合格者数、発表をしない?!
こんにちは、スタディプライムの飯塚です。今回は塾に関するちょっとした裏話的な話題です。テーマは合格者数について。大手予備校の駿台予備校が来年度から合格者者数を発表しないことを決めた、というニュースを聞きました。理由は、大手予備校の合格者数を合計すると、大学の定員数を上回るという現状を見て、意味の無い数字と判断したから。だそうです。塾関係の人間にとっては、首がもげそうなくらい頷ける話でした。今でこそ落ち着いてきましたが、昔は宮城の高校受験でも同じことが起こっていました。これは、講習生(夏期講習・冬期講習などの季節講習のみの参加者)や模試の受験者などを生徒と同様の扱いをして、合格者数に含めていたから起こる現象です。大躍進! トップ高校180名合格なんて掲示をできたら、その高校を目指すご家庭には気になりますよね。そういった経緯で、合格者の水増しは行われてきました。それを受けて、今回の駿台予備校の決断に至るわけです。さて。ここからが裏側の視点です。推測が過分に含まれますので、ご了承の上読み進めてください。今回の駿台の発表について思ったことは「うまいことやったな」です。その理由を説明します。この合格者数について、都合よく作られた数字になっていることは上でお話ししました。この数字を作りだすこと自体は、実は塾に限らずに日常的に行われていることです。【数字は噓をつきませんが、噓つきは数字を使います】つまり、自分をよく見せるための数字を見つけ、それを使うのです。【言葉が足りないのは、嘘にはならない】【事実を述べれば、解釈のさせ方は話し手の自由】といった具合です。そうして、実際の数字を料理し、自分に都合のいい情報を作り出していました。ですがこういったことは、塾にとっては倫理的にも疑問がありますし労力もかかるものでした。ですがですが。自分だけ辞めれば、自分が損をしてしまいます。以前お世話になっていた塾は、この数字の操作をせずに正直に伝え続けた結果、塾をたたむことになりました。(ほかにも理由はありますが)辞めれば自分が損をする。でも、やり続けるのには倫理的に心が痛む。そんな板挟みの中で、会社のため、養う人のため。数字を作り続けなければならないのが現実でした。そこに今回の駿台の発表です。現状の負のスパイラルに対して、大声を上げて抜けることを宣言しました。合格者数を発表しないことに理由を持たせることで、自分の被害を最小限にしつつ、業界全体に一石を投じたのです。もしこの動きに業界が全体が乗れば、倫理的な問題や労働時間の削減を一挙に解決できます。もちろん、すべての塾が合格者数を発表しなくなる、なんて可能性は極めて低いでしょう。もしかすると、当の駿台でさえ、遠くない未来に合格者数の発表を復活させるかもしれません。それでも、業界全体に一石を投じるという機会になった今回の発表は、意味のあるものだと思います。こういった意味で「うまくやったな」と感じた次第です。最後に今回の出来事を通して。各御家庭が合格者数にとらわれずに、いろいろな塾を体験することによって、お子様にあった塾と出会えるようになることを、心から願います。