《宮本浩次》、と書けば、多くの人がエレファントカシマシのミヤモトヒロジのことを思うでしょうが、今回はヒロジでなくコージの方の宮本浩次の話。同姓同名で読みが違う二人の宮本浩次というミュージシャンがいるのは知る人ぞ知る?なのかしら。

エレカシももちろん好きですが、個人的には先にソロのシンガーソングライター宮本浩次を聴いたので、《ミヤモトコージ》にも思い入れがあります。当時はエレカシも今ほど世間に認知されてなかったので、宮本浩次が二人いる、ということすら気づいてなかった、というのが正直なところ。

最初に聴いたのは、シングル「だいたい彼女は...」でした。当時たまたま観てた音楽番組でこの曲のプロモーションで宮本浩次が出演してて、それ聴いて一発で気に入ってしまって、レンタルCDで借りて聴きました。

↑ギター一本の弾き語りヴァージョンもいい。スリーフィンガーのギター上手いですね。

このシングルと一緒に、1stアルバム『奇麗になりたい』を借りて、こちらもよく聴きました。
いま聴き返しても、この1stアルバムは好きな曲しかない。どの楽曲もおもちゃ箱をひっくり返したかのようにキラキラしてます。

↑このデビュー曲のインパクトたるや。発売した当時は日本で一番長いタイトルの歌だったそうです。岡村靖幸にも通じるセンスです。宮本浩次の歌を岡村靖幸のヴォーカルで聴いてみたい、と誰かが書いてたけど、よくわかる。岡村ちゃんが歌ってそうだもの。

「九月の雨」大好き。カッコイイ。エレカシにも「九月の雨」って歌があるのがちょっと紛らわしい。


 

「だいたい彼女は...」が収録された2ndアルバム『umbrella』までレンタルで聴いて、でも定価でCDを買うまで追いかけてなくって。ずっと後になって、中古CDで安値の宮本浩次を見つけたらポツポツ買い集めるくらいのファンでした。

先日、中古CD屋で久しぶりに宮本浩次の知らないアルバムを見つけて、おおー懐かしい、宮本浩次って居たっけなーと思い出して、この日記を書いてるのです。
ウィキペディアで調べてみたら、宮本浩次はアルバムを四枚しか出してないみたいで、この『Cozy−guitar』で全てのアルバムが手元に揃ったのが判明。コンプリートできて嬉しい。

 

そういうことで、今週は全アルバムを聴き倒す、宮本浩次祭り開催中。

2ndはレンタル落ちの中古販売でゲット。こちらもとっても好きな一枚。1stの破天荒さは薄れたけど、ポップな良い歌がいっぱい入ってます。アルバムのタイトル曲「umbrella」は本当に良い歌。名曲。

 


3rdアルバムは中古CDを偶然見つけて購入。これは宮本浩次を完全に忘れてた頃に手に入れたので、それほど聴き込んでなかったけど、全部良い曲だった。もう岡村靖幸と比較することのない宮本浩次の世界。
ネットやYouTubeへのコメントにて、どうしてこの才能が大々的にブレイクしなかったのか不思議、という書き込みを読むことが多いです。僕もそう思う。

宮本浩次はとっても良い歌を作って、歌とギターがめちゃ上手い才人。何より彼は言葉を《意味》よりも《音》と《ニュアンス》を優先して拾っていて(特に1stでは)、そのセンスに僕はとても親近感を持てたのです。最初に観た音楽番組でのインタビューでも歌作りについて喋っていて、ああ、似たような事を考えてるな、と思ったものです。

宮本浩次を聴いたのと同じ時期に、高橋徹也とかオータムストーンとかSelfishとかEZ−BANDとかも聴いてたなぁ、と記憶が蘇って来ました。こういう知る人ぞ知る、というミュージシャンは愛着が湧くもので。

シンガーソングライターの宮本浩次の現在の動向が気になる。コロナ前は弾き語りのライブをやってたみたいだから、今もやってるのかな。もし近くに来る際には一度観てみたいですね。応援したい。


昨年の暮れに受診した人間ドックにて、数値が引っかかった項目が一つあって、今日病院で再検査の話を決めてきました。以前も引っかかったことのある項目で、またか、と思ったけど、仕方ない。今回もまた取り越し苦労に終わるかもですけど、取り越し苦労ならそれに越したことない。来月、再検査行ってきます。

今年最初のフリーダムフォーク集会のお知らせです。
第194回フリーダムフォーク集会 
 【日時】2025年1月25日(土) 19時半開演 
 【場所】ライブカフェ mamselle
 袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 
 【料金】music charge 500円 
 【出演】 一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 
・エンドウマサキ
・砂風金
・NEW MOON
・ハルノオト

 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分


新年1発目のフリーダムフォーク集会です。一次会の皆さんよろしくお願いいたします。二次会の飛び入り参加もドシドシとお待ちしております。どうぞ皆さん遊びに来てくださいね。



マシス
2025年です。お正月の三が日を過ぎたので、さっそくですが今月25日のフリーダムフォーク集会のお知らせをさせてください。
第194回フリーダムフォーク集会 
 【日時】2025年1月25日(土) 19時半開演 
 【場所】ライブカフェ mamselle
 袋井市堀越1802-1 TEL 0538-42-6440
 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 
 【料金】music charge 500円 
 【出演】 一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 
・エンドウマサキ
・砂風金
・NEW MOON
・ハルノオト

 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分


新年1発目のフリーダムフォーク集会です。二次会の飛び入り参加もドシドシお待ちしております。本年もよろしくお願いします🙇


年末年始、町内の僕の組がお宮当番でしたので、この休みは元旦の新年祝賀会の準備、本番、そして片付けまでパタパタと裏方で動いてました。でもそれ以外は休みの予定はまるきりなし。食料品の買い出しには出かけましたが、他は本を読んで音楽を聴いてテレビを観てタブレットいじって、餅食っておせち料理食って、ビールも1杯飲んで、ぐーたらしておりました。

新年1発目に聴く音楽は、はたして何を選んでやろうかな、と思った時、2024年に僕が感動したビリー・ジョエルの17年ぶりの新曲「ターン・ザ・ライツ・バック・オン」のCD、そしてハッスルズの1stを取り出して来ました。ビリー・ジョエルの最新曲、それとバンド期のデビューアルバムです。
「ターン・ザ・ライツ〜」は、実は買って一回聴いてそれきりだったのです。YouTubeで何度も聴いてたので、CDは手に入れて満足しちゃってた。今回、改めて聴き直してみたら、ウォー、コレだわ!と思っちゃって、正月中、このシングルCDを延々とリピート再生してました。

このPVも秀悦です。字幕の歌詞が本当に染みるのですね。17年ぶりの作品でも《ピアノ詩人》ビリーのお手前炸裂です。

実は昨年、たまたま流れて来た動画で、AGTというオーディション番組のリチャードなんちゃらさん(55歳)の回を観てましたら、予選パフォーマンスを終えた瞬間にBGMでこの「ターン・ザ・ライツ〜」が流れてきたのです。おーこの曲を使うか!と。これはとっても印象的で効果的な良い選曲でした。

この予選パフォーマンス(3:25辺りから)も、歌い出した瞬間ゾクゾクした。この時に歌ったジャーニーのナンバーもそうだけど、「ターン・ザ・ライツ〜」の歌詞の内容がもう、本当に、彼の年齢と境遇にピッタリハマっていて、ついついこの動画も繰り返し観てしまったものです。

再び情熱を燃やすのに、何かを始めるのに、自分はずいぶん時間を置きすぎたのではないか、という心情は、この年齢になると痛いほど判る。このチャレンジャーは僕とほぼ同い年です。

ちなみにハッスルズの1stも聴いたのですけど、こちらは途中で眠くなってしまい、一回聴いてすぐ「ターン・ザ・ライツ〜」に戻してしまいました。昔に聴いた時の印象はそんな悪くなかったのに、こうして聴き直すと正直、ビリー・ジョエルはソロになってからのアルバムの方が何倍も好き。

買っておいたまま、聴けてなかった中古レコードも正月に聴こう、と思い立って、まず選んだのはチック・コリア率いるリターン・トウ・フォーエバーのアルバム『銀河の輝映』(550円)です。これ僕、CDを持ってなくて、レコードで買えて嬉しかった。
一曲目の「ヴァルカン・ワールズ」は、僕にとってのチック・コリア初体験の曲なのです。若い頃に島田荘司の小説にどハマりして、その影響でリターン・トウ・フォーエバーのベスト盤CDを買いまして、で、CD一曲目でこれを聴いて、ぶっ飛びましてね。チックのピアノがどうというより、この曲はドラムです。《なんだこのドラムは!誰だ?》と、レニー・ホワイトの名前を覚えてしまいました。ドコドコと暴れるドラムばっかり耳について聴いてたな。プログレッシブ・ロックじゃん、こんなん、って興奮しましたっけ。これも今回、A面B面と二周聴きました。このアルバムは「ヴァルカン・ワールズ」だけじゃない、めちゃくちゃカッコイイですねこれ。


 

 

次に聴けて嬉しかったのは、さだまさしのライブアルバム『随想録』。これは僕がレコードプレーヤーを買うずいぶん前に、HARDOFFで100円(!)で売ってたのを偶然目に止めて、ウワー随想録だ!と狂喜してプレーヤーも持ってないのに買ってしまったものです。ようやくこれを聴くことにしたのです。
『随想録』はさだまさしの初ライブアルバムで二枚組レコードです。これは長いことCD化されなかったので、本当にレコードでしか聴けないアルバムでした(数年前にCD化されました)。おそらくは収録曲の「雨どりや」と「敗戦投手」はこのアルバムでしか今でも聴けないはずです。僕はさだまさしの歌本の譜面を見てたので、この2曲をどんな曲かおよそ知ってましたが、改めて耳で音を聴くと印象がやはり違いました。さださんの歌声もいい。まさに、これぞ僕が最も聴き込んださだまさし、という声で、一曲目の「交響楽」からグッときました。「交響楽」ヤベェ大好き。アンコール用オマケのSPレコードも楽しく嬉しい。聴けて良かったです。
同じ日ではないですが、マル・ウォルドロンのレコードもこの休みに聴けました。
これも税込550円で買えた。先に書いたリターン・トウ・フォーエバーと同じ店で同じ日に買った一枚です。全く予備知識なし、聴いたことのないアルバムでしたが、これ、カッコいいですね。ピアノソロなのにヤバいすごく好き。僕が無知なだけで絶対に有名な名盤でしょ。僕はジャズでピアノソロってそれほど、と思ってましたけど、バド・パウエルもCDよりレコードで聴いた時の方がヤベーって思いましたし、レコードで聴くならジャズはピアノって一番好みかも。
音楽を部屋に流しながら、会社から持ち帰ってきた書き物をすこし片付け、買ってあったマンガ「アンネームドメモリー」「焼いてる二人」他を読んで、あと「銀英伝」一巻をちびちびと読んで、たまにギター持って歌ってました。昨年の暮れに東山ガレージで久々に歌った拙作「工事現場」が楽しかったので、それも少し練習したりしてました。休みにゆっくり音楽を聴けたのは良かった。




小國神社の写真です。お札や熊手を返しに、正月じゃなく大晦日に家族で行ってきました。

今年は巳年。

ヘビにちなみ、今年の僕の作ったお年賀写真は↓
アマゾンのヘビ獣人を採用。

ヘビといえばガラガランダで、最終候補でガラガランダかヘビ獣人かとギリギリまで迷ってました。

ウチの愛犬と(撮影:娘)


本年もよろしくお願いいたします。



マシス

冬休み初日の12月28日(土)、娘の通っているピアノ教室の発表会がありました。こんな年の瀬になっての開催は初めてだと思いますが、仕事が冬休みに入ってくれてて良かった。
娘もピアノを習い始めて13年ほど経ちます。高3ともなればピアノを習ってる生徒さんの中でも年長組にあたるので、弾ける子の中に混じって演奏順番が後半になってきて、ちょっと感慨深いです。

今年はそもそも受験生の娘は発表会に出るかどうかも悩みどころであったはず。それでも発表会のステージは楽しみの一つだったようで、勉強の負担にならない程度で、と先生からも気を遣われての出場となりました。

本番を終えた翌日になっても、昨日は楽しかったー、と言ってますので、緊張はしてたみたいですが良い息抜きになったことでしょう。


ピアノ発表会より帰宅して夕飯を食べた後、僕だけ再び外出してきました。車を7分ほど走らせ、袋井市三川地区の東山ガレージのナイトカフェへ。
薪のストーブがパチパチ。管理人でシンガーソングライターのハルノオトさんにご挨拶。年の瀬に何を聴く?ハルノオトの歌を聴いて過ごすのってオツではないか。僕んちから最も近いイベント会場ですので、思い立ってすぐ行けるのもありがたい。

オープンマイクの場ですが、僕がハルさんを聴きたくて来たし、僕もハルさんに聴いてもらいたくて出かけました。
ハルノオトさん。

この夜、東山ガレージのナイトカフェにたまたま集った皆で、オープンマイクの図。

カノウさん。

ツッチーさん。

写真はありませんが、僕も少しだけ歌わせてもらいました。

薪ストーブの弾ける音、遠く車の走る音、風の音、淹れたての珈琲を美味しく頂き、歌を聴き、雑談に興じる夜。この日集った皆さんとはちゃんとお話するのは初めてでしたけど、僕と世代が近いお二方(フルネーム存じ上げぬまま)の素晴らしく饒舌な人懐っこさのおかげで、なんと楽しい時間だったことか。お互いに歌った直後に感想を目の前で言い合える距離感。こういう少人数ゆえの親密さはいいものです。


この夜がマシスの2024年の歌い納めとなります。12月は人前で歌うことがなかったので、歌い納めの場として、この人疲れのしない空間で歌わせてもらえて良かった。ナイトカフェを開けてくれてハルさんありがとう。

会えたついで、ではないけど、来年のどこかでマムゼルに歌いに来てよー、とハルさんにお誘いしたら、早速1月に快諾いただけた。嬉しい。
第194回フリーダムフォーク集会 

 【日時】2025年1月25日(土) 19時半開演 

 【場所】ライブカフェ mamselle

 袋井市堀越1802-1
TEL 0538-42-6440

 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 

 【料金】music charge 500円 

 【出演】
一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 

 ・エンドウマサキ

・砂風金

・NEW MOON

・ハルノオト


 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分



新年最初のフリーダムは第四土曜日、1月25日です。2025年もフリーダムフォーク集会もどうぞよろしくお願いします。皆さん遊びに来てくださいね。

今朝は地元神社の正月飾りを付けてきました。

今期のお宮当番ということで、班長の僕は事前に松竹梅を山に入って採って来たり、飾り付けの道具をいろいろ用意したり、ああ、準備が終わってくれてホッとした。祝賀会の本番は元旦ですが、もう気が抜けた。これでやることはない。ようやく休みだ。


 マシス

2024年のうちにもう一曲、新しい歌を作れたらいいな、と、フワッと考えていたら、なんとか年内に滑り込みました。今年は6月に作った「チュロス」、それと、この「ヒトのコト(仮)」で、計2曲、作れたことになります。半年に一曲ペース、寡作なのは相変わらずですが、半年に一曲ペースならギリギリ、自分としては頑張ったと思います。


「ヒトのコト(仮)」は、かれこれ十数年前に浮かんだ鼻歌のメロディを元に作ったもの。歌詞を書きかけで放ったらかしてあったのを思い出し、おーこんな曲もあったな、と再び着手しました。


いつものように歌詞のみ載せますが、いわば言葉遊びの詞なので、歌詞だけで読んでどうという内容ではありません。曲はD、A、Gの三つのコードを繰り返すだけ。前作の「チュロス」は二つのコードの繰り返しでしたから、今また循環コードの気分なのかとも言えるけど、たまたまです。鼻歌ですので。


マシスは来年春くらいまでは人前で歌うお誘いを抑えてるところですが、こんな風に歌を作って、歌う準備しておいて、春になったらコイツラを持って行けるぞ、という気持ちで、楽しみにしています。

「ヒトのコト(仮)」


ヒトのことは別に

気にもしたことない 

ヒトはヒトで 別に 

気にもしたことない 


どこかに君はいるんだろ

僕らもそこに行くんだよ


ヒトはヒトで、ヒトのことは

気にしてられない

ああ

わかってる、わかってる


ヒトの色に染まることは
気にしてない、でも 

ヒトの色に染まることを
押し付けられたくない 


何かと物入りだからさ

食べてもふくれないんだけど


ヒトの色に染まることは

押し付けられない

ああ 

わかってる、わかってる、わかってる

わかってる、わかってる、わかってる


どこかで風が吹いたら
僕らは家に入るさ 


家に居れば 一人一人違うことするさ 

一人一人 したいことを思い出すさ 

君は君で ヒトと違うことをするだろう

もちろん人と同じことをするもいい

好きにしたらいい

気にしてられない

ああ 

わかってる、わかってる、わかってる 

わかってる、わかってる、わかってる


ヒトはヒトで、

ヒトがヒトで、

ヒトもヒトで

ヒトとヒトは

一人一人、ヒトと違って

もともと別のヒトで


ああ

気にしてられない

好きにしたらいい

わかってる、わかってる、わかってる



2024/12/24/10:18  マシス



歌詞を覚えて、ギターを弾きながらこれを歌って、人前で歌えるように調整していきます。



歌うお誘いを控えてる、と先に書いたところですが、先々週の日曜日12月8日にたまたまマムゼルに通りかかり、音楽仲間のHEART WARM COMPANYのイベント、MUSIC ASSORTを観覧してきました。イベント観覧でガス抜き息抜きです。歌詞ができたら一緒にこのことを日記に書こうと思ってたのに、遅筆のため今日の報告に至ってます。
昼間のマムゼルに寄るのはとても久しぶり。

入店したらBF2の演奏中でした。

もう一組のメイン、くろっくむっしゅの演奏はその前に終わっていて聴けなかった。





HEART WARM COMPANY

マシスは歌う?と聞いてくださったけど、今回はお客さんで。もし歌えたなら、ジョンの歌を歌ったかも。12月8日ですので。

珈琲と甘いものと音楽の午後。年の瀬に皆さんに会えて良かったです。


これは最近気に入ってるコンビニの甘味。



今週いっぱい仕事に行けば、それで仕事納めです。頑張ってきます。



マシス

先日のこと、Amebaのメッセージの方に《書籍執筆のご依頼》というタイトルのメッセージが来てまして、ビックリして開けてみると、なんと僕のブログを読んで書籍の執筆をお願いしたい、という内容で、ハァ?と思いました。思わず隣にいた連れ合いに反射的に、こんな連絡が来たー、と見せたら、《本、出したいの?》と笑われました。


俺が本を出せるの?と、ほんの一瞬だけですけど、考えましたよ。とても丁寧で謙虚なもの言いのメッセージでしたし、出版社のホームページのリンクも貼ってある。連れ合いもその出版社の名前を知ってました。ご返信くださったらお電話かオンライン通話で直接お話させて欲しい、とのことで。もし本当に僕のようなモノの日記を読んで執筆依頼をくださったとしたなら、それは恐れ多く勿体ないお話です。


でも、よくよく読むと、メッセージは宛名を替えるだけの定型文ですし、ホームページを見ても、まだ見ぬ才能の新人発掘、という雰囲気よりは、《とにかく数打って人を集めたい》って風に見えてしまって。まぁ詐欺では無いのでしょうけど、本当に僕の日記を読んだのかしら?と思っちゃったら醒めました。僕は音楽のことばかり書いてますし、そもそも僕の文章でお金が頂けるなんて、ぜんぜんイメージが湧きませんもので。


でも、文章であれ音楽であれ、自分の創作にお声がかかるなんて、夢のようなお話ではありました。今回はスルーさせていただきますけど、面白い経験をいただきました。




ブログをそのまま書籍化する、っていうと、それが読み物としてちゃんと面白いモノになっているかどうかは、当たり外れは当然あります。どんなに面白いタレントや好きなミュージシャンでも、ツイッターやブログをそのまま紙の本にして読み応えあるとは限りません。


つぶやきはあくまでつぶやきなのですが、それでも抜群に面白いのはやはり早川義夫の著書。早川さんの文章はブログでもエッセイでも書評でも別格です。ホームページでの更新を今か今かと楽しみにしていた日記、書籍レビューは、それを紙にしてもとびきり面白い。「たましいの場所」「いやらしさは美しさ」etc、どれも何度読み返してることか。

(早川義夫さんのHPの更新は2019年を最後に止まっています)

 

  

 

 

他に思い出すブログの書籍化で、傑作といえば、銀杏BOYZの峯田和伸の著書「恋と退屈」があります。銀杏BOYZの音楽と同様、峯田和伸のロックンロールな日常を叩きつけたような文章は、銀杏BOYZの活動への愛溢れるドキュメントであり、峯田和伸が愛してやまぬ音楽たちへの強烈なラブレターでもある。なにより峯田和伸のエロを隠さない姿勢がここまでアッケラカンとしてると清々しい。たとえ銀杏BOYZ知らなくても、峯田和伸って男、好きだわーって読むほどに思うに違いないですよ。

 


早川義夫も峯田和伸も自身のスケベを隠さない、ってのは共通点です。そして二人とも友部正人さんと共演経験があるのも共通点。友部正人さんはエロに関してはまったく表に出さない方で、二人と真逆のタイプですが、思えば友部さんの歌の根底には間違いなくエロスがあると思う。共通点か?



あくまで個人的に思う、ってほどの余談ですが、文字が横書きで左めくりの製本ってありますよね。大好きなミュージシャンの本にも結構あるけど、ブログの書籍化だからってあれはいただけません。洋書でもないのに、日本語で紙の本にするならちゃんと縦書き、右めくりにして欲しい。


もともとブログやツイッターでは横書きなのだから、そのままでいいじゃない、という理屈でしょうか。なら紙の製本なんてしなきゃいいとすら思う。ネットのまんまの形態の書籍化で成功したのは小説「電車男」だけでしょうよ。



年末なので、今日は久しぶりにBOOKOFFへ断捨離に行ってきました。本とマンガを計40冊ほど、CDを50枚ほど買い取りしてもらいました。本棚とCD棚が少し空いてスッキリした。少しだけどお小遣いにもなって良かったです。

査定待ちの間、店内を見てたら、銀英伝が安く売ってたのを見つけたので、4冊だけ買ってきました。
銀英伝は一度原作をちゃんと読んでみたかったのです。これは年末年始の冬休みにゆっくり読みます。

ついでのついでに、ウォルテニア戦記のマンガも一冊110円で見つけたので、大人買い。
こちらも衝動買い。ネットの無料立ち読みで読んでいて面白かったので、まとめて読みたかったのです。


親父が長野県の友達から毎年りんごを買ってるのですが、今年も美味しいりんごをいただいてきました。
今日の夕飯のデザートに食べたら、もう、果汁が口中に溢れた。いま思い出してヨダレが出そうなほど美味しいりんごでした。さすが長野県のりんご。今年もありがとうございます。


めっきり寒くなった近頃、冬、といえば、ヴァン・モリソンのアルバム『デュエッツ』の出番です。これを聴かなきゃ冬を越せません。

なんて素敵なサウンドでしょう。聴くだけで腹の底から暖まりそうな演奏と歌声です。何回聴いても良いな。



マシス


先日、人間ドックのため朝から病院に行ってきました。人間ドックとあらば公然と会社をお休みさせてもらえて、費用は会社持ちとくる。とてもありがたい。

ドックは待ち時間の長さに閉口しますけど、その間に読書が進むので悪くない。病院の待合室はこの世で最も本の読める場所の一つだと思います。なんであんなに本が進むのだろう。

肝臓に何も脂がついてなくてキレイです、が今年のお医者さまのお褒めの言葉でした。でも、運動しましょうねって言われるのは毎度のこと。運動すれば怪しい数値も下がるそうです。運動しなきゃ。

五十歳も過ぎれば身体にいろいろガタがきておかしくなくて。ちょこちょこ言われましたけど、とりあえず今回も大きな指摘もなく、今年のドックは終了。


で、人間ドックの待ち時間の間、本を読むついでに、昔作った自分の歌の歌詞を手直ししてました。頭の中でアレコレ考えてるだけですけど、これやってるととても時間が潰れるんです。人間ドックの時によくやってます。

帰りに喫茶店に寄って、お茶しながらタブレットに改めて打ち直して、一応の直しをみたのが「一時間」という歌。
「一時間」

目を閉じ 眠るように
君はいつも物思いに沈む
僕ら 互い違い 同じものを
別の角度で見ている

何かにとらわれては
大事な事 忘れてしまう
怠惰な夢のような
君の午後は
日差しに溶けはじめてる

すぐにも、今すぐにも、と
君も僕も心を揺らす
小さなその変化を
見逃さぬよう
二人でいたはずなのに

努力は身を粉にして
君の夜が夜明けへと向かう

世界が地響くほど
物語は火急を告げて
躊躇の間もなくなる
夢はいつか夢じゃなくなる

すぐにも、今すぐにも、と
君も
僕も言葉を無くす
どうしてそれが出来る
そこにあって何もなかった
僕らの一時間は
水のこぼれたテーブルの上で
時計よりも無機質に見える

目を閉じ 眠るように
君は はるか 物思いに沈む
僕ら 互い違い 同じものを
別の角度で見ていた



2013/11/11 2:54
~2014/2/24 1:23
〜2024/12/02 15:58


mathis


これは11年前に書いた「すぐにも」という歌の手直し。一回か二回、人前で歌ったことありますが、それ以来ぜんぜん歌ってないので、今回直しを試みました(直しても暗い)。でも、これがギターを持って歌ってみると、きっとまた歌詞が変わってくるのです。次の休みになったら様子をみてみます。


自分の歌の歌詞を書き直すことは、わりとちょくちょくやります。あまり歌ってない歌を特に、暇があれば手を入れてみたくなる。書き直しもほとんど趣味です。上手く直せた時は新曲が書けた時と同じくらい達成感があります。

歌を作って《ああ、もう直すところはない》と思えばこそ、よし完成、とするのですけど、それでも時間を置けばアラが見えるものもあって、足りてなかったり、逆に書き過ぎていたり、別の適切な言葉があったりと。

試しに直してみるとスッキリして生き返ることもあるし、直してもどうしようもないのもある。せっかく作ったのに歌ってない歌は、歌いにくい理由が絶対にあるのです。



余談ですが、4年前の人間ドックの時も受診中に歌詞の手直しをやっていて、その時は「ゆりかご ほうき星」を作り替えました。これは直した直後の動画が残ってます。

動画で歌を聞き直すと、歌詞を考えていた時の風景(磐田病院の廊下)が脳裏にフラッシュバックします。この歌は歌詞を直すまで人前で一回も演奏してなかったので、直せて良かった。思い出したけど、「ゆりかご ほうき星」以外にも、「アリストテレスの夢」「物語を待っている」も病院でずっと歌詞を考えていた覚えがあります。


余談2。人間ドックって前日の夜21時以降は何も食べないでください、とか言われて、僕も普通に言われた通りにする訳ですが、連れ合いの知り合いにツワモノがいて、明日は人間ドックだから20時59分まで呑んでやった!と威張っていたらしい。それは大丈夫なのか。一応時間は守ってるからいいんでしょうけどね。



マシス
先週、谷川俊太郎の訃報のニュースを聞いてウワーとショックを受けてた時に、友部正人のニューアルバム『銀座線を探して』がAmazonから家に配達されてきました。待っておりました、と思うと同時になんてタイミングかとも思った。
北海道の新聞の記事に、友部さんが谷川俊太郎の訃報にコメントを寄せている、と友部正人ファンサイトにアップされていたので、写真をスクショ拝借失敬。これまでにも谷川俊太郎は友部さんのエッセイに推薦文を寄稿したり、友部さんの主催した朗読コンサート【no media】に出演したりと、その親交が知られてました。

僕は詩に関して不調法不勉強ですが、谷川俊太郎の詩は好きだと思った作品がいくつかあって、本棚をパッと見たら著書を四冊ほど所有してた。まぁ、日本における詩人のイメージを大衆レベルで確立した巨人ですよね。詩の本を最初に自分でお金を出して買ったのが谷川俊太郎でしたので、後に友部正人と親交があると知った時はなんだか嬉しくなったものでした。

中島みゆきは若い頃、谷川俊太郎の詩と出会って、多少でも詩が書ける、と思っていた自分の鼻っぱしらを折られた、と語っていた記事を何かで読んだ記憶があります。詩人、物書きにかぎらず、谷川俊太郎が多くのシンガーソングライターにも影響を与えたのでしょう。

個人的な感想ですが、そんな中でも谷川俊太郎と友部正人は近いというか、お互いに意識して共鳴し合っていたような、それぞれの作品に、これって友部正人みたい、これってすごく谷川俊太郎っぽい、と感じることがすごくある。谷川俊太郎だって初期の詩からだんだん友部正人化していったのでは?、って僕はちょっと思ってます。
(詩人を挙げて比べるなら、友部正人の歌は谷川俊太郎、それ以上に西脇順三郎の詩がより《友部っぽい》とは思う)


そんなこんなモヤモヤ考えつつ、新しいアルバム『銀座線を探して』を開封してまず一回、歌詞カードを見ながら全曲一気に聴きました。
その後に歌詞をしまって、耳のみで噛み締めるように聴きました。カーステレオでもずっと聴いてみて、ようやく馴染んできた。バラエティに富んでいて、曲順の並びもとてもいい。友部さんはまたしても僕たち聴き手の前に驚くような風景を連れてきて、僕たちがビックリしてる横で静かに佇んでくれている。素敵なアルバムを作ってくれて嬉しいです。
街全体が祭壇だ、と歌うオープニングの「陸前高田のアベマリア」は、昨年観たライブで聴けていた一曲ですけど、アルバムで歌詞カードを見て聴いて、改めて良い歌だと思った。《君に会えて良かった》の響きがお涙頂戴に傾き過ぎてないのがいい。

アルバムタイトル曲「銀座線を探して」は、弾き語りで最初に聴いた時に《しぶーやー》の地名で何故かえらく感動したのが忘れられない。このバンドアレンジも悪くないけど、しぶーやーの破壊力は弾き語りの方があった気がする。《街は勝手に生きている/生きていた人を置き去りにして》のフレーズが秀悦です。

「小林ケンタロウのいえ中華」はわりと軽めのテーマで可笑しみがある歌。尖ってる友部正人が好きなファンはケッて思うかもだけど、こんな歌は他の誰もやろうと思わない。バイク事故にあった小林ケンタロウに思いを馳せる友部正人が、なんか愛おしい。

「月がボタンをかけた夜」を聴いた時、これはすごく谷川俊太郎っぽい、と思ってしまったのは、今のタイミングで聴いたのも大きいです。アルバムで最も抽象度の高い歌詞で、この切り口、言い回しは実に友部正人らしくて、谷川俊太郎の常套句とも言えると思う。

「クミタテール」オモチャが行進していきそうな可愛いワルツ。そんな曲調だけど歌詞はギョッとするシリアスなテーマを扱ってます。おそらくは実際の事件のニュースなどからインスパイアされたのでは。

「ポテトサラダ」はタイトルのホンワカ印象と裏腹に、アルバムの中でも最も激しい曲調。シャウトする友部さんがカッコイイ。ポテトサラダとミスマッチなフレーズのミルフィーユ構造な歌詞。

「明日になれば」は、病気をされて入院していた時のことを書いた歌。お医者さんとのやりとりを歌にする人はなかなかいない。詞から友部さんの病室での素顔が見える一曲。

「クワガタ」はライブで初めて聴いた時は《真面目にクワガタの歌を作るなんて》と笑ってしまったけど、実はこれが良い歌。手のひらの上のクワガタの死骸から、友部正人の内面宇宙まで飛んでいく。バンドでなくギター1本で歌われてるのがまたいい。

「一枚のレコード」はこのアルバムで一番胸にスッと飛び込んできた歌。ただ、中古レコードを一枚手に入れた、というだけの歌なのに、完成度が妙に立ってるのが不思議。

「水上アパート」はおそらく海外旅行記。フランスに水上アパートがあるかは知らないけど、この歌詞はいいですね。これぞ友部正人って歌。ひんやりした空気と俯瞰の描写がとにかく素晴らしい。でもこのアルバムの中だとちょっと地味かな。

「小鳥谷」(コヅヤと読むみたい)の作曲は、このライブレコーディングに参加しているおおはた雄一。まるで友部さんが作ったみたいな自然なメロディで、ちょっとカバーして歌いたくなります。陸前高田で始まったアルバムは小鳥谷で終わり。こじんまりと静かなエンディングです。


以前の日記にも書いた通り、本アルバムは今年の6月に観客を入れたライブハウスにてライブ録音されたものだそうです。おそらく奥さまでプロデューサーのユミさんのアイデアでしょうが、現実的に予算の都合もあったのかしら。

スタジオとミュージシャンを抑えてのスタジオレコーディングと、バンド形態で事前にみっちり練習して、ライブで一発ドンと録音するのと(二日間のライブでも)、ライブ録音の方がお手軽でお安い気がしますものね。

たいていライブ録音って、後からスタジオで修正をいっぱいかけると聞きますけど、友部正人はそういうのやらなさそうですね。直したらライブじゃないし、もし一箇所失敗しても《最初からもう一回歌います》と言いそう。

とても素敵なアルバムで気に入りましたが、ライブ録音ゆえ、声がくぐもって歌詞の一部が聞き取りにくい箇所もあって、普通にスタジオで録っていたら出来はどうだっただろう、と考えたりもます。しかしそれは、歌を前もって聴いて、勝手にアルバムバージョンを夢想してしまってたからで、最初っからこのアルバムで聴いていたら疑いもなく《これが最適解》と納得してたかと思う。


追記。何回か聴いてみて思ったのですけど、友部正人の歌って、実際に自分で口ずさんでみると、その良さがさらに分かります。全ての人に試してみてほしい。

CDに合わせてうろ覚えでいいので。友部さんの言葉を自分の口から発してみる、するとあの言霊が憑依して、おいおい友部正人ヤバいぞ!?と震えます。コレ、本当ですから。
日曜日に地元神社の新嘗祭のお手伝いを終えてきて、ヘトヘトになって倒れてる僕に珍しく寄ってきた猫の図。


マシス

 

 



町内会の決まり事で、毎年この時期に一回、朝から山に入って雑草を刈ったり枝を払ったりしてます。日曜日に頑張ったおかげで今、筋肉痛なのですが、普段の運動が足りてないので、ちょうど良い汗をかいたと思いたい。今年も無事に終わって良かったです。


山から降りたその足でタワーレコードへ直行。注文していたCDが届いたとの連絡を受けて、馳せ参じました。
ギルバート・オサリバンの新作アルバム『Songbook』です。これ、今年の9月に輸入盤で出てたのですが、日本盤がきっと出ると信じて待っていて、でも、これはどうも出そうもないと意を決し、取り寄せてもらいました。なんでもAmazonだと配信オンリーの販売らしくて。どうしてもCDで欲しくてタワレコで頼みました。

ギルバート・オサリバンは日本にファンも多く、レコード会社もこれまではせっせと邦盤を出してくれてたけど、ついに今作は輸入盤のみらしい。セルフカバーアルバムで新曲は一曲しか入ってないので、歌詞カードの対訳は、無くてもマァ仕方ない、と諦めます。

佐野元春、友部正人、ギルバート・オサリバンの三人は僕にとって特別で、好きすぎて手に入る作品は可能な限り持っていたい。なので今作もいつもならもっと早く飛びついて買っててもおかしくなかったけど、モタモタしてたのは、セルフカバーのアルバムということで、なんだ新曲じゃないのかと気後れしたからです。

オサリバンはどうして今、セルフカバーをやろうと思ったのでしょう。選曲はアルバム未収録のシングルが多いので、そこはとても良いと思う。意外だったのがわりと最近のアルバム『Gilbert O'sullvan』から二曲も選ばれてること。これはファン投票とかレコード会社の選曲だったら絶対に出ない曲たちで、本人のこだわりが感じられてちょっと面白いです。


ヴォーカルが衰えた、て数年前よりネットで言ってる人がいましたけど、僕はこれまで新作アルバムを聴いてる限り、ギルバート・オサリバンのヴォーカルが衰えたなんて一度たりと思ったことなかった。新曲を歌うオサリバンはいつだってエバーグリーンな元気な声を聴かせてくれていたのです。これまでは。今作で初めてオサリバンの今のヴォーカルを目の当たりにした気がします。

YouTubeで事前にいくつか先行公開してる音源を聴いていた時に思ったけど、オリジナルの録音に比べてどうしても声が弱く感じるところはある。「アローン・アゲイン」「クレア」「ナッシング・ライムド」のような代表曲は特に苦しそうに聴こえてしまうのが切ない。

で、改めて、オサリバンはどうして今回セルフカバーをやろうと思ったのか。これはオサリバンのツアーメンバー、ビル・シャンリーとの演奏を記録しておきたかったに違いないです。はっきり言ってビル&ギルバートという二人のユニットのアルバムと言っていい。

アルバム全曲、オサリバンのヴォーカルとピアノ、それにビル・シャンリーのギターとコーラスだけの編成で、これが現在のオサリバンのライブで聴けるアレンジなのでしょうね。
このビル・シャンリーの演奏がちょっと素敵です。オリジナルのアレンジに入ってるストリングスやコーラスのフレーズを、なんとギターで弾いて再現しようとしてる。「ウィ・ウィル」の合いの手のコーラスをスライドギターに歌わせるなんて、これが本当に気の利いた演奏で、オサリバンが絶大な信頼を彼に寄せてるのが伝わってくるのです。こんなギターが身近に居たらどんなに助かることか。


新曲の「A Kiss is a kiss」はなんてことないシンプルなバラード曲ですが、、オサリバン印ともいえるタッ・タカ・タッ・タカというアローン・アゲインなピアノフレーズとお得意の転調を駆使した佳曲。この歌で聴けるオサリバンのヴォーカルは瑞々しくて、声の衰えは気になりません。

やはり新曲って、その時の喉の調子から生まれて来た歌だから、声のノリがいいのは当然でしょう。

ギルバート・オサリバンはアルバムを70年代に5枚、80年代と90年代に4枚、2000年代、2010年代は3枚と定期的に出し続けてくれてます。10年に3枚以上のペースは保ってる。

2020年代は今作で2枚目。セルフカバーだけどアリにします。なら、あと5年以内にもう一枚出してくれるんじゃないかしら。年齢も年齢ですが、期待しますよ。


オサリバンの活動を見ていると、僕は静かに勇気づけられます。僕はこと自分の音楽活動に関してスローペースなので、周りの誰が活発に動いていても、それで自分が影響を受けることはまずありません。
(追加。周囲の影響を受けるとすれば、素敵な音楽を聴けた時だけです。身近で僕が興奮するような音楽を生み出せる人がいたら、それは大いに刺激をもらいます)

夢に向かって目標や計画を立てて邁進する人って(素晴らしいことだけども)、ある意味エネルギーの暴風竜のようなもので、そのペースを目の当たりにすると、自分のペースがわからなくなっちゃうことがある。特に体力が落ちてる時なんかに、もしアクティブな人がそばに来たら、申し訳ないけども嵐に巻き込まれないよう、僕は頭を低くして直撃を避けると思う。ある程度の距離を保とうと努めます。オサリバンはきっとずっとそうしてきた人だと、なんとなく思うのです。でなきゃ島に住んで家族と自然と音楽のみの生活なんてしてないですよ。





マシス
昨夜2024年11月9日(土)、袋井市のライブ喫茶マムゼルにて奇数月恒例のイベント、フリーダムフォーク集会が開催されました。第193回目のフリーダムにたくさんの皆さんに参加してもらえて嬉しいです。ありがとうございました。

2024年のラスト開催となる今回のフリーダム、この夜の一次会の演者さんは以下の通りです。

【せ〜ちゃん&せ〜ちゃん】

いつも飛び入りしてくれるせぃちゃんがユニットで一次会に初登場。ピアノの中田さんの演奏が「道化師のソネット」「案山子」のバックでとても映えてました。さだまさしのナンバーの他に、「愛はかげろう」「SACHIKO」という有名曲も歌ってくれました。真摯に演奏する二人の姿に心が洗われます。

【くろっくむっしゅ】
こちらも一次会初登場のくろっくむっしゅ。ご夫婦ユニットでタイプの違う二人の歌声は混ざるような混ざらないような、なんとも不思議な心地好さがあります。イルカの「あの頃の僕は」、一青窈の「かざぐるま」など、秋にピッタリなナンバーを演奏してくれました。オリジナルのナンバーはスタンダードのようなとても良い曲。

【飛知和惠次】
飛知和惠次ことLillyさん。前回フラッと遊びに来てくれてから六年、満を持して(!)一次会に登場。人懐っこい笑顔からいざ歌い出すともう空気が変わる。まさかLillyさんの「歌姫」が聴けるとは。ラストのオリジナル曲はLillyさんの歌人生のようだ。ステージのすぐ真隣で聴けてズンと胸にきました。
(おうちの猫ちゃんが早く元気になりますように)

【砂風金】
おなじみ砂風金は、今夜は岡林特集、と岡林信康のナンバーを冒頭から聴かせてくれました。知らなかった素敵な曲「祈りの朝」、出たばかりの新作アルバムから風刺の強い「アドルフ」、そして名曲「君に捧げるラブソング」を披露。ラストは季節にもピッタリな「遠野物語」でトリをばっちり飾ってくれました。


ここまでが一次会。休憩を挟んで二次会の飛び入りコーナーの開始です。以下、二次会の出演者の皆さんの写真のみご紹介。

【カーテンレイザー】

【由美】

【ミキティ】

【JOEY】

【酒井恵】

【マシス】
今年ラストのフリーダムですので、マシスも(ガマンできず)演らせていただきました。

一次会の出演者の方、二次会にエントリーしてくれた方、フラッと来て歌ってくれた方、皆さんのおかげで11月も楽しくやることができました。フリーダムフォーク集会に参加してくれて感謝です。皆さん長時間のお付き合いお疲れ様でした。

コロナ以降に知り合えた演者さんも増えて、そんな皆さんがはじめましての皆さんをまた誘って来てくださって、そういうの嬉しい。また遊びに来てくれたらいいな。JOEYは最初誘ったらノーって言ってたけど歌ってくれて、楽しんでもらえたかしら。

フリーダムは敷居の低さが売りのイベント(!)ですので、これからもいろいろな方にどんどんお気軽に出てもらいたい。ギターを初めて持ったような人が気楽に出演できるような雰囲気を目指して、僕も変に構えずこれからも楽しんでやらせてもらいます。


2024年のフリーダムフォーク集会はこれでラスト。今年も無事に休みなく開催できて良かったです。マムゼルのマスターに従業員の皆さん、お世話になりました。これからも何卒よろしくお願いします。

次回フリーダムフォーク集会は来年、2025年1月25日(土)開催を予定しています。第四土曜日です。第三土曜日とお間違えないようご注意くださいね。1月もたくさんのお運びをぜひぜひお待ちしてます。


別の日の演奏ですけど、今年唯一作った新曲「チュロス」の動画。昨夜も歌いました。

今年中に(あと二ヶ月弱で)もう一曲ぐらい新しい歌を作れるか?


マシス

 友部正人の新作アルバム『銀座線を探して』が今月20日に発売になるそうです。発売のニュースを知って、とり急ぎアマゾンで予約しました。


 

今作はなんでも、今年の6月に吉祥寺のスターパインズカフェで2日にかけてレコーディングライブされたものだそうです。ジョー・ジャクソンの『ビッグ・ワールド』トッド・ラングレンの『セカンド・ウィンド』の録音方法と同じですね。お客さんを前にしてせーの、で演奏したものがそのままCDになるのは面白い。


(ジョー・ジャクソンやトッド・ラングレンは客に演奏中は絶対に音たてんな、ってピリピリしたレコーディングだったそうですが、友部さんの今回のはフランクなライブ録音だったそうです)


お客さんにしたら、自分が今まさに観ていてる演奏がレコーディングされてる、と知ってのライブ観覧ですから、観ていてそれはワクワクするでしょうね。出来上がったCDを手にしたら特別な感慨があるに違いない。僕も実際にその場に居たかった。



この二日間のセットリストって何を演ったんだろう、と思って検索してみたら、ネットにアップされてる方がいらして、知ることが出来ました。


2024/06/22(土)


01.彼女はストーリーを育てる暖かい木

02.明日になれば☆

03.小林ケンタロウのいえ中華☆

04.ポテトサラダ☆

05.船長坂

06.クミタテール☆

07.陸前高田のアヴェ・マリア☆

08.小鳥谷☆

09.クワガタ☆

10.一枚のレコード☆

11.あの声を聞いて振り返る

12.銀座線を探して☆

13.月にボタンを掛けた夜☆

14.水上アパート☆

15.ブルース

16.朝は詩人

encore

17.ぼくは君を探しに来たんだ


2024/06/23(日)


01.一月一日午後一時(高橋さん)

02.彼女はストーリーを育てる暖かい木

03.明日になれば☆

04.小林ケンタロウのいえ中華☆

05.ポテトサラダ☆

06.船長坂

07.クミタテール☆

08.陸前高田のアヴェ・マリア☆

09.クワガタ☆

10.一枚のレコード☆

11.あの声を聞いて振り返る

12.銀座線を探して☆

13.月にボタンを掛けた夜☆

14.水上アパート☆

15.ブルース

16.朝は詩人

encore

17.小鳥谷☆

18.ぼくは君を探しに来たんだ




☆のマークを付けた曲が今回のアルバム収録曲。二日間ともほとんど同じ曲を演奏されたみたいですね。バンドを入れてのライブなら練習は必要ですので、余分な曲を増やさず二日とも同じ曲になるのは仕方ない。二回演奏してみて、出来の良い方を採用したのでしょう。


友部さんが日記に、初日の演奏では大きなミスがなくて良かった、二日目の序盤は少し演奏が固かった、などと書いてます。いつも通りやろう、と思ってもどうしても録音は意識して緊張してしまうでしょうね。


昨年と一昨年にエスケリータ68でのライブで、僕もすでに聴けている曲が収録されてます。覚えのあるタイトルを見つけて、あの曲が入った!と喜んでます。




友部さんはいつもライブで新曲をバンバン歌うので、今回の新曲レコーディングライブも、友部さんの通常のライブと印象は特に変わらないですね。

今作に限らず、前作や前々作のアルバムが出た時でも、すでにライブで聴けてる曲があって、オーあの曲が入った!って思ったものでした。「日本に地震があったのに」「ただそれだけのこと」のような時事ネタの歌は、CDに収録される頃には時間が経ってどうしても事件のインパクトは風化してしまうので、最初に(当時の事件の直後に)ライブで聴いた時のショックってやはり忘れられないものがあります。

上に貼り付けた日記を読み返してみたのですけど、え、このタイトルの曲が入ってないじゃん!って曲もあってびっくり。「悲しい紙」はどうなった?「風がこんなにも」は?「夏の星」は?もしかしてタイトルが変わって収録されたってこともあるか。知らないタイトルの曲に注目だな。


アルバムタイトル曲でもある「銀座線を探して」は、ライブで初めて聴いた時は本当に感動したものでした。クワガタの歌も懐かしいな。ああ早く聴きてぇ。



たまたま最近、友部正人さんの著書「パリの友だち」を読んでいたのですけど、つくづく僕は友部さんの書く文章が好きです。歌もファンですが著書のファンでもあります。

友部さん御本人はステージでわりと口数が少ない方で、普段のおしゃべりも決して雄弁なイメージはないのですけど、ひとたび言葉を文章として紡げばコラムでも歌詞でも日記でも、その一言、一行に魔法が宿る。何を読んでも惹きつけられてしまうのです。


良い作詞をするからって、その作詞家が良いコラムを書けるかというと決してそうでなく、地の文を書かせたらとわりと平凡だった、って人は結構多い。あの松本隆だってエッセイの文章は歌詞ほどのキラメキはない。むしろそれって普通のことです。良い小説家だって良いエッセイを書けるとは限らないですから。


音楽関係の方の書いたエッセイ本やコラムってよく見かけますけど、本業の音楽ほどにその本が面白いことってまずないでしょう。友部正人ほどにあれほど吸引力のある地の文を書ける人って、逆に珍しいのです。僕は友部正人と早川義夫の書いたものはとりあえず買う。この二人の文章は可能な限り全て読んでみたいと思う。


(ちなみに僕の思う音楽家で面白い文章を書ける人は、友部正人、早川義夫が2大巨人。他ですと、銀杏BOYZの峯田和伸の文章はとびきり面白い。泉谷しげるも歌に負けないくらいコラムの文章が楽しい)



ここでイベントのお知らせです。次の土曜日は袋井市のライブ喫茶マムゼルにて、フリーダムフォーク集会が開催されます。
第193回フリーダムフォーク集会 

【日時】2024年11月09日(土) 19時半開演 

【場所】ライブカフェ mamselle

 袋井市堀越1802-1

 TEL 0538-42-6440

 http://mamselle.sakura.ne.jp/ 

 【料金】music charge 500円 

 【出演】

一次会(本編)演奏時間一組20分(転換時間抜き) 

・せ〜ちゃん&せ〜ちゃん

・くろっくむっしゅ

・砂風金

・飛知和恵次


 二次会(飛び入りコーナー)演奏時間一組10分 



2024年ラストのフリーダムです。皆さんどしどし遊びに来てくださいね。



おまけ。今年の9月にマムゼルのミニコンサートで演った朗読を、僭越ながら貼り付けます。文章の内容は友部さんの足元にも及びませんが、こういったスタイルは完全に友部正人の影響です。あらためて動画で振り返ると、朗読が滑舌が悪く聞き取りにくいです。今後も朗読を演るかは分かりませんが、一度挑戦してみたかったのです。

『泥水の花』

2022年9月
台風によってもたらされた大雨に
車を流された翌日
泥水に浸かったCDを
車から回収した
あんなに激しかった雨が
嘘みたいに
よく晴れた秋空の下で

(以下略)


むらちゃんにアドリブでピアノ伴奏をつけてもらいました。むらちゃんあらためて、素敵なピアノ演奏をありがとう。


マシス