【マンガ感想】
『まじもじるるも 魔界編 1巻 (渡辺航)』
まじもじるるも 魔界編(1) (シリウスKC)
渡辺 航 講談社 2011-12-09 by G-Tools |
過去記事はこちら → 1巻 2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻(第一部完)
【あらすじ】
契約者シバキコウタは死んだ。それが、地上界で修業していた子魔女るるもの、魔女への昇格の代償だった。束の間とはいえ身寄りのない彼女に 帰るべき家と家族の温もりを与え、時に叱咤し時に励ましてくれたコウタはもういない。なのに修業に協力してくれた礼ひとつ言えなかった。死んだ者を魔法で蘇らせることはできない。それでも彼女は願う、コウタとの再会を。世界の掟に挑む小さな魔女の孤独な戦いが始まる。
魔法少女が突然やってきて居候するコメディ作品です。
修行魔に降格した『るるも』を元に戻すには、主人公に送られてきた1枚に付き1回だけ、
修行魔の『るるも』が魔法が使えるという『魔法チケット(666枚つづり)』を全てを消費すること。
しかし、主人公が持つその『魔法チケット(666枚つづり)』の全てを消費してしまったら、
その時点で、主人公は死亡してしまうという凄まじい設定(笑)。
自分の生命が掛かっているので、普通は迂闊には使えないのだけど、基本がコメディ作品なので、
この主人公は自分の欲望の為や、使わざるおえない状況に陥り、どんどん使ってしまう(笑)。
このまま魔法チケットを使い続けて主人公が死んでしまうのか、それとも、何かしらの救いの手が
差し伸べられるのか、気になる作品・・・・だったのですが、第一部のラストですべてのチケットを
使い切ってしまい、主人公はそのまま死んでしまうこととなってしまいました。
そして、魔女へ昇格した『るるも』を主人公とした“魔界編”が始まることとなりました。
----------
ここからは、魔界編の1巻の感想。
1巻では、前巻のラストで主人公・『シバキコウタ』が『魔法チケット(666枚つづり)』を使い切り、
死亡してしまった展開の続きから描かれまして、主人公・『シバキコウタ』の葬式イベントが
描かれつつも、『るるも』が魔界へ帰っていく展開が描かれました。
そんな1巻のメインとなるのは、やはり主人公・『シバキコウタ』の葬式イベントですね。
このイベントは、前巻のイベントで『シバキコウタ』がラスト一枚の『魔法チケット』を女の子を
助けるために使ったことにより死んでしまったことから始まることとなった葬式イベントでして、
これまで主人公が関わってきた多くの人々が彼の葬式にやってくることとなりました。
殺しても死ななさそうな主人公の死に驚いて言葉を失ってしまう者、彼の死を悲しみ涙を流す者、
彼の死が信じられなくて遺体に触り死を確認する者など、それぞれに主人公の死を悲しむ様子が
描かれていきます。
そんな状況の中、『るるも』の様子が描かれていきます。
『るるも』自体、自分が魔女になるために、主人公が『魔法チケット(666枚つづり)』を
消費しないといけないというルールは知っていたものの、その『魔法チケット(666枚つづり)』を
主人公が使い切ってしまうと主人公が死んでしまうというルールのことは知らなかったため、
主人公の突然の死に言葉を失ってしまいます。 そして、主人公との思い出を思い出してしまい、
絶望した『るるも』が描かれていきます。
そして、葬式が終わり、主人公・『シバキコウタ』の遺体が、火葬場に運ばれます。
通常の漫画であれば、ここで主人公の遺体を火葬させずに何かしらの手段で保存すると
思うのですが、残念なことに、この作品にはそのような便利な魔法は無く、結局、主人公の
遺体はそのまま火葬されてしまうこととなりました。
その後、色々とすったもんだあってから、『るるも』は魔界へ帰っていくこととなります。
これ以上の展開についてはまだ読んでいない方へのネタバレとなってしまうので詳しくは
書きませんが、『るるも』がある目的を達成するために積極的に動き出す話は非常に興味深かった
ですし、何よりも、『るるも』の『シバキコウタ』への想いが描かれたことにより物語的にさらに盛り
上がったのが良かったですね。
次巻も楽しみです。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【総評】
魔界編(第2部)と名前を変えて、また1巻からスタートです。
個人的に、いきなり魔界編へ話へ持っていくのではなく、主人公の葬式を描いてから
魔界編に入っていった展開は感情移入がしやすく、非常に素晴らしかったと思います。
次巻以降、どのような展開が描かれていくのか、どのような結末になるのか気になります。
次巻も楽しみです。
点数的には
88点
です。
では、ここまで。