「コンクラーベ」(ローマ教皇選挙)は、80歳以下の枢機卿によって密室で選挙が行われると知られてはいますが、教会からも手順の詳細が紹介される機会なので、私の備忘録を兼ねてご案内します。
イエス様から<天国の鍵>を預かった使徒ペテロの後継者であるローマ教皇を選出するコンクラーベの方法は、
最新の規定ではヨハネ・パウロ2世使徒憲章「ウニヴェルシ・ドミニチ・グレジス―使徒座空位と教皇選挙―」(1996年2月22日改訂)に依ります。
時代によって、世情によって、少しずつ変化していますが、
例えば、かつては教皇の死を確認する方法として
銀製の金槌で数度額を叩いて反応を確認するという方法を取っていましたが (怖)、今は科学的な方法で判定できますので、それは風習として、形だけの行為になっています。
1.枢機卿の召集
まず、首席枢機卿によって、枢機卿団が召集されます。
現在首席枢機卿のアンジェロ・ソダーノ枢機卿(85)が、
教皇が辞任して位が空いた翌日3月1日に、全枢機卿宛にコンクラーベ開催のための召集が発表されました。
3月1日現在、世界には207名の枢機卿がいます。そのうち教皇選挙権を持つ80歳未満の枢機卿は117名になります。