【マンガ感想】
『センゴク天正記 1巻 (宮下英樹)』
センゴク天正記 1 (1) (ヤングマガジンコミックス)
宮下 英樹 講談社 2008-04-28 by G-Tools |
過去記事はこちら → センゴク 1巻~11巻 12巻 13巻 14巻 15巻
【あらすじ】
第1章「長篠の合戦」編 開始!!
日本史上最も失敗し挽回した武将・仙石権兵衛秀久の一代記!!
織田軍 vs.武田軍の最終決戦!! 史上初の“銃撃戦”が始まる!!
「失敗した際は敵を討ち取って挽回すべし」
時は戦国時代、天正年間。織田信長は室町幕府を廃し、新政権を樹立する――ここに信長が、容貌の勇壮なるを賞し、黄金の一綻にて家中に迎えた異彩の武士がいた。その名は仙石権兵衛秀久。齢二十二。史上最も失敗し、挽回した男である!!
『仙石権兵衛秀久』という実在の人物を主人公とした戦国時代マンガ。
圧倒的な画力、史実と創作の絶妙な融合、そして素晴らしい人物描写。
現在連載中の歴史マンガの中でも、最高峰と言っても間違いない作品です。
この作品が面白いところは、『仙石権兵衛秀久』という主人公がいるものの、
実際には、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康など時代の権力者を主役として時代を動かしている点です。
あくまで、『仙石』は、彼らの一武将に過ぎず、歴史イベントに大きく関わってくることはない。
時代の権力者たちが行った『有名な戦』・『有名なイベント』を多少脚色して描きつつ、
その時、一武将である主人公がどのような行動を取ったのかを描いた作品なのです。
戦国時代のファンならば、必見の作品だと思います!!
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この『センゴク天正記』は、前作・『センゴク』の第2部に当たります。
誤解が無いように最初に書きますと、仕切り直しということで、1巻表示されておりますが、
この作品は、実質的『センゴク』の16巻目に当たります。
つまり、前作・『センゴク』を読んでいないと、面白さ半減は間違いないです。
また、1巻表示ですが、非常に中途半端なところから始まっていますので、
やはりまずは前作・『センゴク』を読んで戴きましてから、この作品に手にしてくださいませ。
さて、ここからは天正記の感想を。
本願寺は、自らの経済力と影響力により信長包囲網を作り上げ、織田信長をあと一歩まで追い詰める。
しかし、包囲網の要・武田信玄が死に、朝倉義景・浅井長政が織田信長により次々に滅ぼされ、
ついに本願寺が織田信長を倒すべく、自ら動き出す・・・。
というのが1巻目のあらすじです。
今巻、織田信長軍は、本願寺の信長包囲網を突破し、ついに武田軍と本願寺と対峙します。
この巻の面白いところは、キャラクター達の変化ですね。
魔王・『織田信長』の存在感がますます増大し、威光だけで『仙石』を震わせるほど。
多くの戦いを潜り抜けてきた『羽柴秀吉』もまた、有名な『人たらしの能力』を手に入れ、
天下人・『豊臣秀吉』へ一歩一歩近づいてきておりますし、
主人公・『仙石権兵衛秀久』も、千石取りの武将に出世し、従来の一兵卒の考え方ではなく、
『千石取り』としての考え方へ変化していっております。
物語的にも、『武田信玄』を失った武田軍は、『武田勝頼』の元に一つに纏まってきていますし、
かつて信長包囲網を作り上げた本願寺も本格的に軍事作戦を開始し始めました。
今巻は長島一向一揆の序盤が描かれたので、次巻は長島一向一揆の結果と長篠の戦いが描かれそう。
歴史的に有名な長篠の戦いを、この作者がどのように描くのか、今から楽しみです(^^ゞ。
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【総評】
о(ж>▽<)y ☆ 面白い!!
主人公・『仙石』は、一兵卒という立場から千石取りの武将となり、部下を雇うようになります。
いつも一人で突っ走ってきた彼が、部下を持つようになりどのように変わっていくのか、
次巻以降、非常に楽しみ部分でもあります。
点数的には
100点
です。
あと、本当に個人的なことですが、
My Favorite武将・『羽柴小一郎秀長』が格好良すぎて悶えてしまいました(≧▽≦)。
まさか、この作品で、ここまで二枚目な『小一郎』が描かれるとは思わなかっただけに、
読んでいる間、嬉しさと驚きで、テンションが上がりっぱなしでした(^^ゞ。
ホント、今巻は、秀長ファンの私の心を鷲掴みの素晴らしいストーリー展開でした(笑)。
では、ここまで。