2.枢機卿会議の開催
今、この段階にあります。
前教皇の死後15日以降、20日以内にコンクラーベを開催することが定められていますが、これは服喪の期間を過ぎてから開催するためでもありました。しかしベネディクト16世によりこれが改められ、また服喪の必要もないので、今回は3月14~19日ころに開催されるものと報じられていますが、その前に、枢機卿によって協議が始まっています。
この会議では、枢機卿は階級順に着席します。
カトリック教会は、ヒエラルキー(聖職階位)の社会で
それは大変厳格なものです。
下から、神父-司祭-枢機卿という階級がピラミッド状にありその頂点に教皇がありますが、枢機卿は更に3つに区分され、
第1が「司教枢機卿」、第2は「司祭枢機卿」、第3は「助祭枢機卿」で、その順に着席します。
4日(月)午前9時30分(日本時間同日午後5時30分)
ソダーノ首席枢機卿を議長に「第1回枢機卿総会」が開催され、3月7日(木)までに5回会議が開催されています。
世界中から枢機卿が集まるのですから、第1回の4日に間に合わない人もいます。7日までに、152名の枢機卿が到着していて、その内選挙権を持つ枢機卿は114名だそうです。
まだ1名、教皇権を持つ枢機卿が到着していないようです。
(教皇選挙権を持つ枢機卿は117名なので、2名が棄権を表明している。これは、健康上の理由などで可能とされている。)
会議ではお祈りがあり、1日目は福音書に手を置いて一人ひとりが宣誓し、教会にとって世界にとって重要なことであることが説明され、今後の進行方法などについての質問をできます。
2日目も静かに祈りが捧げられましたが、
3日目からは、今後の教会について話し合われ、総ての大陸を代表する枢機卿から意見が出され、今までに53人の発言があったそうです。
その間には、お誕生日を迎えた枢機卿が祝われたり、
また、ベネズエラのチャベス大統領への弔辞について承認を得たりもしています。
5日夕方からシスティーナ礼拝堂ではコンクラーベのための準備作業が始まっていますが、まだ、コンクラーベ開始日などについては、何も話し合われていません。
コンクラーベまでの間に、こうして毎日祈りが捧げられ、細々とした作業が行われていることを、初めて知りました。
尚、現在日本国籍の枢機卿は不在なので、日本人による投票はありません。
教皇選挙権を持つ枢機卿のリストを取り寄せることができたので確認したところ、極東アジアで権利を持つ枢機卿は、香港に1名いるのみでした。
画像は、カラヴァッジョの「聖ペテロの磔刑」。