野木亜紀子のドラマが好きだ。

坂元裕二のドラマはほとんど観たが、彼女の作品は「逃げ恥」含め、いくつかコンプリートしていない。そこで、ガッキーに松田龍平というキャスティングに加え、黒木華、伊藤沙莉が脇を固めている、このドラマをチョイス。2018年の作品。

 

あらすじなど、まったく前情報無しに観たが、こんな名作をまだ観ていなかったのか、と3年で500本以上のドラマ・映画を観てきても、まだまだだな。。。。と嬉しいやら悲しいやらだった。

 

野木亜紀子の脚本の安定感と、水田伸生の演出という強力布陣。

そこに、当時30代になり脂の乗り切っていた新垣結衣に、個性派かつ実力派の松田龍平のコンビによる、オリジナル脚本の恋愛ドラマとは、なんと贅沢。

 

野木亜紀子らしく、キャラクターはどれも一筋縄な性格ではないが、でもどこか憎めない。それは、そこに生きている彼や彼女が持っている、他人に理解されない心の優しさに共感を覚えるからだろう。一つ一つのセリフも、強く心に響いて染みる。

 

当たり前のことが当たり前ではないことに気づかされたり、ある事実を裏から見ているような一言に、ハッとさせられたり。

そんな野木脚本を、深海晶役の新垣結衣、根元恒星役の松田龍平という二人だけでなく、菊地凛子、田中圭、伊藤沙莉、黒木華らが、的確かつそれぞれの持ち味を存分に生かして演じている。

なんと見事なキャスティングであろうか。

 

黒木華。

内面にとてもドロドロしたものを持っている朱里という難役。彼女ならではの演技。

 

伊藤沙莉。

この頃の彼女は「これは経費で落ちません!」でも、本作同様、脇役なのに隠せない存在感で、着々と足場を固めていた。

 

共演者も、田中美佐子、一ノ瀬ワタル、近藤公園、犬養貴丈、吉村界人、山口馬木也、安井順平、大河内浩、金井勇太、松尾貴史、飯尾和樹ら、個性あふれる面々。

 

特に、深海晶の働くIT企業のやり手社長・九十九剣児役の山内圭哉は、その独特の風貌に関西弁で早口にまくしたてる、パワハラっぷりが素晴らしく、この作品に無くてはならない存在となっている。九十九社長を見ていると、北米時代の上司だったキャプテンを思い出す。

晶がどんどん疲弊していく姿を見て、あの頃を懐かしく思い出してしまった。。。。笑

また、一ノ瀬ワタルも、悪役ではなく恒星を慕う憎めないキャラで好演。

 

ゲストも多彩で、八嶋智人、三浦誠巳、穂志もえかなど。

また、田中美佐子演じる花井千晴の夫の若いころを前原滉、そして彼と運命の出会いの末、妻となった千晴の少女時代は、売れ始めた頃の森七菜が演じていた。

この頃の森七菜を見るとフレッシュでとても良い雰囲気をもっていて、今のポジションが惜しい。早く表舞台に戻ってきてもらいたい女優さんだ。

 

深海晶と根元恒星は、一見まったく異質なタイプに見えるのだが、実は人から頼まれたらいやと言えない人間。そのせいで、いつも自分を後回しにしてしまい、本当のことが言えず、誤解を与え、そのために人知れずもがき苦しみながら人生を生きている。

 

物語は晶の恋人で、これまた行き過ぎた優しさが結果的に、人を不幸にさせてしまう花井京谷(田中圭)、恒星と恋人関係にあった橘呉羽(菊地凛子)、京谷の元カノでヒッキーになってしまった長門朱里(黒木華)ら、個性豊かな面々との、どちらに転ぶか全く読めない恋模様と、人間関係を中心に描かれる。

 

結構、複雑な関係であるにもかかわらず、観る者が迷子にならないよう、セリフや演出に工夫がされていて、それぞれのキャラクターの心情を噛みしめつつ、次に起こる事件を想像しながら、先をどんどん観ていきたくなる仕掛けが随所にちりばめられている。

 

晶と恒星の関係は、とても微妙な距離感で、ストーリーが進む中で近づいたと思ったら、気のせいだったのか、、、と思い直し、でもそのすぐ後にやっぱり?などと、翻弄される。

二人はともに、自分の本当の姿を受け入れてくれる誰かを探していたように見えたので、最後は一緒になるのでは、とMATTは思って見ていた。

一貫して描かれる大人の恋模様は、恋するって、生きるってことだな、、、と。

こういう大人の恋愛ドラマをもっと観たいと思う。

 

色々と好きなセリフ、シーンはあったが、最終回の終盤で、晶にもう一度やり直したいと意思を

伝える京谷を晶が振った後、おもむろに取り出したCOEDOビールが、以前、恒星が晶と一緒に飲んだ時に買ってきたものと同じ銘柄だった。

そして、そのまま電話をかける晶。相手はもちろん・・・・。

こういう、何気ない演出も好きだ。

 

もっと書きたいことがあるのだが、それだけ良いドラマだったということだろう。

何年かしたらまた、見返したい一品だ。

松田龍平のあの、いつもの安心感ある松田節な演技も最高だったし、何よりガッキーがとても可愛くて、惚れてまうやろ~だった。。。

新垣結衣。

彼女のアクの抜けきったような嫌味のないキュートさは、彼女だけのもの。

唯一無二の存在だ。

 

最期に。

松尾貴史演じるバーのオーナーが経営するクラフトビールのお店「5tap」。

5つのサーバーから、いつも違うクラフトビールを供してくれる。なんといういいお店。

常連になりたい。。。

 

で、物語のキーにもなるのだけど、BARで出てくる那須高原ビールのヴィンテージビールの、ナインテイルドフォックス。

思わず、さっきネットで買ってしまった・・・・。

今年のものは7/1より予約開始で、3500円(500ml)。

そこから毎年代のものがオンラインショップで購入できて、当然古くなるほどに高価になっていく。MATTは、ドラマが放映された2018年ものをポチった。7600円。。。。

晶と恒星が飲んでいたように、ワイングラスに少量注いで味わって飲もう。

 

「あな番」のスタッフが再集結したというので、期待して観たのだが。。。。

 

途中まではよかった。

謎に包まれた連続殺人事件、怪しい登場人物と彼らを演じるクセ強の俳優陣、そして何よりも演技力の高い志尊淳と岸井ゆきのというキャスティング。

これらは、物語を盛り上げて期待感を持続させるには十分な要素であったろう。

 

だが、いかんせん。

たった10話でミステリーの奥行きを描くのには無理があった。

また、タイトルにもある通りこのドラマは恋物語でもある。

志尊淳演じる設楽浩暉と、岸井ゆきの演じる筒井万琴は、幼いころに一度だけ出会っていて、運命的な再会を果たす。二人は互いに惹かれあっていくが、最後は浩暉が犯した犯罪によって引き裂かれてしまう。

最終回で離れ離れになる二人だが、抗えない運命に二人の愛と絆は深まっていく。。。。

 

闇がどこにも無い。。。。

恋=闇 ではなかったのか。

よくわからん。。。。

 

あと、、、、

 

「あな番」を期待して観て、心からがっかりしたのは、真犯人のキャラクター設定だ。

望月歩も、あれじゃあ可哀そうだ。

シリアルキラーなのだけど、動機が愛するママをバカにした女を殺したかった、、がスタートとは。。。それ、シリアルキラーではありません。

それこそタイトルにある、闇がまったく見えない。

 

「あな番」の素晴らしかったところは、犯人捜しと謎解きの面白さはもちろんのこと、真犯人がガチのシリアルキラーだったこと。誰が見ても納得のいくキャラ設定で、そこには背筋も凍らんばかりの、深い闇が横たわっていた。

 

演じた西野七瀬が、本当にナチュラルにサイコパスに見えて素晴らしかったのだが、いかんせん、望月歩は演技がうますぎて、死ぬほど嘘くさいシリアルキラーになってしまった。

このために、最終回もまったく物語に没入できず、志尊淳と岸井ゆきのの切ない涙のシーンも、まったく心に響かず。。。。

 

色々な意味で残念なドラマだったが、まあ、こういうこともある。

途中までそこそこ見せてくれたので、よしとするかな。。。。

 

共演者の田中哲司、 森田望智、齋藤飛鳥、浜野謙太らは、怪しい人物として名を連ねた。萩原聖人もだ。

小林虎之介は、「宙わたる教室」で強烈なインパクトを残した。今後に期待だ。

西田尚美、白洲迅、猫背椿、おかやまはじめ、山本未來、紺野まひる(最近、母親役多い)、小林涼子らも出演。検察官で阪田マサノブ、、、って最終話にちょい役らしい。

 

この春ドラマは、チョイスしたドラマは全部当たりと思っていたが、無念。

岸井ゆきのには、再度ちゃんとしたドラマで主役を張ってほしい。

 

監督の入江悠の作品は「22年目の告白 -私が殺人犯です-」、「鵜頭川村事件」以来か。

 

河合優実を見るなら、まずはWOWOW版の「さまよう刃」と、NHKの「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」を見ておけば、彼女の女優としての実力、魅力がよくわかると思う。

 

この映画は、その河合優実に加えて、実力派女優の河井青葉と一緒に、「Wカワイ」の映画といっても良いかもしれない。それほど二人の演技の凄みを感じられた作品だった。

 

コロナ禍で実際にあった事件をもとに作られたそうだが、正直いうとあまりに過酷過ぎて、この映画を観るなら、気持ちが落ち込んでいる時はやめた方がよいだろう。

 

最近つくづく思うのは、人の人生というのは偶然の積み重ねなのでは、ということだ。

誰が作ったのか知らないが、「親ガチャ」という言葉がある。

乱暴な表現だが、まさにその通りだと思う。生まれて来た家族、環境が人生を左右する。

この世に生を受けた瞬間から平等ではないのだ。

なのに、日本ではなぜか「努力」「頑張る」「耐える」という美徳が、人がどう生きるかにおいても、強制的に押し付けられる。

どうしようもないことも、あるはずなのに。

 

主人公の香川杏(河合優実)が、薬漬けの日々から立ち直って行く過程の心理描写を、もう少し丁寧に描いてほしかったが、彼女をどん底の世界から救いあげた異端の刑事・多々羅(佐藤二郎)が、実は二面性をはらんだ犯罪者であり、彼が逮捕されることで、杏の人生がまた暗転していく過程は、観る者の胸を締め付ける。

 

誰でもいい、誰かひとりでも彼女のことを見ていてあげる人がいれば、あんな悲惨な最期にはならなかったろう。また、毒親でもある母親をあの時(殺さなくとも)、刺すほどの投げやりな感情があれば、、、と思う。全部自分で抱え込んでしまうほどの優しさがあったから、彼女の人生は長くは続かなかった。

 

河合優実や河井青葉は、ともにこういう人生を送ったことのないはずだが、スクリーンの上でその人生を生きている。役者というのはすごいと感じる。

 

佐藤二郎は「めしばな刑事タチバナ」や、「アオイホノオ」でのMADホーリィなど、奇抜な役が最高なのだが、最近時はシリアスな役で存在感を発揮している。

新聞記者の桐野に稲垣吾郎。SMAPの5人のうちでは、草彅剛に次いでいい役者だ。

 

登場人物はほかに早見あかり、広岡由里子くらいだが、諏訪太郎や森優作(は、どこに出ていたか不明・・・)もクレジットには名前が出ていた。

 

日本は、先進国であるので絶対的貧困率は高くなくとも、「相対的貧困」率は高い。

MATTの子供の頃に比べ、地域コミュニティの崩壊、縮小で、自助努力による民間のセーフティネットには期待できなくなってきている。

ネットの記事で読んだ、こども食堂のパイオニアの女性のコメントが衝撃だった。

「最近、こども食堂の認知度があがりACジャパンのCMで流れているが、そもそもこども食堂なんていらない」

どういうことか。

 

こども食堂が存在する世の中が異常であり、食堂も民間の人たちがやむを得ず助け合いの精神で続けている。それこそ身銭を切って。

それをあたかも公的な支援のように見せるのはおかしい、それならば役所なり政府が支援の仕組みを作るべきだと。

 

まったくその通りだ。

憲法にある「最低限の生活」を送れない国の制度は、そもそも憲法に反している。

杏が自死するまで追い込まれなければならなかったのは、なぜか。

それを考え続けることが、この映画を観る意味でもある。

 

先日観た「誰も知らない」とともに、当たり前の幸せに感謝する人生を大事にしない、といけないとあらためて思わせる作品だ。

 

昨年の秋ドラマは良作ぞろいだったが、選んだ中には思っていたのと違う、、、と感じたドラマもあった。

「マイダイアリー」がそうだったが、その時に一話だけ見てその後観るのをやめたのが、この作品だった。いつもは3話くらいまで観てから判断するのだが、嘘がわかる特殊能力で事件を解決していくという触れ込みに、なんとなく薄っぺらい印象を感じてしまったせいだ。

 

だが、今回一気見してみて、その印象が大きく変わる。

松本穂香演じる主人公の浦部鹿乃子は、幼少より人の嘘が分かる能力のために異端児扱いされ、家族と離れて暮らすことを余儀なくされ、過酷で孤独な人生を歩むことになる。

その鹿乃子の存在を受け入れ、優しく見守る貧乏探偵・祝左右馬に鈴鹿央士。

彼は「silent」で初認識だったが、甘いマスクで繊細な演技をする人だと好印象を持った。

同じタイプの瀬戸康史とともに、独自のポジションを築ける俳優さんだ。

昭和初期の架空の街を舞台に、ミステリーや謎解き要素も交えながら、嘘と真実、人を信じる気持ちなどをテーマに笑いあり、涙ありのドラマを、松本、鈴鹿の若い二人がフレッシュに演じている。

 

現在フジで放映中の芳根京子主演「波うららかに、めおと日和」も、昭和初期のレトロモダンな舞台設定で、若い夫婦のほんわかしたやり取りが癖になるドラマ。NHK・朝ドラの二番煎じと言われるかもしれないが、「嘘解きレトリック」も含め、フジはこの独自レトロモダン路線で、新たなファン層を作ることができるかもしれない。

 

松本穂香は彼女しかできない役、というのを持っているように見える。

「この世界の片隅に」の浦野すず、「ミワさんなりすます」の久保田ミワなど、ドジっ子だったり自己肯定力が低かったりで、本作の浦部鹿乃子のような、特殊能力のせいで常に人の顔色を窺いおどおどしている少女など、役にピタリとハマった時の彼女の存在感はすごい。

最近では、「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」では、自信を失い人生に迷うという役で、弱さを表現するのが上手な彼女ならではで、高木凛子というキャラクターにとても共感できた。

 

松本穂香。この衣装、可愛かったです。

小芝風花とともに大阪府堺市出身。関西弁での役も見てみたい。

 

鹿乃子は、嘘がわかることで人を信じられなくなり、他人と関わることが怖くなってしまい、孤独を深めていく。

母親の浦部フミ(若村麻由美)に対しても、その本心が知れてしまうことで辛い思いをし、愛する家族とも離れる決意をすることに。だが祝左右馬と出会い、嘘がわかるということは、本当(の気持ち)もわかるということ、と教えられ、自分の能力は決して悪いことばかりではない、と言うことに気づかされる。

この言葉は詭弁なのかもしれないが、でも孤独に苦しんでいる人間にとっては、一条の光だろう。

違った角度から物事を見ることで、今まで苦しいと思っていたことが、生きる力になる。

10話では、浦部フミが鹿乃子に会いに来て、左右馬と出会い鹿乃子と再会するシーンが描かれる。

このお話はシリーズの中でも、屈指の感動回である。特に若村麻由美の娘を愛する強い想いがあふれるような演技は、素晴らしいの一言に尽きる。それを受け止めた松本穂香や、母と娘の絆を強めるアシストをする鈴鹿央士の演技もよかった。

 

それにしてもこのドラマ、別冊花とゆめで、2012年~2018年に連載された都戸利津の漫画が原作。

よくもそんな昔の(良作)漫画を見つけてきたなというのと、フジのベテランディレクターたちが演出に参加したとのことで、まだまだドラマの世界は可能性があるのだな、と嬉しくなった。

 

共演者もドラマファンには手堅いキャストに見えるだろう。

探偵事務所の隣にある小料理屋「くら田」には、大倉孝二、磯山さやか夫婦、華族?の藤島家には杉本哲太、櫻井淳子。お嬢様の千代には片山友希。演技達者な彼女らしく、自由奔放でお転婆な良家のお嬢様を演じている。

ほかに、村川絵梨、味方良介、今野浩喜らも良いキャスティングだ。

 

片山友希。

JR東海のCMにも抜擢。

推しの女優さんが活躍するのは嬉しい。

 

ゲストでは、北乃きい、前野朋哉、松浦りょう、正名僕蔵、佐戸井けん太、加藤諒、永尾柚乃、温水洋一、有森也実、唐田えりか(この二人の女優は、ちょい役ながら存在感を示す)、余貴美子、おかやまはじめなど。

加藤小夏は最終回で登場。「最果てまで、徒歩5分」で知った女優さんで、良い雰囲気がある。

 

シリーズ中でレトロモダンな世界観とミステリー要素が詰まった4、5話が出色だった。

横溝正史の世界をモチーフにした演出となっていて、おどろおどろしい人形屋敷の令嬢を演じたのは、「虎に翼」での怪演が光った、片岡凛。そのまま市川崑の映画に出られるんじゃないか、と思えるほどの演技っぷり。恒松祐里とならんで、今後も際物役しか来ないのではないかと心配になるほどハマっていた。

正名僕蔵演じた刑事も、映画版の金田一シリーズには欠かせない等々力警部(よし、わかった!と持論をぶちまけるが、実は的外れ、、、)がモチーフになっていて、横溝ファンには嬉しいオマージュ。

 

9話に出てきた濱尾ノリタカ演じる徳田史郎は、鹿乃子の能力を見透かすかのような発言をする、謎の人物だったが、その後登場せずにモヤモヤしたまま終わってしまった。

こういったキャラも駆使して、続編なんかもあればいいな、と思わせる一品だった。

松本穂香、鈴鹿央士の二人の息も合っていたので、期待したい。

 

最期に。

劇中の男女が身にまとう、昭和レトロな衣装も見どころの一つだ。

懐かしいスタイルの洋装も良いが、女性が着る和服もとても美しい。

和服の女性って見る側にとってはとてもいいのだけど、着る方は大変なんでしょうね。。。。

アメリカ時代は毎週末土日の連続ラウンドは普通だったが、帰国してからはラウンド数が減ったこともあり、連荘ラウンドもご無沙汰に。

 

久しぶりに、昨日、今日と連続ラウンドを敢行したが、しばらくぶりだったこともあり、疲れた。昨日のラウンド後に、ガレージ設置に向けて、家の前の植木の剪定作業をしたのも、地味に体力消耗したのかもしれない。。。

 

朝6時に、マサ・Yさんがお迎えに来てくれて、30分ちょいのドライブで到着。

紫塚GCは以前はほとんど利用しなかったが、昨年の帰国以降なんだか縁があるようで、すでにここ1年で3回目。

 

梅雨に入り不安定な空模様だが、今日は途中何度かシャワーがあったものの、なんとか持ちこたえることができた。コースの水はけもよかったので、コンディションもよかった。

何より、晴れ男、マサ・Yさんのおかげもあるかもしれない。

 

早乙女コースの3番、ショートかな。

 

早乙女コース

 

1 ミドル 378y 4-1 ボギー

2 ミドル 365y 3-2 ボギー

3 ショート 132y 3-1 ボギー

4 ミドル 357y 3-2 ボギー

5 ロング 527y 4-2 ボギー

6 ショート 147y 3-2 ダボ

7 ミドル 286y 3-2 ボギー

8 ミドル 394y 3-2 ボギー

9 ロング 527y 5-2 ダボ

 

(ティショット)

1 〇

2 〇

3 X50度 シャンク

4 〇

5 〇

6 △8I手前

7 〇

8 〇

9 △右

 

MATT 47 パーが獲れない苦しいゴルフ

マサ・Yさん 55 アイアン、アプローチが好調

 

今年の傾向だけど、バーディ・パー率が低く、ダボが多い。

ドライバーショットは、キャリア史上最高に安定しているが、それを活かすアイアンの調子が全体的によくない、という事かと思う。

 

じゃあ、アプローチ、パターでカバーすればいいじゃないか、となるが、それもよほど上手くないと、プロみたく毎度リカバリーできるわけがない。

 

1番は、3打目のアプローチで、52度がいきなりシャンクも、なんとかボギーでしのぐ。

3番、ティショットの50度がシャンク気味ショット。

6番、アプローチで52度がトップしてしまい、素ダボに。

9番、4打目、50y、56度がトップするも、なんとかグリーン奥に残ってくれた。下りの寄せはピン下8mまで行ってしまう。パットはあと少しで切れて入らず。

 

雨のせいで柔らかい地面を警戒しすぎて、アプローチでミスの連続。わかりやすい。

 

スループレイだったので、氏家コースにそのまま行こうとしたら、クラブハウスで葛城なら5分後にスタートできる、と言われ変更を受け入れる。

ただ、葛城コースはあまり過去に回ったことがないので、やや不安だったのだが、、、

 

葛城コース

 

1 ミドル 444y 6-1 トリ 1P

2 ショート 197y 3-2 ダボ

3 ロング 487y 4-2 ボギー

4 ミドル 319y 3-2 ボギー

5 ミドル 392y 3-2 ボギー

6 ミドル 377y 3-1 パー

7 ショート 176y 2-1 パー

8 ロング 527y 4-2 ボギー

9 ロング 347y 4-1 ボギー

 

(ティショット)

1 〇

2 〇4UTやや左

3 〇

4 〇

5 〇

6 〇

7 △

8 △

9 〇

 

MATT 47-46 93 悪いながらも耐えたゴルフ

マサ・Yさん 55-51 106 18番のビッグホールが残念だった。。。

 

1番は左ドッグで、セカンド以降が急激な打ち下ろし。2打目を打つ時に現場に立って思い出した。

 

写真ではよくわからないが、ここから急激な打ち下ろしになる。

ティショットは完璧でフェアウェイ真ん中。

しかし左下がりがきつい。

残り185y。ここは5か6アイアンでよかったのに、自信あったのか5UTを持ってしまう。

結果はやや手前から入ってしまい、カット軌道になり右に飛んで1P。

100y、PWでの4打目はグリーン左に外し、5打目もオーバー、6オン1パットのトリ。

 

2番、つま先下がりのライから30yを56度でショート、更に56度でショートオン、2パットのダボ。

 

スタート2ホールでやらかしてしまい、後半リカバリーのチャンスを自らつぶしてしまう。

 

あとは、2mちょいのパットが入らないホールが3ホール続き、ボギーのオンパレード。

まあ、その前にパーオンしていないからしょうがないか、、、

 

梅雨で空気が重く、地面もゆるいためショットの距離が出ないのは苦しい。

葛城コースは距離があるので、どうしてもアプローチ勝負になってしまう。

 

6,7番でようやくパーが来たので、そのまま勢いに乗っていきたいところだったが、8,9番ともにショットのミスがあり、ボギーセーブが精いっぱい。

9番はピンチだったが、最後に上り2mのパットをねじ込んでなんとか、、、

 

どんよりして、いかにも空気が重そうに見える。

 

後半は、前の3人組があまり上手でなかったこともあり、待たされることも多かったが、

11時過ぎにはホールアウトすることができた。

 

早い時間帯だったので、誰もいない風呂に入って二人でレストランで昼食をとる。

 

今日は、石焼ビビンパとそばの定食。

そばは3杯までおかわりできるというお得なサービス。素晴らしい。

でも、そんなに食べれないので一杯おかわりして終了。

 

マサ・Yさん、また来月も都合あえば、よろしくお願いいたします。

7月以降になると、監査の仕事が忙しくなりそうなので、梅雨の時期ではあるが有休ゴルフと洒落こんだ。

小山の総長・YAMAちゃんがなかなか有休取れないので、ヨッちゃんにお付き合いいただく。

 

朝6時にヨッちゃんをお迎えして、FD2でGO。

7:37スタートなのでかなり早起きだが、最近、朝方になっているMATTなので問題なし。

最近、どのコースに行っても同じこと書いてるが、千成GCも5年ぶりだ。

 

支度を済ませてOUTの1番に行くと、前の組がカートナビのスタートを促すガイドをシカトして、全然打とうとしない。何やってるのかな、、、、と見ていたら、スタッフの女性がやってきて、スタート時間前だけど、前が空いたので、行ってくださいと言うと、衝撃の言葉が。

「前に組がいたら気が散るから、間隔空けたい。だからスタート時間まで待つ」

なんだこいつ。

で、スタッフの方が、MATTたちの組を先に行かせてもいいか、と聞いたら、また衝撃の一言が。「(プレイが)早かったらいいですよ。今出たら、スタート時間になる9分後にはグリーン空けてくれればいいけど」

 

アホと付き合っていてもらちがあかないので、「じゃあ、どうぞ。待ちます」と伝えた。

ぽっちゃりわがままオタク風の男(40代くらい)と、デブで品の無いババア(夫婦?)のカップル。見た感じは、ニュースなどで、ケチな詐欺で捕まりそうな夫婦の体。

ちなみにプレイを見た限り、二人とも上級者ではなかった。

その後はどんどん進んで行く(そりゃそうだ、前の前の組は、はるか先に行ってる)ので、まあ何も害はなかったが、なんか気分悪い。

スタッフの女性も「すみません、前の組の方、ちょっと難しい方で、、、」と謝られたが、「全然気にしないでください」と慰める。

 

久しぶりに変な輩に遭遇した。世の中、わけのわからない奴がいる。

そんなに誰もいないコースでやりたいなら、プライベートコースに行けよ。

ここはパブリックなんだよ。

客商売は、こんな輩にも頭を下げないといけない、というのがあまりに理不尽すぎる。。。

スタートから、いやあな気分になってしまう。

 

くだらない内容で文字数を使ってしまった。。。

 

クラブハウスから18番グリーンを臨む。

ここ、千成GCはコースの景色が綺麗だ。

今日はBグリーンだ。

 

OUTコース

 

1 ミドル 327y 2-3 ボギー

2 ロング 463y 4-3 ダボ

3 ショート 163y 2-2 ボギー

4 ミドル 330y  3-2 ボギー

5 ミドル 341y 4-2 ダボ 1P

6 ミドル 303y 3-2 ボギー

7 ショート 122y 1-2 パー

8 ミドル 328y 4-2 ダボ 1P

9 ロング 546y 4-2 パー

 

(ティショット)

1 ○

2 ○右

3 △9Iトップ

4 ○フック

5 X右1P

6 ○

7 ○9I

8 X右1P

9 ○

 

MATT 46 珍しくティショットが不安定、パットは崩壊

ヨッちゃん 44 同じくパットは苦戦

 

転がりがすこぶるいい練習グリーンに騙された。

そのイメージで、1番はパーオンしながらも、ロングパットをショートして、3パット。

ホールアウト後にグリーンの速さを見たら、8フィートだった。最初に見とけよ、MATT。。。泣

 

2番はクロスバンカーから4UTで打ったら右に出て、グリーンを狙えない場所に。

フェアウェイに戻して4オンするも、3パットしてしまいダボ。

 

3番はガードバンカーに入れるも、バンカーショットがナイス。しかしパットが入らず。

 

5番はティショットが右に逸れ、1P。1.5mのパットが入らず。

8番も同じく、ティショットが右に逸れて1P、同じく1.5mのパットが入らず。

 

結局、気持ちよく打てたパットは9番のパーパットだけだった。

 

一日、どんより曇り空。涼しい風も吹くが、湿度が高いので暑く感じる。

途中、少し陽が出てきたら、蒸し暑さが増し増しに。。。

 

PGMは食事が美味しい。

しかし、このレバニラはイマイチだった。レンチンしたのでは、、、と思えるクオリティだったのが残念だ。

 

INコース

 

10 ロング 484y 3-1 バーディ

11 ミドル 325y 2-3 ボギー

12 ショート 142y 1-3 ボギー

13 ミドル 412y 3-2 ボギー

14 ミドル 397y 3-1 パー

15 ミドル 379y 3-2 ボギー

16 ミドル 302y 2-4 ダボ

17 ショート 156y 2-1 パー

18 ロング 470y 4-2 ボギー 2ndWH

 

 

(ティショット)

10 ○

11 ○

12 〇7I

13 △

14 ○

15 △右

16 ○

17 △6I左

18 ○

 

MATT 46-42 88 パットが入らず悔しい、、、

ヨッちゃん 44-40 84 ノーダボでナイスゴルフでした

 

ただ泣きた~くな~るの~♪(byみぽりん)

パットが入らない時のテーマソング。

ちなみにパットがカップイン爆発の時は、いまさら~恐れる~ものなどなにもない~~♪(byハウンドドッグ)。

 

10番ロングで、3打目105y打ち上げをPWのショットがベタピンバーディ。

この調子で後半、突き進んで行きたかった。

 

なのに、、、、

 

パットが入らない。というか3パットの連発で、11、12番とパーオンしながら3パットボギー。

すべて、1打目のロングパットをショートしてしまっている。

一度狂った感覚は、元に戻らない。

 

14番で下り3mのパットをナイスインするも、この日の極めつけはパーオンした16番。

6mのパットを打ち過ぎ、返しの3mも打ち過ぎ、1mが入らず4パットのダボ。

パーが、ダボ。。。。素人か。。。。泣

まあ、こんな感じでした、今日は。

 

18番はフェアウェイど真ん中から打った、2打目(5UT)、ナイスショットだったが、打ち上げで先が見えなかったのだが、どうもグリーン左手前の池にご入水したようだ。。。。

ちょっと雑なゴルフをしてしまった。何とかボギーセーブしたが、パーが獲りやすいホールだっただけに無念。

 

月イチ~二ゴルファーに成り下がってしまったMATT。

一番、退化するのはパットだということが、よくわかった。

家での練習を再開しないとアカンかな。。。。

サクッと観ることができる青春映画を探していて、見つけた。

気になる女優さんに書いた二人=伊藤万理華、河合優実が出ているのも、決め手だった。

 

2021年の作品のため、河合優実はまだブレイク前。

この映画の3か月後に放映されたWOWOWの「さまよう刃」での演技は、壮絶そのもので、河合優実という稀有な才能を持つ女優を知った。

 

河合優実。

心のざわつきや揺れを、目や口で表現するのが本当に上手い。

彼女もブレイクまでに、色々な役をやっている。肥やしになったのだろう。

 

伊藤万理華は「時をかけるな、恋人たち」「ミワさんなりすます」「燕は戻ってこない」などで、立て続けに出演し、印象に残っていた。

この作品ではボーイッシュなショートカットで、彼女を主演にして映画を撮ってみたい、と思わせる雰囲気を持っている。

事実、フレッシュでガラス細工のような危うさを持ち合わせているようで、ヒロインとしての魅力にあふれている。

 

伊藤万理華。

もしMATTが映画監督なら、彼女で一本青春映画を撮りたい。

そう思わせる、何かを持っている。

 

作品自体は、少々荒っぽい脚本がちょっと物足りなかった。

脚本担当の三浦直之は、「腐女子、うっかりゲイに告る」や、「有村架純の撮休(最終話)」も書いている。

時代劇好きの主人公ハダシ(伊藤万理華)が、仲良しのビート板(河合優実)、ブルーハワイ(祷キララ)らと、映画部に対抗して時代劇を撮ろうとする冒頭部分で、彼女たちに協力して映画を撮ることになる面々の動機付けが弱いため、なんで彼らがめんどくさい映画製作を手伝うことになったのか、がわかりづらい。

 

ただ、そこから先の展開は魅せてくれる。

天文部の河合優実が読んでいる小説がハインラインだったりすることから、もしかしてSF要素あり?とか考えていたら、その通り。

金子大地演じる凛太郎は、未来から来た未来人という設定だった。

それにしても、伊藤万理華は未来人ネタに縁があるのね。。。笑

 

後半は映画を撮る若者たちの、楽しすぎる毎日が描かれる。

中学時代、文化祭で友人たちとビデオ映画製作を経験した。

MATTたちは「称徳仮面ドキョーン」という、中学程度の日本史がわかれば、タイトルの由来が判明するエロ x ヒーローものという特撮作品を撮った。

MATTはカメラマンだったが、1カ月あまりの活動期間は、本当に面白かった。

文化祭では女子の映画、ヤンチャな男子の映画、称徳仮面ドキョーンの3本が上映されたが、最終的にはMATTたちの作品が高評価を得て、最後はドキョーンしか上映されなかったらしい。

 

閑話休題

 

そんな40年も前のことを思い出しながら、懐かしく楽しく観ることができた。

決して映画としての完成度は高くなかったが、誰しもが持つ、あの若く青い時代のアオハルな日々が、フラッシュバックのように蘇ってくるという意味で、心に残る作品だ。

特に、伊藤万理華演じるハダシの、時代劇に映画に、そして恋にも一途な瑞々しさは、この年齢でしか表現できないものだ。

河合優実の演技も、この頃にすっかり彼女のカラーを確立しているあたり、さすが。

この二人の若いながらも、活き活きした芝居が見られるだけでも、一見の価値ありだ。

 

その他共演は、小日向星一(小日向文世の息子だ)、板橋駿谷などだが、意外だったのは、歌手の甲田まひるが出ていたこと。

チャーミングな演技で可愛いし、有りかも。

 

映画って、常に完璧でなくてもいいと思う。

粗削りでもなんでもいいので、心に突き刺さる何かがあれば、それはいい映画だ。

この映画も、そんな作品だった。

石橋静河。

 

「前科者」で初めてその演技に触れて、その後、様々なドラマで彼女を目にしていた。

昨年の「燕は戻ってこない」で、満たされない人生に、複雑な感情を胸に秘めた女性を演じていて、彼女の質の高い演技に惚れた次第。

 

石橋凌、原田美枝子という両親のもとに生まれたサラブレッドの血は、確かだったということか。

30歳だが、大人っぽい雰囲気に、かっこいいともクールとも違う、なんともいえない雰囲気を身にまとっている。

そういう意味では、この年代では唯一無二の存在かもしれない。

 

その実力のわりに主演作が少ないな、と思っていたら、来年の朝ドラヒロインの発表が先日あった。

現在放映中「あんぱん」の今田美桜、その後も高石あかり、見上愛&上坂樹里と、比較的フェミニンな女優が選出されていたので、彼女の起用は異質な感じもした。

 

でも、彼女ならどんなドラマになるのだろうと想像が膨らみ、今から楽しみだ。

 

 

米津玄師のMVでなくて、朝ドラのオープニングのフルバージョンを見つけた。

後半部は、ドラマの名場面がフィーチャーされていて、視聴していたファンにとっては、物語が懐かしく思い返される。

 

伊藤沙莉はダンスも得意なので、踊りのシーンは米津玄師のポップな曲調にマッチした、華麗なステップで見ていて楽しい。

 

朝ドラの主演を張るのが役者のゴールではない、と思いつつも、半年に及ぶ物語を座長として引っ張って行き、完遂するのは並大抵ではない。

そして、そのドラマが面白くて視聴者を楽しませることができたのなら、こんな大仕事はないだろう。

 

伊藤沙莉のことは、ずっと応援していたので、「虎に翼」で世間的にしっかりと、その実力を認知させることができたのは、ファンとしては感無量。

白石聖は、色々あった永野芽郁の代役として大河に大抜擢され、高石あかりや石橋静河も、朝ドラヒロインの座をつかむなど、推し女優が活躍の場を広げるのを見るのは、ファン冥利に尽きるといえる。

 

「虎に翼」では、桜井ユキや土居志央梨らもブレークした。

これからも、まだ世間的には認知度の低い女優さんを応援し、彼女らがブレークしていく姿を見て行きたい。

 

それから、このMVを見てあらためて米津玄師の歌がドラマの世界をきっちりと謡いあげているのだな、と感じた。

特に、2番以降はドラマの名場面の回想シーンとなるが、どのシーンも懐かしく思い出されて、そこに歌詞がかぶると、登場人物たちの様々な感情が覆いかぶさって来て、ウルウルとしてしまう。各シーンも歌詞にピタリと合うように演出されており、ファンにとってはたまらない。

素晴らしいMVだと思う。

この作品も、大当たりの春ドラマの中にあって秀作だった。

「わたし、定時で帰ります。」などの朱野帰子の小説が原作。

 

多部ちゃん(あえてこう呼びたい)の主演ドラマに外れ無しのジンクス通り、エンタメとしても考えさせられる作品としても、楽しめる一品だった。

多部未華子という女優さんは、そのドラマの世界観を一身に背負って、その中心で共演者の良いところも引き出しながら演技ができる、唯一無二の女優さんだと思う。

彼女の主演ドラマ、映画は、共演の俳優陣も活き活きしている気がする。

 

専業主婦と兼業主婦、家事と仕事という対立するテーマを、説教臭くない、本当にその世界に身を置いている人がうなづけそうなエピソードで、面白おかしく、時にはほろっとする展開で、毎週楽しめた。

 

専業主婦の詩穂(多部未華子)と、虎朗(一ノ瀬ワタル)の村上家、兼業主婦の礼子(江口のりこ)と、篤正(川西賢志郎)の長野家、育休中の官僚・達也(ディーン・フジオカ)と、バリキャリの樹里(島袋寛子)の中谷家という、それぞれ違ったタイプの3家族が、共に交流を重ねる中で、家事、仕事、夫婦、子育て、そして家族についての価値観を再認識し、どういった選択が各々の家族にとっての幸せになるのか、模索していくというストーリー。

 

常に客観的かつ冷静な目で、自らと物事を俯瞰的に見て判断する詩穂。

官僚らしく、あふれる知識を駆使して、完璧な家庭を構築しようと奮闘する達也。

とにかく何事にも全力投球し、自分も家族もすべてをしょい込む頑張り屋の礼子。

個性あふれる3人が、徐々にお互いの考えを認めていき、化学反応を起こしながら、幸せで理想の人生をつかむまでが、ユーモアたっぷりに描かれていく。

 

根底に流れているのは、お互いの立場や存在を理解しようという気持ちを持つことの大切さだ。

詩穂と虎朗、達也と樹里、礼子と篤正の夫婦同士はもとより、家事を顧みなかった父親の準也(緒形直人)と詩穂、息子を虐待をしていた母の理恵(長野里美)と達也という、親子の間でもそれは見られた。

 

相手の気持ち、行動に少しでも関心を持ち、理解、共感して受け入れる。

簡単のように思えて、家族だからこそなかなかできないことだったりする。

寄り添う、というのではなく、相手と同じ場所に立って物事を見てみる、ということだろうか。

それこそが相手の気持ちになる、理解するということだ。

 

このドラマでは、多部未華子演じる詩穂が、様々な場面でそれをやって見せてくれる。

彼女の優しい語り口と、決して相手に無理強いしないスタンスが心地よい。

義母よりマタハラを受け続けていた、蔦村晶子(田村桃子)や、シングルマザーで追い詰められて詩穂を脅迫する、白井はるか(織田梨沙)らも、詩穂に救われた人たちだ。

 

織田梨沙。

「約束 〜16年目の真実〜」での演技が印象的だった。

強い眼力が魅力の女優さん。

 

田辺桃子。

脇役ばかりでは惜しい、惜しすぎる。

早く主演作を。

 

自分を振り返ると、家事や子育て、主婦業について、これまで本当に理解していなかったな、と反省しきりだ。単身赴任をしたり、人生経験を積んできて、ようやくそれらがわかってきたというていたらくだ。

だから、このドラマの中の男性たちの気持ちや視点は、自らのことのように思えた。

 

果たして、MATTのような50代は楽しめたのだが、20~30代の若い人たちがこのドラマを観て、どう感じるだろうか。

今更、何言ってんの?となるのではないだろうか。

それなら、それでよいと思う。時代は確実に良い方向に変わっていってるんだ、ということだ。

 

その他の登場人物では、田中美佐子と美村里江の親子のエピソードは印象的だった。

詩穂の亡くなった母親に紺野まひる(最近、お母さん役多し)。礼子の会社の後輩に、中井友望(ベイビーわるきゅーれで好演)。片岡礼子もゲストとして存在感を見せていた。

また、詩穂と虎朗の娘・いちご役の永井花奈は、計算の無い、子供らしい演技でとても可愛らしい。

 

最終回、詩穂、達也、礼子は、自分のこと、家族のことを考えたうえで、それぞれにとって最善の道を見つけて生きていく決意をする。

考えに考え抜いて自分で決めたからこそ、尊い。

そして、それを理解して支えるパートナーの存在もまた尊いのだ。

 

主題歌は、離婚伝説の歌う「紫陽花」。軽快なポップスで、優しい眼差しにあふれていた、ドラマの世界にマッチ。良い楽曲です。