする(確証はない)。こうなるともうキム・ギドク監督の「弓」の世界だ。

 

俺は、異空間のどこかに、美少女の秋川まりえがいるものだと思っていたが、そうではなかった。騎士団長の秋川まりえへの助言はもう少し丁寧でもよかったのではないか、ということを考えたりした。まあ、なんのことやらこれを読んでいる人にはわからないだろうが、俺だって2か月もすれば自分でもさっぱりわからなくなる。

 

未だに俺はちゃんと村上春樹を面白いと思って読むんだなあと、自分を再認識した読書だった。そんなに面白かったかと聞かれると返答に困るが、無駄な読書ではなかったと、それはいえると思う。

 

金曜日に課の飲み会があった。俺は幹事だった。飲み代別で1人3000円のコースを頼んでいた。12人だったので、一応5万円、銀行から下ろしてきた。請求残額はとりあえず立て替えておくつもりだった。

 

会計は12人で4万8千円。ビールや日本酒もかなり飲んだのに、飲み代が1人千円ってことはないよなあ、と思ったけれど、そのまま払った。あの店は、こんなに安くて大丈夫だったのだろうか。

 

その後、俺は一人で飲みに行った。1時間くらい飲んだら飽きてしまったので帰った。田舎の夜はどこかつまらない。

 

+++

 

土曜日に実家に帰った。

 

実家は草だらけ。10月の早い時期に某所の方々が草刈りをしてくれることになっている。姉は俺が契約したその料金が高いと言うが、他に代わりはいないのだからしかたがない。

 

姉は、実家に生えている木の枝が車道にまで出ていることについてもうるさい。話し合って、木そのものを切り倒すことにした。

 

草刈りの人たちが、細かく切ってくれれば枝の処分もしてくれるというので、慎重に上の方から1本ずつ枝を切った。

 

最後に幹を切り、塩と酒を切り株にかけた。姉が「今までありがとうございました。」と言っていた。

 

+++

 

再びその日のうちに上田市まで戻ることにした。俺は車のなかではだいたいラジオを聴いている。長野県は田舎なので、民放のラジオ局は1局しかなく、番組は本当につまらない。

 

CMもつまらない。健康食品、パチンコ、過払い金返還請求の3種類しか基本的にはない。でもその1局しか聴くラジオ局がないので、いつも「つまらない。」と泣きながら聴いている。

 

その番組は、番組のフリをした広告だった。森永製菓の「おいしいコラーゲンドリンク」を扱っている。1本飲むだけでコラーゲンを10,000ミリグラムも取れるのだそうだ。

 

「なんだ、その単位は。」思わず笑ってしまった。ミリは1000分の1を意味するので、10,000ミリグラムは10グラムと同じことだ。10グラムって言えばいいのに。

 

森永製菓はテニスの錦織選手のサポーターもしていると同じラジオの番組で言ってた。サポートをする際に「じゃあ、錦織選手、もう1万ミリメートル右に移動してください。」とか言うか?そこはやっぱり10メートル移動してくださいの方がわかりやすいだろ。

 

CMというよりも、どこか消費者をだまそうとする気配を感じる。そもそもコラーゲンが足りなくてしわができるのはわかるけれど、だからといってコラーゲンを飲んで、しわが消えるのだろうか?そんなに単純な発想で効果が出るのであれば、俺は明日から、髪の毛を食うけど。

 

もっとも効果があるんだかないんだかわからないヤクルトが胃腸にいいと言い張って、プロ野球球団まで持つくらいだから、今さら、健康食品の内容量だの効果だのが怪しいなんて目くじらを立てる方が、どうかしているのかもしれない。

 

+++

 

アマゾンで、アリス・ウェッターランドの「ママは人間 私も人間」というスタンド・アップ・コメディを見た。

 

俺は最近、お笑い番組で笑ったことがない。「くだらないだけなのに、能書きまで多い」のでうんざりしている。でも、このアリス・ウェッターランド(アリス・イン・ワンダーランドをもじってるんだろうなあ。)のコメディでは久しぶりに笑った。

 

「私は男が好きだけけど 害のある男らしさは嫌い。一日を台無しにするようなうっとうしい行動とかね。道ばたでヤジを飛ばしてくる。自分だけ話して私の意見は無視。あとは強すぎるレディオヘッド愛。」

 

「強すぎるレディオヘッド愛」うーん。そこかあ。レディオヘッドが好きなだけに急所を突かれた感じがした。

 

+++

 

フロー&ジョーンの「アライブ・オンステージ」も見た。そして、これも素晴らしかった。

 

イカしたコメディで、「ダンキンドーナツの入社試験に落ちた」の歌はとても気に入った。

名前を聞かれて「ダンキンドーナツ」と答えてしまい、好きな食べ物を聞かれて「クロワッサン」と答えたこの歌の主人公はダンキンドーナツの入社試験を落ちてしまう。

 

他の歌もイカしてた。すごくよかった。

 

そして、その後、何本もスタンド・アップ・コメディを見た。結局、面白かったのはアリス・ウェッターランドとフロー&ジョーンだけだった。ほかの男達のコメディは本当にくだらなく、どこが面白いのかもよくわからなかった。

 

+++

 

映画「ラスト・ターゲット」も見た。

 

暗殺者である男が、組織から抜けようとするが、なかなか抜けることができず、その葛藤を描いている。

緊張感がある造りで見入ったが、なぜ主人公が狙われるのかも最後までさっぱりわからず、そのほかにもあちこちで疑問が生じる。主人公をアメリカ人の設定にしたことに特別の意味があるのだろうか?脚本の中途半端感は否めない。

 

イタリアの女性がどれだけ素晴らしいかはとてもよくわかった。俺もイタリアで暮らしたくなった。そして主人公がやたらと体を鍛えたこともよくわかった。すごいなとは思ったけれど、ただそれだけの映画だった。

秋の交通安全運動が始まった。職場にも警察官が来て「一時停止は大切だ」とか「スピードの出し過ぎに気を付けましょう。」なんて話をしてくれる。

 

職場に車好きの若者がいる。彼は「ハチロクを運転して時速200キロで走ったことがある。」なんてことをかつて俺に話したことがあった。講演が終わった後、その若者と話をする。

「真面目に聞いていたのかよ。」

「いいんですよ。あんな話。真面目に聞かなくったって。」

「こういう警察官の話ってさあ、俺のようなコンプライアンスの塊みたいな人が真面目に聞いていて、君みたいに本当に聞かなければいけない人が全く聞いてないからおかしいよな。」

「いいんですよ。どこでも聞くような話ですから。だいたい、初めて聞くような話がありました?」

「俺はすごく勉強になったけどなあ。」

「本当ですか?」

「今週末、TOEICを受けるんだけど、覚えなくてはいけない単語とかいっぱいあってさあ、ノートに書いていたんだよ。今日、講演の途中で気が付いて、ノートを取りに行ってきた。そして講演を聞きながら、ノート開いて覚えた。だから本当にいろんな意味で勉強になった。いいタイミングの講演だった。」

俺がそういうと、彼はとたんに軽蔑したような眼になって「そういうのって、本当によくないですよ。真面目に聞きましょうよ。」なんて言い出したので怒った。

 

ちなみに、その警察官の話では「時速30キロで走っているときに3秒間よそ見をすると、その間に車は24メートル進む」そうだ。

「本当かな?」と思って、ちょっと計算してみた。25メートルだった(式は(30*1000)/(60*60)*3))。おしい。

 

そして、ちょっと考えてみた。時速30キロなんてそんなに速くない。100メートルを10秒で走る人よりも遅い。そう考えると、100メートル走に出る選手こそ、3秒目をつぶると30メートルも進んでいて、すごいなあ、と思う。

 

+++

 

水曜日はいろいろあって疲れていた。でもフィリピンの女の子に英語を教えてもらう日だったので、無理して行った。ちょうど苦手なTOEICのパート7をすることになっていて、それでまた気が重かった。

 

普段、勉強するときには、本番でも禁止されているし、問題集も汚れるので問題に書き込みはしない。でも、フィリピンの女の子が持ってきてくれる問題は、外国で出版された本のコピーなので、アンダーラインやマークはし放題だ。

 

そして、彼女もマークすることを勧めてくる。日本以外では守られていないルールだと聞いたことがあるが、本当らしい。

 

そして、このマークをしたりアンダーラインを引いたりすると、本当に問題が分かりやすくなる。びっくりするほどだ。苦手なパート7だったが、短時間で解けてしまった。

 

夜、寝る前に、TOEICでは未だに問題にアンダーラインを引くことは禁止されているんだろうかと調べてみたが、やっぱり禁止されていた。禁止理由はいろいろと書いてあったけれど、ほぼ意味不明。ほかの試験ではまず許されていることなのに。でもまあ、禁止されているんだからしかたがないとあきらめるしかない。

 

+++

 

金曜日に最後の夏休みを取った。そして、土曜日の休みとの2日間でTOEICの公式問題集全5巻をすべてひと通り解くつもりだったが、途中で挫折した。

 

もっと日ごろから勉強するべきだったと当たり前のことを思った。俺は将来の自分に期待し過ぎということがよくわかった。

 

+++

 

日曜日にTOEICの試験を受けた。高校生くらいの受験生は減っていたように思うが、外国人が数多く受けに来ているのが目をひいた。受験前の説明は日本語でしかしないので、何を言っているのかさえ理解できていなさそうだった。

 

俺はリスニングで失敗した。最初のパート1で、選択肢の意味は全て理解できたが、どれが正解なのかはっきりしない問題があった。俺はそれで少し悩み、次の問題の一部を聞き逃してしまった。軽いパニックになって、その次の問題まで引きずった。

 

「リセットボタンを押したい」とか「もう帰りたい」という子供じみた思いが頭をよぎり、それでまた問題を聞き逃した。5、6問は解ける問題を落とした気がする。

 

リーディングも「でき」はそんなによくなかった。一応、最後の問題まではたどり着いたが、自信は全くない。自分に対してがっかりしたし、今まで俺を厳しく指導してくれたフィリピンの女の子にも申し訳ない気がした。

 

気象予報士の試験を受けたとき、俺はもっと真剣だったし、用意周到だった。机の上に置かれている受験番号の札が分析作業中に落ちないように、テープまで用意していた。今回はそういう準備は全くしていなかったし、試験直前に見るべき本も用意していなかった。そう。試験に臨む姿勢からしてよくなかった。

 

そんなわけで、今回で一応、TOEICはやめにするつもりだったけれど、まだやめられない。まだ頑張れるし、もっとできたという思いが強い。次は来年の1月頃になる。再チャレンジしたい。

 

+++

 

映画「ヒア アフター」を見た。

 

勉強の間にちょっと息抜きと思いながら見始めたのだが、途中でやめることができなかった。最後まで見てしまった。

 

死後に人はどこに行くのか?死んだ人と会いたい人、霊能者、そして臨死体験をした人、そういう人たちの静かな繋がりを、丁寧に描いている。必要としあっている人はいつかは出会えるものだと応援されているような気もする。

 

脚本もいいし、音楽もいい。とてもいい映画で気に入ったが、一番感動したのは、エンディングが流れ始めて最初にクリント・イーストウッドの名前が出てきたとき。あのじいさん、この映画も監督していたのかと。すごい。本当にすごい。

飲み屋のお姉さんに誘われて、金曜日に1人で長野市に飲みに行った。なんだかんだで3軒ほどハシゴをした。自分ではそんなに酔っていないつもりだったし、実際、そんなに酔ってもいなかったと思う。そんなに楽しくもなかった。「何をやっているんだろうなあ。」という思いの方が強かった。

 

飲み屋の近くのホテルに泊まって、翌朝は7時に起きて、ホテルの朝食を食べた。そんなにおいしくもなかった。そしてまた、上田まで戻ってきた。

 

TOEICの勉強をしなければと思いながら、そのまま寝てしまい、起きてからは海外のテレビドラマを数話見て、漫画を読んで、そしてまた寝てしまった。

 

+++

 

日曜日も勉強らしい勉強はほとんどしなくて、ネット麻雀ばかりしていた。麻雀もそんなに強いわけでもなく、何が楽しいのか自分でも本当にわからないが、こういう時間つぶしをついついしてしまう。

 

+++

 

中村澄子の「1日1分!TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック」(祥伝社)だけは4回ほど回したが、まさかこの勉強だけで試験に臨むわけにもいかない。

 

俺はどうするんだろうと、ずっと思っていた。日曜日の夜8時過ぎになってから、少しだけ勉強した。でも、とても自慢するような量じゃない。パート5と6だけを10回分解いた。それだけだ。

 

+++

 

そして今日の月曜日。ほとんど何もせずに一日が終わった。今日は当番だったので、台風の影響があれば会社に行かなければならない日だった。

 

でも台風の影響は、俺が住んでいる地域には小さかったので、会社に行くこともなかった。

 

次々と料理を作って、それをバクバクと食べて、確実に太った。それだけの3連休だった。あまりにひどすぎて言葉もない。はじめから、この3連休をもう一度やり直したい。

8日にZOZOでジャケットを買った。それからは忙しい1週間になる予定だった。なんといっても8日の日曜日の夜から、台風のせいで職場に夜中に呼び出されて、徹夜をした。

 

今までZOZOでは商品到着の日時指定ができないと思っていた。ところが、サイトを見たら日時指定ができる仕様になっていたので、10日の19時から21時に届けてもらうということで、注文をした。

 

10日は、仕事を早めに切り上げて、商品が届くのを待った。ところが全然、届かない。それでZOZOのサイトを見たら、断りもなく勝手に到着予定日を「11日」の19時から21時に換えられていた。どうしてこういうことするんだろうなあ。

 

11日では忙しくて商品を受け取れない。なんのために消費者は日時指定するのかZOZOは理解できているんだろうか?商品は、コンビニに転送してもらって12日に受け取った。

 

10日にZOZOに文句のメールを書いたら「HPに書いてあるとおり、台風のせいです。」という回答をもらった。「そうか。ZOZOの社員も台風で大変だったのか。」。台風なら仕方がない。大した被害はなかったけれど、とりあえず俺も個人的には大変だったし。

 

12日にはZOZOの社長が引退した。ZOZOスーツ自体はいい発想だと思うが、対応できる商品が少ないこと、ZOZOの携帯のホームページでは商品のジャンル選択がスマートにできないこと等、不満が多かった。俺のようなファッションセンスがないサラリーマンに、ZOZOスーツで計測したデータを基に、体型にあったおしゃれを安価に提供できるような会社になってくれることに期待したい。

 

+++

 

13日は6時間ほど肉体労働をして、それから事務仕事を2時間くらいした。アパートに戻って1時間くらい休んで、それから実家に帰った。

 

実家に着いたのは9時を過ぎていた。それから寝て、朝5時に起きた。

 

5時30分に友達と待ち合わせをした。駐車場にあるコンクリートの基礎に腰掛けて、友達の車が迎えに来るのを待っていた。眠たくて仕方がなかった。

 

+++

 

今年も同年代で同地区に住む男ばかり(つまりは祭り仲間)6人で、福岡に行くことにしていた。

 

友達が運転する車で、小牧空港に行く。駐車場に車を駐めて、朝食を食べてから福岡空港行きの便に乗る。フジ・ドリーム・エアラインだった。

 

福岡空港に着いたあと、地下鉄で中州へ行く。それからホテルまで歩いた。チェックインを済ませると、タクシーに乗って、競艇場へ。

 

14日からの2泊3日の旅行だったが、基本的に旅程というものはない。誰一人として、観光地巡りをしようと言い出す奴がいない。

 

競艇で、俺はボロ負けした。

 

その日の夜は有名な「とり皮ぐるぐる巻き」の店でかなり飲んだ。それから3軒ほどハシゴをした。博多はどこも料理がおいしく、女性がきれいで、田舎者の俺たちには夢の国のようだった。午前1時くらいにホテルに帰ってきた。

 

+++

 

15日の午前中は、ダラダラと過ごした。その間、2人は競艇に行った。昼に友達3人と寿司を食べて、2人はその足でやはり競艇へ行った。俺は、合流した友達と昼からウイスキーを飲んで、楽しんでいた。でも2時間ほどでやはり競艇へ行った。

 

俺たちは第7レースから参加した。それでも俺はまたボロ負けだった。

 

その日の夜は、おしゃれなお店で「水炊き」を食べたあと、「中州コミックパブアカデミー」というニューハーフのお店に行った。

 

最初にショーがあり、そのあと、ショーに出ていた人たちが隣に座っていっしょに飲むというシステムになっていた。

 

モデルのように美しい人も、アイドルのようにかわいい人も何人もいたが、しゃべると声が太く、やはりニューハーフなのだった。

 

+++

 

16日は、朝から4人で太宰府天満宮へ行った。友達の娘が来年度受験でお守りを買うのだという。太宰府天満宮は学問の神様と言われていた菅原道真公を祀ってある「学問と厄除け」の神社らしい。

 

興味がない2人は朝から競艇場へ行った。俺は友達に何度も聞かれた。

「本当に行きたい?」

「行きたいよ。俺、なんのためにこの旅行に来たと思っているんだよ。俺はそのなんとか天満宮って所に行きたかったんだよ。」

「なんとか天満宮って言っている時点で、興味ないだろ。」

「そんなことないよ。有名ななんとか餅も食べたいし。令和の年号の元になった何かもあるんでしょ。超、行きたい。」

 

三越に隣接する駅(なんという駅かは忘れた)で電車に乗って、二日市場という駅で乗り換えて、太宰府駅まで行く。二日市場駅から太宰府駅までは2駅しかないのに、線路は複線で、車両も長い。そのことだけで、俺たち田舎者は驚いてしまう。

 

「そういえば、俺、再来週TOEICの試験がある。でも、菅原道真公は、英語なんかできないだろ。」なんて話しをしたら友達に「失礼だ。」と怒られた。そのほかにもいっぱい失礼なことを言った。

 

神社にお参りをしたあと、俺は「うその鳥」おみくじというおみくじを買った。中吉だったが、あまりいいことは書いていなかった。

 

せっかく来たのだからと宝物館にも行った。現代の書が特集されていたが、まるで抽象絵画のようで俺たちにはさっぱりわからなかった。

 

太宰府天満宮で有名な梅ヶ枝餅も抹茶と一緒にいただいた。ちゃんと抹茶を点てていたようで驚いた。

「ペットボトルからカップに抹茶を注いで、電子レンジで温めるのかと思っていたよ。」と言ったら友達にまた怒られた。

 

それから、また三越に隣接する駅まで戻ってきた。そこから競艇場までは歩ける距離だと友達が言う。途中で回転寿司屋に入って、寿司をつまみにビールを飲んで、それから競艇場まで歩いた。

 

朝から来ていた2人と合流した。まさか3日連続で来るとは思わなかった。選手の名前も覚えてしまい、地元の人たちといっしょに「秋山!させ!」などと声を出したりしていた。

 

またも負けた。ただ最終レースで200円だけ賭けていた3連単が当り40倍になった。でも、その前に果てしなく負けていたので「焼け石に水」という言葉の意味を体感しただけだった。

 

「この3日間、いろいろ楽しかったけどさあ、今回の旅行で俺が一番心に残ったのは太宰府天満宮の「宝物館」だな。」と言ったら、友達が「ふざけるな!」とまた怒っていた。

 

+++

 

帰りの飛行機の中で、俺は実家の鍵がバックに入っていないことに気がついた。いったいどこにしまい込んだのだろう?

 

友達がホテルにも電話をしてくれたが、ホテルにもなかった。落としたとすれば、考えられるのは福岡空港ぐらいだった。どうしても見つからなければ、夜のうちに上田まで帰るということも考えていた。

 

実家まで帰る途中で寄ったサービスエリアで、俺は荷物を隅々まで探した。それでも見つからなかった。

「もしかしたら、車のなかからスーツケースを取り出すときに、実家の鍵はいらないからと車のなかにしまい込んだのかもしれない。」

そんな記憶は全くなかったが、無意識のうちにそうしたのかもしれないと思った。

 

前日の博多の夜が嘘のように、寂しい田舎の道を、俺たちを乗せた車が走る。あたりは真っ暗だ。 

実家が近づいてきた。可能性は低いが、車のなかに実家の鍵があればいいと思い、車が止まると同時に、車を飛び出した。 

助手席に乗っていた俺の友達も飛び出してきた。俺が車のなかを調べようと車の鍵を開けたとき、友達が「もしかして、これ?」と手渡してくれたのは実家の鍵だった。

 

「どこにあった?」

「そのコンクリの基礎の上。ここに座って待ってたじゃん。」

 

田舎は、暗いしうんざりするけれど、3日間の間、国道脇に家の鍵が置いてあっても誰も持っていかないというのは、田舎ならではの利点なのかもしれないと、友達にお礼を言いながら思っていた。

 

+++

 

中村澄子の「1日1分!TOEIC L&Rテスト 炎の千本ノック!」(祥伝社)を読み終わった。

 

本当に読み終わっただけなので、これから何回も回すつもりだ。

 

基本的にTOEICのパート5への対応本になっているが、これだけの知識が身に付くと、パート5への対応が早くなるだけではなく、パート6や7にも使えると思う。

 

もう試験まで2週間を切り、にもかかわらず、飲み会を俺はつい設定してしまい、それはそれで問題なのだが、とにかく、この本は最後まで読んでみたけどいい本なので、今後もこの本は使いたいと思っている。

職場では、夏の間、ワイシャツではなくポロシャツでもいいことになっている。でも、実際にはどんなポロシャツでもいいというわけではなく、会社のロゴが入っているものがなんとなく推奨されている。

 

使用したワイシャツは全てクリーニングに出すので、ロゴ入りのポロシャツで済むのは経済的にありがたい。

 

そんなわけで、ある日の朝、俺はロゴ入りのポロシャツを「今日着ていく服」ということで、ベッドの上に放り投げた。それから、朝食を作って食べたり、ひげを剃ったり、シャワーを浴びたりいろんなことをした。

 

そして、いよいよポロシャツを着ようとしてベッドの上を見たら、ポロシャツがない。無意識のうちに、ポロシャツを運び、どこかに置き忘れたようだ。

 

勉強用のイスの上にあるかもと思って探したけれどなかった。本棚にもなかった。あらゆる引き出しを開けて探したけどなかった。もしかして、と思って冷蔵庫の中を見たけどなかった(本当に冷蔵庫の中にあったら、それはそれで、冷えていて気持ちよさそうだとも思った。)。

 

「そのうちに見つかるからいいや。」と思って、その日はワイシャツを着て職場に行った。

 

帰ってきてからも探してみた。こんな狭い部屋のいったいどこにしまい込んだのだろう。見つからないのかが不思議だった。それから毎朝探したけれど、何日も見つからなかった。

 

週末に洗濯をした。洗濯物を干し始めたとき、そのなかにポロシャツがあった。俺は気がつかないうちに洗濯機のなかにポロシャツを放り込んでいたようだった。「洗濯機のなかは盲点だったなあ。」とそのときに思った。

 

+++

 

10インチのキンドル・ファイアが壊れて、充電ができなくなった。ネットに載っている方法は全て試した。コンピューターのUSBから低電圧で復活させるという記事を読み、その方法で一時期は充電15%まで回復したが、再びの充電はできず、最後はただの黒い板になった。

 

15%まで回復したときに、決断をして「工場出荷状態に戻す」という方法にチャレンジすることにした。でも、そのためには30%の充電が必要ということでそれすらできなかった。

 

アマゾンに電話したら、丁寧に回答してくれたが、やはりどうしようもないことがわかった。

ただ、電話したときに、俺は8インチのキンドル・ファイアも持っていることを教えてもらった。そういえば実家に置いてあるような気がする。今度、実家から持ってくることにした。

 

+++

 

土曜日は実家の地域は秋のお祭りで、俺も神輿を担ぐことになっていた。

 

しかし、腰が痛くて歩くのにも支障があり、とても神輿は担げない。それで週末はお祭りにも行かず、実家にも戻らなかった。

 

+++

 

小学生の頃、自宅にファーブル昆虫記が全巻あった。内容はほとんど覚えていないが、全巻読んだ記憶がある。今の虫嫌いが不思議なくらいだ。

 

脚注まで読んでいて、第2次世界大戦時に、日本は負傷兵の傷口にわざとウジをたからせたということまで読んでいた。消毒薬が足りなくなったためにそうしたそうだが、ウジは壊死した部分しか食べないので、患部が清潔になるのだという。

 

一時期、病院に勤務したとき、このことが事実だと知った。無菌のウジを患部にあてがうやり方は、マゴットセラピーと呼ばれ、未だに使われている。患部の治りもいいのだそうだ。

 

+++

 

中学校に入って国語の授業で、俺たちは教科書に載っていたファーブル昆虫記の一部を読んだ。ある種のハチが、甲虫の体に卵を植え付けるという話しだった。俺は、その話しはとっくに読んでいた。その話しを読み終わった後、国語の先生が「今の場面を、図に書いてみるように。」と言った。

 

俺はすぐにその図を書いて、それから周りの人の書いた図を見た。驚いたのは、周りの人が俺と全く違う図を書いていることだった。そこで、俺は改めてその文章を読んだ。

 

周りの人たちが正解だった。俺はすごくショックだったし、恐怖も感じた。その頃から、クラスで一番本を読んでいる自覚があったけれど、本を読んでも全く正しい理解ができていないのではないかと不安になった。

 

+++

 

未だに、俺だけがミスリーディングをしているという恐怖はどこか残っている。先日、ちょっと仕事で必要があって、民法の条文を調べたとき、その配置のわかりやすさに驚いた。司法試験の勉強中、心のどこかで「条文ってわかりづらい配置になっているなあ。」と思っていたけれど、今見ると合理的だ。この合理性を体感できなかった俺の勉強っていったい何だったのだ。あれだけ勉強していて、こんな簡単なことがなぜ(俺だけ)わからなかったのだろう?

 

この合理性を体感してから勉強するのと、ずっと苦手だと思いながら勉強するのだとその結果は大きく違うと思う。バカだったんだなあと思うと同時に、なんだか悔しいなあ、という思いもある。俯瞰で見る技術が、理屈は知っていても、身についてはいなかった。

 

+++

 

今している英語でもそう。ちゃんと読むとそう書いてあるのに、俺はざっと読んで全く違うように意味を理解してしまう。

なんというか、今まで好きな女の子となかなかうまく付き合えなかったのもきっとこんなことが原因なんだろう。俺だけがミスリードしていたんだ。きっと。

 

+++

 

今日は、夜、大雨注意報が出たら職場に行かなくてはならない。台風15号が直撃するからまず出るだろう。

 

夜のために、今から寝ておくことにする。

 

+++

 

村上春樹の「騎士団長殺し 第1部顕れるイデア編」(新潮社)を読み終わった。

 

いったいいつになったら読み終わるんだろうなあ、と思うほどベッド脇に置いてあった。なんだかつまらなくて、読み進めることができなかった。主人公はやたらとセックスをする。そんなにしなくてもいいんじゃないかと思う。世の中の人は、セックスがこんなに好きなんだろうか?もう地球の女に飽きてきた(ってほどしてないけど)俺には無理だ。

 

ところが、英語の勉強に心底飽きて、それからキンドルが壊れて充電できなくなって、読み始めたら今度は止まらなくなった。

 

免色(めんしき)という名の、大金持ちがストーリーに出てきてからストーリーに弾みがついた。そして表題のとおり、イデアが顕れる。文学の衣を被っているが、質のいいSFの感覚で読み進めることができた(基本的に、村上春樹はそうだけど。)。

 

今後この話がどうなるのか期待している。続編もきっと読むだろう。ただ、近未来の俺にひとこと言いたいのは「できることであれば、続きを読むのはTOEICの試験が終わってからにしてほしい」ということだ。

 

意外としぶとく読みたい本はいろんな理屈をつけて読んでしまうので、自分のことながら、自分自身をまったく信用できない。すぐに読んじゃいそうだなあ。

 

金曜日に、ぐらぐらしていた奥歯を2本抜いた。歯には2本の根があるが、どういうわけかぐらついていた奥歯は2本とも根が折れてしまっていて、もう抜かざるを得ないということだった。放っておくと、あごの骨が吸収されて大きなくぼみができるのだという。

2本も抜いたので、歯茎が腫れて、顔も右下部分が膨らんでいる。

 

翌日の土曜日に、姉の家に行って義兄とビールを飲んだが、姉が「歯を抜いた翌日にビールなんか飲んではダメ!」とうるさく、2本しか飲ませてもらえなかった。

 

+++

 

翌日はまた上田まで戻ってきた。途中で、三菱のディーラーによって、1年点検とドライブレコーダーの設置を依頼した。前方を記録する装置だけで2万5千円かかり、後方も記録する装置もつけるとさらに2万5千円かかるという。

 

「じゃあ、いいや。前だけで。」

そのほか、ブレーキパッドの交換まで頼んだら、そこまでで6万を大きく上回った。

 

「オイル交換はどうします?」

「ガソリンスタンドよりも安くできる?」

「できません。」

「じゃあ、しなくていいや。汚れているとは思うけど。」

 

そして、そのとき体を捻った。左の腰に激痛が走って、その場に立っていられなくなるほどだったけれど、とりあえず我慢した。

 

家に帰ってきて、ロキソニンを飲む。これがただの筋肉痛なのか、それとも関節炎とか尿路結石なのかが俺にはよくわからない。

 

この痛みを理由に、またジムに行かなくなるんだろうなあ、という予感はしている。

 

+++

 

TEDをほぼ毎日、見ている。

 

ジョン・ハリの「依存症 間違いだらけの常識」には俺が今まで持っていた依存症の認識を覆された。

 

ネズミを1匹だけ閉じ込めて、モルヒネ入りの水と、普通の水を置いておくと、どのネズミもモルヒネ入りの水ばかり飲むようになる。つまり依存症になる。これは間違いがない。

 

しかし、ネズミにとって天国の状態、つまり友達がいて、恋人がいてという状態でモルヒネ入りの水と、普通の水を置いておくと、普通の水を飲み、依存症にはならないのだそうだ。

 

つまり依存症を誘発するのは孤独感や絶望であって、つながりがあれば依存症にはならないのだという。

 

そのほかにもキャサリン・モーアの「私の一部がウニになったわけ」はラブ・ストーリーとしてとてもよかったし、カーソン・ブランズの「タトゥーが健康にもたらすもの」もタトゥーの染料を工夫することで、様々な体の状況を表示させる機能を持たせるなど、考えたこともない話しが興味深かった。

 

マレーネ・ズクの「虫たちの倒錯したセックスライフから学べること」は理想的なプレゼンで、とても面白く、気づかないうちに多くの知識が身につく。働きバチが全て雌であることは知っていたが、指摘されるまで、軍隊アリも全て雌だというのには気がついていなかった。社会的昆虫は全て、雌が働き、雄はぐーたらしているだけだ。

 

アン・マデンの「微生物の世界へようこそ ― 自宅にも、そしてあなたの顔にも」では、スズメバチから採取した菌でビールができるという事実を指摘している。今は新聞のどこにも微生物のことなど載っていないが、今後、微生物が社会の主役になる日が来ても不思議はないと、このプレゼンを見ながら思った。菌のなかにはプラスチックを分解するものもいるし、油を分解するものもいる。そういう菌を培養してゴミ処理場で振りかける、という時代が来てもおかしくないような気がする。

 

なかなか話しは聞き取りづらかったけれど、パーキンソン病でおばあちゃん科学者であるジョアン・コリーの「気候変動に立ち向かえるスーパー植物とは」は、植物が光合成によって根に二酸化炭素を固定する性質を生かすため、より多くの根を持つ植物を育てることを目的としている。内容は明快。二酸化炭素削減というと「暑くても、27度で我慢しろ」としか言わない行政よりも賢い。こういう実験に投資することこそ、真の二酸化炭素の削減に資すると思う。

 

+++

 

吉田覚の漫画「働かないふたり」(新潮社)をキンドルのプライム会員なら無料で読める10巻まで読み終わった。

 

兄と妹の2人兄妹で、2人は働かない。愛情あふれる家庭で父親は何も言わず、母親は働いてほしいと思ってはいるが、強制はしない。

 

2人は毎日、ゲームをしたり本を読んだりして過ごし、家族全員で朝食を食べた後、父親の出勤を見送ってから寝る。ときどき友達が来る。皆、いい奴ばかりだ。

 

店に服を買いに行くことすら抵抗がある妹は、社会性はないが、とても性格がよくて、かわいい。

 

この2人を見ていると、幸せってこういうことだっけ?と考えさせられる。平穏で、楽しくただ時が過ぎていく。俺も中学時代、今では連絡すらしていない同い年の従姉妹と仲がよかった。2人であらゆる種類のトランプゲームをしていた。あの頃は幸せだった。

 

彼らには欲というものがほぼない。妹は「もし3億円当たったら、両親を豪華客船で世界旅行に招待する。自分はゲームのソフトが2、3本買えればそれでいい。」という。

 

もし、俺に機会が与えられたら、この漫画を英訳して、シンガポールで売ってみたい。努力を重ね、他人より一歩でも先んじたいKIASUな彼らと、全く正反対のこの「働かないふたり」に、あの国の若者はどういう反応を示すのだろう。エリートの彼らにとっては革命的な価値観を示すことになる気が俺はして、その事を考えると少しワクワクする。

 

+++

 

映画「ギフテッド」をキンドルで見た。

 

英語をマスターするには、「量」が必要ということで、フィリピンの先生に英語のドラマや映画を見ることを推奨されている。

 

「何かおすすめの映画はある?」

俺が聞いたら、教えてくれたのがこの映画だった。

 

「ザ・ギフテッド」という名前の通り、数学の天才の娘と義理の父親との結びつきを描いている。

 

数学の天才を描いた映画はたくさんある。この映画もよかったけれど、ドラマが薄っぺらくて。俺としては「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」の方がずっと好きだ。

 

しかし、俺ももうすっかり大人なので、フィリピンの先生には「いい映画でした。感動しました。」ってきっと言うんだろうと思う。

 

飲み会があって、そのときに20代前半の若者が俺の隣に座った。彼はキャバクラにはまっていて、ボーナスはほぼキャバクラに消えてしまったのだという。

 

もちろん、最初は「アホだ。」と思ったけれど「今どきキャバクラなんかに行く若者もいるのか。」と不思議にも思った。ただ、上田市のキャバクラはそのほとんどはスナックと実態が変わらない。かなり年配の方々もいらっしゃる。若干、コストが高めなスナックといった感じだ。そして、そのコスト自体、長野市の約半額から3分の2という印象だ。彼がそんなに金を使ったのは、行き過ぎと、たぶん指名している女の子が、特別にコストがかかる子なんだろう。

 

酔っ払っているうちに、キャバクラに行くことになって2人で行った。互いにあまり行ったことのない店に行った。店の女の子が俺を見て「全然、酔ってないみたい。」と言う。それで算数の問題を出してもらった。酔ってなければ解けるはずだと思っていた。

 

彼女の出した問題はこう。「高速道路を時速100キロで走っているときに、目的地まであと30キロの表示が見えた。あと何分で着くのか?」

 

俺は紙とシャープペンまで鞄から取り出したのに解けなくて「ああ。俺は相当酔っているんだ。」という自覚を持った。そこにいた一緒に行った若者に聞いたら、問題を伝えた直後に「18分ですよ。」と答えた。「なんでわかんないすか?」とまで言われて、「どうしてなんだろう?」と俺は混乱した。さっぱりわからなかった。

 

素面の今なら、時速100キロなら、1分間に100キロ/60分進むので、30キロを100キロ/60分で割れば、解答が出るとわかる。でも、酔ってるとわからない。これが才能の差って奴なのかなあ、とも思ったし、もしかしたら勉強量の差なのかもしれないなとも思った。

 

+++

 

知り合いに救命士の講義をしている人がいる。

 

暑中見舞いをもらったときに、返事で聞いてみた。

「路上に女子高校生が倒れていたとする。意識不明。救急車を呼んで、心臓マッサージをして、誰かにAEDを持ってきてもらったとする。みんなが見守るなか、上着を脱がして、そこで、手が止まる。ブラを外す必要があるのだろうか?」

 

講義では、何も金属のものをつけていない状態にしてからパッドをあてることになっている。俺のときの講義では、心臓の位置すら「乳首と乳首を結んだ線の真ん中です。」なんて習った。

 

もし、ブラを外した場合、助かった後でも「衆人環視のなかで脱がせる必要が本当にあったのか?」と批難もされそうだ。

 

その講師によると、実際にそういう葛藤があって、男子高校生の方がAEDで救われる率が高いのだそうだ。そして、ブラをしたままでもAEDはそれなりに作動して、ただ金属が入っていた部分は火傷をするらしい。

 

「脱がせるべき」「そのままするべき。火傷くらいは命や名誉に比べればどうってことはない。」等々、どうするべきかについても争いがあるのだそうだ。

 

ただ彼としては「原則通り脱がせるべきだと思う。ただ、周りにいる人に人間の盾、ちょうど力士がまわしを締め直すときのように、目隠しになってもらうなどの工夫をしたらどうだろうか。」ということだった。なるほど。と思った。

 

+++

 

職場で突然、規則が変わって、フォークリフトの講習代を9月以降は会社が出すということになった。なぜ9月以降?8月分はなんでダメなんだ?4万近くかかったので、出してほしいが、ちょっと考えてみたらもう領収書も捨ててしまった。

 

今さら感が強い。いい話なんだけど、なんだか腹が立ってくる。損な人生を送っている感がある。

 

+++

 

土曜日に、野球の試合があった。うちのチームは優勝候補だった。

 

ところが、先発ピッチャーが四球を連続して出し、それからエラーが連続して、チームは1回戦で敗退。

 

俺は攻撃時にはファーストのコーチャーズボックスで試合を見ていたけれど、ほぼ自滅の試合だった。攻撃時にも2塁打を打ったのに、棒立ちしていて牽制でアウトになるなど、相手チームをなめすぎていた。

 

俺は、試合にはほとんど出ていない。でも、練習だけはけっこう付き合った。しかし、以前の強豪チームにいた頃と比べると、練習内容もへなちょこだった。ただ、俺にはその方が合っていた。いろいろと基本的なことを学ぶことができた。とにかく、ボールの正面に位置することがキャッチングの基本だと、今回、初めて知った。

 

チームは負けて残念だった。

 

帰ってきて、スーパーで買った食材をぱくぱく食べていたら眠くなって寝た。すごく長時間寝た。こんなに寝るなんて予想外だった。

 

+++

 

アマゾンオリジナルのドラマ「ザ・ボーイズ」の1シーズンを見終わった。

 

7人のヒーローが「セブンス」として社会を守る近未来。そのセブンスに選ばれた新ヒーロー「スターライト」がいきなりさせられたのは、フェラチオ。

 

ヒーローによる被害者やその仲間達が、ヒーローを倒すためにヒーローと闘う。ヒーロー達を抱える会社はまた、軍を超える存在になろうと奮闘しており、様々なロビー活動を仕掛ける。もちろん、スターライトが代表するように、ヒーロー同士の葛藤もある。

 

好き嫌いがこんなに別れるドラマもないと思うけれど、俺はいいと思った。早く次のシーズンが見たい。