【マンガ感想】
『まじもじるるも 5巻 (渡辺航)』
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まじもじるるも(5) (シリウスKC)
講談社 2010-03-08 by G-Tools |
【あらすじ】
可愛くて切なくて、ちょっぴり”死”が身近なマジカル・スラプスティック・コメディ。学校一のスケベ男として女子から総スカンを食らってる柴木のもとに送られてきた魔法のチケット。それは、魔女から修業魔に格下げされたるるもの人間界での修行のためのものだった。るるもの修業(と自分の欲望)のために魔法のチケットをじゃんじゃん使うと宣言した柴木だったが、実はチケットは彼の寿命そのものだったのである。
魔法少女が突然やってきて居候するコメディ作品です。
修行魔に降格した『るるも』を元に戻すには、主人公に送られてきた1枚に付き1回だけ、
修行魔の『るるも』が魔法が使えるという『魔法チケット(666枚つづり)』を全てを消費すること。
しかし、主人公が持つその『魔法チケット(666枚つづり)』の全てを消費してしまったら、
その時点で、主人公は死亡してしまうという凄まじい設定(笑)。
自分の生命が掛かっているので、普通は迂闊には使えないのだけど、基本がコメディ作品なので、
この主人公は自分の欲望の為や、使わざるおえない状況に陥り、どんどん使ってしまう(笑)。
このまま魔法チケットを使い続けて主人公が死んでしまうのか、
それとも、何かしらの救いの手が差し伸べられるのか、気になる作品です。
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ここからは、5巻の感想。
5巻では、幽閉されているという魔女を探している『森野伊鈴』が新登場する話が描かれたり、
『ハルリリ』が再登場してきたり、『ハルリリ』の使い魔・『ミミ』が擬人化して騒動を起こしたり、
『ハルリリ』からのプレゼント(特殊メガネ)のせいで大騒動が起こったり、『るるも』が巨乳について
考える話が描かれたり(笑)と、様々な話が描かれました。
そんな5巻のメインとなるのは、やはり『ハルリリ』の使い魔・『ミミ』のイベントかな。
このイベントは、『ハルリリ』が使い魔・『ミミ』と共に人間界に再びやってきたことから始まりまして、
色々とすったもんだあって、皆でプールに遊びに行くこととなり、そのプールで使い魔・『ミミ』と
主人公・『柴木耕太』との会話イベントが発生しました。
その2人の会話内容は、いわゆる“修行魔と契約者”に関する話です。
この作品の設定では、契約者(柴木耕太)が『魔法チケット(666枚つづり)』を全て使用することで、
修行魔(るるも)を魔女に昇格させることができるのですが、その『魔法チケット』を全て使用してしまうと
その契約者(柴木耕太)の命が失われてしまうという凄まじい設定となっております。
(でも、コメディマンガなので、どんどん『魔法チケット』を使用していきます)
この設定で胆となるのは、主人公・『柴木耕太』は『魔法チケット』を全て使用してしまうと死んでしまうと
いうことを知っているのですが、『るるも』は『柴木耕太』が死んでしまうということを知らない点です。
主人公・『柴木耕太』としては自分の命を失いたくないけど、『るるも』の願い(魔女になること)が
このまま叶わないことも可哀想だと考えているようで、彼なりに悩む描写も描かれております。
そんな状況の中、『ハルリリ』の使い魔・『ミミ』との会話イベントが描かれました。
その内容は、「何故、『るるも』に真実を伝えないのか?」ということでして、『ミミ』は強制的に
『柴木耕太』を脅して、『柴木耕太』の口から『るるも』にその真実を伝えようと企てます。
しかし、『柴木耕太』は『るるも』の優しい性格を考えて、真実を伝えることを拒否しました。
(彼の決意は固く、恐らく、彼から真実が『るるも』に伝えられることは無いと思われます)
この決意を語るシーンは、普段のダメダメな『柴木耕太』とは思えないほど格好良く、
「おお、やはりこいつも主人公なんだな~」と初めて感じることが出来ました(笑)。
もちろん、『ミミ』がその『柴木耕太』に惚れてしまったことも楽しく読むことが出来ました(^^ゞ。
もし、『ミミ』の再登場があるならば、ぜひとも『柴木耕太』との恋愛イベントが読んでみたいですね。
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【総評】
面白いです(^^ゞ。
コメディとシリアスのバランスが良く、楽しく読むことが出来ました。
個人的に、巨乳の話のようなコメディ話も好きなので、そういう話も期待したいですね。
点数的には
88点
です。
では、ここまで。